吉野熊野国立公園 熊野
355件の記事があります。
2011年06月02日さかなミイラ【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
宇久井半島でこんな物を拾いました。

ミイラ①(左)
カワハギ(右)のような顔をしていますが、
それにしては尾びれが違います。

歯がちょっと怖いですね。
フグ目ギマ科、名前は「ギマ」といいます。
原始的なフグの仲間、とされています。
背びれと腹びれが3本の鋭い棘(きょく)に変化しています。
定置網では、一緒にとれた魚を傷めるので、嫌われ者だとか。

ミイラ②
フグ目ハコフグ科 「ハマフグ」だと思われます。
ハコフグの仲間は、体が硬い骨板で覆われているのが特徴です。
そのせいか、悠長な性格で、人間が近くに行っても逃げません。
今回紹介したものや、以前紹介したハリセンボン(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/04/1257.html)
のような魚は、皮や骨格が丈夫で、
死んでも形が残りやすいため、
そのままの形で海岸に漂着していることがあります。
海岸で見つけたときは、ぜひ観察してみてください!

ミイラ①(左)
カワハギ(右)のような顔をしていますが、
それにしては尾びれが違います。
歯がちょっと怖いですね。
フグ目ギマ科、名前は「ギマ」といいます。
原始的なフグの仲間、とされています。
背びれと腹びれが3本の鋭い棘(きょく)に変化しています。
定置網では、一緒にとれた魚を傷めるので、嫌われ者だとか。
ミイラ②
フグ目ハコフグ科 「ハマフグ」だと思われます。
ハコフグの仲間は、体が硬い骨板で覆われているのが特徴です。
そのせいか、悠長な性格で、人間が近くに行っても逃げません。
今回紹介したものや、以前紹介したハリセンボン(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/04/1257.html)
のような魚は、皮や骨格が丈夫で、
死んでも形が残りやすいため、
そのままの形で海岸に漂着していることがあります。
海岸で見つけたときは、ぜひ観察してみてください!
2011年05月26日「地質の日」イベント【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
自然ふれあい行事『「地質の日」フィールドワーク 紀の松島クルージングセミナー』を開催しました!

以前の記事:
「地質の日」イベントの紹介【イベント】
http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/04/1261.html
熊野古道やマグロで有名な和歌山県の那智勝浦ですが、
その他にも、入り組んだ海岸の美しい景色を楽しんだり、
温泉で疲れを癒したりできるなど、魅力がいっぱいの場所です!
今回のイベントでは、奇岩が連なる「紀の松島」をテーマにして、
遊覧船を使いフィールド講座を開催しました。
その様子をお届けします。

まずは美しい海岸と温泉についての事前レクチャーです。
参加者の皆さん、とても真剣に聞いています。


熊野一帯は、かつては巨大な火山でした。
これが噴火、陥没して、熊野カルデラが形成されました。
その後の海面の上昇によって、海岸沿いの地形の一部が水没し、
現在の地形が形成されました。
また、この火山活動により、地下に残った岩体が熱源となって、
温泉が形成されています。(図は後誠介氏監修、2011)
熊野一帯に広がる不思議な地形は、
かつての熊野カルデラの名残だったのですね!
私もとても勉強になりました。
レクチャーの後は、待望の遊覧船クルーズです!


講師の先生の説明を聞きながら、紀の松島を巡ります。


複雑な地形の間を、遊覧船が器用にすり抜けていきました。

遠くには那智の滝が!
鉄塔右上に霞んで見えています。
天気にも恵まれ、気持ちのいい船旅でした!
那智勝浦町では、クルーズの他にも、
足湯などの温泉や、マグロ市場見学など、様々な体験ができます。
みなさまも休日には足を運んでみてはいかがですか?

