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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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山陰海岸国立公園 竹野

310件の記事があります。

2019年09月13日冠島とオオミズナギドリ【雛との対面編】

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 前回は、冠島という無人島へ上陸し、オオミズナギドリの巣穴を確認したところまでお伝えしました。今回は待望(!?)のオオミズナギドリ雛との対面です。

雛の体重測定

 いかがでしょうか。この雛の愛らしさ。

 冠島調査研究会の先生が、調査・研究のために足環を着け、頭・嘴(くちばし)・翼の長さと体重を測定しました。この雛は体重436グラム。成鳥の平均体重は約500グラムだそうです。

オオミズナギドリ雛のカメラ目線

 正面顔は、この可愛さです・・・私は一瞬でメロメロになりました。

 ※オオミズナギドリに触れるには鳥獣保護管理法の許可が必要です。

巣穴に戻された雛

 雛をそっと巣穴に戻したら、早くも帰りの船の出発時間がやって来てしまいました。

 私は今回、日帰りで調査に同行しましたが、冠島調査研究会の方々は、3泊4日で島に滞在して調査を行いました。この調査は毎年、1年に2回行われています。昼の調査では雛の成長具合や親鳥からもらった餌の量を確認し、夜の調査では成鳥に調査・研究のための足環を装着し、体長の測定や数を記録したりと、厳しい暑さの中、無人島での大変な作業を続けているそうです。

冠島の漂着ごみ① 冠島の漂着ごみ②

 さて、行きはオオミズナギドリのことで頭がいっぱいでしたが、帰りは島の状況に注意を払いながら歩いてみました。

 冠島にも、やはりたくさんの漂着ごみがありました。この島の漂着ごみで特に目立っていたのは、発泡スチロール製フロートやプラスチック籠などの漁具と、ペットボトルでした。

冠島の漂着ごみ③

       無人島(冠島)の海岸にも多くの漂着ごみが

 漂着ごみの現状を目の当たりにする度に、野生生物たちへの申し訳なさで胸がいっぱいになります。無人島で暮らす生き物たちも、人間社会から出るごみの影響を受けています。

 世界中で多くの海鳥が、プラスチックごみを誤飲しているといわれています。飲み込んだプラスチックは消化しないので、糞と一緒に排泄されないものはお腹の中に溜まっていきます。冠島のオオミズナギドリも、ごみを誤飲しているかも知れません。

 海洋ごみの問題を解決するためには、今あるごみを回収することと、これ以上海にごみを増やさないことが必要です。私たち一人ひとりが実態を知り、意識と行動を変えることで、問題の解決に近づくことは可能だと思います。

 環境省では、海洋ごみ問題について多くの方に知っていただくことを目的として、学習用教材を作成しています。小中学生用と高校生用があり、大人の方にもご利用いただける内容となっておりますので、ぜひご覧ください。

【海洋ごみ教材(小中学生用・高校生用)】

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2019年09月12日冠島とオオミズナギドリ【上陸編】

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 今回は、若狭湾に浮かぶ美しい島と、そこに生息している「オオミズナギドリ」という海鳥についてお伝えします。

冠島(かんむりじま) オオミズナギドリ

       冠島(かんむりじま)             オオミズナギドリ        

 京都府舞鶴市の沖に、冠島(かんむりじま)という無人島があります。島は原生的な自然林で覆われていて、周囲は一部を除いて崖となっています。

 冠島は、オオミズナギドリの繁殖地として国指定鳥獣保護区に指定されています。日本海側では最大級の繁殖地です。上陸が厳しく制限されている島ですが、9月上旬に生息状況調査に同行し、島やオオミズナギドリの状況を確認することができました。

海上自衛隊による輸送支援 ゴムボートで上陸

 冠島への往復は、海上自衛隊による輸送支援の協力をいただきました。島の近くまで船で進んでから、ゴムボートに乗り換えて上陸しました。

オオミズナギドリの巣穴

 島の奥へ進むと、地面の至る所にオオミズナギドリの巣穴がありました。冠島には推定20万羽のオオミズナギドリが生息しており、森の中は巣穴だらけです。一見穴がないように見えても、上だけが塞がっていてその下は穴になっていたりするので、気を付けて歩いていても穴を踏み抜いてしまうことがあるほどです。

