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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 神戸

153件の記事があります。

2021年04月05日干潟再生に向けて

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さまこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。桜の開花宣言とともに暖かい空気が流れ込み、神戸にも春がやってきたと感じている今日この頃ですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。今回は先日行ってきました兵庫県西宮市にある甲子園浜の様子をご紹介いたします。

甲子園浜の干潟【甲子園浜の干潟】

 このAR日記でも何度か紹介させていただいておりますが、この甲子園浜は大阪湾に残された数少ない干潟の1つであり、渡り鳥の中継地として非常に重要な役割を担っていることから、昭和53年11月に国指定鳥獣保護区として指定されております。鳥たちの渡りが行われる春もにぎやかになりますが、冬季にも越冬のためにたくさんのカモが飛来し、観察する人の心をいやしてくれています。

2月に行われた冬鳥観察会の様子2月に行われた冬鳥観察会の様子】

エサをとるヒドリガモとユリカモメ【エサをとるヒドリガモとユリカモメ】

 さて、今回こちらにやってきたのは、昨年7月に干潟の中に投入した割石の調査のためです。

 (※前回の様子はこちらをご参照ください。)

 あれから8か月ほど経ちましたが、果たして本当に生き物たちの住処になっているのか私も気になっておりました。

残っていた割石(一部)【残っていた割石(一部)

 皆さんで協力して干潟に入れたたくさんの割石でしたが、今回の調査時に干潟の上に残っていたのは全体のおよそ半分もありませんでした。他の石は砂の中に埋もれてしまったのか。または波で流されてしまったのかもしれません。予想以上に石が少なくなっており、雲行きが怪しくなっておりましたが、残った石をひっくり返して見てみると・・・

いました!イソガニです【いました!イソガニです】

この石の間にたくさんのカニが生息していました【この石の間にたくさんのカニが生息していました】

他にもゴカイの仲間や貝の生息がありました【他にもゴカイの仲間や貝の生息がありました】

 まだ石を置いてから1年もたっておりませんが、それでも生き物たちは順調に住み着いてくれていることがわかりました。石を投入した箇所では、鳥たちがエサをついばむような姿は見られませんでしたが、こうしてカニや貝といった底生生物が住みつく環境があれば、それをエサにする魚や鳥たちが寄り付き、生物多様性の観点からもより良い環境になっていくのではないでしょうか。私はこれからもこの干潟を見守っていきたいと思います。

立入禁止ののぼりと標識 甲子園浜では、渡り鳥が飛来する4月~5月の2か月間、えさ場の確保のため、西宮市の条例により一部干潟の立入りが制限されておりますのでご注意ください。干潟へ降りることはできませんが、遊歩道からの観察は可能ですので、鳥を驚かさないように静かに見守っていただきます様お願いします。

※甲子園浜生物保護地区への立入禁止のお願い(西宮市)

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2021年02月16日日本三大○○!?灘黒岩水仙郷について

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 タイトルのような日本三大○○といわれると、ついつい行ってしまいたくなりますよね。私の担当しております瀬戸内海国立公園(兵庫県)において、もっとも有名な日本三大○○は、六甲山(摩耶山)の1000万ドルの夜景だと思いますが、実はもう一つ、淡路島にもあるのをご存知でしたか?それは、南あわじ市にございます『灘黒岩水仙郷』で、福井県の『越前海岸』、千葉県の『南房総・鋸南町』と並んで、日本三大水仙群生地と言われています。

斜面に広がる一面のニホンスイセン【斜面に広がる一面のニホンスイセン】

 瀬戸内海国立公園の灘黒岩水仙郷は、今から約180年前に淡路島の海岸に漂着したスイセンの球根を山に植えたものから始まったとされています。今では、スイセンの開花時期になると諭鶴羽山(608m:淡路島最高峰)から海岸斜面の一帯に約500万本のスイセンが咲き誇る人気の観光スポットとなっています。

