ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

597件の記事があります。

2021年03月02日大台ヶ原登録ガイドと歩く冬のモニターツアー

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

つい先日新年が始まったと思ったのに、あっという間に3月になりました。三寒四温な日々が続いて体調管理にはより気を遣う時期ですが、梅の花が咲き誇り、他の木々の蕾もどんどん膨らんでいき、春の訪れを感じます。

 さて、今回は、上北山村による、大台ヶ原登録ガイド制度を活用した冬の取組をご紹介します。

平成29年10月より運用開始となった「大台ヶ原登録ガイド制度」。大台ヶ原に訪れるみなさんに、深く、楽しく、安心して東大台や西大台を満喫していただくために始まりました。ニーズに対応しつつ大台ヶ原の魅力を伝えていく、一定の要件を満たした多様な得意分野を持つガイドの方達が登録されています。

 上北山村では、登録ガイドによる大台ヶ原の冬期利用を数年前から検討しており、今後の本格的な実施にむけた調査のため、この冬に試行的に登録ガイドを対象としたモニターツアーが行われました。

(※通常、大台ヶ原ドライブウェイは冬期閉鎖中、車両及び人の通行はできません。今回は関係機関との事前調整のもと、特別な許可を得て通行し、調査を行っています)

上道

動物の足跡

中道から見た沢

上道

動物の足跡

中道から見た沢

 落ち葉や霜柱で盛り上がった土に積もる雪を踏みしめると伝わってくるふわふわザクザク感、様々な動物の足跡、森の中にただよう静寂な心地よさなどを体感できました。しかしその一方で、閉山期間で雪があるからこそ気をつけなくてはいけないこと、滑りやすい箇所や不安定な足場などもあります。そのような時には、先導する登録ガイドがコースタイムや体力に配慮しつつ、見所や注意点を教えてくれました。

 この調査を通し、上北山村の冬期観光における新たな魅力や、大台ヶ原登録ガイドが提供するより質の高い自然体験の多様化に繋がる可能性が見えてきたのではないでしょか。

尾鷲辻東屋の氷柱

スノーシューの利用

大峰山系

尾鷲辻東屋の氷柱

スノーシューの利用

大峰山系

 大台ヶ原登録ガイドHPでは、様々なスキルや得意分野をもつガイドの皆さんを紹介しております。4月下旬の開山に向けてチェックをして、来シーズンでは是非登録ガイドと一緒の大台ヶ原を楽しんでみてください。

県道大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め

令和2年12月1日(火)15時~令和3年4月19日(月)15時(予定)

上記期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めとなります。

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2021年01月25日丑年大台ヶ原の恵方

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

 遂に2021年となりました。皆さまはどのようなお正月を過ごされたでしょうか。私は、みかんとお餅を食べつつこたつで丸くなる日々を送ってしまいました。このままだと大台ヶ原の開山時には太って動けなくなりそうなので、感染症対策には気をつけつつ、適度な運動を心がけていきたいところです。

 さて、2021年といえば、干支はウシでも表される辛丑、恵方は南南東やや南。早速、地図とコンパスで、大台ヶ原における大体の南南東方面を確認すると・・・。そこには、『「牛」石ヶ原』がありました!まさしく今年の福徳を象徴するような名前と方角の場所です。

2021年の大台ヶ原の恵方

牛石

2021年の大台ヶ原の恵方

牛石

 牛石ヶ原には、名前の由来となった大きな石がどっしりと構えています。牛が寝そべっている形に見えることから牛石と名付けられました。更に、大台ヶ原が魔の山として恐れられていた頃、強い法力を持った僧が悪さをしていた妖怪をこの石の下に封印したという伝承もあります。そのため、今でも石を触ると、そのたたりで大雨が降るのだとか・・・。

神武天皇像

修行や護摩焚きをしたという池跡

福寿大台教会(山上駐車場周辺)

神武天皇像

修行や護摩焚きをしたという池跡

福寿大台教会(山上駐車場周辺)

