ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

山陰海岸国立公園

21件の記事があります。

2019年12月20日令和元年 海そうじ日記

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 「竹野ブルー」と称される美しい海の色と、衝撃的な透明度で訪れる人々を迎えてくれる大浦湾(兵庫県豊岡市)。夏の海水浴の時期を中心に多くの人が訪れ、自然体験を楽しんでいます。

 世界各地で海洋ごみ問題解決の必要性が叫ばれる中、重機を用いての清掃が行えない立地条件ながら大浦湾がきれいな海をなんとか維持できているのは、人力での地道な清掃活動に取り組んでくださっている方々のおかげです。

 今回は令和元年最後の日記として、私が皆さまと一緒に取り組んできた今年の大浦湾での清掃活動を振り返ります。

パークボランティア研修会での清掃活動(3月・5月・10月に実施)

パークボランティア研修会での清掃活動① パークボランティア研修会での清掃活動②

パークボランティアによる月2回の定期的な清掃活動

パークボランティアによる定期的な清掃活動 回収した漂着ごみ

 竹野地区パークボランティア(※)の方々は、日頃から時間と労力(と交通費)を使って清掃活動にご協力くださっているのですが、今秋10月からは、さらに月2回の定期的な清掃活動も始めました。

おそうじスノーケル(9月に実施)

おそうじスノーケルの作業風景 おそうじスノーケルの集合写真

 また、今年は竹野スノーケルセンターの無料イベントとして初の「おそうじスノーケル」を実施しました。スノーケリングで大浦湾の海中景観を楽しんだ後、浅瀬の海中ごみを回収するという内容で、参加者の皆さまが楽しみながらごみを拾ってくださり、大浦湾にもたくさんのごみがあることを知っていただく機会となりました。

清掃活動前と清掃活動後の海岸の様子

清掃活動前の海岸 清掃活動後の海岸

 清掃活動ではこのくらい目に見えた成果をあげられる日もあり、そうなるとやる気も高まります!

 しかし台風や大雨などの荒れた天気があればあっという間に元通りか、以前より酷い状態になってしまうこともあり、「またゼロからスタート」の気分でお掃除の繰り返しです。

 「海岸を清掃してもまたすぐに汚れるから、清掃の意味がないのでは?」とおっしゃる方もいます。たしかに、一度きれいにしてもまた次々とごみが漂着するのできりがありません。しかし掃除しなければ海岸のごみは溜まる一方で、いずれはきれいな海を見ることもできなくなるでしょう。

 海に出てしまったごみを回収する努力と、海にごみを出さない努力、この2つを地道に続けているおかげで、大浦湾でもみんながきれいな海を楽しむことができ、美しい自然環境が保たれています。

 来年も「海をきれいに」の思いで取り組む皆さまと、楽しく活動を行いたいと思います。

パークボランティアとは・・・

※自然保護思想の普及啓発を図ることを目的として、国立公園での活動に自発的に協力頂ける方にご登録頂いている環境省のボランティア団体です。竹野地区では、竹野スノーケルセンターの運営補助や海岸清掃を中心とした活動にご協力を頂いています。

ページ先頭へ↑

2019年09月13日冠島とオオミズナギドリ【雛との対面編】

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 前回は、冠島という無人島へ上陸し、オオミズナギドリの巣穴を確認したところまでお伝えしました。今回は待望(!?)のオオミズナギドリ雛との対面です。

雛の体重測定

 いかがでしょうか。この雛の愛らしさ。

 冠島調査研究会の先生が、調査・研究のために足環を着け、頭・嘴(くちばし)・翼の長さと体重を測定しました。この雛は体重436グラム。成鳥の平均体重は約500グラムだそうです。

