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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

572件の記事があります。

2019年09月06日大台ヶ原・大杉谷の森林再生応援団!!

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の小川です。

9月に入って更に涼しさが増し、夜には鈴虫の鳴き声が聞こえるなど秋を感じる季節となりました。おいしかった夏の野菜に未練を残しつつも、すでに秋の味覚が楽しみでたまらない日々を送っています。

 さて、本日は、是非知っていただきたい取組みにして、参加いただきたいイベントをご紹介します。これまでにも、大台ヶ原で環境省が行っている防鹿柵やネット巻きをはじめとする大台ヶ原自然再生の話をしてきました。(過去の記事はこちら) 

 その一環として、東大台正木峠には小型の柵がたくさんあります。展望がよい場所なのに人工物が点在している・・・と思われるかもしれませんが、この中には大台ヶ原の代表的な針葉樹であるトウヒやウラジロモミなどの稚樹がいます。今はササが広がる開けた場所になっていますが、かつてコケに覆われた森林だった頃の生き残りです。ササに覆われて目立ちにくいものの、シカの食害で枯死する個体も多く見られたため、1本でも多くの稚樹を保護するべく設置しています。

木道階段から見える稚樹保護柵(正木峠) 1963年の正木峠(写真提供:菅沼孝之氏)
木道階段から見える稚樹保護柵(正木峠) 1963年の正木峠(写真提供:菅沼孝之 氏)

 柵もあるしこれで安心・・・と思いきや、周辺のササも一緒に囲われるため、ササが伸びすぎると稚樹に十分な太陽光が当たらず、生育に影響があるのではという懸念も出てきました。そのため、稚樹がササの背丈を超える程度の高さになるまで、ササを刈る作業を毎年行っています。

柵内のササ刈り(作業:パークボランティア) トウヒの稚樹(ササ刈り後)
柵内のササ刈り(作業:パークボランティア) トウヒの稚樹(ササ刈り後)

 この自然再生へと繋がる大切な一歩一歩を皆さんにもご協力いただくべく、林野庁と環境省の共催で、「大台ヶ原・大杉谷の森林再生応援団」を平成28年度より開催しております。

(※正木峠周辺は奈良県と三重県の県境であり、大杉谷エリアにつづく場所です。三重県側は林野庁、奈良県側は環境省が主体となって自然再生への取組を行い、協力して進めています。)

 

 今回も、稚樹保護柵内のササ刈り、又は林野庁も取り組んでいる剥皮防止ネット巻きを行います。大台ヶ原の森林に起きていること、そしてそれぞれの取組を体感できる貴重な機会です。

 是非ご参加ください。お待ちしております♪

☆大台ヶ原・大杉谷の森林再生応援団☆

日程:9月28日(土)

詳しくはこちらのHPをご覧ください。

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2019年08月30日涼しげよしくまリターンズ

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

 8月は「葉月」とも言われます。8月には青々とした葉っぱが沢山だし、そういう青々とした景色が広がるから葉月というのかな?と思っていたら、「葉も落ち始める時期、葉落ち月から来ている」という一説が・・・。確かに、旧暦では8月は秋とされていましたからね。それに、台風でいっぱい葉も落ちるし!・・・季節というのは、昔とは随分と変わってしまったようです。四季のある国日本ですが、その四季があるのもいつまでなのか。地球温暖化が騒がれていますのでまずは冬がなくなるのかな?嫌な想像ですね。そうならないように、皆さんもCOOLCHOICEしませんか?インターネットで「クールチョイス」と検索いただければ、環境省開設のホームページで詳しく知ることが出来ますよ。是非中を覗いて、地球温暖化対策のために「賢い選択」をご一考くだされば幸いです。

 さぁ露骨な宣伝が終わったところで、皆さんいかがお過ごしでしょうか?吉野管理官事務所の青谷でございます。今回は、去年の7月にも書きました涼しげよしくまのリターンズをお届けします。私、青谷の担当地域である吉野山・大峰山脈・大杉谷から、独断と偏見により選び出した涼しそうだなと思う写真などを掲載します。