以前の記事:
「地質の日」イベントの紹介【イベント】
http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/04/1261.html
熊野古道やマグロで有名な和歌山県の那智勝浦ですが、
その他にも、入り組んだ海岸の美しい景色を楽しんだり、
温泉で疲れを癒したりできるなど、魅力がいっぱいの場所です!
今回のイベントでは、奇岩が連なる「紀の松島」をテーマにして、
遊覧船を使いフィールド講座を開催しました。
その様子をお届けします。
まずは美しい海岸と温泉についての事前レクチャーです。
参加者の皆さん、とても真剣に聞いています。


熊野一帯は、かつては巨大な火山でした。
これが噴火、陥没して、熊野カルデラが形成されました。
その後の海面の上昇によって、海岸沿いの地形の一部が水没し、
現在の地形が形成されました。
また、この火山活動により、地下に残った岩体が熱源となって、
温泉が形成されています。(図は後誠介氏監修、2011)
熊野一帯に広がる不思議な地形は、
かつての熊野カルデラの名残だったのですね!
私もとても勉強になりました。
レクチャーの後は、待望の遊覧船クルーズです!
講師の先生の説明を聞きながら、紀の松島を巡ります。

複雑な地形の間を、遊覧船が器用にすり抜けていきました。
遠くには那智の滝が!
鉄塔右上に霞んで見えています。
天気にも恵まれ、気持ちのいい船旅でした!
那智勝浦町では、クルーズの他にも、
足湯などの温泉や、マグロ市場見学など、様々な体験ができます。
みなさまも休日には足を運んでみてはいかがですか?
2011年05月18日大杉谷 登山道補修【大杉谷】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
みなさまこんにちは。
先日は「大杉谷」の登山道補修活動に参加してきました。
大杉谷は、三重県と奈良県の県境に位置する大台ヶ原を水源として、宮川へと注ぐ大渓流です。
日本三大渓流の一つ、などとも言われています。
以前は、大台ヶ原と宮川ダム上流を結ぶ歩道があったのですが、
残念ながら、平成16年度の水害による崩落により、
登山道が通行止めになっています。
今回の作業は、日出ヶ岳~堂倉避難小屋間の補修です。


階段が雨で流され役に立たなくなってしまっています。


道具を使って、歩きやすいように直します。
今回の作業は、地元自治体、森林管理署、NPOなどの方々とで行いました。安全な登山ができるのも、多くの人たちの努力があってのことですね!
道中の風景などの写真も掲載します。

大台ヶ原には笹原が広がっていますが、
一部が“芝刈り”されたようになっていました。
どうやら、増えすぎているシカの仕業のようです。

古い伐採跡の開けた稜線上に芽吹いていました。
「マムシグサ」だと思います。
サトイモ科テンナンショウ属の植物のいくつかは、
見分けが難しいです。
今度詳しい方に見分け方を伺ってみようと思います。

リスがマツボックリを食べたあとです。
通称“エビフライ”。
本当にそっくりです。
先日は「大杉谷」の登山道補修活動に参加してきました。
大杉谷は、三重県と奈良県の県境に位置する大台ヶ原を水源として、宮川へと注ぐ大渓流です。
日本三大渓流の一つ、などとも言われています。
以前は、大台ヶ原と宮川ダム上流を結ぶ歩道があったのですが、
残念ながら、平成16年度の水害による崩落により、
登山道が通行止めになっています。
今回の作業は、日出ヶ岳~堂倉避難小屋間の補修です。

階段が雨で流され役に立たなくなってしまっています。
道具を使って、歩きやすいように直します。
今回の作業は、地元自治体、森林管理署、NPOなどの方々とで行いました。安全な登山ができるのも、多くの人たちの努力があってのことですね!
道中の風景などの写真も掲載します。
大台ヶ原には笹原が広がっていますが、
一部が“芝刈り”されたようになっていました。
どうやら、増えすぎているシカの仕業のようです。
古い伐採跡の開けた稜線上に芽吹いていました。
「マムシグサ」だと思います。
サトイモ科テンナンショウ属の植物のいくつかは、
見分けが難しいです。
今度詳しい方に見分け方を伺ってみようと思います。
リスがマツボックリを食べたあとです。
通称“エビフライ”。
本当にそっくりです。
2011年05月06日ウミガメパトロール【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
みなさまこんにちは。
ゴールデンウィーク初日の4/29は「ウミガメパトロール」の日でした。