オオミズナギドリが登った跡

 オオミズナギドリは、傾斜した木や崖上などの高い所から、落下する加速を利用して飛び立ちます。このマツの木は、たくさんのオオミズナギドリが登るために樹皮が剥がれていました。

巣穴の中に雛を発見

 程なく、オオミズナギドリと出会いました。成鳥は海へ出ていて巣穴を留守にしていましたが、雛が残っていました!上の写真で、穴の中に灰色の毛玉が見えますね。これが雛なのですが、記事が長くなってしまったので次回に続きます。

 次回はオオミズナギドリ雛のかわいい姿・・・必見です!

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2019年08月28日「竹野スノーケルセンター」で感動の自然体験を

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 天気図に秋雨前線があらわれ、少しずつ夏の終わりの気配が感じられる頃となりました。

竹野の海水浴シーズンはもう少し続きます。そこで今回は、環境省の直轄施設で唯一スノーケルやカヌーを体験できる「竹野スノーケルセンター」についてご紹介します。

目の前は大浦湾 館内の様子

       目の前は大浦湾                 館内の様子

 竹野スノーケルセンター(以下、「センター」)は、兵庫県豊岡市竹野町の大浦湾にあります。山陰海岸国立公園の自然環境を紹介するとともに、自然とのふれあいの場を提供することを目的として環境省が設置した施設です。深い青とエメラルドグリーンが織り成す美しい海の目の前に建ち、兵庫県最北端の猫崎半島を一望できます。

 館内の展示スペースには、竹野海岸の魅力を伝える映像シアター、センター周辺の地形の成り立ちや特徴、海岸や海中で見られる生き物を紹介する海のジオステージゾーンなどがあり、山陰海岸国立公園の美しい自然や個性豊かな生き物について紹介しています。

スノーケル ジオ・カヌー

         スノーケル            ジオ・カヌー

 また、利用者が自然とふれあい、自然への関心を高めることを目的として「スノーケル教室」、「ジオ・カヌー教室」、「磯の生き物観察教室」などのプログラムを提供しています。

 大浦湾は磯の海岸で、膝下くらいの深さまででもヒトデやウミウシなどたくさんの生き物を見つけることができます。スノーケルで海に潜れば、イシダイ、キュウセンなど、たくさんの魚が見られます。時にはアジの群れに囲まれたり、クロダイがついて来たりと、魚と一緒に泳いでいる気分を味わうことができるでしょう。

イシダイ クロダイ

         イシダイ                   クロダイ

アジの群れ ハナガサクラゲ

        アジの群れ                 ハナガサクラゲ

 フリースペースには、自然や動植物に関する分野を中心とした本が置かれています。海の生き物に関する本は特に多く、海で見つけた生き物についてすぐに調べることができます。

 センターは、竹野地区のアクティブ・レンジャーにとって重要な拠点の一つです。山陰海岸国立公園竹野地区パークボランティアの研修会も、センターで行っています。

 さて、センターではこの夏、下記の限定イベントを開催いたします。

★カヌー&スノーケル★

8月31日(土)、9月1日(日)

カヌーとスノーケルを両方体験できるイベントです。

★おそうじスノーケル★

9月7日(土)

大浦湾でのスノーケリングと、美しい海を守るための清掃活動を体験する無料イベントです。

※詳細は、竹野スノーケルセンターHPをご覧ください。

夏の終わりに、竹野スノーケルセンターで素晴らしい自然体験を・・・大浦湾でお待ちしております☆

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2019年08月08日夏休み小学生工作教室

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 夏の真っ盛りですね。竹野には連日たくさんの海水浴客がお越しになり、竹野ブルーの海を楽しんでいます。環境省の直轄施設である「竹野スノーケルセンター」も賑わいを見せています。私はそんな竹野にいながら海に入る機会が少ないのですが、もし入るチャンスが訪れた時に後悔しないために、海水浴セットだけは必ず持って通勤しています。