大杉谷の川七ツ釜滝.MOV

まずは大杉谷!やっぱり涼しさと言えばここです。前回もセレクトしましたがここは外せません。今回は初の動画投稿にチャレンジです。上のリンクを押すと、七ツ釜滝の映像が見られます。見られない場合は当方の不具合か、対応した再生ソフトが入っていない可能性があります。

天川村_水の中2

やはり涼しさと水は切っても切れないもの。前回は滝がメインで川少々だったので、水の中に入ってみました。魚が泳いでいますね、こちらは全て天川村での撮影になります。天川村は水が豊富で、洞川地区も温泉宿や宿坊の隣に川が流れていて涼しげです。標高も少し高いところにあるので事務所のあるところより涼しく感じます。

「ひゃっこい」とか「ちべたい」とはどこの方言でしたっけ?それくらいの水温なので入るときは夏でも気をつけて。

氷柱_大普賢岳道中

 

 

最後は氷柱です。季節は冬なのですが、今なら涼しげと思いました。笙の窟(しょうのいわや)というところで、和佐又山ヒュッテから大普賢岳に行く道中にあるのですが、冬に行く際は装備を万全に、無理をせずに登山してください。

 後は、写真はないのですが、天川村にある鍾乳洞(面不動、五代松)や吉野山の金峯山寺蔵王堂内も涼しいです。これがビックリするくらいで、むしろ寒い。鍾乳洞は特にしばれます。拝観料は必要ですが、是非とも体験してみてください。

 世間では海に川にとアウトドアレジャーで暑い中、外に出ないといけないことがあると思います。日射病、熱中症の対策は十分に、無理なく楽しく過ごしましょう。

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2019年07月30日お釈迦様の降り立つ山

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

 梅雨の明けた近畿地方からこんにちは。皆さんいかがお過ごしでしょうか?吉野管理官事務所の青谷でございます。

 私の仕事はアクティブ・レンジャー(通称AR)です。ARは日々何をしているかというと、パソコンをカタカタして書類を作成したり、国立公園を見回り、登山道の様子や山中に立つ標識、看板など問題ないか確認したり、様々な情報配信や普及啓発活動なんぞをやっております。仕事の拠点となる吉野管理官事務所は、吉野熊野国立公園の山岳部(北側地域)を主に担当しております。

 そんな吉野事務所管内は山ばっかりです。大台ヶ原に大峯山脈と、聞いたことがあるぞという山々の中から、人気の山を紹介しましょう。歴代のARがすでに紹介しているかもしれませんし、私も書いたかも?と思うのですが、そこは生暖かい目で見て下さい。

 人気がある山、それは釈迦ヶ岳(しゃかがたけ)です。この山は標高1799.9mあり、大峰山脈では近畿最高峰の八経ヶ岳(はっきょうがだけ1915m)、それを挟むように存在する弥山(みせん1895m)、明星ヶ岳(みょうじょうがたけ1894m)に次ぐ4番目に高い山となっております。晴天の景色は「峯中、第一の秀峰」と呼ばれるにふさわしい絶景で、東に台高山脈、南は笠捨山に玉置山、北は八経ヶ岳まで360度に展望がひらけます。

釈迦ヶ岳山頂の釈迦如来像

 

右の写真は、八経ヶ岳方面を見たもので、大峰奥駆道が稜線を走ります。左の写真は、山頂に御座します釈迦如来像です。釈迦ヶ岳山頂に建立されたのは大正13年で、その後平成19年に修復されたそうです。岡田雅行という剛力が、一人で担ぎあげたといわれています。すごいですね。ちなみに、剛力とは職業のことで、大ざっぱに説明すると道案内もする歩荷さんです。

 お隣の仏生ヶ岳が釈迦誕生の地、釈迦ヶ岳は入滅の地と伝えられ、釈迦ヶ岳はお釈迦様のいる世界、我々の暮らす世界とは別のところにつながっていると言われており、聖地、巡礼地として今なお祈りを捧げられています。

 釈迦ヶ岳という山は全国で7山ほど見つけることが出来ましたが、奈良県の釈迦ヶ岳の標高が一番高いようですね。所在地は下北山村と十津川村の村界上であり、下北山村からは前鬼にある宿坊、小仲防の裏から登ります。十津川村からは旭口から登れます。こちらの方が、楽なルートだと思います。

