ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 田辺

6件の記事があります。

2017年07月20日よしくまの海

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 こんにちは 田辺自然保護官事務所アクティブレンジャーの中村です

 7月に入り、和歌山県も30度を超える真夏日が続いていますが、吉野熊野国立公園の田辺地域には、暑さを忘れさせてくれる、静かできれいな海が広がっています。

 さて、田辺自然保護官事務所では、田辺の海域においてサンゴの健康状態やサンゴを食害する動物の生息状況を調べるモニタリング調査を6回実施しました。

 田辺の海域では、天神崎周辺のエンタクミドリイシ群集や沖島周辺のクシハダミドリイシ群集等、 まとまった規模のサンゴ群集を見ることができます。今回は沖島周辺の海中の様子をご紹介します。

沖島の灯台                   マメダワラ

クシハダミドリイシ               ソラスズメダイと調査員

 沖島の白灯台周りの水深3m~5mの海中では、暖流である黒潮の影響を受けることから、クシハダミドリイシ、エンタクミドリイシ、ニホンミドリイシ、スギノキミドリイシ等からなる世界最北のサンゴ群集と、そこに生息するカラフルな熱帯魚を沢山観察することができます。また、田辺の海域では 熱帯性の生物からなるサンゴ群集のみでなく、温帯性の生物からなる藻場といった多様な環境で様々な生態系が成立しているのが特徴です。

ウミウサギ

 サンゴ群集の中を観察していると、水底に白と黒の貝を見つけました。これは「ウミウサギ」と呼ばれる巻き貝の仲間で、浅海のサンゴ礁域に生息します。白い部分は卵形の殻で、黒い部分は殻をとりまく身(み)の部分です。殻は貝細工や首飾りの材料にもなります。真っ白で名前のとおり海のウサギみたいでした。

 田辺自然保護官事務所では、8月に小学3年生~6年生を対象に「よしくまアドベンチャーin鹿島でシュノーケル」というイベントを開催します。

 是非この機会に吉野熊野国立公園「よしくま」の美しい海の中を一緒に観察しませんか。

「よしくまアドベンチャーin鹿島でシュノーケル」詳細はこちら↓

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2017年06月02日よしくまアドベンチャーin鳥の巣半島いきもの調査隊!

吉野熊野国立公園 田辺 中村千佳子

 こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

 5月27日(土)に和歌山県田辺市新庄町にある鳥の巣半島で「よしくまアドベンチャーin鳥の巣半島いきもの調査隊!」という自然観察会を行いましたので、その様子をご紹介いたします。 

 鳥の巣半島は照葉樹林に覆われ田畑が点在する小さな半島ですが、田畑に水を送るため約40個のため池があり、枇杷(びわ)が人気の特産品です。また、半島にある泥岩岩脈は日本最大規模であることから、国の天然記念物にも指定されています。

 今回は、ため池にどのような生物が暮らしているかを調査するため、講師をお招きして約15名の親子に調査に参加していただきました。

 ため池までの道中には、枇杷にたくさん実がなっていて、参加者も「美味しそうだね。」と眺めていました。また、海岸では、打ち上げられたウミガメの骨を発見した子どもたちが大興奮でした。

ため池までの道中にいくつもある枇杷       ウミガメの骨

 いよいよため池に到着し、前日に仕掛けたわなを引き上げます。

 子どもたちがわなをおそるおそるのぞきこむと・・。いました! 

