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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

「よしくまアドベンチャーin志原 ジオの宝探し」を開催しました。

2018年12月13日
田辺 中村千佳子

 皆さん、こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。はやいもので今年も残すところあとわずかとなりました。振り返ってみると沢山の出会いと、周りの皆さんに助けていただいた1年でした。残りの日々も大切に元気よく過ごしたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、12月1日(日)に平成30年度吉野熊野国立公園子どもパークレンジャー事業の最終回となる「よしくまアドベンチャーin志原 ジオの宝探し」を開催しましたので、このことについて報告します。

 今回のアドベンチャーは、白浜町志原海岸にて、砂岩と泥岩が交互に積み重なってできたサンドイッチ状の地層や海食洞などの海からの浸食作用によってできたダイナミックな地形などを観察しながら、大地の成り立ちに由来する自然の宝物について楽しく学ぶ事を目的として開催しました。当日は15名の元気な子どもたちが参加しました。

志原海岸にある日本奇岩百景のひとつベアーズロック(2018年12月1日撮影)志原海岸から歩いて30分ほどの場所にある海食洞
日本の奇岩百景のひとつベアーズロック         志原海岸にある海食洞

 志原海岸は国道42号沿いにあることから多くの人が訪れる場所です。しかし、海食洞があることは広く知られておらず、参加者も海食洞には行ったことがない子ばかりでした。

 磯を観察しながら歩いていると、参加者からは「この模様はなに?」「この実はなんていう名前?」「なぜこんな形なの?」など沢山の質問が飛び交い、講師の説明に熱心に聞き入る姿が印象的でした。

 海食洞に到着すると、「おー!すごい!」「でっかい!」と驚いた声が聞こえてきました。波の浸食をうけこのような形になったと教えてもらい、近くでは昔いきものが住んでいた痕跡が化石になった「生痕化石」を観察しました。それから自然の宝物探しゲームをして、それぞれの宝物を集めました。中には貝の化石を見つけた子もいました。

講師の話を熱心に聞く子ども達参加者が発見した貝の化石
 講師の話を熱心に聞く参加者             貝の化石

 

 最後に、今日見つけた宝物を石に描きました。磯の生き物や木の実、海食洞だけでなく「よしくま、ありがとう」「またくるね!」とメッセージを書いてくれた子もいて、吉野熊野国立公園を大切に思い、自然に感謝してくれている事にスタッフ一同感激しました。

 これからも、身近な自然に目を向けふるさとを大切にする気持ちを育んでいく活動を応援していきたいと思っています。

浜で拾った石に、今日見つけた宝物の絵を描きました。海食洞の前で集合写真を撮りました
ストーンペイント                  集合写真