 吉野熊野国立公園には、登れる山がたくさんあります。今のシーズンは山登りには少々暑いのが難点ですが、是非トレッキングに来て下さい。

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2019年07月03日吉野のイチオシ企画!『大台ヶ原自然観察会』

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の小川です。

早いもので2019年も半ばを過ぎ、もう7月となりました。暑さも増して本格的な夏がやってきますが、夏といえばアウトドア、そして美味しい夏野菜がたくさん並ぶ季節でもあります。野菜売り場に行っては幸せな気持ちになる日々を送っていると、今年の夏も乗り切れるという気持ちになってきます。皆さまも暑さ対策には気をつけながら、是非アウトドアを初めとするアクティビティを楽しんでいただければと思います。

 そこで、本日は、皆さまに大台ヶ原で行っている自然観察会をご案内します☆

このアクティブ・レンジャー(以下AR)日記でも度々登場する大台ヶ原パークボランティア(以下PV)と吉野管理官事務所のARが、皆さまと一緒に東大台を歩き、見どころや動植物の紹介、大台ヶ原にまつわる色々な話をしております。見落としてしまいがちな花やひょっこり現れる動物にいち早く気がついたり、大台ヶ原を歩く上でのコツなど、大台ヶ原で活動するPVだからこそ分かる目線から見た楽しみ方や、環境省が行っているここだけの自然再生の取組みなどを知る絶好の機会です。

珍しい昆虫を発見!!(H30.5観察会)   シロヤシオをルーペで観察♪(H30.7観察会)
珍しい昆虫を発見!(H30.5観察会) シロヤシオをルーペで観察♪(H30.7観察会)

 さらには、天気が良い時は見応えある展望が広がり、雨の時はコケの緑が鮮やかな森の中を歩いたり、霧がたちこめる幻想的な景色を見たり、、、というように、その時にだけ現れる大台ヶ原の姿をより深く堪能することができます。

展望広がる大蛇嵓(H30.10観察会) 霧立ちこめる正木峠(H29.10観察会) 熊野方面の雲海(H29.10観察会)

展望広がる大蛇嵓

(H30.10観察会)

霧立ち込める正木峠

(H29.10観察会)

熊野方面の雲海

(H29.10観察会)

 大台ヶ原は初めてという方にも、行ったことがあるという方にもオススメの自然観察会は、下記の日程で開催予定です。是非ご参加ください。お待ちしております♪

☆吉野熊野国立公園 大台ヶ原地区自然観察会☆

日程:7月13日(土)、7月21日(日)、8月11日(日・祝)、8月24日(土)、10月6日(日)

詳しくはこちらのHPをご覧ください。

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2019年02月27日大台ヶ原登録ガイドが増えました!

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

 日が経つのは早いもので、節分の恵方巻きやバレンタインスイーツを楽しんでいる間に2月も終わりに近づき、日々過ごす中での天気や動植物の変化に春が訪れつつあることを感じるようになってきました。こちらの事務所でも、来シーズンの大台ヶ原に向けて、より楽しく利用してもらうために様々な取組みを進めております。今回は、その一つをご紹介します。

 平成29年10月より運用開始となった「大台ヶ原登録ガイド制度」。

大台ヶ原に訪れるみなさんに、深く、楽しく、安心して東大台や西大台を満喫していただくために始まりました。ニーズに対応しつつ大台ヶ原が持つ魅力を伝えていく、一定の要件を満たした多様な得意分野を持つガイドの方達が登録されています。

登録ガイドによるコケのお話

登録ガイドの解説

登録ガイド案内の東大台ツアー

登録ガイドによるコケのお話

登録ガイドの解説

登録ガイド案内の東大台ツアー

 そしてこの度、新規の登録ガイドを募集し、登録講習会を開催しました。

大台ヶ原というと、吉野熊野国立公園を代表する山の一つ、紀伊半島において希少な自然や景観がある場所といった印象がありますが、魅力はそれだけではありません。大台ヶ原がある上北山村ならではの地域づくり、間近で感じることができる自然再生への取組み、独特の歴史やまつわる話などたくさんの要素があります。

 これからガイドを利用される皆さんにそれらを広めるために、登録ガイドとなる方達には、倫理や安全管理を踏まえたガイドとしてのあり方やエコツーリズムからみた観点も含め、さまざまな視点から大台ヶ原を捉えた講習を受けていただきました。

自然再生についての講習

大台ヶ原における安全管理の話合い

自然再生についての話

大台ヶ原における安全管理の話合い

 新たに登録された方も含め、大台ヶ原登録ガイドは、現在なんと31名!