ここ三重県七里御浜や、王子ヶ浜は、
ウミガメが産卵にやってくる浜です。
環境省では、ウミガメの産卵時期の5月から9月末まで、
車やバイクなどの車馬の乗り入れ規制を行っています。
浜に車両が侵入すると、
車重で卵がつぶされてしまったり、
子ガメが轍(わだち)を乗り越えられないなどの影響があるそうです。
今回のパトロールでは、
乗り入れ規制のお知らせなどの、
ウミガメについての広報を行いました。
ゴールデンウィークということもあり、各地とも大変なにぎわいです。
地域の方や、観光でいらっしゃった方にリーフレットをお配りしました。

海岸を散策されている方々も、
足を止めて熱心に聞いていただきました。

テレビの取材も。

浜を守るためには、植生も大事です。
海岸は生物にとっての重要なすみかであり、
また地元の人々の大切な生活の場でもあります。
上手な海岸の利用の仕方をみんなで考えていきたいものですね!
こちらにも乗り入れ規制に関する詳しい情報があります。
よろしければご参照下さい。
近畿地方環境事務所【お知らせ】
ウミガメの産卵地保護のための自動車等の乗り入れ規制が始まります。
http://c-kinki.env.go.jp/to_2011/0418a.html
ゴールデンウィーク初日の4/29は「ウミガメパトロール」の日でした。
ここ三重県七里御浜や、王子ヶ浜は、
ウミガメが産卵にやってくる浜です。
環境省では、ウミガメの産卵時期の5月から9月末まで、
車やバイクなどの車馬の乗り入れ規制を行っています。
浜に車両が侵入すると、
車重で卵がつぶされてしまったり、
子ガメが轍(わだち)を乗り越えられないなどの影響があるそうです。
今回のパトロールでは、
乗り入れ規制のお知らせなどの、
ウミガメについての広報を行いました。
ゴールデンウィークということもあり、各地とも大変なにぎわいです。
地域の方や、観光でいらっしゃった方にリーフレットをお配りしました。
海岸を散策されている方々も、
足を止めて熱心に聞いていただきました。
テレビの取材も。
浜を守るためには、植生も大事です。
海岸は生物にとっての重要なすみかであり、
また地元の人々の大切な生活の場でもあります。
上手な海岸の利用の仕方をみんなで考えていきたいものですね!
こちらにも乗り入れ規制に関する詳しい情報があります。
よろしければご参照下さい。
近畿地方環境事務所【お知らせ】
ウミガメの産卵地保護のための自動車等の乗り入れ規制が始まります。
http://c-kinki.env.go.jp/to_2011/0418a.html
2011年04月26日「地質の日」イベントの紹介【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
こんにちは。
今日はイベントのお知らせをいたします。
5/10は「地質の日」です。
「地質の日」とは、
鉱物、温泉、土壌、地震、火山、洞窟など、
日々の暮らしに深く関わっている「地質」への理解を深め、
より身近に感じてもらうために制定された日です。
全国でいろいろなイベントが実施されていますので、
みなさんも参加されてみてはいかがでしょうか。
詳しくは地質の日事業推進委員会のホームページをご覧下さい。
http://www.gsj.jp/geologyday/
さて、近畿地方環境事務所でも、「地質の日」にちなんだイベントを企画しています。
第4回目の今回は、マグロや温泉で有名な和歌山県 那智勝浦の「紀の松島」がテーマです。

美しい海岸線と奇礁奇岩が広がる紀の松島を遊覧船で巡りながら、
これらの地形や、那智勝浦の温泉がどのようにしてできたのかを講師が解説します。
太古から続く熊野の地史にロマンを感じてみるのはいかがでしょうか。
よろしければ、ぜひご参加下さい!
お問い合わせ、お申し込みは、
熊野自然保護官事務所 (Tel: 0735-22-0342) までお願いします。
名称:第4回 地質の日 フィールドワーク
紀の松島クルージングセミナー
~熊野のジオサイト 紀の松島めぐり 美しい海岸線と温泉を求めて~
開催日時:平成23年5月14日(土)10:00-12:10
行事内容:室内にて、第1部:美しい海岸や温泉の話
遊覧船にて、第2部:紀の松島クルージングセミナー
(強風時は引き続き室内にて、第2部:地震と津波の話 を行います)
講師:後 誠介氏(日本地質学会会員)
場所:那智勝浦町 吉野熊野国立公園内 紀の松島
(勝浦漁業協同組合前 集合)
参加対象:小学4年生以上(小学生は保護者同伴)
定員:35名(先着順)
参加費:大人1600円、子供850円(乗船代、保険代)
持ち物:動きやすい服装、運動靴、帽子、タオル、飲み物、筆記用具、あれば双眼鏡、カメラ
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今日はイベントのお知らせをいたします。
5/10は「地質の日」です。
「地質の日」とは、
鉱物、温泉、土壌、地震、火山、洞窟など、
日々の暮らしに深く関わっている「地質」への理解を深め、
より身近に感じてもらうために制定された日です。
全国でいろいろなイベントが実施されていますので、
みなさんも参加されてみてはいかがでしょうか。
詳しくは地質の日事業推進委員会のホームページをご覧下さい。
http://www.gsj.jp/geologyday/
さて、近畿地方環境事務所でも、「地質の日」にちなんだイベントを企画しています。
第4回目の今回は、マグロや温泉で有名な和歌山県 那智勝浦の「紀の松島」がテーマです。