 外来種のアフリカツメガエルです。アフリカツメガエルは、アフリカ中南部原産ですが日本の気候にも適応しており、水が凍らない限り生きています。実験動物やペットとして輸入され現在も流通していますが、日本国内で野生下での定着が確認されているのは、鳥ノ巣半島以外に千葉県の利根川下流域周辺のみとなっています。

 13個のわなに沢山のアフリカツメガエルが入っていて、子どもたちは「わー!一杯いる~!気持ち悪―い」と悲鳴にも似た声をあげていました。

 もちろん外来種の問題はただ気持ち悪いだけでなく、侵入した先で元々いたヤゴやゲンゴロウといった里地のいきものを捕食して、生態系のバランスを崩してしまう等の深刻な状況を引き起こしてしまうことにあります。田辺自然保護官事務所では、鳥の巣半島の生物多様性の保全のため、アフリカツメガエルの防除に対する地域の主体的な取組を支援する事業も実施しています。

仕掛けたわなを引き上げています         アフリカツメガエル

捕まえたいきものを講師に見せる参加者       田んぼの観察

 はじめは、虫やカエルに触るのを嫌がり、トンボもなかなか捕まえられなかった子どもたちも、次第に積極的になり、自分で捕まえたいきものの名前を講師の先生に聞きにいく姿も見かけられ、微笑ましくもありました。今回の鳥の巣半島いきもの調査隊!の子どもたちには、この体験をきっかけに、半島内の外来種問題を身体で感じ、生物多様性を保全する事の大切さを考えてくれるようになると嬉しいですね。

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2016年09月01日☆☆第2弾!よしくまアドベンチャーinニシザキサンゴ☆☆

吉野熊野国立公園 都築真子

こんにちは!よしくまアドベンチャーinえすざきに引き続き、第2弾は「よしくまアドベンチャーinニシザキサンゴ」です。今回のアドベンチャーは、小学校5年生から高校生を対象に、みなべ町の港から船に乗ってサンゴが見られる人気のダイビングスポット沖島(おきのしま、通称:ニシザキサンゴ)へ行ってスノーケルをします。
※詳しくはこちら⇒ちらし
 


ニシザキサンゴの海中風景

他にも周辺の海域では、こんな生き物が生息しています。

そして、これが希少なオオカワリギンチャク。みなべ町沖の海域が県指定の文化財(天然記念物)に指定されており、自然公園法で採取が禁止されています。

※ちなみに、水深40m付近に生息しているため、スノーケルでは見ることができません。

 


こんな美しい海でスノーケルを楽しんだ後は、みなべ町の海でとれた「おいしいお魚」と世界農業遺産にも認定されているみなべの「梅ジュース」のふるまいもご用意しております!

申込期限は9月14日(水)17:15まで(先着順)となっております。みなべの海と山の恵みを堪能できるめったにない機会です!みなさんぜひお申し込みください。

☆☆みなべの見どころ☆☆
 遠方からお越しの皆様。イベントの前後にご家族で観光されてみてはいかがでしょうか。

 

○千里の浜(せんりのはま)


みなべ町は、アカウミガメの産卵地日本一を誇り、千里の浜の美しい環境を守って、卵から孵ったアカウミガメの赤ちゃんが無事海に旅立って行ける様に見守っています。

 

○鹿島(かしま)


鹿島はみなべ町の沖合いに浮かび、古代から神の島として崇められてきました。この地の自然の歴史を知る事が出来る大変貴重な森林として、その姿を絶やさぬ様、地元の住民によって現在も大切にされています。
鹿島へは、南部漁港より渡船で渡る事ができます。

 

○小目津公園(こめづこうえん)


千里の浜の隣にある小目津浜に面した、広々とした公園で、みなべの海を一望することができます。


園内を歩くと、たくさんの小石が集まって出来た様な不思議な石を見る事ができます。このように細かな石が集まってできた石を「さざれ石」といいます。


○うめ振興館


日本最大の「うめ」の生産地に発展したみなべ町。
うめ振興館では、年中満開の梅園をご覧いただける「南部梅林」のパノラマ展示や梅干しの科学と神秘の謎を解くサイエンスゾーン、梅はどこから日本にやって来たのか?日本人と梅との深い関係など、梅にまつわる興味深い謎や事柄をわかりやすく展示解説しています。

他にもみなべ町には、たくさん見どころがあるので詳しくは、みなべ観光協会HPをご覧ください。⇒http://www.aikis.or.jp/~minabe/index.html


