吉野熊野国立公園 吉野
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2020年08月18日西大台に広がるバイケイソウの世界
吉野熊野国立公園 小川 遥
皆さま、こんにちは。吉野の小川です。
長かった梅雨も明け、セミの大合唱を聞きながらアイスクリームを楽しむ季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
私は夏野菜がずらりと並ぶ直売所の光景を見るだけで気分があがる日々を送っていますが、中でもクウシンサイは別格です。皆さまも、今が旬な味を堪能しつつ、暑さ対策や体調管理には気をつけて今年の夏をお過ごしください。
さて、本日は、梅雨の時期に見られた、見事な西大台の景色を紹介します。
大台ヶ原は雨が多い地域ということもあり、林内の沢近くや湿った場所ではバイケイソウがよく見られます。有毒植物であることや開花時には独特のにおいがすることで知られていますが、新緑の季節には鮮やかな葉を広げ、森を歩く人々の目を楽しませてくれます。
花をつける前に枯れていく個体が多い年もある中で、今年は近年稀に見る程の群生となりました。そのままたくさんの花をつけ、西大台の森には幻想的な世界が広がりました。
バイケイソウ群生(新緑) |
バイケイソウ群生(蕾) |
バイケイソウ群生(花) |
バイケイソウの花 |
花の蜜を吸うタテハチョウ科 |
アキアカネ |
今はすでにバイケイソウは盛りを過ぎましたが、大台ヶ原の夏を代表する花であるリョウブが咲き、麓より一足早くアキアカネが飛び交う様子なども見ることができます。
大台ヶ原にお越しの際は、体調には十分ご注意の上、熱中症対策の準備を忘れないよう気をつけてお楽しみください。
【ビジターセンター利用におけるお願い】
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、皆さまに下記のご協力をお願いしております。
・発熱や咳・咽頭痛などの症状がある場合、入館はお控えください。
・館内では、ご自身のマスク着用をお願いいたします。
・館内では、他の利用者の方と一定の距離をお保ちください。
そのほか、混雑時には入館規制など適切な利用の呼びかけをさせていただく場合があります。ご不便をおかけしますが、ご理解くださいますようお願いします。
大台ヶ原ビジターセンター窓口による大台ヶ原の情報をお知らせしております。是非ご覧ください。
環境省では、大台ヶ原をより深く楽しく安全に満喫いただくために、大台ヶ原登録ガイド制度を運用しております。ガイドを選んで、是非自分だけの大台ヶ原をカスタマイズしてみてください。
2020年08月11日前鬼三重滝の巡視報告
吉野熊野国立公園 吉野 早川諒介
皆様、初めまして。5月から新しく吉野管理官事務所(大峯・吉野山・大杉谷地区担当)のアクティブ・レンジャーとして着任を致しました早川(はやかわ)と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
吉野に来てからは、コロナウイルスの影響でなかなか巡視ができませんでしたが、緊急事態宣言も解除された後、大峯山系(八経ヶ岳・前鬼三重滝)・大台ヶ原・吉野山などを巡視しました。普段から、登山が趣味で多くの山を登ってきました。今後の目標は、全国の100名山を制覇したいと考えております。近々、大峰山系や大杉谷の山特集もしていきたいと考えております。
また、ロードバイクも趣味で淡路島一周・琵琶湖1周などにも行きました。毎年、大台ヶ原で行われる令和2年度ヒルクライム大台ヶ原はコロナウイルスのため中止となりましたが、令和3年度のレースには出場したいと考えております。ただ、坂は苦手で平地のほうが好きですが。レースに出場しない場合でも、大台ケ原ドライブウェイは大パノラマが広がり最高の景色を楽しむことができ、おすすめのスポットです。
5月29日、奈良県の南東部、下北山村の、小仲坊(おなかぼう)から垢離取場(こりとりば)を経由して、前鬼三重滝(ぜんきみかさねのたき) に至る登山道を巡視しました。途中にある、エメラルド・グリーン色に輝く美しい淵「垢離取場」の景色に言葉を失いました。多くの、美しい景色をこれまで見てきましたが、ここまで水面に映る鮮やかなグリーン色は初めてでした。今回は、水量は少なかったですが、前日に雨が降った場合などは、水位が上昇し徒渉を伴うので、着替え、タオル等の備えが必要です。