オオミズナギドリ雛のカメラ目線

 正面顔は、この可愛さです・・・私は一瞬でメロメロになりました。

 ※オオミズナギドリに触れるには鳥獣保護管理法の許可が必要です。

巣穴に戻された雛

 雛をそっと巣穴に戻したら、早くも帰りの船の出発時間がやって来てしまいました。

 私は今回、日帰りで調査に同行しましたが、冠島調査研究会の方々は、3泊4日で島に滞在して調査を行いました。この調査は毎年、1年に2回行われています。昼の調査では雛の成長具合や親鳥からもらった餌の量を確認し、夜の調査では成鳥に調査・研究のための足環を装着し、体長の測定や数を記録したりと、厳しい暑さの中、無人島での大変な作業を続けているそうです。

冠島の漂着ごみ① 冠島の漂着ごみ②

 さて、行きはオオミズナギドリのことで頭がいっぱいでしたが、帰りは島の状況に注意を払いながら歩いてみました。

 冠島にも、やはりたくさんの漂着ごみがありました。この島の漂着ごみで特に目立っていたのは、発泡スチロール製フロートやプラスチック籠などの漁具と、ペットボトルでした。

冠島の漂着ごみ③

       無人島(冠島)の海岸にも多くの漂着ごみが

 漂着ごみの現状を目の当たりにする度に、野生生物たちへの申し訳なさで胸がいっぱいになります。無人島で暮らす生き物たちも、人間社会から出るごみの影響を受けています。

 世界中で多くの海鳥が、プラスチックごみを誤飲しているといわれています。飲み込んだプラスチックは消化しないので、糞と一緒に排泄されないものはお腹の中に溜まっていきます。冠島のオオミズナギドリも、ごみを誤飲しているかも知れません。

 海洋ごみの問題を解決するためには、今あるごみを回収することと、これ以上海にごみを増やさないことが必要です。私たち一人ひとりが実態を知り、意識と行動を変えることで、問題の解決に近づくことは可能だと思います。

 環境省では、海洋ごみ問題について多くの方に知っていただくことを目的として、学習用教材を作成しています。小中学生用と高校生用があり、大人の方にもご利用いただける内容となっておりますので、ぜひご覧ください。

【海洋ごみ教材(小中学生用・高校生用)】

ページ先頭へ↑

2019年09月12日冠島とオオミズナギドリ【上陸編】

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 今回は、若狭湾に浮かぶ美しい島と、そこに生息している「オオミズナギドリ」という海鳥についてお伝えします。

冠島(かんむりじま) オオミズナギドリ

       冠島(かんむりじま)             オオミズナギドリ        

 京都府舞鶴市の沖に、冠島(かんむりじま)という無人島があります。島は原生的な自然林で覆われていて、周囲は一部を除いて崖となっています。

 冠島は、オオミズナギドリの繁殖地として国指定鳥獣保護区に指定されています。日本海側では最大級の繁殖地です。上陸が厳しく制限されている島ですが、9月上旬に生息状況調査に同行し、島やオオミズナギドリの状況を確認することができました。

海上自衛隊による輸送支援 ゴムボートで上陸

 冠島への往復は、海上自衛隊による輸送支援の協力をいただきました。島の近くまで船で進んでから、ゴムボートに乗り換えて上陸しました。

オオミズナギドリの巣穴

 島の奥へ進むと、地面の至る所にオオミズナギドリの巣穴がありました。冠島には推定20万羽のオオミズナギドリが生息しており、森の中は巣穴だらけです。一見穴がないように見えても、上だけが塞がっていてその下は穴になっていたりするので、気を付けて歩いていても穴を踏み抜いてしまうことがあるほどです。

オオミズナギドリが登った跡

 オオミズナギドリは、傾斜した木や崖上などの高い所から、落下する加速を利用して飛び立ちます。このマツの木は、たくさんのオオミズナギドリが登るために樹皮が剥がれていました。

巣穴の中に雛を発見

 程なく、オオミズナギドリと出会いました。成鳥は海へ出ていて巣穴を留守にしていましたが、雛が残っていました!上の写真で、穴の中に灰色の毛玉が見えますね。これが雛なのですが、記事が長くなってしまったので次回に続きます。

 次回はオオミズナギドリ雛のかわいい姿・・・必見です!