 歩道を挟んで反対側には、熊野方面を見渡すように神武天皇像が鎮座しています。神代の頃、天皇として即位する前の東征で熊野から大台ヶ原を通って大和に向かったという神話があります。それに基づき、昭和3年に、神習教の福寿大台教会を開設した古川嵩(ふるかわかさむ)を中心とする地元の方達により、神武天皇が腰掛けたとされる御掛石の岩の上に建立されました。

 その他にも、明治初期に修行をした行者の痕跡や、北海道開拓者でもある松浦武四郎が大台ヶ原を踏査した際にその行者を敬い設置した石碑などが残されています。季節や日々の天気ごとに全く異なる自然を味わえる大台ヶ原ですが、そこには長い年月を超えて伝わってきた歴史や言い伝え(※諸説あります)も根ざしており、山中を歩いているとその片鱗に触れることができます。

 

 今は冬期閉山中のため、牛石ヶ原で恵方巻きを丸かじり!ということはできませんが、節分の日には是非大台ヶ原に思いを馳せてみてください。私も、今年もたくさんの方に大台ヶ原を気持ちよく楽しんでいただける年になることを願いつつ、食べようと思います。

 

県道大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め

令和2年12月1日(火)15時~令和3年4月19日(金)15時(予定)

上期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めとなります。

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2021年01月25日不動七重ノ滝、in下北山村

吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介

 皆さまこんにちは。吉野管理官事務所の早川です。

 先日、下北山村の前鬼川沿いにある遊歩道(不動七重ノ滝(ふどうななえのたき))の巡視を行いました。不動七重ノ滝は、その名の通り7段の滝になり、総落差は160メートルを越えると言われており、日本の滝100選にも選ばれております。

 元々、前鬼川の上流は大峰奥駈道に繋がる場所になり、不動七重ノ滝は修験者たちの秘密の行場として使われていました。前鬼川(ぜんきがわ)という名前は、奈良時代に修験道の開祖と呼ばれる役行者(えんのぎょうじゃ)の従者(前鬼)が住み着いた場所の由来から名付けられたと言われています。

 遊歩道沿いには、青く透き通った前鬼川の美しい水が流れています。別名(前鬼ブルー)とも言われています。

前鬼川  前鬼川

(前鬼川)

 展望台からの不動七重ノ滝は、7段の滝の中でも一番大きな3段目を間近に見ることができます。細い落ち口から一気に落ちていく大迫力な眺望が広がります。3段目だけでも落差80メートルもあると言われています。

不動七重ノ滝

(不動七重ノ滝)

 遊歩道の途中からは急階段になるので、登山に適した服装が必要となります。

下北山役場:http://www.vill.shimokitayama.nara.jp/

 

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2020年12月24日派遣授業「天川村の自然と環境」 in天川村立天川小中学校

吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。

 今年も残り僅かとなり、1年の早さに焦りを感じております。

 日本には国立公園を含め、多くの自然の風景地があります。来年はコロナウイルスが収まることを信じて、北海道の利尻島に行きたいと考えています。

 先日、奈良県の天川村立天川小中学校の小学5年生における森林環境学習の授業を担当させていただきました。授業テーマは、「天川村の自然と環境」とし、5限目はアクティブレンジャーの役割、鹿の食害による防鹿柵の設置など環境省の取り組みについて説明を行いました。授業途中には、子鹿とツキノワグマの剥製を見て生徒たちは興味津々でした。野外では、聴診器とルーペを使い樹木の観察を行いました。当日は、寒波により雪がちらつく日でしたが、子供たちは積極的に野外観察を取り組めていました。

 天川村は標高が高く冷涼な気候であり、平地より3~5度程低いため避暑地としても親しまれています。また、村内にある洞川地区は温泉地としても有名であり、冬の奈良では珍しく雪が積もる温泉街として知られています。

授業風景 剥製

(国立公園の説明)          (子鹿、ツキノワグマの剥製)

 野外における樹木の観察では、聴診器を使い樹木の鼓動や水を吸い上げる音を体験しました。また、ルーペで葉の形や葉脈(常緑樹と落葉樹)を観察し、樹木によって葉のつき方の違いや肉眼では確認できない葉脈を見ることができました。生徒たちは、改めて樹木は生きていることを肌で感じることができたと思います。