水仙郷の先には国生み神話の舞台「沼島」が見えます【水仙郷の先には国生み神話の舞台「沼島」が見えます】

斜面のスイセンと海のコントラストが映えますね【斜面のスイセンと海のコントラストが映えますね】

 灘黒岩水仙郷の前を通る県道76号線(南淡路水仙ライン)は景色の良い海岸線を走る道路ですので、ドライブにもおすすめです。

南淡路水仙ライン【南淡路水仙ライン】

 冬季であれば、海岸道路沿いの岩礁に、越冬のために飛来しているウミウを観察することが出来るかもしれません。ウミウの集団渡来地は日本全国でも少なく、海の向こうの沼島にある「沼島のウミウ渡来地」は兵庫県の指定重要文化財に指定されております。

集団越冬するウミウたち【集団越冬するウミウたち】

 灘黒岩水仙郷は例年、12月下旬から2月下旬まで開園となっておりますが、詳細やアクセスについては南あわじ市のHPをご確認ください。

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2021年02月08日自然と歴史を巡る 淡路島の『生石公園』

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 先日、瀬戸内海国立公園(淡路地域)を代表する景勝地の一つである、生石(おいし)公園に行ってまいりましたのでご紹介させていただきます。

紀淡海峡を望む生石岬展望台

【紀淡海峡を望む生石岬展望台】

 生石公園の場所は淡路島の洲本ICから車で30分ほど南下した位置。街中から少し離れておりますが、道路がしっかりと整備されており、比較的容易にアクセスができます。駐車場から近い展望台は、紀淡海峡や成ヶ島が見渡せるということで、島内人気の眺望スポットです。

成ヶ島の全景 淡路橋立も見ることが出来ます【成ヶ島の全景 淡路橋立も見ることが出来ます】

 また、生石公園のあるこの場所は、かつて旧日本軍が京阪神地方防衛のために明治期にかけて築いた「由良要塞」でもあります。自然あふれる静かな公園の中に、今でもその当時の面影を園内に残る砲台跡や砲身などから知ることができます。

要塞時代を偲ばせる砲台跡  整備工事の際に出土した砲身

    【要塞時代を偲ばせる砲台跡】        【整備工事の際に出土した砲身】

 環境省では自然景観・歴史・文化的に優れた資質を持つ瀬戸内海国立公園生石地区を多くの皆さまに利用してもらうため、直轄事業として生石公園(園地)の整備を行っており、今回、神戸自然保護官事務所では施設の定期点検に行ってきました。

看板清掃の様子  園内のゴミも拾いました

      【看板清掃の様子】             【園内のゴミも拾いました】

 拾ったゴミの内容は、空き缶やペットボトル、タバコの吸い殻等、利用者さんが捨てていったと思われるゴミが大半を占めていました。園内にはゴミ箱がありません。皆さまが気持ちよく公園を利用できるよう、ゴミの持ち帰りにご協力ください。

 春先には園内の梅の花が見ごろを迎え、より一層魅力的な生石公園をご覧いただけると思います。園内の第2駐車場からはバリアフリー園路も整備されておりますので、車いすの方でも安全に散策を楽しむことが出来ます。

 散策される際には、洲本市役所HPで公開しております、生石公園ガイドマップを印刷してお持ちいただくと大変便利です。

生石公園ガイドマップ1  生石公園ガイドマップ2

瀬戸内海国立公園生石公園ガイドマップ

https://www.city.sumoto.lg.jp/uploaded/attachment/7423.pdf

※新型コロナウイルスの感染症拡大防止のため、園内利用の際は密集・密接をさけ、咳エチケット(マスクの着用等)にご協力の程、よろしくお願いします。

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2020年12月01日成ヶ島で自然観察会!

