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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

夏の虫をしらべよう 【イベント】

2010年08月09日
吉野
 皆さん、こんにちは。
8月7日に奈良県川上村にある「蜻蛉の滝(せいれいのたき)」で森と水の源流館主催の「吉野川紀の川しらべ隊 夏の虫をしらべよう」が行われました。
前回の観察会(※)と同様に、昆虫生態写真家の伊藤ふくおさん、森と水の源流館の木村全邦さん、そして私が講師となり、橿原市昆虫館など多くの方々の協力のもと、実施されました。
(※)2010年3月18日「蜻蛉の滝よろず観察会 【イベント】」をご参照下さい。
http://kinki.env.go.jp/blog/2010/03/18/index.html

写真:左)受付風景 右)オキアミトラップ(赤丸内)(ともに8月7日撮影)

 上の右写真の赤丸内には、釣りのエサとして使う「オキアミ」が置いてあります。これは、森と水の源流館で前日から設置していたもので、当日は非常に香しい匂い(?)が辺りに漂っていました。この香しい匂い(?)に誘われて、ハエやハネカクシ、シデムシ、チョウがやって来ており、参加された皆さんと観察することができました。

 前回の観察会(※)は早春(冬のような寒さでした)だったので、寒さに耐えている昆虫たちを念入りに探して見つけましたが、今回は活発に動き回っていたので、たくさんの昆虫を見つけることができました。

写真:左)ススキ葉上のクロコノマチョウ(ジャノメチョウ科)の幼虫 右)帽子にとまったオニヤンマ(ヤンマ科)

参加された方々、特に子どもたちはとても昆虫に詳しく、捕まえた昆虫の名前を聞いてみると、すぐに答えが返ってきました。昼休み中にも「早く虫を見つけに行こう!!」と声をかけてくれる子もいて、昆虫に興味を持ってくれているようでした。自然とふれあう機会が減っていると言われる今日、自然に興味を持っている子どもたちを見て、非常に嬉しく思いました。
午後からは滝の周りを歩き、森の中で観察を行いました。森の中ではあまり昆虫を見つけることができませんでしたが、毎度おなじみ(?)オオゴキブリには何とか出会うことができました。森の中では木村さん指導の下、「ウラジロ」というシダを使って、「ウラジロ飛行機」を飛ばして楽しみました。

写真:左)「ウラジロ飛行機」の説明をする木村さん 右)ウラジロを飛ばす子どもたち

今回の観察会は、身近なところにもたくさんの生き物が生息していることに気付き、それら生き物同士のつながりについて考えるきっかけになったのではないでしょうか。私自身も思わぬ昆虫を目撃し、生き物同士のつながりの奥深さを改めて考えることができました。

今回の観察会に参加してくださった皆さん、伊藤ふくおさん、木村全邦さん、ご協力いただいた皆さん、どうもありがとうございました!!