写真提供:来住尚登さん、ダイビングサービスサンマリン、みなべ町、みなべ観光協会

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2016年08月04日スノーケル体験 in 白浜

吉野熊野国立公園 田辺 都築真子

 こんにちは!田辺自然保護官事務所の都築です。夏真っ盛り!みなさんいかがお過ごしですか?私は、当事務所に着任してから、すっかり海に魅了され、7月にダイビングのライセンスを取得しました。 

 

 ダイビングというと難しいイメージがあり、できるか不安な方も多くいるかと思いますが、もうひとつ海中の景色を楽しむスポーツにスノーケルがあります。

 

 7月24日から8月28日の毎週日曜日(8月14日を除く)に、白浜で特定非営利活動法人自然体験学習支援センターが、子どもを対象としたスノーケルによる海洋環境学習体験実習を行っています。先日、そのうちの1回にスタッフとして参加してきました。このイベントは、吉野熊野国立公園80周年&拡張記念パートナーシップイベントにもなっています。(パートナーシップイベント一覧はこちらをご確認ください⇒:一覧)

 

 参加した子供たちは、海で泳いだことはあるけどスノーケルをするのは初めてで、白浜の海中を見てとても楽しんでいました。終わりに近づくと「まだやりたい!」とみんな口をそろえて言っていました。海からあがった後もなかなか海から離れず、磯で生き物や海のカニや貝を探して遊んでいました。

 この体験を通して、白浜の海の豊かさを感じ、自然の中で遊ぶ楽しさを知ってくれたかなと思います。また、新しい友達もできて、夏休みの良い思い出になったとのではないでしょうか。

 

 イベント後の「またやってみたい!」「楽しかった」と言う子供たちの笑顔が素敵でした。このようなイベントをきっかけに、自然を好きになって、自然の中で遊んでくれる人がもっと増えればうれしいですね。

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2016年07月21日アフリカツメガエル

吉野熊野国立公園 田辺 都築真子

 みなさん、こんにちは。今週から小中学校では夏休みが始まりましたね。

梅雨の間、みなさんも耳にされたかと思いますが、窓を開けると雨の音と共に聞こえてくる音といえば・・・カエルの鳴き声ですね。私が地球上で一番苦手な生物です。

 6月に、田辺市の鳥ノ巣半島のため池に生息している外来種『アフリカツメガエル』の現地調査に行ってきました。環境省 田辺自然保護官事務所が地域の自然保全団体とともに行うグリーンワーカー事業の一環です。下の写真がアフリカツメガエルです。かわいいと言われる方も多くいらっしゃるようですが、みなさんはいかがでしょうか?

 アフリカツメガエルは、一生を水中で過ごす生物で、アフリカ中南部原産ですが日本の気候にも適応しており、氷点下にならない限り生きています。

 実験動物やペットのえさとして輸入され現在も流通していますが、日本国内で野生下での定着が確認されているのは、国内では鳥ノ巣半島以外に千葉県の利根川下流域周辺だけです。そのため、詳しい生態はわかっていない状態です。

 当日は、自然環境研究センターの戸田光彦主席研究員を招き、地元の関係者20名程度が集まり防除検討と調査を行いました。

 鳥ノ巣半島は、入り組んだ海岸線に囲まれ、小規模な水田や梅畑、ため池、タブノキやスダジイ等の二次林が点在しており、里地里山の景観が成立している地域です。神社合祀令で有名な南方熊楠ゆかりの神島を眺望できる場所もあります。

 この鳥ノ巣半島で、平成19年に地元の写真家・内山りゅう氏により初めてアフリカツメガエルが確認され、その後、生息場所が広がり、今では半島に37あるため池のうち21箇所でみられるようになりました。水生昆虫などの在来種の捕食といった生態系への影響が心配されています。

 平成26年からは地元の中学校・高等学校の生物部が防除に取り組んでおり、現在までに、約2000匹も捕獲しています。しかし、今回の調査で、息継ぎに上がってくるカエルの成体や幼生(いわゆるオタマジャクシ)が何匹も確認され、夕方に一部のため池に9つのわなを仕掛け、翌朝回収に行くと、約100匹ものカエルが入っていました。