聴診器 ルーペ観察

(聴診器での観察)        (ルーペの葉脈観察)

 6限目は、「私は誰でしょうゲーム」を行いました。二人組のペアを作り、質問をそれぞれ3回までとし、背中に付いている動植物のカードを当てるゲームになります。普段、勉強している動植物の知識を生かし、生徒たちは次々と正解を出し、大盛り上がりとなりました。

 まとめの授業では、樹木の光合成や呼吸の仕組み、森林の役割では水源涵養、土砂災害防止など様々な機能があることを説明しました。生徒たちには少し難しい内容になりましたが、必死にメモも取りながら真剣に聞くことができていました。

 また、国立公園計画図を用いて吉野熊野国立公園が天川村のどの場所に含まれているか、確認をしました。生徒たちは実際の国立公園計画図を見て、自分たちの住んでいる家の近くにも国立公園が含まれていることがわかり、驚いた表情をする生徒が多く、より身近に国立公園を感じてもらえたと思います。

 今回の授業を機に生徒たちが天川村の身近な自然環境や動植物の生態について興味を増やしてほしいと思うと共に、美しい景観が残る吉野熊野国立公園の魅力を多くの人に知ってもらえるよう今後より一層発信していきたいと思います。

私は誰でしょうゲーム 私は誰でしょうゲーム

           (私は誰でしょうゲーム)

           

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2020年12月22日2020年の大台ヶ原

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

季節の移り変わりは早いもので、今年も残り数日となりました。2020年は今までにない状況が続く1年となり、大台ヶ原になかなかお越しいただけなかった方もいるのではないでしょうか。

 そこで、今回は、2021年こそはという思いも込めて、大台ヶ原ビジターセンター(以下VC)窓口職員や西大台巡視員から寄せられた写真を紹介しつつ、2020年の大台ヶ原を振り返りたいと思います

 まずは春と夏。開山後も新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、県営駐車場が一時閉鎖、また、そちらに伴い、大台ヶ原VC及び西大台利用調整地区も臨時閉鎖していましたが、5月半ばには再開となりました。

 草花や木々の芽吹きが見られ、新緑の時期には瑞々しい緑の森となりました。中でも今年は西大台のバイケイソウが大群生となり、梅雨や夏の時期まで幻想的な雰囲気を作り出していました。

ガマズミの花

バイケイソウ群落

西大台のコケと沢

ガマズミの花

バイケイソウ群落

西大台のコケと沢

 晴れの日には様々な鳥の囀りやシカの鳴き声が飛び交う賑やかな森、雨の日にはしっとりと静かな森を散策していると、動き回る動物の姿を歩道から見ることもありました。

ニホンリス

ニホンザル

オオダイガハラサンショウウオ

ニホンリス

ニホンザル

オオダイガハラサンショウウオ

 そして今年の秋は、大台ヶ原ドライブウェイ、東大台、西大台全体を通して綺麗な紅葉となり、冬初めから閉山に至るまでも澄んだ青空や、時には霧氷が見られるシーズンとなりました。

シロヤシオの紅葉

西大台の紅葉

ツキヨタケとブナハリタケ

シロヤシオの紅葉

西大台の紅葉

ツキヨダケとブナハリタケ

日出ヶ岳から見た霧氷

正木峠から見た霧氷

大峰山系の夕暮れ

日出ヶ岳からみた霧氷

正木峠から見た霧氷

大峰山系方面の夕暮れ

 毎日違う表情を見せる大台ヶ原。皆さまに味わっていただきたい自然はまだたくさんあります。2021年にはその年だけのまた違った姿を見せてくれることでしょう。今年行かれた方もまだ行ったことがない方も、来シーズンに思いをはせつつ、次の春を楽しみにお待ちください。

 それでは皆さま、良い年末年始をお迎えください。

大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め

令和2年12月1日(火)15時~令和3年4月19日(金)15時(予定)

上期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めとなります。

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2020年12月09日修験道の世界、吉野山モニターツアー

吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。

 先日、山遊び塾ヨイヨイかわかみさんが主催する吉野山モニターツアーに参加させていただきました。本ツアーは、環境省の国立公園への誘客推進事業補助金を活用した事業の一環となります。

モニターツアーは、12月に開催される一般公募ツアーに先駆けてのプログラムになります。テーマが「山伏とともに五感であるく修験の地」として、吉野山にてゲストハウスの女将もしながら修験者として修行を積まれている講師の片山文恵さんに案内をしていただきました。

 まず金峯山寺に向かう道中には銅鳥居(かねのとりい)があります。高さ約8mの銅製の鳥居となり、扁額(へんがく)には「発心門」(はっしんもん)と書かれ、修行への志を固める意味があり、修験者が修験道に向かう最初の入り口になります(写真1)。

銅鳥居の付近には、行者堂があります。中には石造りの役行者(えんのぎょうじゃ)、前鬼(ぜんき)、後鬼(ごき)がおられます。役行者は修験道の開祖であり、前鬼・後鬼は役行者に従えていた鬼の夫婦になります(写真2)。

 金峯山寺の敷地内には、護摩供(ごまく)、祈祷(きとう)を行う場所があります(写真3)。今回は金剛蔵王大権現の特別ご開帳拝観の期間内(開帳期間:令和2年10月16日~11月30日)でしたので、間近で護摩供や蔵王権現像を見ることができました。

銅鳥居 行者堂

写真1(銅鳥居)               写真2(行者堂)

護摩供、祈祷を行う場所

写真3(護摩供、祈祷を行う場所)

 案内の途中には、石積みに生育している地衣類の説明もしていただきました。地衣類とは菌類と苔類の複合体になります。普段は見過ごしがちな植物の説明もしていただき、様々な種類や特性を知ることができました。

地衣類の観察

(地衣類の観察)

 昼からのプログラムとして、修験者の方が日々行われている止観(座禅)瞑想を体験しました。初めての止観瞑想でしたが、修験者の修行を肌で感じることができました。また、修験者の方はホラ貝を持っており、邪気を払う魔除けの役割や修験者達の意思疎通としても使用されているそうです。

止観瞑想 ホラ貝

(止観瞑想)                 (ホラ貝)

 モニターツアーでは修験者の講師の方から、実際に行われている修行の体験やお話を聞くことができました。修験道は言葉では説明しにくい部分が多いため、実際に修験者の日々の一部(止観瞑想・ホラ貝)など五感を通じて体験することができ、より身近に感じることができました。また、利用者のメインルートからはずれた脇道沿いにも、修験道にまつわる歴史的、文化的な資源がたくさんあることを、発見できました。吉野山は桜が有名ですが、少し寄り道をして金峯山寺や修験道の歴史・文化に目を向けて散策すると、これまでとは違う風景や空気感を感じることができると思います。

山遊び塾 ヨイヨイかわかみ:https://www.yoiyoi-kawakami.com/

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2020年12月07日冬めく大台ヶ原

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

 すでに今年の大台ヶ原は、121日(火)15時にドライブウェイが冬期通行止め等、冬ごもりの季節に入りましたが、厳しい冬を迎える直前の11月の風景を紹介したいと思います。

 日に日に冷え込みが増し、11月初旬には初雪が降り、天候によっては霜柱や霧氷などが見られる日がありました。(※天候や気温によってはばらつきがあるため、必ず見ることができるとは限りません)

大台ヶ原DWの霧氷

東大台の霧氷

正木峠の霧氷

大台ヶ原ドライブウェイの霧氷

東大台の霧氷

正木峠の霧氷

 また、冷え込んで気温が下がる分、天候が良い時はとても空気が済んでおり、綺麗な青空や夕焼け、連なる山々、そして熊野方面の海などが見え、午前中には富士山が見える日もありました。