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 六甲山の紅葉も見ごろを終えて、神戸の街中にも北風が吹く日が多くなってきました。去年はほとんど雪が降らなかった六甲山ですが、今年はどうなるのか楽しみです。

 さて、先日「子ども農山漁村体験プロジェクト」の一環として、イベント『成ヶ島&竹林ふれあい体験in淡路島』の1日目を開催しました。成ヶ島は大阪湾の入り口に位置する小島で、南北3kmにもわたる砂州が「淡路橋立」とも呼ばれています。成ヶ島ではハマボウに代表される海浜植物が見られます。

展望台からの眺め 淡路橋立  代表的な海浜植物 ハマボウ

   【展望台からの眺め 淡路橋立】         【代表的な海浜植物 ハマボウ】

 当日は淡路島の子ども達と保護者の方あわせて約30名が参加しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今回は参加者を淡路島在住の方に限定させていただき、また当日の体調チェックや感染症対策(マスク・消毒等)を徹底して開催いたしました。

開会式 距離をとりながら  船に乗って島に渡ります

    【開会式 距離をとりながら】         【船に乗って島に渡ります】

 成ヶ島に渡って、まずは生きもの探しです。淡路島でも数少ない自然の海岸線が残るこの成ヶ島で、カニや貝を探しました。当日は気温が予想よりも下がってしまい、観察の一つの目玉だったハクセンシオマネキの姿は残念ながら見えませんでしたが、それでも普段あまり目にすることのない生きものが盛りだくさんの、子ども達も大人も夢中になれる観察会でした。

大きなマツバガイ、見つけた!  生物多様性について勉強しました

   【大きなマツバガイ、見つけた!】      【生物多様性について勉強しました】

 お昼からは自然探索の時間です。成ヶ島の展望台までの登山道を登り、成ヶ島で見られる植物の話や、淡路橋立の景色がどのようにして生まれたか、ここにしかいない生き物の話などを普段から成ヶ島で清掃活動やイベントを実施しておられる「国立公園成ヶ島を美しくする会」の花野さん・山中さんに講師としてご説明していただきました。

ヤマノイモを探してみよう  淡路橋立の絶景をバックに歴史を学びます

    【ヤマノイモを探してみよう】      【淡路橋立の絶景をバックに歴史を学びます】

 今回のイベントで、地元にいながら初めて成ヶ島を知ったという子どもや保護者の方もいらっしゃいました。成ヶ島は美しい景観とともに、多様な自然環境と貴重な生物が生息・生育する場所です。今回のイベントを機に身近な自然について、少しでも興味を持ってくれると嬉しいですね。

成ヶ島の自然観察会

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2020年10月02日新舞子浜で生きもの観察会

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 先日まで連日猛暑日だった神戸にも、いつの間にか涼しい風が吹くようになり、次第に秋の気配がしてきました。あとしばらくすれば、山々も紅葉で色づき始める頃ですね。

 さて、先日は兵庫県たつの市の新舞子浜で、たつのこどもエコクラブの皆さんと一緒に生きもの観察会を行い、講師として参加させていただきましたので、そちらをご紹介します。新舞子浜は兵庫県に残る数少ない干潟の一つで、潮干狩りや海水浴等、地元の方々を中心に愛され利用されています。

新舞子浜は遠浅の大きな干潟です  干潮時に現れる美しい波紋

  【新舞子浜は遠浅の大きな干潟です】        【干潮時に現れる美しい波紋】

観察会の前に国立公園の勉強  観察開始!どんな生きものがいるでしょう?

  【観察会の前に国立公園の勉強】       【観察開始!どんな生きものがいるでしょう?】

 新舞子浜で生きもの探しをするのは初めて!という子どもでも、実際に観察を開始すると「初めて見たけど名前は知っている!」という子がたくさん。なんでも最近流行りのどうぶつを集めるゲームにフジツボなどの海の生きものがたくさん登場して、遊んでいるうちに名前を覚えるのだそう。意外なところで予習してくれていました。