*垢離取場:垢離(こり)とは身についた罪・穢(けが)れという意味になり、修験道の行者さんたちが、この淵に浸かり心身の浄化を祈るための場所となっています。
最終目的地の三重滝は、壮大で絶景な光景となります。この規模の大きさの滝を間近で見たことがなかったので、滝の素晴らしさを改めて肌で感じることができました。三重滝は落差約40m級の3連瀑(下から不動滝・千手滝・馬頭滝)からになります。奈良県には、多くの滝があり、日本の滝百選にも選ばれている名瀑もあります。今後、滝に特化した滝特集もしていきたいと考えております。
今回初めて前鬼三重滝に行きましたが、コース難易度は中級者以上でした。岩場もあり石は滑りやすくなっていますので転倒の注意が必要です。登山道は標識やテープによる誘導もありますが、迷いそうな場面もありましたので、事前のルート確認、地図の携行が必須です。
下北山役場:http://www.vill.shimokitayama.nara.jp/
*道路の通行止め情報、前鬼三重滝の登山ルート情報など
2020年07月01日春の大台ヶ原
吉野熊野国立公園 小川 遥
皆さま、こんにちは。吉野の小川です。
梅雨に入り暑さも増す季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
この時期といえば、やはり梅。今年は残念なことに収穫に行けませんでしたが、以前漬けたシロップや梅酒がどれほど美味しくなっているのか気になる頃合いです。どきどきしながら開封してみようかなと思いつつも、もう少し漬けておこうかと見計らう日々を送っております。
さて、新型コロナウイルス感染症の影響のため、開山以降しばらくは皆さまに楽しんでいただける機会が少ないまま、大台ヶ原は初夏を迎えました。そこで、本日は、遅ればせながら春に見られた大台ヶ原の自然を振り返り、少しでも皆さまに雰囲気をお伝えできればと思います。
4月半ば開山直後の大台ヶ原は、樹木の葉はまだ出ておらず、残雪が所々にあり、霜が降りる日もあるなど若干冬の様相を残しています。しかし、地表では草花が咲き始め、春の訪れが感じられました。
時には動物たちの姿が歩道沿いでも見られ、木々も芽吹いて花が咲き、鳥がさかんに囀り、更ににぎやかな森となりました。
全体的にシロヤシオやシャクナゲの花の付きは少なめでしたが、東大台西大台ともに美しい新緑となり、今は、梅雨ならではのしっとりした深い緑の森が広がっています。
これから本格的な夏に入ると、標高が高めとはいえ、大台ヶ原も天候によっては暑い日が多く、特に東大台は日を遮るものがない場所もあります。体調には十分ご注意の上、熱中症対策のご準備をお忘れないよう気をつけてお越しください。
【ビジターセンター利用におけるお願い】
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、皆さまに下記のご協力をお願いしております。
・発熱や咳・咽頭痛などの症状がある場合、入館はお控えください。
・館内では、ご自身のマスク着用をお願いいたします。
・館内では、他の利用者の方と一定の距離をお保ちください。
そのほか、混雑時には入館規制など適切な利用の呼びかけをさせていただく場合があります。ご不便をおかけしますが、ご理解くださいますようお願いします。
大台ヶ原ビジターセンター窓口による大台ヶ原の情報をお知らせしております。是非ご覧ください。
環境省では、大台ヶ原をより深く楽しく安全に満喫いただくために、大台ヶ原登録ガイド制度を運用しております。ガイドを選んで、是非自分だけの大台ヶ原をカスタマイズしてみてください。
2020年05月26日【お知らせ】大台ヶ原ビジターセンター・西大台利用調整地区の再開とご協力のお願い
吉野熊野国立公園 小川 遥
皆さま、こんにちは。吉野の小川です。
5月も下旬となり、大好きな新タマネギが終わりつつあることに寂しさを覚えつつも、もうすぐやってくる夏野菜に思いを巡らす日々を送っています。日差しや暑さも日ごとに増しているので、熱中症対策のためにも、よく食べてよく寝て、水分補給はしっかりとることが大切だなとも感じる時期ですね。
さて、今回は皆さまに大台ヶ原の利用状況についてお知らせがあります。
4月17日(金)より臨時閉館及び閉鎖となっていた大台ヶ原ビジターセンターと西大台利用調整地区は、奈良県の休業要請の解除等を踏まえ、5月16日(土)より再開いたしました。県営の大台ヶ原駐車場についても、同日から利用再開となり、公共交通機関(奈良交通バス)、その他の山上施設や大杉谷等周辺地域についても、それぞれ利用状況に関する情報が更新されております。こちらについては、下部の参照リンクをご確認ください。