 さて、8月上旬に豊岡市立図書館竹野分館の「夏休み小学生工作教室」の講師をしました。今回はその様子をレポートします。

 工作教室の始めに、海岸の漂着ごみについてのお話をしました。準備のため工作の材料(貝や小石)を拾っているとき、海岸にはたくさんのごみが落ちていました。いま世界中で、海に流れ出ているごみが問題になっていることを、写真や実際の漂着ごみを見てもらいながら説明しました。

漂着ごみについてのお話

     漂着ごみについてのお話

ごみのあるエリア(大浦湾)  ごみのないエリア(大浦湾)

      ごみのあるエリア(大浦湾)          ごみのないエリア(大浦湾)

 お話の後は、いよいよ工作の時間です。『世界にひとつの自分だけの貝画(かいがらアート)をつくろう!』と題し、貝・石・流木・シーグラスを台紙に貼り付けて、生き物や植物を自由に表現しました。

工作の手順を説明  工作に使う材料

       工作の手順を説明             工作に使う材料

 

 工作教室当日までに、たくさんの方が材料集めに協力してくれました。

グルーガンでパーツを接着  工作の様子

   グルーガンでパーツを接着             工作の様子

 細長い貝殻をクラゲの足にしたり、貝を重ねてきれいな模様を描いたり、子どもたちの発想力や創造力の豊かさに驚かされました。

 材料の貼り付けにはグルーガンを使用し、火傷防止のために軍手の着用をお願いしました。細かいパーツを狙った位置に張り付ける作業は、軍手をしているととても難しいのですが、みんな約束を守って工作に取り組んでくれました。

完成した作品を掲げてパチリ  素敵な作品ができました

    完成した作品を掲げてパチリ          素敵な作品ができました

 全員が無事に作品を完成させることができました。「楽しく作れたよ」という声を聞けてほっとしました。保護者の方々がもしかすると子ども以上に?!熱中している姿も印象的でした。私も子どもたちと一緒に楽しみながら、工作教室を終えることができました。

 ご参加、ご協力頂いた皆さま、ありがとうございました!

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2019年03月12日海岸に〇〇がいっぱい!

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

皆さま、こんにちは。

竹野自然保護官事務所の派谷です。

竹野といえば、「竹野ブルー」とも称される夏の海のイメージが強く、観光で訪れる方の多くは夏の海を目にします。

しかし今回は敢えて、3月の海岸の様子をお伝えしたいと思います。

大浦湾(2019年3月撮影)

2019年3月のとある日の大浦湾 (兵庫県豊岡市竹野町)です。

スッキリと晴れて、海は深みのある青色です。

浅瀬で見つけたイトマキヒトデ

素晴らしい透明度!

水に濡れない所から少し覗いただけでも、ヒトデ、ウニ、ヤドカリが見られました。

しかし浜に視線を向けると、もっとたくさんのあるものが目につきます......。

浜辺の様子

浜辺の様子(カメラを寄せたところ)

たくさんの漂着ごみです。

日本海に面した大浦湾では、季節風の影響で冬を中心に漂着ごみの量が増えます (夏の台風通過後なども大量のごみが流れ着きます)。

特に多いのはペットボトル、プラスチック製品、ロープやフロートなど漁で使う道具です。

浜に落ちている韓国語ラベルのボトル

ボトルのラベルを見ると韓国語や英語のものがあり、外国からのごみが混ざっていることが分かります。

風や海流に乗って様々な国からごみが運ばれて来ますが、同様に、日本のごみも海に流れ出て、世界中に散らばっていることは容易に想像できます。

私が大浦湾を訪れたこの日、一人のパークボランティアさん(※)と出会いました。この方は、長い間大浦湾の海岸清掃を続けてくださっています。

清掃活動中のパークボランティアさん

ご了承をいただいて、お話を伺いました。

(パークボランティアさんのお話)