生きもの探しに夢中!  砂ダンゴをせっせと作るコメツキガニ

    【生きもの探しに夢中!】         【砂ダンゴをせっせと作るコメツキガニ】

岩場で見つけたヒザラガイ  観察会では見つけた生きものを解説

    【岩場で見つけたヒザラガイ】        【観察会では見つけた生きものを解説】

今回の観察会では他にも、以下のような色々な生きものを観察できました。

貝類 ・・・アサリ・ハマグリ・マテガイ・アラムシロガイなど

魚類 ・・・マハゼ・メゴチ

甲殻類・・・スジエビモドキ・ガザミ・スナガニ・カメノテ・フナムシなど

その他・・・トゲモミジガイ・タテジマイソギンチャク・ゴカイの巣・ツメタガイの卵など

 普段あまり目にすることのない生きものが盛りだくさんの、子ども達も大人も夢中になれる観察会でした。

 干潟の生物多様性(生物同士のつながりや自然との関係)を保つために、たくさんの種類の生きものが共存しているこの貴重な新舞子浜という干潟を、これからも大切にしていってほしいです。

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2020年08月04日造成干潟のイベントに参加しました

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。停滞していた梅雨前線がやっと抜け、ついに関西にも梅雨明けが訪れ、日差しが気持ちいいですね。でも熱中症には気を付けなくてはいけません。暑さ対策と適度な水分補給を心掛けてくださいね。

 さて、先日は兵庫県西宮市の国指定浜甲子園鳥獣保護区に行ってまいりました。

天気は快晴、なかなかの暑さです  大潮のため、この日は一面に干潟が出現

  【天気は快晴、なかなかの暑さです】      【大潮のため、この日は一面に干潟が出現】

 国指定浜甲子園鳥獣保護区の干潟は渡り鳥の中継地として、また冬はカモ達の越冬地として非常に重要な役割を担っていることから、昭和53年11月に国指定鳥獣保護区となりました。その後兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の地盤沈下等により干潟が減少し、渡り鳥の利用可能な干潟としての機能が低下、鳥類の飛来数も年々減少したことから、環境省の保全事業として干潟の造成を行いました。

干潟の奥に見えるのは阪神高速5号線です  土の中にいたニホンスナモグリ

【干潟の奥に見えるのは阪神高速5号線です】      【土の中にいたニホンスナモグリ】

 今回はこの造成干潟を生き物にとってさらに魅力的な干潟にするために、地域で活動しているNPO法人海浜の自然環境を守る会の皆さんと有志の皆さんとともにイベント「甲子園浜の再生干潟に生き物のお家を作ろう」に参加しました。

具体的には、造成干潟の上に石を運んで、鳥の餌となるようなカニや貝が住み着けるような新たな環境を作ろう!というイベントです。

1か月前に設置した石を調べてみます  すでにカニ・ヤドカリが住んでいました

 【1か月前に設置した石を調べてみます】     【すでにカニ・ヤドカリが住んでいました】

 生き物が住み着くために最も必要なものは、快適な環境(お家)です。特に鳥や魚に狙われやすいカニや貝などの生き物は、ただ干潟が広がっている場所にはなかなか居つくことが出来ません。ですが干潟に石を1つ置くだけで、石の表面に海面を漂っているフジツボなどが着底し、さらに石の裏にはヤドカリなどが住み始めます。さらに石を重ねて置くことで、石と石の隙間ができ、カニなどのより多くの生き物が住み着ける環境になるのです。

 簡単なレクチャーを終えた後は、みんなで石運び・石並べの時間です。石の重さは様々で小石のようなものから重いものでは2kg以上のものも。干潟の環境づくりのために、皆で楽しみながら汗を流しました。暑い中本当にお疲れ様でした。

ソリで運ぶ人も  環境省職員も石を運搬

      【ソリで運ぶ人も】              【環境省職員も石を運搬】 

せっせと並べていきます  完成!今後どうなるか楽しみですね 

    【せっせと並べていきます】        【完成!今後どうなるか楽しみですね】 

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2020年07月13日自然体験に参加しましたin家島諸島

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。停滞する梅雨前線の影響により、近畿地方一帯にも断続的に雨が降っております。そんな中7月4日(土)に瀬戸内海国立公園 西播地域の兵庫県立いえしま自然体験センターで行われたイベント「自然と遊ぼう」に講師として参加してきましたので、その様子をご紹介します。