美しい海岸線と奇礁奇岩が広がる紀の松島を遊覧船で巡りながら、
これらの地形や、那智勝浦の温泉がどのようにしてできたのかを講師が解説します。
太古から続く熊野の地史にロマンを感じてみるのはいかがでしょうか。
よろしければ、ぜひご参加下さい!
お問い合わせ、お申し込みは、
熊野自然保護官事務所 (Tel: 0735-22-0342) までお願いします。
名称:第4回 地質の日 フィールドワーク
紀の松島クルージングセミナー
~熊野のジオサイト 紀の松島めぐり 美しい海岸線と温泉を求めて~
開催日時:平成23年5月14日(土)10:00-12:10
行事内容:室内にて、第1部:美しい海岸や温泉の話
遊覧船にて、第2部:紀の松島クルージングセミナー
(強風時は引き続き室内にて、第2部:地震と津波の話 を行います)
講師:後 誠介氏(日本地質学会会員)
場所:那智勝浦町 吉野熊野国立公園内 紀の松島
(勝浦漁業協同組合前 集合)
参加対象:小学4年生以上(小学生は保護者同伴)
定員:35名(先着順)
参加費:大人1600円、子供850円(乗船代、保険代)
持ち物:動きやすい服装、運動靴、帽子、タオル、飲み物、筆記用具、あれば双眼鏡、カメラ
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2011年04月20日どこからきたの?【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
こんにちは。
熊野アクティブ・レンジャーの鎌田です。
三重県の七里御浜に巡視に行ってきました。
釣りをされている方も気持ちがよさそうです。

散歩中の地元の方に話をうかがったところ、
昔は今の2倍くらいの面積の砂浜があったそうです。
ここ七里御浜や、熊野川を挟んだ和歌山県王子ヶ浜では、
毎年夏が近づくと、ウミガメが産卵の為に上陸してきます。
ウミガメのふるさとを大事にしていきたいですね。
海岸沿いに歩いていると、こんなものがたくさん流れ着いていました。

干物になってしまっていますが、ハリセンボンです。
太平洋の浜によく打ち上げられています。
フグの仲間ですが、毒はありません。
沖縄では「あばさー」と呼ばれて食用にされ、
「あばさー汁」などに利用されています。
このハリセンボンは、海流に乗ってはるか南方から流れてきたのです。