なお、ビジターセンターでは、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、利用者の皆様に下記のご協力をお願いしております。
○発熱や咳・咽頭痛などの症状がある場合、入館はお控えください。
○館内では、ご自身のマスク着用をお願いいたします。
○館内では、他の利用者の方と一定の距離をお保ちください。
そのほか、混雑時には適切な利用の呼びかけをさせていただく場合がございます。ご不便をおかけしますが、皆さまのご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。
【感染症対応】 大台ヶ原ビジターセンター玄関 |
【感染症対応】 西大台利用調整地区レクチャー |
【感染症対応】 博物展示施設 |
【参照】
2020年05月07日【お知らせ】大台ヶ原ビジターセンターの臨時休館・西大台利用調整地区の閉鎖
吉野熊野国立公園 小川 遥
皆さま、こんにちは。吉野の小川です。
今までになく年度末や年度初めは慌ただしく過ぎていき、いつの間にか季節は移ろい、暖かな陽気となりました。とはいえ季節の変わり目でまだ寒暖差が感じられる中、健康を維持していくために、よく食べてよく寝るということを今まで以上に意識しつつ、体重計からは目を逸らす日々を送っております。
さて、今回は皆さまに大切なお知らせがあります。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、4月17日(金)より当面の間、大台ヶ原ビジターセンターは臨時休館となっております。併せて、西大台利用調整地区についても当面の間、閉鎖しております。閉鎖期間における利用及び立入りはできません。再開時期につきましては、見通しが立ち次第、近畿地方環境事務所ホームページや大台ヶ原ビジターセンターFacebookでお知らせします。
【臨時休館】 大台ヶ原ビジターセンター |
【臨時閉鎖】 西大台利用調整地区ゲート |
【閉鎖周知】 国道169号からドライブウェイ分岐 |
なお、県営の大台ヶ原山上駐車場についても、4月25日(土)から当面の間、利用休止となります。
公共交通機関(奈良交通バス)、その他の山上施設や周辺地域についても、利用休止や一部制限等の対応を随時されておりますのでご注意ください。
また、大台ヶ原から三重県側に繋がる大杉谷方面につきましても、山小屋や三重県側登山口への登山バスが一時営業休止となっております。
ご不便をおかけしますが、皆さまのご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。
【参照】
2020年03月30日弘前城、高遠城址、吉野山
吉野熊野国立公園 青谷 克哉
春早し、今年は桜の開花も早々に始まっています。陽気は穏やかになってきましたが、世間は陽気に穏やかではいられませんね。明るい話題も少ないですが、気を落とさずにいきたいものです。新型コロナウィルスの感染が、早いこと収束することを願っております、吉野管理官事務所の青谷でございます。
滅入ってばかりもいられません。日本各地で桜の開花が宣言されています。吉野熊野国立公園には吉野山という日本有数のサクラの名所があります。タイトルにも書きました3箇所は、日本三大桜の名所と言われておりまして、その一翼を担っているのです。春の陽気も漂う吉野山、家に居ながらにして桜の風景を楽しむ方法がございます!それが、インターネット自然研究所のライブカメラ。
全国の国立公園にカメラが設置されており、折々の風景を眺めることが出来ます。動画ではなく静止画ですが、山や湖、海の中までも見ることが出来ます。各地に行ったつもりで楽しめる。アクセスはhttps://www.sizenken.biodic.go.jp/若しくは「インターネット自然研究所」で検索です。
もちろん、吉野熊野国立公園にもいくつか設置されており、当管内では吉野山にあります。
カメラと同じアングルの写真が此方(撮影は平成28年4月)。見える景色はほとんど同じです。絶賛開花中ですので、インターネットでも桜を楽しんで下さい。
さて、吉野山にはサクラがたくさん生えています。その中で、一番本数が多いのがシロヤマザクラという種。これは、花びらが桃色ではなく白に薄い桃色が混じる感じになります。先ほどの写真のように、全体的に白っぽい風景になりますね。