ページ先頭へ↑

2019年08月28日「竹野スノーケルセンター」で感動の自然体験を

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 天気図に秋雨前線があらわれ、少しずつ夏の終わりの気配が感じられる頃となりました。

竹野の海水浴シーズンはもう少し続きます。そこで今回は、環境省の直轄施設で唯一スノーケルやカヌーを体験できる「竹野スノーケルセンター」についてご紹介します。

目の前は大浦湾 館内の様子

       目の前は大浦湾                 館内の様子

 竹野スノーケルセンター(以下、「センター」)は、兵庫県豊岡市竹野町の大浦湾にあります。山陰海岸国立公園の自然環境を紹介するとともに、自然とのふれあいの場を提供することを目的として環境省が設置した施設です。深い青とエメラルドグリーンが織り成す美しい海の目の前に建ち、兵庫県最北端の猫崎半島を一望できます。

 館内の展示スペースには、竹野海岸の魅力を伝える映像シアター、センター周辺の地形の成り立ちや特徴、海岸や海中で見られる生き物を紹介する海のジオステージゾーンなどがあり、山陰海岸国立公園の美しい自然や個性豊かな生き物について紹介しています。

スノーケル ジオ・カヌー

         スノーケル            ジオ・カヌー

 また、利用者が自然とふれあい、自然への関心を高めることを目的として「スノーケル教室」、「ジオ・カヌー教室」、「磯の生き物観察教室」などのプログラムを提供しています。

 大浦湾は磯の海岸で、膝下くらいの深さまででもヒトデやウミウシなどたくさんの生き物を見つけることができます。スノーケルで海に潜れば、イシダイ、キュウセンなど、たくさんの魚が見られます。時にはアジの群れに囲まれたり、クロダイがついて来たりと、魚と一緒に泳いでいる気分を味わうことができるでしょう。

イシダイ クロダイ

         イシダイ                   クロダイ

アジの群れ ハナガサクラゲ

        アジの群れ                 ハナガサクラゲ

 フリースペースには、自然や動植物に関する分野を中心とした本が置かれています。海の生き物に関する本は特に多く、海で見つけた生き物についてすぐに調べることができます。

 センターは、竹野地区のアクティブ・レンジャーにとって重要な拠点の一つです。山陰海岸国立公園竹野地区パークボランティアの研修会も、センターで行っています。

 さて、センターではこの夏、下記の限定イベントを開催いたします。

★カヌー&スノーケル★

8月31日(土)、9月1日(日)

カヌーとスノーケルを両方体験できるイベントです。

★おそうじスノーケル★

9月7日(土)

大浦湾でのスノーケリングと、美しい海を守るための清掃活動を体験する無料イベントです。

※詳細は、竹野スノーケルセンターHPをご覧ください。

夏の終わりに、竹野スノーケルセンターで素晴らしい自然体験を・・・大浦湾でお待ちしております☆

ページ先頭へ↑

2019年08月08日夏休み小学生工作教室

山陰海岸国立公園 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 夏の真っ盛りですね。竹野には連日たくさんの海水浴客がお越しになり、竹野ブルーの海を楽しんでいます。環境省の直轄施設である「竹野スノーケルセンター」も賑わいを見せています。私はそんな竹野にいながら海に入る機会が少ないのですが、もし入るチャンスが訪れた時に後悔しないために、海水浴セットだけは必ず持って通勤しています。

 さて、8月上旬に豊岡市立図書館竹野分館の「夏休み小学生工作教室」の講師をしました。今回はその様子をレポートします。

 工作教室の始めに、海岸の漂着ごみについてのお話をしました。準備のため工作の材料(貝や小石)を拾っているとき、海岸にはたくさんのごみが落ちていました。いま世界中で、海に流れ出ているごみが問題になっていることを、写真や実際の漂着ごみを見てもらいながら説明しました。