大台ヶ原登録ガイドのHPでは、登録ガイドの皆さんを紹介しております(※今後更新予定の箇所もあります)。是非チェックして、次のシーズンでは、登録ガイドと一緒に大台ヶ原を楽しんでみてください。きっと今まで知らなかった大台ヶ原が見えてくることと思います♪

---------------------【大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)冬期通行止め】--------------------

平成30年12月3日(月)午後3時~平成31年4月19日(金)午後3時(予定)

上期間中は冬期閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めです。

詳細はこちら→ 【報道資料】平成30年度奈良県内冬期通行止めについて

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2019年01月18日2019年!大台ヶ原の恵方

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

遂に2019年となりました。1月も半ばを過ぎたものの、残念ながら正月にお餅を食べることができなかったので、この先もまだまだお雑煮や焼き餅、ぜんざいなどを食べていこうと、私の中で密かな餅ブームが到来しています。

 ところで2019年といえば、干支はイノシシにも象徴される己亥、恵方は東北東です。そこで今回は、今年の大台ヶ原をより楽しんでいただくために、2019年大台ヶ原の恵方を紹介します!

 地図とコンパスを取り出し、大台ヶ原における大体の東北東方面を確認してみると・・・。そこには、大台ヶ原の山頂である日出ヶ岳(ひでがたけ)があります。

東大台の地図 日出ヶ岳に続く道 正木峠から見た日出ヶ岳
東大台の地図 日出ヶ岳に続く道 正木峠から見た日出ヶ岳

 日出ヶ岳(標高約1,695m)にはベンチや地図が備わる展望台があり、昼食やコース確認を兼ねたちょっとした休憩にオススメです。山中で唯一避雷針が備わっている場所でもあるため、天候が急変しやすい大台ヶ原ではチェックしておくべき場所の一つです。春から夏には周辺でシャクナゲが咲き、耳を澄ませると遠くの山で鳴く鳥の声が聞こえ、夏から秋にはアキアカネが飛び交います。木々が芽を出し、美しい新緑から紅葉、そして冬の樹氷へと移り変わる山の四季を感じることができます。

日出ヶ岳展望台 シャクナゲ(東大台) 日出ヶ岳から東を望む
日出ヶ岳展望台 シャクナゲ 日出ヶ岳から東を望む

 展望台から恵方を含む東の方角を見ると、熊野の海を見渡すことができ、空が澄んだ日には、日の出とともになんと富士山を拝めることがあります。更にこの方角は、日本三大渓谷に数えられる大杉谷と繋がっており、そちらには大きな滝やそそり立つ岩壁が連続し、見事な景観が広がっています。

(※大杉谷は中上級者向け登山道であり、安全面上、大台町にある大杉峡谷登山口から大台ヶ原へ登るコースを推奨しています。ヘルメット着用を含む装備の準備、ルートや天候などの事前確認、山小屋への宿泊、登山届の提出など十分な計画を立ててお越し下さい)

大杉谷の岩壁 七ッ釜滝(大杉谷) 吊り橋(大杉谷) 堂倉滝
大杉谷の岩壁 七ッ釜滝(大杉谷) 吊橋(大杉谷) 堂倉滝(大杉谷)

 また、日出ヶ岳展望台から西の方角に目を向けると、近畿最高峰の八経ヶ岳を含む、世界遺産の一部である大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)が通る大峰山系を一望できます。北の方角には高見山地や御在所山方面に連なる山々、南の方角には大台ヶ原の正木峠に続く景色が広がります。

日出ヶ岳から西を望む 日出ヶ岳から北を望む 日出ヶ岳から南を望む

 現在は車道が冬期通行止めとなっていますが、今年は大台ヶ原に行こうと思っている方もまだ予定にはない方も、節分の日には、大台ヶ原の恵方に思いを馳せてみてください。展望台でのんびりしてから東大台を一周するのもよし、大杉谷から日出ヶ岳まで登ってくるのもよし、早朝から日の出と富士山を眺めるのもこれまたよし!是非大台ヶ原にお越しいただき、2019年にしか味わえない日出ヶ岳をお楽しみ下さい。今年もたくさんの方々に、大台ヶ原を気持ち良く楽しんでいただけることを願っております。