姫路港から船で向かいます  西島に到着です。お互いに距離をとりました

  <姫路港から船で向かいます>        <西島へ到着です。互いに距離をとりました>

 連日雨が続いており、イベントの開催も危ぶまれておりましたが、当日はなんとか曇り空でぎりぎりセーフといったところでしょうか。子どもたちは船に乗るときからそわそわして、島に着いたら大はしゃぎ。でも密にならないように距離をとりながら、歩いて会場に向かいました。

国立公園と海についてお勉強  磯での自然観察

   <国立公園と海についてお勉強>           <磯での自然観察>

 今回のイベントの中で少しお時間をいただき、瀬戸内海国立公園と海について、子どもたちにお話をさせていただきました。

 その後はお待ちかねの自然観察の時間です。子どもたちは普段なかなか見られない生きものに興味津々。自然歩道や砂浜等を探索したのちに、最後は水中メガネを使ってみんなで磯の生きものを探しました。

捕まえた生きものを観察  ウニやヒトデ、魚(フグ)の稚魚も

    <捕まえた生きものを観察>        <ウニやヒトデ、魚(フグ)の稚魚も>

 今回のような、子どもたちが直接生きものに触れる機会というのは、実はどんどん減ってきているのかもしれません。このようなイベントを通して、地元の自然に触れて少しでも自然や環境について考えるきっかけになればうれしいですね。

 

 今回、イベントが行われました兵庫県立いえしま自然体験センターが含まれるこの家島諸島は、姫路港の沖合約20km、播磨灘に浮かぶ大小44の島々からなっています。その中でも人が住んでいるのは家島、坊勢島、男鹿島、西島の4島のみと、兵庫県内でも手つかずの自然が残る、大変貴重な場所です。ご興味をもたれた方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。  

晴天時はこのような絶景も  センターでは海水浴・カヌー等が楽しめます

   <晴天時はこのような絶景も>       <センターでは海水浴・カヌー等が楽しめます>

 ※いえしま自然体験センターは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために施設の利用及びイベントを中止しておりましたが、6月1日より宿泊利用が可能になりました。コロナ対策として当面の間は、宿泊棟数を制限し、また感染防止対策を行いながら運営されております。

兵庫県立いえしま自然体験センター:http://www.shizen-ieshima.com/

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2020年06月30日六甲山上の散策マップが出来ました!

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さん、こんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。過ごしやすい春の時期はあっという間に過ぎ去り、梅雨の晴れ間にもう夏日を迎えている神戸からお知らせします。

 早速ですが、瀬戸内海国立公園六甲地域の六甲と摩耶の散策マップが出来ました!

散策マップ 六甲エリア  散策マップ 摩耶エリア

<散策マップ 六甲エリア>           <散策マップ 摩耶エリア>      

 マップのPDFデータはこちらで公開しております。

 ケーブルカーやロープウェー、また車・山上バスなどの公共交通機関を利用して容易に山上にアクセスできることが六甲山・摩耶山の魅力の一つです。このマップは、六甲山上で、地域の歴史や自然の魅力を気軽に体感できる散策ルートを紹介するために作成したものです。六甲山上の各施設にて絶賛無料配布中ですので、是非皆さん一度お手にとってみてください。

 今回はその中から、今の時期にぴったりのオススメ散策ルートを紹介します。

それは、摩耶ロープウェー星の駅から掬星台を経て、摩耶自然観察園のあじさい池をぐるりと1周するルート(所要時間15分)です。

摩耶ビューラインで 星の駅へ  掬星台からの眺望は圧巻です

<摩耶ビューラインで 星の駅へ>        <掬星台からの眺望は圧巻です>

 星の駅に到着されたら、ぜひ掬星台からの眺めをお楽しみください。掬星台は1000万ドルの夜景が有名ですが、大阪平野や和歌山方面、淡路島まで広がる景色は日中に見ても圧巻です。写真の針のオブジェは、神戸らしい眺望景観ビューポイントサインとして、神戸市に選定された場所に設置されており、「ファッション都市・神戸」の意味合いが込められています。