ハリセンボンは泳ぐ力が弱いため、
海流に逆らって暖かい地域に戻ることができません。
本州の寒い冬を越すことができずに死んでしまい、
子孫を残すことができないそうです。
このような現象は、「死滅回遊」などと呼ばれています。
ちょっとかわいそうですね。
みなさんも海にお出かけの際には、
こんな魚たちのドラマに思いをはせてみるのはいかがでしょうか。
熊野アクティブ・レンジャーの鎌田です。
三重県の七里御浜に巡視に行ってきました。
釣りをされている方も気持ちがよさそうです。
散歩中の地元の方に話をうかがったところ、
昔は今の2倍くらいの面積の砂浜があったそうです。
ここ七里御浜や、熊野川を挟んだ和歌山県王子ヶ浜では、
毎年夏が近づくと、ウミガメが産卵の為に上陸してきます。
ウミガメのふるさとを大事にしていきたいですね。
海岸沿いに歩いていると、こんなものがたくさん流れ着いていました。
干物になってしまっていますが、ハリセンボンです。
太平洋の浜によく打ち上げられています。
フグの仲間ですが、毒はありません。
沖縄では「あばさー」と呼ばれて食用にされ、
「あばさー汁」などに利用されています。
このハリセンボンは、海流に乗ってはるか南方から流れてきたのです。
ハリセンボンは泳ぐ力が弱いため、
海流に逆らって暖かい地域に戻ることができません。
本州の寒い冬を越すことができずに死んでしまい、
子孫を残すことができないそうです。
このような現象は、「死滅回遊」などと呼ばれています。
ちょっとかわいそうですね。
みなさんも海にお出かけの際には、
こんな魚たちのドラマに思いをはせてみるのはいかがでしょうか。
2011年04月14日宇久井半島の紹介【動物】【植物】
吉野熊野国立公園 熊野 鎌田遼
みなさまはじめまして。
この春から吉野熊野国立公園・熊野地区のアクティブ・レンジャーになりました、鎌田(かまた)です。
まだまだ勉強中ですが、熊野地区の魅力を皆様にお伝えできるようがんばりますので、よろしくお願いします。
昨日は和歌山県那智勝浦町の宇久井半島に行ってきました。
チョウの調査が目的です。
あいにく風が強く、たくさんの種類を見ることはできませんでしたが、
昆虫に詳しい方に同行していただき、
いろいろなお話を伺うことができました。
その後、地玉の浜(じごくのはま)まで巡視に行ってきました。
宇久井半島は、海・山両方の
いろいろな生き物を身近に観察できる場所ですので、
宇久井ビジターセンター(http://www.ugui-vc.jp/)と併せて、
ぜひ遊びに来て下さい!

ルリシジミです。
色のきれいなシジミチョウの仲間です。
つぶさないようにそっと捕まえます。

アメフラシです。
一カ所に何匹か固まっていました。
もうすぐ繁殖のシーズンなので、
運が良ければ産卵が観察できるかもしれません。

ウラシマソウです。
マムシグサに似ていますが、
ひょろりと伸びたツル(矢印)の有無で簡単に区別がつきます。
これを浦島太郎の釣り竿に見立てているそうです。
この春から吉野熊野国立公園・熊野地区のアクティブ・レンジャーになりました、鎌田(かまた)です。
まだまだ勉強中ですが、熊野地区の魅力を皆様にお伝えできるようがんばりますので、よろしくお願いします。
昨日は和歌山県那智勝浦町の宇久井半島に行ってきました。
チョウの調査が目的です。
あいにく風が強く、たくさんの種類を見ることはできませんでしたが、
昆虫に詳しい方に同行していただき、
いろいろなお話を伺うことができました。
その後、地玉の浜(じごくのはま)まで巡視に行ってきました。
宇久井半島は、海・山両方の
いろいろな生き物を身近に観察できる場所ですので、
宇久井ビジターセンター(http://www.ugui-vc.jp/)と併せて、
ぜひ遊びに来て下さい!
ルリシジミです。
色のきれいなシジミチョウの仲間です。
つぶさないようにそっと捕まえます。
アメフラシです。
一カ所に何匹か固まっていました。
もうすぐ繁殖のシーズンなので、
運が良ければ産卵が観察できるかもしれません。

ウラシマソウです。
マムシグサに似ていますが、
ひょろりと伸びたツル(矢印)の有無で簡単に区別がつきます。
これを浦島太郎の釣り竿に見立てているそうです。
2011年03月29日退任のご挨拶 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
窓から差し込む日差しは日に日に暖かみを増し、野外ではタンポポやゲンゲが咲き始め、ウグイスやホオジロ等の囀りが、春待ちわびし心をざわつかせている今日この頃。皆さんの所には春の足音は聞こえてきたでしょうか。
この度、任期を終え、アクティブ・レンジャーを卒業することになりました。
私が日記を投稿することは今回で最後となりました。思い起こせば、縁もゆかりもない熊野に来た4年前。急峻な山々と雄大な太平洋、両者を繋ぐ奥深き渓谷の光景に驚嘆と感動を覚えたことを思い出します。
アクティブ・レンジャーとして赴任し、自然や生き物達の躍動を間近に感じる機会を数多くいただきました。またそこで活動されている様々な方々にお会いし、大変お世話になりました。貴重な経験や勉強させていただいたことを活かしていくことが今後の責務と思っています。
4月からは新任地において頑張ります。
これまで私の稚拙な文章をご覧いただき、ありがとうございました。またこれまでお世話になった数多くの方々、ありがとうございました。
春の到来はもうすぐそこまできています。