----------------------【大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)冬期通行止め】---------------------

平成30年12月3日(月)午後3時~平成31年4月19日(金)午後3時(予定)

上期間中は冬期閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めです。

詳細はこちら→ 【報道資料】平成30年度 奈良県内 冬季通行止について(リンク)

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2018年12月11日Memories of Oodaigahara in 2018

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

 12月に入り、2018年もあとわずかとなりました。寒さも増してきたので、近頃はこたつでみかんに幸せを感じる日々を過ごしております。

 さて、大台ヶ原も冬に入り、12月3日15時に山頂へ繋がる大台ヶ原公園川上線(通称:大台ヶ原ドライブウェイ)が閉鎖されました。今シーズンもたくさんの方が訪れ、景色や生きものを楽しんでいただけたことと思います。そこで今回は、大台ヶ原で活動するパークボランティア(PV)の活動とともに、2018年に大台ヶ原が私たちに見せてくれた景色の数々を振り返っていきたいと思います!

 まずは春。

 4月20日に開山してすぐの頃はまだ冬の様相を残しています。やがて、鳥が囀り、色とりどりの花が咲き、瑞々しい新緑へ移り変わる様子を楽しむことができます。パークボランティアも早速活動を開始し、利用者の方が分かりやすく、気持ちよく楽しめるよう願いながら、冬の間に汚れた看板拭きや歩道の確認、ごみ拾いを行いました。

PV活動(看板拭き) ツツジの開花 新緑と熊野の海
PV活動(看板拭き) ツツジの開花 新緑と熊野の海

 次に夏。

 1年を通して降雨が多い大台ヶ原ですが、梅雨から夏にかけて見ることができる、しっとりした雨上がりの森はおすすめです。鮮やかな新緑と水が滴る深い緑の苔がむす世界のなか、時には霧が出て幻想的な雰囲気が漂う西大台を味わった方も多いのではないでしょうか。

 本格的な夏になると大台ヶ原でも暑い日がありましたが、パークボランティアの自然観察会にもたくさんの方に参加いただきました。正木峠付近では、一足早くシロヤシオが色づいていく様子を見ることもできました。

雨上がり新緑の西大台 PV自然観察会 シロヤシオの色づきと日出ヶ岳
雨上がり新緑の西大台 PV自然観察会 シロヤシオの色づきと日出ヶ岳

 そして秋。

 夏から秋にかけて例年以上に台風の影響が強い季節でもありましたが、晩秋は秋晴れとなる日も続き、紅葉を楽しむことができました。パークボランティアもボランティア内での学習会を開催し、今後の観察会をより良いものにすべく、実践練習をしながら自然情報を収集しました。

シロヤシオの紅葉

ナナカマドの紅葉 PV学習会 大蛇嵓の紅葉
シロヤシオの紅葉 ナナカマドの紅葉 PV学習会 大蛇嵓の紅葉

 最後に冬。

 冬期閉鎖があるため冬を楽しめる時期は短くなりますが、日によっては樹氷や冠雪を見ることができます。更にこの時期は最も空気が澄み渡り、木々の葉も落ちているため、遠方を望むことができます。パークボランティアも11月下旬には、この1年の感謝を込めた清掃活動と自然再生(※)へ向けた作業を行い、大台ヶ原での今年度の活動を締めくくりました。

樹氷(ドライブウェイ) 樹氷 日出ヶ岳から望む大峰山系 PV活動(自然再生事業)
樹氷(ドライブウェイ) 樹氷 山頂から望む大峰山系 PV活動(自然再生事業)

 皆さんに是非見ていただきたい大台ヶ原の姿はまだまだあります。そして2019年の大台ヶ原は、また違った姿を見せてくれることでしょう。今年行かれた方もまだ行ったことがない方も、来シーズンの大台ヶ原に思いをはせつつ、次の開山を楽しみにお待ちください。そして、冬の間もAR日記を通し、大台ヶ原の様々な話をお届けしたいと思っています。そちらもどうぞお楽しみに!