摩耶自然観察園のアジサイ  色鮮やかなヒメアジサイが見ごろです

<摩耶自然観察園のアジサイ>          <色鮮やかなヒメアジサイが見ごろです>

 掬星台から北側に向かい、階段を下りられるとすぐに摩耶自然観察園のあじさい池が現れます。各地で様々なアジサイが見ごろを向かえていますが、六甲山のアジサイは六甲ブルー(または摩耶ブルー)といわれ、特に青く美しいのが特徴的です。これは六甲山を形成する花崗岩から溶け出す酸性成分の影響により、土壌が街中よりも酸性になるためです。

木道を歩きあじさい池を観察  湿生植物 コウホネ

<木道を歩きあじさい池を観察>         <湿生植物 コウホネ>

 あじさい池のまわりでは、湿生植物のスイレン科コウホネ等、木道沿いに貴重な動植物が観察できます。

モミジの葉にモリアオガエルの卵塊  卵塊が3つあります。探してみてください

<モミジの葉にモリアオガエルの卵塊>      <卵塊が3つあります。探してみてください>

 特に今の時期はあじさい池の上にせり出した木々にモリアオガエルの卵塊(らんかい)を見ることが出来ますよ。街中では珍しいこの光景は、六甲山上に点在する各池で6月中旬頃から観察できます。

 あじさい池だけで散策を終わっても良いのですが、物足りない方は、さらに10分ほど北に歩き、1200年以上の歴史のある摩耶山天上寺まで、足をお運びください。

摩耶山天上寺 摩耶夫人堂  七観音をまつる金堂と枯山水

<摩耶山天上寺 摩耶夫人堂>          <七観音をまつる金堂と枯山水>

 いかがでしたでしょうか。散策マップを片手に国立公園である、六甲・摩耶の魅力を味わっていただけたら嬉しいです。

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、休業・休館しておりました各観光施設は5月末頃から徐々に、感染予防対策を徹底しながら営業を再開しています。

※六甲ケーブル・まやビューラインにおきましても、感染拡大防止対策をとりながら平常通りのダイヤで運行していす。

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2020年02月13日浜甲子園鳥獣保護区の清掃

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 今年は暖冬と言われていますが、2月に入ってからついに神戸にも寒気が流れ込んできてずいぶん寒くなりました。街中には雪は見当たりませんが、六甲山ビジターセンター付近では冠雪があったようです。

 さて、今回は先日行ってきた兵庫県西宮市にある甲子園浜について、ご紹介します。

 甲子園浜は大阪湾に残された数少ない干潟の1つであり、渡り鳥の中継地として非常に重要な役割を担っていることから、昭和53年11月に国指定浜甲子園鳥獣保護区として指定されました。季節ごとに多くの渡り鳥が飛来しており、今の時期は下の写真のように越冬のため集まったカモ達が干潟で休んでいる様子が観察できますよ。

浜甲子園鳥獣保護区 奥には六甲山も 休憩中のカモ達 静かに観察しましょう

 【浜甲子園鳥獣保護区 奥には六甲山も】    【休憩中のカモ達 静かに観察しましょう】

 

 そんな重要な干潟である浜甲子園鳥獣保護区は、大阪湾からのゴミが頻繁に流れつく場所でもあります。大事な干潟の自然環境を守るためには清掃が欠かせません。NPO法人海浜自然環境を守る会をはじめとする市民団体、教育機関、西宮市・環境省等、官民の多様な主体が連携して清掃に取り組んでいます。

消波ブロックの間に挟まったゴミ 台風の後には大きなゴミが流れつくことも

  【消波ブロックの間に挟まったゴミ】     【台風の後には大きなゴミが流れつくことも】

 環境省では例年、台風シーズンの終わった晩秋から冬にかけて、浜甲子園鳥獣保護区の漂着ゴミを清掃しており、今シーズンは1月の終わりから2月にかけて行いました。特に粗大ゴミに分類されるような大きいタイヤや流木等は人の手で回収することが難しいため、クレーンを使って浜から引き揚げています。

大型ゴミをクレーンで回収します 大きいホースですが無事に積載できました

  【大型ゴミをクレーンで回収します】     【大きいホースですが無事に積載できました】

 このように漂着するゴミも元は人間が出してしまったもの。生きもの達にとって重要な干潟を守るため、もちろんゴミの清掃も必要ですが、ポイ捨てや不法投棄をなくすことがもっと大事です。

 みんなが気をつけて、きれいな大阪湾、水鳥の過ごしやすい干潟にしていきましょう!