近くで撮影したものがこちら。花と一緒に赤っぽい葉が同時に出てくるのが特徴。
吉野山の桜の由来はその昔、大峯奥駆の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が、金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)を祈り出し、その姿をヤマザクラの木に刻みお祀りしたことから、古くから信仰の証として吉野山では植樹されており、今なお大切に守られております。
春だけでなく、新緑の葉桜や秋の紅葉も一興ですので、森林浴に紅葉狩りと春以外でも楽しみがたくさんの吉野山に、是非とも訪れて下さい。
さて、唐突に私事で恐縮なのですが、令和2年3月31日をもちまして、アクティブ・レンジャーの職を辞することになりました。約5年という長きにわたり、大変お世話になりました。後任として着任する者もアクティブ・レンジャー日記を更新いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。
それでは皆さん、お元気で。
2020年03月05日2020年!大台ヶ原の恵方
吉野熊野国立公園 小川 遥
日が経つのは早いもので、年が明けたと思っているうちに3月に入りました。2月の節分ではその時期にしか並ばない恵方巻きを食べることができたので、2020年も良い年となる予感がしております。
そこで今回は、今年大台ヶ原に来られる皆さまにとっても、より良い年となりますよう願いを込めて、2020年大台ヶ原の恵方をご紹介します。
今年の恵方は西南西ということですので、地図とコンパスを使い、大台ヶ原における大体の方角を確認すると・・・。東大台の中でも一押しスポットである、大蛇嵓(だいじゃぐら)がありました!
大蛇嵓と聞くと、下記中央の風景を見たことがある方が多いのではないでしょうか。実はこちらは、大蛇嵓先端に立って前方を見た時に斜め下にある、不動返しと呼ばれる突き出た地形です。大蛇嵓は皆さんが立つ岩場の場所になります。
2020年大台ヶ原の恵方 |
大蛇嵓から見た不動返し |
大蛇嵓に立った視点 |
向かって右側には切り立った岩壁である蒸籠嵓(せいろぐら)がそそり立ち、その奥にある緩やかに平らになっていく場所が利用調整地区である西大台、更に見渡していくと正面の竜合尾根(りゅうご(う)おね)に続いていきます。西大台方面には遠目で小さいながらも、2つの滝(中ノ滝、西ノ滝)を見ることができます。右手奥には、皆さんが登ってこられた大台ヶ原ドライブウェイ、そして、正面奥には近畿最高峰である八経ヶ岳を含む大峰山脈が広がります。竜合尾根の下を流れる川と遠くに見えるダムを挟んだ左手側は、熊野方面に向かって台高山脈がのびています。大蛇嵓は、大台ヶ原が急峻な山に囲まれた準平原という独特な地形をしていることが体感できる絶景ポイントです。
蒸籠嵓の岩壁 |
大蛇嵓から西大台方面 |
大蛇嵓から大峰山脈方面 |
大蛇嵓から台高山脈とダム方面 |
雲に見え隠れする不動返し |
大蛇嵓周辺のアケボノツツジ |
春から夏は色とりどりの花や新緑、秋は紅葉を楽しむことができ、少し霧がでているような時には展望は見えませんが幻想的な雰囲気が漂います。他にも、日出ヶ岳下のテラスで日の出を見てから味わう早朝の大蛇嵓は、個人的に一番のおすすめです。(※日の出前や夕方に山中に入る場合はヘッドライト等の装備をご確認のうえ、足場にご注意ください。)
皆さま、今年の開山が更に待ち遠しくなったのではないでしょうか。4月のドライブウェイ開通後は、是非2020年にしか味わえない大蛇嵓、そして大台ヶ原を楽しみにお越しください。今年も皆さまと大台ヶ原にとってより良いシーズンとなることを願っております☆
【お知らせ】
☆大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め☆
令和元年12月2日(月)15時~令和2年4月17日(金)15時(予定)
上期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めです。
詳細はこちら
★平成31年4月1日より、事務所の名称が変更となっております★
(変更後)吉野管理官事務所 ←(変更前)吉野自然保護官事務所
住所及び電話番号に変更はありません。引き続きよろしくお願いいたします。
2020年01月30日霧氷はありますか?