大蛇嵓から見た大峰の山々

夕暮れの熊野の海

正木峠から見た日の入り

大蛇嵓からみた大峰の山々

夕暮れの熊野の海

正木峠から見た日の入り

 今シーズンの大台ヶ原は、12月1日(火)15時に山上駐車場へ続くドライブウェイが冬期通行止めとなり、ビジターセンターもそれに伴い、閉館いたしました。

また、三重県側から大台ヶ原へ続く大杉谷の登山道は、今春に設定していた開山期間のとおり、11月23日(月)をもって終了となりました。

今年度もたくさんのご利用、ありがとうございました。

大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め

令和2年12月1日(火)15時~令和3年4月19日(金)15時(予定)

上期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めとなります。

大台ヶ原ビジターセンターFacebook

大台ヶ原ビジターセンター窓口による大台ヶ原の情報をお知らせしております。

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2020年11月05日大台ヶ原・大杉谷の森林再生応援団

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

 本日は、10月初めに開催したボランティアイベント「大台ヶ原・大杉谷の森林再生応援団」をご紹介します。平成28年度から林野庁と環境省との共催で行っており、台風や大雨の影響を受けて中止となる年もありましたが、5年目となる今回は天候に恵まれ、無事にイベントを開催することが出来ました。

 東大台正木峠を散策していると、一面にササが広がる光景が広がります。実はその中には、かつて森林だった頃の生き残りであるトウヒの稚樹が隠れています。この稚樹をシカの食害から守るために小さな柵(稚樹保護柵)で囲っていますが、まだまだ小さい稚樹は周辺のミヤコザサの勢いにまけて、覆われそうになってしまいます。そのため、稚樹に太陽光が充分当たるよう、稚樹がササの背丈を超える高さになるまで、周りのササを刈る作業が必要となります。また、正木峠から少し離れた森の方では、シカの樹皮剥ぎから守るため、成木に防止ネットを巻いています。

正木峠に広がるササ原

歩道から見える稚樹保護柵

剥皮防止ネット

正木峠に広がるササ原

歩道から見える稚樹保護柵

剥皮防止ネット

 このイベントではボランティアを募集し、皆さまにササ刈りとネット巻きを行っていただきました。

作業の合間には、森林再生の取組の紹介や山と人との関わりの話なども織り交ぜ、青空と少し早いシロヤシオの紅葉を味わいつつ歩きながら、大台ヶ原の森の良さだけでなく、衰退が進みつつある場所や保全・再生への取組などを体感していただきました。

ササ刈りの様子

ササ刈り後のトウヒ稚樹

取組紹介

ササ刈りの様子

ササ刈り後のトウヒ稚樹

取組紹介

 今は大台ヶ原の紅葉も終盤を迎え、麓より一足早く冬が近づきつつあります。11月に入ると、冷え込みが更に増し、天候によってはドライブウェイの一部凍結や積雪が見られる場合もあります。雨具や防寒具のほか、スタッドレスやタイヤチェーンなどの備えにもご注意の上、お越しください。

【〈注意〉ツキノワグマについて】

大台ヶ原はツキノワグマ生息地です。今年度はドライブウェイや歩道周辺での目撃情報が多く寄せられています。熊鈴の携帯やビジターセンターでの情報確認、人気が少ない時間帯の入山は控えるなど対策にお気をつけください。

【大台ヶ原の利用におけるお願い】

大台ヶ原を気持ちよく楽しんでいただくために、下記のご協力をお願いしております。

・ゴミのお持ち帰りにご協力ください。

・駐車場やドライブウェイでのキャンプや焚き火はご遠慮ください。

・新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ビジターセンターでは、マスク着用の呼びかけや消毒液の設置などの対応を行っております。入館時には、玄関にある留意事項をご確認ください。

大台ヶ原ビジターセンターFacebook

大台ヶ原ビジターセンター窓口による大台ヶ原の情報をお知らせしております。

大台ヶ原登録ガイド

環境省では、大台ヶ原をより深く楽しく安全に満喫いただくために、大台ヶ原登録ガイド制度を運用しております。ガイドを選んで、是非自分だけの大台ヶ原をカスタマイズしてみてください。

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2020年11月02日登山歩道補修~in大杉谷

吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。

 さて、先日は三重県多気郡大台町にある大杉谷で登山歩道補修を行いました。吉野熊野国立公園に指定されている大杉谷は日本三大渓谷の1つにあげられており、他に黒部峡谷(富山県)、清津峡(新潟県)があります。大杉谷は日本有数の多雨地帯として知られており、この激しい水の流れが大杉谷特有の様々な地形の渓谷を生み出しています。