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2020年01月28日六甲山 冬の自然観察

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さん、こんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。今年もよろしくお願いいたします。

 ついに2020年になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年は東京オリンピックが7月に開催予定で、日本にとって節目の年になりそうですね。

 さて、先日は外に飛び出して、瀬戸内海国立公園の六甲地域にございます六甲山ビジターセンターと近くのフィールドで開催された環境学習イベントに参加させていただきましたので、ご報告させていただきます。

 こちらのイベントは「六甲山を活用する会」の皆さんが毎年行っている四季の環境学習プログラムの一つ。大都市神戸から気軽に訪れることができる六甲山で、四季折々の自然の移り変わりを肌で感じてもらえることから人気を集めています。

冬の自然観察についてお勉強 自然観察をしながら、森を目指します

  【冬の自然観察についてお勉強】       【自然観察をしながら、森を目指します】

 六甲山ビジターセンターに集合して、まずは少しお勉強の時間です。春から秋まで森にいた生きものたちは冬になってどこにいったのか?また今年の干支であるネズミについてなど、講師の皆さんから丁寧な説明を聞いた後は、お待ちかねの探索タイム。自然観察に向けて森へ出発です。

森で見てほしい植物 これがクロモジの冬芽です

  【森で見てほしい植物"クロモジ"】        【これがクロモジの冬芽です】

 道中、みんなでクロモジという木を探しました。あまり目立たない植物ではありますが、北海道を除く全国の里山に生育するクスノキ科の樹木で、良い香りを持つことから和菓子を切る楊枝としても利用されています。お菓子の香料として使われるニッキ、シナモンも同じくクスノキ科の植物です。当日はクロモジを使ったお茶(クロモジ茶)もふるまわれ、自然をいっそう身近に感じる良い機会になりました。

森の中の池で生きもの調査 薄いですが、表面に氷が張っていました

  【森の中の池で生きもの調査】        【薄いですが、表面に氷が張っていました】

 

 続いては、このイベントの名物、二つ池での自然観察です。と言っても、動物や植物を観察するのではありません。池の氷を観察するのです。今年は暖冬のため、氷が張っているか心配でしたが、厚さおよそ0.5cmの氷が張っていました。割った氷を手にとって子ども達は大はしゃぎ。分厚い氷が張っていれば乗ることができるのですが、薄い氷でも子ども達には十分楽しかったようで、大人たちもホッと胸をなでおろします。標高の高い六甲山ならではの体験です。

たまった落ち葉の裏にマメシジミ 見つけた生きものは顕微鏡で観察

  【たまった落ち葉の裏にマメシジミ】      【見つけた生きものは顕微鏡で観察】

 1時間ほど二つ池で調査をして、マメシジミ(シジミに近い仲間の二枚貝)とトンボのヤゴを見つけることができました。

朽ち木を砕いて生きもの調査 中から幼虫(コメツキムシ類)を発見!

   【朽ち木を砕いて生きもの調査】     【中から幼虫(コメツキムシ類)を発見!】

 森から戻って朽ち木の中の生きもの調査。朽ち木を砕いていくと甲虫の幼虫などが見つかりました。

六甲山の寒い冬、地上ではほとんど生きものを見ることができませんが、水中や地中、朽ち木の中で、春が来るのを待っているのですね。

 近年、里山のような身近な自然は減少傾向にあります。雑木林での虫取り、池で遊ぶといったことも普段はできないと、保護者の方からも声がありました。だからこそ、このようなプログラムを通して子ども達が自然から学び、成長する場として、今後も六甲山をどんどん活用してもらえたらうれしいです。

   

 

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