 それでは皆さま、素敵な新年をお迎えください。

-------------【大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)冬期通行止め】------------

平成30年12月3日(月)午後3時~平成31年4月19日(金)午後3時(予定)

上期間中は冬期閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めです。

詳細はこちら→ http://www.pref.nara.jp/secure/205319/toukituukoudome.pdf

※ 環境省では、森林生態系の衰退を食い止め、大台ヶ原の自然を後世に残すために「大台ヶ原自然再生事業」を行っています。シカの侵入を防ぎ、植生の回復を促す防鹿柵(ぼうろくさく)の設置、シカによる樹木の皮剥を防ぐためのネット巻など様々な取組み(詳細はこちら→ http://kinki.env.go.jp/blog/2018/07/post-83.html)や普及啓発活動を実施しています。パークボランティアもその補助となる作業を随時行っています。

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2018年09月30日大台ヶ原の秋の訪れ

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野自然保護官事務所の小川です。

涼しい風が吹き、日が暮れる頃には鈴虫の鳴き声が聞こえ、町中でもだいぶ秋らしさを感じる頃となりました。1年を通して旬の味覚を味わいたい私にとって、特に食指が動く季節でもあります。さんま、きのこ、栗、さつまいもなど魅力的な味覚がたくさん並ぶなか、いかに効率よくどれも逃さず、美味しく食べていくかを考えるだけで楽しい日々です。

 さて、山の秋は麓よりも少し早くやってきております。大台ヶ原ドライブウェイ沿いにはススキの穂が茂り、山中でも紅葉し始めた木々が少しずつ見られるようになりました。(※例年大台ヶ原の紅葉は10月中旬頃からになりますが、色づき具合はその時の天候によって差があります)

 本格的な紅葉はこれからになりますが、徐々に秋の色が深まっていく、この時期ならではの山の風景を楽しむことができます。

 なお、大台ヶ原は平地より10度程気温が低く(天候等により変動あり)、これから更に寒さが増していきます。雨具や防寒具などの備えを確認の上、お越し下さい。

ススキ群生(大台ヶ原ドライブウェイ沿い)2018年10月1日撮影

シロヤシオの色づき(正木峠付近から日出ヶ岳)2018年9月28日撮影

ススキ群生(大台ヶ原ドライブウェイ沿い)

シロヤシオの色づき(正木峠付近から日出ヶ岳)

 また、吉野自然保護官事務所では、旬の大台ヶ原をより堪能していただける自然観察会を予定しております。大台ヶ原で活動するパークボランティアから、東大台にまつわる話を深く知ることができる、今シーズン最後の機会となります。皆さま、是非ご参加ください。大台ヶ原で待っております☆

5月観察会の様子(尾鷲辻~牛石ヶ原)平成30年5月4日撮影

7月の観察会の様子(正木峠付近)平成30年7月22日撮影

5月の観察会の様子(尾鷲辻~牛石ヶ原)

7月の観察会の様子(正木峠付近)

☆吉野熊野国立公園 大台ヶ原地区自然観察会☆

日程: 10月7日(日)

詳しくはHP(http://kinki.env.go.jp/to_2018/post_123.html)をご覧下さい♪

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2018年09月07日この日何の日

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

Q「なぜ、あなたはエベレストに登りたいのですか?」

A「そこにエベレストがあるから。」

登山家のジョージ・マロリー氏が言ったとされる有名な台詞です。日本では「そこに山があるから。」で知られていると思います。山に登るのも良いですが、遠くから眺める方が好きな吉野自然保護官事務所の青谷でございます。

さて、既に過ぎてしまったのですが、8月11日は国民の祝日「山の日」でした。平成28年から新たに祝日として加わった「山の日」。海の日の親戚のように聞こえる「山の日」とは、そもそもなんぞや?という人もいるのではと思い、僭越ながら今回は「山の日」について少しだけ紹介をさせていただきます。

山の日とは、国民の祝日に関する法律によりますと、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。」とあります。吉野自然保護官事務所管内には大台ヶ原や大峰山系、近畿地方環境事務所管内まで広げれば那智山や六甲山などが加わり、国立公園外を見渡せば、ご近所には金剛山、葛城山など山は身近に沢山存在しています。それもそのはずで、日本は国土の7割ほどが山地となっているのです。半分以上が山!これは、山と関わらないというのは不可能です。