「こんなにきれいな海を前にして、浜辺がごみで汚れているところを見るのは悲しいです。少しでもごみを拾うことで、少しでもきれいにできたらという思いで続けています。

私は中国にたくさんの知人がいまして、元気を知らせる便りを送るときに、海岸清掃の写真を添えています。日本の海岸に大量のごみが流れ着いていること、こんなふうに人の力で拾っていることを少しでも伝えることができたらと。

中国の人たちを山陰海岸のきれいな海に連れて来ると、皆、海水の透明度に衝撃を受けます。このきれいな海でも、岸辺にはたくさんのごみが打ち上げられているという現実を少しでも伝えたいです。

外国からのごみが流れ着いている一方で、日本から出たごみも外国に運ばれています。(大浦湾を見渡して)この状況に対処するには、時間と人力を使ってコツコツと清掃を続けることが必要だと思います。」

回収された漂着ごみ

この日だけでも、こんなにたくさんのごみを回収してくださいました。

それでも大浦湾にはまだまだごみが残っています。

大浦湾は、段差や砂利などの影響で重機を使った海岸清掃が難しい場所です。

そのため、パークボランティアの多くの方々が、ごみをひとつひとつ手で拾う作業を少しずつ続けてくださっています。

一度きれいにしても、別のごみが次々と流れて来ます。だからといって何もしなければ、ごみは増える一方です。

少しずつでも拾って片づける、そしてそれを続けることが今私たちにできる一番の対処法だということを、私も海の近くで暮らしたこの一年間を通して強く感じてきました。

この日、パークボランティアさんのお話を改めて聞き、私自身もさらに力を入れてこの問題に取り組むぞ~!と気合を入れ直しました。

※パークボランティアとは、自然保護思想の普及啓発を図ることを目的として、国立公園での活動に自発的に協力頂ける方にご登録頂いている環境省のボランティア団体です。竹野地区では、竹野スノーケルセンターの運営補助や海岸清掃を中心とした活動にご協力を頂いています。

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2018年10月15日秋の散策におすすめの絶景スポット

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 風が心地よく、外を歩くのにちょうど良い季節となりました。関東地方出身の私には山陰地方の秋は初体験です。日々、自然の豊かさ、美しさに感動しながら散策を楽しんでいます。

 今日は秋の散策におすすめの場所として、山陰海岸国立公園内にある兜山 (かぶとやま) の様子をご紹介いたします。

紅葉の頃の兜山

 兜山は京都府京丹後市久美浜町にある、標高191.7mの山です。流紋岩の溶岩からできた溶岩円頂丘で、その形が武士の兜に似ているところから名付けられています。

兜山の舗装された登山道

 兜山山頂への道は舗装されているので歩きやすく、ゆっくりと歩いて45分程で絶景を味わえる、山陰海岸国立公園内のおすすめスポットの一つです。

地面に落ちている栗

 この時期は、ススキ、栗、キノコなど秋を感じさせる光景を至る所で目にします。

登山道の途中で見られる久美浜湾の景色

 山頂までの道の途中で木々の開けた場所があり、久美浜湾を見下ろすことができます。久美浜湾は、日本海と砂嘴 (さす) で隔てられた内湾で、カキの養殖が盛んです。

 日頃あまり歩かない方は、坂道がややきつく感じられるかも知れません。無理のないように、休みながらゆっくりと登ってみてください。山頂では絶景が待っています。

兜山山頂からの眺め

 こちらが山頂からの眺めです。久美浜湾と小天橋 (しょうてんきょう)、日本海を一望できます。

兜山山頂に設置されている展望デッキ

 山頂には展望デッキがあり、雄大な景色を落ち着いて楽しむことができます。

 写真には収め切れない景色の素晴らしさ、植物や土の匂い、虫や鳥の鳴き声など、現地でなければ体感できない魅力がたくさんありますので、ぜひ兜山に足を運んでいただけたらと思います。