吉野熊野国立公園 青谷 克哉
新年です。昨年は日本も世界も見渡せば、善し悪しあれど何かと騒がしい一年でありました。今年も色々と事が起こるのでしょうが、良い一年であったと言えるようにしたいものです。一年の願いは「平穏無事」、吉野管理官事務所の青谷でございます。
1月13日のこと、吉野熊野国立公園のお隣、室生赤目青山国定公園にあります三峰山(みうねやま)に登って参りました。世は成人の日ということで、山へ向かう途中にあった公民館の様なところでも成人式の準備をしていました。大人の仲間入りを果たす若人が祝われるさなか、近畿地方環境事務所主催の山の日記念行事の最終回を三峰山にて開催しました。
霧氷トレッキングと銘打ちまして、奈良県は御杖村(みつえむら)からの登山を計画したのですが、聞く限りでは暖冬という始末。はたして雪山登山はできるのか?はたまた普通の山登りになってしまうのか?答えは登ってみないと分かりません。
当日の天気は晴れで、風は少々強く感じるが寒さはそこまでではなく。みつえ青少年旅行村にある登山口から始めは舗装路を歩き、途中から植林地の山道へ入ります。勾配の急なところは少ない、歩きやすいコースでした。
お昼休憩は山中の避難小屋にて。今回のイベントに合わせて地元のものを使ったお弁当(写真左)を用意しました。御杖村特産の漬物やこんにゃくも入っており、大変美味でした。腹ごしらえが済んだら、後半の登りに出発です。ここからは雪が積もっており、軽アイゼンの出番になります。雪の量は少ないと思いましたが、雪山を体験できて一安心。後は霧氷が見られるかどうかです。
道中には、誰が作ったのか雪だるまがお出迎え。山頂への道のりも変わらず穏やかで、晴れていたこともあり眼下に御杖村を望むことが出来ました。
唐突に現れたビューポイント、雄大な山並みは壮観でありました。なんでも、条件が揃えば木曽御嶽山や富士山までも見ることができるということでしたが、当日の結果は上の写真のとおり、見ることは叶いませんでした。さて、ビッグイベントたる霧氷はどうだったのかと言いますと。
見事に見ることが出来ました。さて、霧氷(むひょう)とは何ぞやといいますと、霧や水蒸気が凍って木についたもの。蔵王で有名な樹氷も霧氷の一種です。
山頂には、雪だるまの社がありました。皆で記念撮影をし、無事に下山いたしました。
御杖村のみつえ青少年旅行村では、1月11日から3月1日まで、霧氷まつりを行っております。当日も物産店など出ていましたので、よろしければ遊びに行って下さい。詳しくは、御杖村のホームページから
(https://www.vill.mitsue.nara.jp/kurashi/kanko/5/1338.html)。
冬山は、夏や秋とはまた違った顔になります。登山道が雪で隠れたり、既存のコースを外れないと行けなかったりと、迷う可能性も考慮して、しっかりと準備して余裕のある登山計画で楽しんで下さい。
2019年12月24日Memories of Oodaigahara in 2019
吉野熊野国立公園 小川 遥
皆さま、こんにちは。吉野の小川です。
12月も半ばを過ぎ、2019年も残りわずかとなりました。年末の大掃除を無事に終えることができるかよりも、年越しそばの上にはニシンを載せるかエビ天ぷらを載せるか、それとも肉大盛りにするかを考えてしまう時期です。個人的には、全部載せをするとより素敵な2020年を迎えることができるのではと思っています。
さて、今年最後となる今回は、2019年の大台ヶ原を振り返っていきたいと思います!