 登山歩道補修は2日間で行い、1日目はモルタルを使用し、歩道が滑りやすい箇所に施工をしました。登山道の途中には鎖場や日本の滝100選に選ばれた七ツ釜滝があり、様々な景色を堪能できます。

エメラルドグリーンの淵 七ツ釜滝

(エメラルドグリーンの淵)          (七ツ釜滝)

モルタル施工中 施工完了

(モルタル施工中)              (施工完了)

 宿泊は標高約480mにある桃の木山の家に泊まらせていただきました。桃の木山の家の目の前には大きな吊り橋があり、山小屋と吊り橋と併せて景色を楽しむことができます。

桃の木山の家

(桃の木山の家)

 2日目は、登山歩道にある木橋の補強作業を行いました。木橋は早朝の朝露などで滑りやすいため、新たに木材で滑り止めを設置しました。

滑り止め設置中 設置完了

(滑り止め設置中)              (設置完了)

 大杉谷の登山歩道には、七ツ釜滝をはじめ、多くの素晴らしい滝や吊り橋があり、手つかずの渓谷景観を随所で堪能することができます。登山歩道は鎖場が多く、滑落の危険もあるため注意が必要です。事前にルート確認を行い、登山経験が中級者以上の方と一緒に行くことをおすすめします。今年度シーズン(11月23日まで)の登山期間は残り少ないので、大杉谷登山センターなどに現地の状況を確認し気温が低いため登山装備をもう一度見直した上で、大杉谷にお越しください。

大杉谷登山センター:https://www.oosugidani.jp/

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2020年10月05日近畿自然歩道の施設点検~四季の変化を感じながら~

吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介

 皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。

 ようやく暑い夏が終わり、やっと秋の季節が近づいてきました。

 私は8月に白山国立公園に行ってきました。天候に恵まれたため、多くの登山者で賑わい、標高2450mにある白山室堂の近くでは紅葉も見ることができました。登山は季節によって、様々な四季の変化を感じることができるので是非お近くの山で紅葉も楽しんでいただければと思います。

 先日、吉野熊野国立公園内の当所が管理する施設を点検するため、奈良県天川村(洞川)にある洞川自然研究路(近畿自然歩道にも設定されています)の巡視を行いました。標高約820mに位置する洞川は冷涼な気候で、平地より5度程低く避暑地としても親しまれています。また、温泉地としても有名であり、冬の奈良では珍しく雪が積もる温泉街として旅館や民宿が数多くあります。

 天川村には散策コースやウォーキングコース、登山経験者向けの登山コースもあり、初心者から登山経験者の方まで幅広く楽しむことができます。今回の洞川自然研究路も、散策コースの1つであり、初心者の方でも歩きやすい平坦な歩道が続きます。歩道は川沿いや森林の中に設けられ、景色の移り変わりを堪能することができます。

歩道 歩道

途中には滝や吊り橋など、バラエティあふれる絶景ポイントが次々とあるので飽きることなく散策できます。ただし、雨等で濡れた階段や路面は滑りやすいので足元に注意してご利用ください。

滝 滝

吊り橋

 洞川温泉の周辺から湧き出す天然水は環境省の名水百選にも選ばれており、ごろごろ水と呼ばれています。この付近は鍾乳洞があるカルスト地形で有名な地区で、地中の水路を流れる水がゴロゴロと音をたてて流れることから、命名されたと言われています。ミネラル分を豊富に含み、遠方からこの水を求めて訪れる方も多くおります。温泉街にはごろごろ水を使用した名水コーヒーや名水豆腐のお店もあります。

名水百選として環境省が指定しているごろごろ水

 

 洞川自然研究路とその周辺では、温泉や旅館・土産物店・お食事処、様々な散策コースがあり、1日ゆっくりと観光することができます。春の新緑、夏の避暑、秋の紅葉、冬の雪景色と四季折々の表情を見せてくれる洞川に是非お越しください。

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