漂着ごみについてのお話

     漂着ごみについてのお話

ごみのあるエリア(大浦湾)  ごみのないエリア(大浦湾)

      ごみのあるエリア(大浦湾)          ごみのないエリア(大浦湾)

 お話の後は、いよいよ工作の時間です。『世界にひとつの自分だけの貝画(かいがらアート)をつくろう!』と題し、貝・石・流木・シーグラスを台紙に貼り付けて、生き物や植物を自由に表現しました。

工作の手順を説明  工作に使う材料

       工作の手順を説明             工作に使う材料

 

 工作教室当日までに、たくさんの方が材料集めに協力してくれました。

グルーガンでパーツを接着  工作の様子

   グルーガンでパーツを接着             工作の様子

 細長い貝殻をクラゲの足にしたり、貝を重ねてきれいな模様を描いたり、子どもたちの発想力や創造力の豊かさに驚かされました。

 材料の貼り付けにはグルーガンを使用し、火傷防止のために軍手の着用をお願いしました。細かいパーツを狙った位置に張り付ける作業は、軍手をしているととても難しいのですが、みんな約束を守って工作に取り組んでくれました。

完成した作品を掲げてパチリ  素敵な作品ができました

    完成した作品を掲げてパチリ          素敵な作品ができました

 全員が無事に作品を完成させることができました。「楽しく作れたよ」という声を聞けてほっとしました。保護者の方々がもしかすると子ども以上に?!熱中している姿も印象的でした。私も子どもたちと一緒に楽しみながら、工作教室を終えることができました。

 ご参加、ご協力頂いた皆さま、ありがとうございました!

ページ先頭へ↑

2019年03月12日海岸に〇〇がいっぱい!

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

皆さま、こんにちは。

竹野自然保護官事務所の派谷です。

竹野といえば、「竹野ブルー」とも称される夏の海のイメージが強く、観光で訪れる方の多くは夏の海を目にします。

しかし今回は敢えて、3月の海岸の様子をお伝えしたいと思います。

大浦湾(2019年3月撮影)

2019年3月のとある日の大浦湾 (兵庫県豊岡市竹野町)です。

スッキリと晴れて、海は深みのある青色です。

浅瀬で見つけたイトマキヒトデ

素晴らしい透明度!

水に濡れない所から少し覗いただけでも、ヒトデ、ウニ、ヤドカリが見られました。

しかし浜に視線を向けると、もっとたくさんのあるものが目につきます......。

浜辺の様子

浜辺の様子(カメラを寄せたところ)

たくさんの漂着ごみです。

日本海に面した大浦湾では、季節風の影響で冬を中心に漂着ごみの量が増えます (夏の台風通過後なども大量のごみが流れ着きます)。

特に多いのはペットボトル、プラスチック製品、ロープやフロートなど漁で使う道具です。

浜に落ちている韓国語ラベルのボトル

ボトルのラベルを見ると韓国語や英語のものがあり、外国からのごみが混ざっていることが分かります。

風や海流に乗って様々な国からごみが運ばれて来ますが、同様に、日本のごみも海に流れ出て、世界中に散らばっていることは容易に想像できます。

私が大浦湾を訪れたこの日、一人のパークボランティアさん(※)と出会いました。この方は、長い間大浦湾の海岸清掃を続けてくださっています。

清掃活動中のパークボランティアさん

ご了承をいただいて、お話を伺いました。

(パークボランティアさんのお話)

「こんなにきれいな海を前にして、浜辺がごみで汚れているところを見るのは悲しいです。少しでもごみを拾うことで、少しでもきれいにできたらという思いで続けています。

私は中国にたくさんの知人がいまして、元気を知らせる便りを送るときに、海岸清掃の写真を添えています。日本の海岸に大量のごみが流れ着いていること、こんなふうに人の力で拾っていることを少しでも伝えることができたらと。

中国の人たちを山陰海岸のきれいな海に連れて来ると、皆、海水の透明度に衝撃を受けます。このきれいな海でも、岸辺にはたくさんのごみが打ち上げられているという現実を少しでも伝えたいです。