まずは春。道路の冬季通行止めが解除された翌日には、今シーズン始発となる奈良交通バスの乗客を出迎えて、山開きが行われました。大台ヶ原パークボランティア(以下PV)も早速活動を開始し、皆さまに気持ちよく利用してもらうべく、汚れた看板の掃除やゴミ拾い、歩道補修などを行いました。まだ花や緑は少ない時期ですが、木々の芽の膨らみやほんのりと暖かさを感じる陽気、時々聞こえる動物の声が春の訪れを感じさせてくれました。
大台ヶ原山開き |
PV活動(看板拭き) |
PV活動(歩道補修) |
春から夏はたくさんの草木が展葉して花をつけ、鳥たちの恋の季節となり、賑やかさが増します。その一方で、雨が多い大台ヶ原ならではの霧立ちこめる幻想的な風景が見られる日もありました。PVも自然観察会を開催し、参加された方に旬の大台ヶ原を紹介しました。
シロヤシオ(正木峠周辺) |
霧の西大台 |
8月観察会(大蛇嵓) |
9月末には林野庁との共催イベント(森林再生応援団)を行い、一般ボランティアの方に稚樹を保護した柵内のササ刈りやネット巻きなどをしていただきました。麓よりも一足早く秋が深まると、たくさんの方が紅葉の東大台と西大台を楽しまれていました。
森林再生応援団 |
紅葉(西大台) |
紅葉(大蛇嵓) |
最後に冬。PVは、11月半ばに行った歩道沿い側溝の掃除や木道階段のコケ取り、ササ刈りなどを締めくくりとして、今シーズンの活動を終了しました。そして、例年と比べると降雪は遅めでしたが11月終盤には雪景色が見られ、本格的な冬の到来を感じる中、12月初めの道路の冬季通行止めに伴い、閉山いたしました。
霜柱(西大台) |
霧氷(西大台) |
霧氷(ドライブウェイ) |
みなさんはどのような2019年の大台ヶ原を楽しまれたでしょうか。まだ見たことがない風景がある、もう一度あの景色を見たい、行ったことがないけれども行ってみたいという方は、是非来年の大台ヶ原を楽しみにお待ち下さい。もちろん、4月の開山までこちらの日記でも引き続き大台ヶ原の魅力をお届けしたいと思います。それでは皆さま、素敵な新年をお迎え下さい。
【お知らせ】
☆大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め☆
令和元年12月2日(月)15時~令和2年4月17日(金)15時(予定)
上期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めです。
詳細はこちら
★平成31年4月1日より、事務所の名称が変更となっております★
(変更後)吉野管理官事務所 ←(変更前)吉野自然保護官事務所
住所及び電話番号に変更はありません。引き続きよろしくお願いいたします。
皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。
暑い日が続いていますが、皆さまはどうお過ごしでしょうか。私は改めてエアコンに感謝をしながら生活をしております。
先日、吉野山の巡視を行いました。
吉野山には、シロヤマザクラを中心に約3万本の桜が生育しています。標高の低い方から、下千本(しもせんぼん)・中千本(なかせんぼん)・上千本(かみせんぼん)・奥千本(おくせんぼん)となります。現在は、一面緑の葉桜となっていますが、例年4月初旬から末にかけて、下千本→中千本→上千本→奥千本と、山麓から山頂へ向けて順に開花してゆくため、長く開花を楽しむことができます。春以外にも、秋の紅葉、冬の雪化粧と、四季折々の美しい景色を堪能できます。
今回は、初めて世界遺産、金峯山寺(きんぷせんじ)を訪ねたのですが、建物の大きさに圧倒されました。外観・内観に繊細な彫刻が施されており、木造の建築がこれほど美しいものがあるとは思いませんでした。改めて、日本の建築の美しさを知ることができました。
(4月 吉野山 展望台にて) (金峯山寺)
次に金峯神社から山道を歩き、奥千本にある西行庵に行きました。西行庵とは、平安から鎌倉時代の歌人「西行」が3年を過ごしたと言われる場所であります。西行は吉野山の桜について、数多くの歌を詠んでおり、吉野桜をこよなく愛した歌人と言われています。特に秋は紅葉の名所としても知られています。
(西行庵 新緑) (西行庵 紅葉)
西行庵の近くには、吉野山の最高峰「青根ヶ峰、標高858m」(あおねがみね)があります。世界文化遺産の紀伊山地の霊場と参詣道に含まれる大峯奥駈道は、奈良の吉野山と熊野三山を結ぶ、もとは修験道の修行場として開かれた道であり、総延長が約90kmにもなります。このコースは経験者向けなので、十分な日程の確保、ルート確認等の事前準備が必要です。
吉野山は、名物である柿の葉寿司やくずもちなどを楽しめる飲食店・和菓子店・お土産を販売するお店、吉野山を見渡せる展望台などもあるので、1日かけてじっくりゆっくり過ごす楽しみ方を、お勧めします。
吉野ビジターズビューローや、よしのーとでは、最新のイベントやグルメスポットなども発信していますのでぜひご覧ください。また吉野町役場では、ドローンを使用した吉野町観光PRの動画制作もしております。吉野町役場のHPから動画を視聴できますのでそちらもご覧ください。
吉野ビジターズビューロー:https://yoshino-kankou.jp/
よしのーと:https://yoshi-note.com/
吉野町役場ホームページ内「動画で見る吉野」:http://www.town.yoshino.nara.jp/