参考情報

兜山は、京丹後市久美浜町甲山にあります。

※山頂の展望台までは車で登ることができません。

最寄駅は京都丹後鉄道宮豊線かぶと山駅です。

周辺には久美浜湾、丹後砂丘、城崎温泉などの観光スポットがありますので、併せて訪れていただくと、山陰海岸の様々な魅力をさらに味わうことができます。

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2018年07月11日アベサンショウウオの飼育展示

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

みなさま、こんにちは。

竹野自然保護官事務所アクティブ・レンンジャーの派谷尚美(はたちや なおみ)です。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

今回は山陰地方にすむ珍しい生き物の「アベサンショウウオ」について紹介いたします。

アベサンショウウオの幼生

 実はこの写真にアベサンショウウオの幼生(子供)が写っています。

どこにいるか分かりますか?

アベサンショウウオ成体

こちらは成体(大人)です。

おとなしい性質で、ほとんど動きません。

アベサンショウウオは成体になっても10cm程度の小型のサンショウウオで、水のきれいな湿地で生息しています。

森林伐採や道路建設などの開発によって生息地が失われたり、生息地周辺における里地里山の管理方法が変化したことにより生息数が減り、環境省版のレッドリスト2018には「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」として、絶滅危惧ⅠA類に掲載されています。

  • (参考) レッドリストのカテゴリー (環境省HP)

https://www.env.go.jp/nature/kisho/hozen/redlist/rank.html

アベサンショウウオは京都府、兵庫県、福井県、石川県の一部の地域にしか生息しておらず、生息が確認されている地域においても知らないという方が大勢いらっしゃいます。

そこで、将来みんなでアベサンショウウオを守っていくために、地域住民の方々に知ってもらうことから始めようと考え、種の保存法による「アベサンショウウオ保護増殖事業」に基づき地域の小学校で飼育展示を始めました。飼育に携わった子どもたちから、多くの人たちにアベサンショウウオのことを伝えてもらえればと思っております。

※小学校におけるアベサンショウウオの飼育展示は種の保存法 (絶滅のおそれのある野生生物の種の保存に関する法律) によるアベサンショウウオ保護増殖事業計画に基づき行っているものです。アベサンショウウオを勝手に捕獲等することは、種の保存法で禁止されています。

出張事業(自然保護官が生態系を守ることの大切さを伝えている)

レンジャーから、アベサンショウウオのことや生態系を守ることの大切さを伝え、飼育方法について教室で説明した後・・・

アベサンショウウオの餌やり

実際に子どもたちに餌やりに挑戦してもらいました。

餌は冷凍イトミミズです。

細くて小さなイトミミズをピンセットでつまみ、水中の小さなアベサンショウウオにあげる作業は大変ですが、みんな一生懸命お世話をしてくれていました。

アベサンショウウオの事前飼育

       

子どもたちに大人気のアベサンショウウオ。

まだ幼生のため大きさは2cm程度ですが、少しずつ大きくなっていることが目に見えて分かります。

アベサンショウウオが成体になる前に元の生息地に返してあげるため、数週間程度の短い期間にはなりますが、子どもたちに飼育してもらうことで、身近にいる生き物に関心を持ち、生き物たちのすむ自然環境を守ることの大切さに気付いてもらいたいと考えております。

元気に成長したアベサンショウウオを、山に返す日が楽しみです!