外国からのごみが流れ着いている一方で、日本から出たごみも外国に運ばれています。(大浦湾を見渡して)この状況に対処するには、時間と人力を使ってコツコツと清掃を続けることが必要だと思います。」

回収された漂着ごみ

この日だけでも、こんなにたくさんのごみを回収してくださいました。

それでも大浦湾にはまだまだごみが残っています。

大浦湾は、段差や砂利などの影響で重機を使った海岸清掃が難しい場所です。

そのため、パークボランティアの多くの方々が、ごみをひとつひとつ手で拾う作業を少しずつ続けてくださっています。

一度きれいにしても、別のごみが次々と流れて来ます。だからといって何もしなければ、ごみは増える一方です。

少しずつでも拾って片づける、そしてそれを続けることが今私たちにできる一番の対処法だということを、私も海の近くで暮らしたこの一年間を通して強く感じてきました。

この日、パークボランティアさんのお話を改めて聞き、私自身もさらに力を入れてこの問題に取り組むぞ~!と気合を入れ直しました。

※パークボランティアとは、自然保護思想の普及啓発を図ることを目的として、国立公園での活動に自発的に協力頂ける方にご登録頂いている環境省のボランティア団体です。竹野地区では、竹野スノーケルセンターの運営補助や海岸清掃を中心とした活動にご協力を頂いています。

ページ先頭へ↑

2018年10月15日秋の散策におすすめの絶景スポット

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

 皆さま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の派谷です。

 風が心地よく、外を歩くのにちょうど良い季節となりました。関東地方出身の私には山陰地方の秋は初体験です。日々、自然の豊かさ、美しさに感動しながら散策を楽しんでいます。

 今日は秋の散策におすすめの場所として、山陰海岸国立公園内にある兜山 (かぶとやま) の様子をご紹介いたします。

紅葉の頃の兜山

 兜山は京都府京丹後市久美浜町にある、標高191.7mの山です。流紋岩の溶岩からできた溶岩円頂丘で、その形が武士の兜に似ているところから名付けられています。

兜山の舗装された登山道

 兜山山頂への道は舗装されているので歩きやすく、ゆっくりと歩いて45分程で絶景を味わえる、山陰海岸国立公園内のおすすめスポットの一つです。

地面に落ちている栗

 この時期は、ススキ、栗、キノコなど秋を感じさせる光景を至る所で目にします。

登山道の途中で見られる久美浜湾の景色

 山頂までの道の途中で木々の開けた場所があり、久美浜湾を見下ろすことができます。久美浜湾は、日本海と砂嘴 (さす) で隔てられた内湾で、カキの養殖が盛んです。

 日頃あまり歩かない方は、坂道がややきつく感じられるかも知れません。無理のないように、休みながらゆっくりと登ってみてください。山頂では絶景が待っています。

兜山山頂からの眺め

 こちらが山頂からの眺めです。久美浜湾と小天橋 (しょうてんきょう)、日本海を一望できます。

兜山山頂に設置されている展望デッキ

 山頂には展望デッキがあり、雄大な景色を落ち着いて楽しむことができます。

 写真には収め切れない景色の素晴らしさ、植物や土の匂い、虫や鳥の鳴き声など、現地でなければ体感できない魅力がたくさんありますので、ぜひ兜山に足を運んでいただけたらと思います。

参考情報

兜山は、京丹後市久美浜町甲山にあります。

※山頂の展望台までは車で登ることができません。

最寄駅は京都丹後鉄道宮豊線かぶと山駅です。

周辺には久美浜湾、丹後砂丘、城崎温泉などの観光スポットがありますので、併せて訪れていただくと、山陰海岸の様々な魅力をさらに味わうことができます。

ページ先頭へ↑

2018年07月11日アベサンショウウオの飼育展示

山陰海岸国立公園 竹野 派谷 尚美

みなさま、こんにちは。

竹野自然保護官事務所アクティブ・レンンジャーの派谷尚美(はたちや なおみ)です。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

今回は山陰地方にすむ珍しい生き物の「アベサンショウウオ」について紹介いたします。

アベサンショウウオの幼生

 実はこの写真にアベサンショウウオの幼生(子供)が写っています。

どこにいるか分かりますか?