 捕獲したカエルの内容物を調べたところ、驚いたことに胃の中からは同種のカエルがでてきて共食いが確認されました。その他にも、今までに、オタマジャクシやネズミとみられる哺乳類やヤゴ、マツモムシなどの昆虫も見られています。

 

 今後は、戸田主席研究員のアドバイスをもとに、中学校・高等学校の生物部や地元の方々と共に協力し、防除に向けた取り組みを進めていきたいと思っています。そして、私自身も、この機会に、もう少し積極的にカエルに向き合い、カエルを克服して、どんな自然の中でも、どんな生き物でも対応できるアクティブ・レンジャーを目指してがんばりたいと思います。

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2016年06月13日よしくまの海を楽しもう!

吉野熊野国立公園 田辺 都築真子

 皆様、初めまして。新たに田辺自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして新しく着任致しました都築 真子(つづき まこ)と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 梅雨も始まり、蒸し暑い日々が続きますね。

 私の勤務する田辺自然保護官事務所は、昨年4月に開所した新しい事務所です。去年9月、吉野熊野国立公園「よしくま」が、串本町の田の崎から、みなべ町の千里の浜にかけて大きく拡張をしたので、その地域を担当しています。

 拡張域の大部分は紀伊半島南西部の海域です。今回は、最近私が参加した、よしくまの海を楽しむイベントをご紹介します。

 まず一つ目は、南紀熊野ジオパークガイドの皆さんによるジオツアーです。南紀熊野ジオパークのジオサイトの多くは、吉野熊野国立公園の中にあるため、ジオツアーに参加することで、吉野熊野国立公園のみどころを巡ることができます。5月中旬には、白浜町の日置(ひき)で「美熊野 渚ウォーク」という女性のジオガイドさんが企画した、自然の中での癒しをテーマにしたジオツアーがありました。吉野熊野国立公園&南紀熊野ジオパークの志原海岸で、カラーセラピーやアロマセラピー、砂浜を素足で歩いたり、地元の素材を使った藍染め体験や石鹸手作り体験をしました。また、体を動かした後は、地元の食材を使ったおいしいランチもあり、参加者の方々が大満足されていました。

 続いて、5月末には、南方熊楠ゆかりの国指定天然記念物である「神島」(田辺市)にシーカヤックで渡り、浜の清掃活動と漂着ゴミ調査を行う民間団体のイベントに同行しました。参加者の皆さんは、シーカヤックで田辺湾の海を感じながら、神島の歴史や漂着ゴミ問題を学び、地域と自然とのつながりや、地球規模での漂着ゴミ問題について考えるきっかけになったと思います。

 さらに、6月に入ってからは、ナショナルトラスト先駆けの地として有名な「天神崎」(田辺市)で公益財団法人 天神崎の自然を大切にする会の自然観察会がありました。親子づれを中心に約100人という多くの方々が参加し、参加者の皆さんが、ウニやナマコ、カニやエビなどの磯の生き物を自分の手や網を使って捕まえて観察をしていました。分からないことがあれば教えてくれる地元の生物に詳しい先生方のお話に、子供たちが目を輝かせている姿が印象的でした。

 まだアクティブ・レンジャーとして着任して2ヶ月程ですが、よしくまの自然の中で遊び、楽しんでいる方々を見て、改めて国立公園に指定された自然の素晴らしさに気づかされるイベントばかりでした。

もっと多くの方に、よしくまに訪れて楽しんでいただけるよう、私自身も実際に参加して楽しみながらPRしていきたいと思います。

※よしくまでは80周年&拡張を記念して、自然を楽しむイベントをパートナーシップイベントとして位置づけてカレンダーにまとめています。よしくまの山、川、海、それぞれ魅力あふれるイベントを掲載しているので、ぜひHPをチェックしてみてください☆

イベントカレンダーHP :http://kinki.env.go.jp/to_2016/8024.html

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