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2017年06月14日パークボランティア研修会

山陰海岸国立公園 竹野 酒井 良明

 皆さんこんにちは。

 竹野地区アクティブ・レンジャーの酒井です。

 竹野スノーケルセンターでは本格的な夏シーズンを迎える前に、5月20日、21日に今年度最初のパークボランティア研修会を開催しましたので、今回は研修会の様子をご報告したいと思います。

 パークボランティアとは、多くの方々に自然の中での体験に参加してもらいながら、自然環境への高い意識を持ってもらうことを目的として、国立公園などにおいて自然観察会等の解説活動や美化清掃、利用施設の維持管理などの各種活動を行っていただく熱意あるボランティアさんのことです。

 今回の研修会は山陰海岸国立公園の「夏シーズン自然体験活動中の安全の確保」というテーマで行われました。具体的に何をしたのかというと「救急救命講習」と「スノーケル研修」、そして「水上安全研修」の3つの研修を行いました。

 海での体験活動が多い地区ですので、専用の道具の取り扱いを習得しておくこと。海でやってはいけないこと知ること。万一事故が起こった場合、きちんと救急法を実施できることが必要になります。

 また、陸とは違い、海という特殊条件で事故が起こった場合にどう動くのか、あるいは事故を起こさないためにどうすべきか、ということをしっかりと理解し、訓練しておくということはとても大事です。

 楽しい海の活動を支える研修であるため、1年で一番大事な研修となっております。

 実際の研修はどのような様子だったかというと・・・

救急救命講習

 心肺蘇生とAEDの扱い方を訓練しました。

 毎年行っている研修ですので、パークボランティアの皆さん方もこういった心肺蘇生とAEDが必要な場合、どう動くのかということがわかっている方も多いのですが、それでも年に一度確認と復習を行う事はとても大事です。

スノーケル研修

 ウェットスーツを着て海に入り、スノーケル器具の取り扱いや竹野スノーケルセンターで行われるスノーケル教室での活動の流れを復習しました。

 5月ということでかなり水温が低いのではないかと予想していましたが意外と20℃近い水温がありかなり海は暖かかったです。

 海の中には・・・

オビクラゲというクラゲがぷかぷか浮かんでいました。

水上安全研修

 これも毎年行っている研修なのですが、溺水者を岸まで運搬する方法や、救助用浮き輪の使い方等を学んだ後、毎回必ず行うことがあります。

 写真に写っている救急救命訓練用人形を実際に海に沈め、海で遊んでいた子が溺水者となって海に沈んでいる、という想定で演習を行うのです。

 行方不明者が出たという第一報から捜索、通報、溺水者の発見、海からの引き上げ、救急救命処置、救急隊への引き渡しまでの流れを行います。

 実際に海に沈んでいるところを見ると人形だとわかっていても毎回肝が冷えます。

 こうして行った研修が夏のシーズンの安全を支えています。

 とはいえスノーケル研修以外の研修は活かされる機会がないことが理想なのですが・・・

皆さんも夏シーズンの海の事故には十分気をつけて海水浴など海のアクティビティを安全に楽しみましょう!

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2016年07月19日竹野夏シーズン開始しました。

山陰海岸国立公園 竹野 酒井 良明

皆さんこんにちは竹野の酒井です。

7月に入り、竹野ではさんさんと夏の日差しがアスファルトを照りつけています。


これだけ暑いと、涼を求めて海水浴をしたくなりますね。

そんな方に朗報です。

竹野浜は71日に今シーズンの海開きを行いました。海水浴、もうできます!

今回は竹野浜の海開きの様子をお伝えしたいと思います。

今年も例年通り71日に海開きが行われました。

昨年、一昨年の記事を見て頂けるとわかるかと思いますが・・・・

なぜかこの日は毎年天候が悪くなることが多く、いつも幸先の悪いスタートだなぁと思う、ことが多かったのですが、今年は快晴の青空。

幾年かぶりに幸先の良いスタートを切ることができました。

海開きの会場は竹野浜の中央にテントを張り、御神域を作ります。

その後神主さんが祝詞を上げ、たけの観光協会長や市役所の方などが今夏の無事故安全と好天に恵まれるよう祈った後、玉串を奉納していきます。

竹野浜は国立公園ですので、竹野の自然保護官も玉串を奉納します。

豊岡市のマスコットキャラクター、玄武洞の玄さんも玉串奉納していました。

その後は・・・

地域の幼稚園児による泳ぎ初めが行われました。

子どもたちは大変楽しそうに竹野の海を一番乗りしていました。

何しろ快晴でとても暑い日だったので、自然保護官と二人、子どもたち楽しそうで涼しそうで良いなぁと羨んでしまいました。

さて、そんな海開きが行われ、竹野浜のシーズンがやっと始まりました。

是非是非皆さんも竹野の海を体感しにいらして下さいね!