アベサンショウウオ成体

こちらは成体(大人)です。

おとなしい性質で、ほとんど動きません。

アベサンショウウオは成体になっても10cm程度の小型のサンショウウオで、水のきれいな湿地で生息しています。

森林伐採や道路建設などの開発によって生息地が失われたり、生息地周辺における里地里山の管理方法が変化したことにより生息数が減り、環境省版のレッドリスト2018には「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」として、絶滅危惧ⅠA類に掲載されています。

  • (参考) レッドリストのカテゴリー (環境省HP)

https://www.env.go.jp/nature/kisho/hozen/redlist/rank.html

アベサンショウウオは京都府、兵庫県、福井県、石川県の一部の地域にしか生息しておらず、生息が確認されている地域においても知らないという方が大勢いらっしゃいます。

そこで、将来みんなでアベサンショウウオを守っていくために、地域住民の方々に知ってもらうことから始めようと考え、種の保存法による「アベサンショウウオ保護増殖事業」に基づき地域の小学校で飼育展示を始めました。飼育に携わった子どもたちから、多くの人たちにアベサンショウウオのことを伝えてもらえればと思っております。

※小学校におけるアベサンショウウオの飼育展示は種の保存法 (絶滅のおそれのある野生生物の種の保存に関する法律) によるアベサンショウウオ保護増殖事業計画に基づき行っているものです。アベサンショウウオを勝手に捕獲等することは、種の保存法で禁止されています。

出張事業(自然保護官が生態系を守ることの大切さを伝えている)

レンジャーから、アベサンショウウオのことや生態系を守ることの大切さを伝え、飼育方法について教室で説明した後・・・

アベサンショウウオの餌やり

実際に子どもたちに餌やりに挑戦してもらいました。

餌は冷凍イトミミズです。

細くて小さなイトミミズをピンセットでつまみ、水中の小さなアベサンショウウオにあげる作業は大変ですが、みんな一生懸命お世話をしてくれていました。

アベサンショウウオの事前飼育

       

子どもたちに大人気のアベサンショウウオ。

まだ幼生のため大きさは2cm程度ですが、少しずつ大きくなっていることが目に見えて分かります。

アベサンショウウオが成体になる前に元の生息地に返してあげるため、数週間程度の短い期間にはなりますが、子どもたちに飼育してもらうことで、身近にいる生き物に関心を持ち、生き物たちのすむ自然環境を守ることの大切さに気付いてもらいたいと考えております。

元気に成長したアベサンショウウオを、山に返す日が楽しみです!

ページ先頭へ↑

2018年01月23日ちびっ子砂丘レンジャーへの道2017 第3回を開催しました

山陰海岸国立公園 井原早紀

 皆さん、こんにちは。厳しい寒さが続き、山陰海岸国立公園では日本海の大きな波が岩礁に打ち寄せています!

 さて、昨年10月29日に鳥取砂丘で「ちびっ子砂丘レンジャーへの道2017」の第3回が開催されましたので、ご報告します。最終回となる今回のプログラムは、砂丘の保全学習とファットバイク体験、ガイドブック作りです。

 まず砂丘の保全学習では、「落書き」「ゴミ」「草原化」といった美しい砂丘の景観を損ねる問題について学びました。「草原化」というのは、砂丘に本来生えていない外来植物が勢力を伸ばし、砂の移動が減少することで、砂丘本来の植生や、美しい砂の模様が見られなくなってしまう問題です。草原化問題は、すでに学校などで学習して知っている子も多かったようです!