奈良県天川村 弥山の国見八方覗きからの風景                弥山の国見八方睨からの風景(大峰山)

 古来より、人は山から様々な恵をいただいてきました。薪や建材など木材としての木、キノコや山菜、獣肉などの食料。また、水源地は山に多く、その水は川になり田畑と私達の喉を潤します。登山などのアクティビティを楽しめる場としての利用もあります。

 他にも、信仰や修行の場にもなったり、神様の逸話や妖怪話などなど、人は山や自然に対し畏敬、畏怖の念を持ってきました。

 山中の森林や頂上からの眺めは神秘的であり、荘厳な雰囲気を醸し出しているものもあるので、そのような念を抱くことに疑問はありません。私がこの地に着任以来1番素晴らしいと感じた風景は、山上ヶ岳から見た日の出でした。

山上ヶ岳日の出

               山上ヶ岳宿坊近くからの風景(大峰山)

やはり、山からの日の出は登ってみて実際に見ていただきたいです。

 このように、我々は海と同じく山とも切っても切れない縁で繋がっていると言えるでしょう。来年の「山の日」には、そんな山に対して少しでも思いを馳せていただければと思います。

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2018年08月15日『上北山村 神秘の森 荘厳の山 大台ヶ原を歩く』

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野自然保護官事務所の小川です。

8月に入り立秋も過ぎましたが、暑い日が続きつつも朝夕には涼しい風を感じる日も出てきました。

とはいえ、暑さにはまだまだ注意が必要です。私も、スイカにトマト、ナスなどさっぱりした旬の野菜を楽しみながらも、体力をつけるべくお肉は欠かさず食べている日々を送っています。

 

 さて、本日は、8月1日に開催した大台ヶ原ガイドウォーク『大台ヶ原を歩く』の様子をお届けします!(※7月28日開催分は、台風12号による影響が予想されたため、中止となりました)

このガイドウォークには、大台ヶ原を周回する歩道を歩く「西大台ツアー」と「東大台ツアー」のほか、大台ヶ原自然再生事業の取り組みにふれる「自然再生ツアー」があります。

「自然再生ツアー」では大台ヶ原自然再生推進委員会の委員でもある奈良教育大学 松井淳教授の案内により、東大台の自然再生推進事業の実施場所をめぐって、大台ヶ原の現状を見聞きしました。普段は入ることができない防鹿柵(ぼうろくさく)内にも入り、幼木の育ち具合など柵の中と外の違いを見ていただきました。

防鹿柵の解説

金属製剥皮(はくひ)防止ネットの解説

防鹿柵の解説

金属製剥皮(はくひ)防止ネットの解説

 現在、大台ヶ原で目にする景色は、数十年前から変わらない場所もあれば、大きく変わってしまった場所もあります。何が変わったのか、どうして変わってしまったのか、なぜ自然再生の取組みが必要なのか。このツアーで、豊かな自然の中でも随所で見られるシカによる森林への影響の様子など、何気なく歩くだけでは気が付かない部分を知っていただけたのではないでしょうか。

 「西大台ツアー」と「東大台ツアー」では、昨年10月より登録が始まった大台ヶ原登録ガイド(詳しくはこちら→http://vill.kamikitayama.nara.jp/guide/)の案内のもと、原生的な雰囲気あふれる西大台と雄大な景色が味わえる東大台をそれぞれ堪能していただきました。

 吉野熊野国立公園大台ヶ原を知っていただくために企画したガイドウォーク『大台ヶ原を歩く』も残すは9月開催のみとなりました。この機会を逃さず、是非参加してください。皆さまをお待ちしております☆

☆上北山村 神秘の森 荘厳の山 「大台ヶ原を歩く」☆

日程:9月28日(金)

内容:大台ヶ原登録ガイドや自然再生に詳しい特別講師による、ひと味違う大台ヶ原を楽しめるガイドウォークです(西大台、東大台、自然再生の3ツアーから選択)。

※公共交通機関の使用による参加が必須です。

※好評につき、西大台ツアーは満員となりました。

詳しくはこちら→ http://vill.kamikitayama.nara.jp/

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