もちろん海水浴以外にも、スノーケルやジオカヌーやダイビングといった海遊びもおすすめですし、ちょっと離れた所には温泉だってたくさんあります。

まだ今年の夏休みの計画が立っていない方、今年は山陰、竹野の海を訪れてみてはいかがでしょうか。

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2016年06月06日冠島に行ってきました【巡視報告】

山陰海岸国立公園 竹野 酒井 良明

皆さんこんにちは、竹野の酒井です。

5月末に恒例業務となっている冠島の調査に泊まりがけで同行してきましたので、

今回はその様子をお伝えいたします。


まず冠島とはどんな島か?というところからお伝えしたいと思います。

冠島・沓島は京都府舞鶴市の沖にある小さな二つの無人島で、国の天然記念物である海鳥

「オオミズナギドリ」の繁殖地として国指定鳥獣保護区に指定されている島です。


普段は上陸禁止の島ですが、年に2回のオオミズナギドリ繁殖調査の際には、許可を受けた人に限り上陸することができます。

今回は繁殖調査の前期分にあたる冠島調査研究会の調査に同行してきました。

昨年参加したときは後期調査、つまりオオミズナギドリの子育て時期でしたが、

今年はつがいを作る期間、つまりオオミズナギドリの恋の時期の調査です。


舞鶴の桟橋から海上自衛隊の船に乗り込み、冠島へ出発します。おおよそ二時間半程度で船旅を終え上陸し、野営地を設置します。その後標柱のチェックを行います。



標柱とは何かと申しますと・・・

島内の海岸にある、この島が国指定鳥獣保護区であることを示す柱看板の事です。

この標柱がしっかりと立っているか、痛んでいないかの確認を行います。

日本海沿岸にお住まいの方ならお分かりになるかと思いますが、

冬の日本海沿岸は潮気のまざった風、波がとても強い土地です。

土地柄、海岸の側にある、ありとあらゆる物が痛みやすい環境ですので年に2回のチェックとメンテナンスは欠かせません。


ちなみに、その他のお昼の作業は島内を巡視する程度です。

と、言うのも、オオミズナギドリは昼は海で餌をとりに行き、夜、島に戻ってくる鳥です。

そのためお昼の時間、オオミズナギドリは殆ど島にいないのです。

調査は夕方から明け方に行われ、昼夜逆転生活を送ることになりますので、お昼の時間の多くは調査員の睡眠時間にあてられます。


夜になると、あたりは帰ってきたオオミズナギドリでギャアギャアとうるさくなり・・・

このようにオオミズナギドリがあたりをうろうろし始めます


ちなみにどの程度、オオミズナギドリがいるかというと・・・

このぐらい一面にオオミズナギドリがいる光景は全く珍しくないと思うレベルです。


オオミズナギドリをアップで撮ってみるとこの通りです。左にある穴はオオミズナギドリの巣穴です。

ちなみにこの個体はライトで照らしたら隠れてしまいました。


・・・ここまで見事な「頭隠して尻隠さず」は久々に見ました・・・。


さて、そんなオオミズナギドリを見つつ、調査員の方々とあたりを歩いているオオミズナギドリを捕まえて金属製の足輪のチェックをしていきます。足輪のついていない個体については足輪の装着をしていきます。

夜の調査はこれを繰り返しますが、明け方の調査ではそうした足輪の確認と同時にオオミズナギドリの鳥の飛び立ち数、雌雄が分かる個体ならば、重さや体長、嘴長などもはかります。

これを三日間繰り返し、島での調査は終了となります。


次回は夏調査、春と比べてどう変化したか、どう変化するのか、楽しみです。

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