【1991年頃の草原化した砂丘の写真】

【保全学習の様子】

 たくさんのボランティアの方々による除草活動によって、今の鳥取砂丘の姿が保たれているという話を聞いて、「ぼくもボランティアに参加したい!」と言ってくれる子も。 みんな砂丘の問題を解決することを真剣に考えてくれました。

 保全学習の次は、ファットバイク体験です!この日はあいにくのお天気で、野外でのサイクリングはできませんでしたが、室内でファットバイクの試乗体験をしました。ファットバイクは、太いタイヤが特徴の砂の上でも走ることができる自転車です。

 「タイヤが太いので、安定感ばつぐんだった!乗った感じはフワフワしていた。」と、みんないつもの自転車とは違う感覚を楽しんでくれました。今度砂丘に来たときは、ぜひ砂の上を走ってみてほしいです!

 最後に、第1回からの学習や体験を通じて見つけた砂丘の面白さや不思議を訪れる人に紹介しよう!ということで、大きな鳥取砂丘ガイドブックを作りました。

 ガイドブックが完成した後は、発表会!ちびっ子たちの家族や第1~3回でお世話になった講師の先生方に、砂丘の魅力や豆知識を紹介しました。風紋やカヌーの動きなどをお題にしたジェスチャークイズも盛り上がりました!

 みごとに最後までミッションをやり遂げたちびっ子たちは、認定証を受け取り、「ちびっ子砂丘レンジャー」に変身! 砂丘に新たなちびっ子砂丘レンジャーたちが誕生しました。

 砂丘の面白さや不思議をたくさん学んだちびっ子砂丘レンジャーたち。これからもたくさんの人に砂丘の魅力を伝えていってほしいです!

ページ先頭へ↑

2017年12月01日ちびっ子砂丘レンジャーへの道2017(第2回)を開催しました!

山陰海岸国立公園 井原早紀

 皆さん、こんにちは。12月に入り、日を追って寒さが増してきていますね。浦富自然保護官事務所も冬支度を始めています。

 さて、10月1日に開催された「ちびっ子砂丘レンジャーへの道2017」(第2回)の内容をご報告します!

 第2回のプログラムは、砂丘の生きもの学習、漂着物を使った工作体験、夜の砂丘での星空観察です。

 まず、「砂丘の生きもの学習」の時間では、鳥取砂丘を散策しながら、そこに生息する昆虫や植物について学びました。砂に似た体色をしたバッタ、砂に穴を掘って生活するハチ、丈夫な茎や根を横に長くのばして広がるハマゴウなど、工夫しながら砂丘を生き抜いている生きものの姿に、みんな興味津々!

 ちなみにこの日は、前日の雨と強風によって、砂丘にたくさんの砂柱(砂が固まって小さな柱のようになったもの)ができていて、不思議な自然のアートも見ることができました。

【昆虫を観察。特大サイズのアリジゴクも見られました!】

【たくさんの砂柱。「横から見ると三角形の形をしている!」】

 砂丘から帰ってくると、砂丘の海岸で集めたゴミや流木などの漂着物を使って、オリジナルのフォトフレーム作りに挑戦します。

  

 「砂丘にこんなにゴミや漂着物があるとは知らなかった」、「海に落ちているゴミでこんな写真立てが作れるなんてびっくりした!」と、みんな思い思いの作品を作ってくれました。

 最後は、お楽しみの星空観察です!いつもと違う雰囲気の、夜の砂丘にみんなドキドキ。

 広い砂丘は真っ暗ですが、海の向こうにはイカ釣り船の漁火が見えます。この日の夜空は雲が多かったのですが、雲の合間から星が見える度に、ちびっ子たちの歓声が湧き起こり、とても楽しそうでした!

【夏の大三角や秋の四角形も見ることができました】

 昼の砂丘も夜の砂丘もしっかり楽しんで、みごと第2回のミッションをやり遂げたちびっ子たち。

 次回はいよいよ最終回!果たしてちびっ子たちは、すべてのミッションをクリアして「ちびっ子砂丘レンジャー」になれるのか、乞うご期待です◎

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