那智勝浦町にて(11.3.24撮影)
この度、任期を終え、アクティブ・レンジャーを卒業することになりました。
私が日記を投稿することは今回で最後となりました。思い起こせば、縁もゆかりもない熊野に来た4年前。急峻な山々と雄大な太平洋、両者を繋ぐ奥深き渓谷の光景に驚嘆と感動を覚えたことを思い出します。
アクティブ・レンジャーとして赴任し、自然や生き物達の躍動を間近に感じる機会を数多くいただきました。またそこで活動されている様々な方々にお会いし、大変お世話になりました。貴重な経験や勉強させていただいたことを活かしていくことが今後の責務と思っています。
4月からは新任地において頑張ります。
これまで私の稚拙な文章をご覧いただき、ありがとうございました。またこれまでお世話になった数多くの方々、ありがとうございました。
春の到来はもうすぐそこまできています。
那智勝浦町にて(11.3.24撮影)
2011年03月17日自然の造形美 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
紀南地域の海岸では、自然が生み出した多様な海岸美を観察することができます。(以前ご紹介した宇久井半島: http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/04/10/index.html)
那智勝浦町には素晴らしい島々が点在しています。風光明媚な地形から、紀の松島と呼ばれています。
紀の松島
何かの動物に似ている?

ラクダ岩
この岩を眺めながら入れる温泉があります。
こちらはこんもりとした島
紺碧の大海原に浮かぶ岩礁地形や数々の島はとても魅力的です。これらの海岸美は勝浦港近くにある遊覧船に乗って探勝することができます。近くでは、温泉巡りも堪能できます。
宮城県の松島ほか、東北・関東の日本海側は、現在大変な状況にあります。こうした時、自分にできることはなんだろうと考えてしまいます。直接何かお手伝いできなくても、節電、募金、救援物資の送付等々、今自分のできることで、微力ながらも貢献したいと思います。
(家庭で出来る節電方法:http://www.challenge25.go.jp/setsuden/)
那智勝浦町には素晴らしい島々が点在しています。風光明媚な地形から、紀の松島と呼ばれています。
紀の松島
何かの動物に似ている?
ラクダ岩
この岩を眺めながら入れる温泉があります。
こちらはこんもりとした島
紺碧の大海原に浮かぶ岩礁地形や数々の島はとても魅力的です。これらの海岸美は勝浦港近くにある遊覧船に乗って探勝することができます。近くでは、温泉巡りも堪能できます。
宮城県の松島ほか、東北・関東の日本海側は、現在大変な状況にあります。こうした時、自分にできることはなんだろうと考えてしまいます。直接何かお手伝いできなくても、節電、募金、救援物資の送付等々、今自分のできることで、微力ながらも貢献したいと思います。
(家庭で出来る節電方法:http://www.challenge25.go.jp/setsuden/)
熊野地区アクティブ・レンジャーの鎌田です。
今日は宇久井半島で見られるカニの仲間を紹介します。
これは砂浜で見られる「コメツキガニ」です。
砂の中には、微少な藻類やバクテリア、生物の排泄物や死骸が細かくなったものなどが含まれています。
干潮の間、コメツキガニは砂の中に含まれるこれらの有機物を食べ、残りを吐き出して団子に丸めています。
砂浜が団子でいっぱいになっていく様子は、なかなか圧巻です。
砂浜の掃除屋さんですね。
草の間に隠れているのは「アカテガニ」です。
海の近くの森などに、穴を掘って暮らしています。
巣穴にすぐ隠れてしまい、
なかなか写真を撮らせてくれません。
産卵のシーズンになると、海岸まで降りていき、幼生を海へと送り出します。
幼生は脱皮を繰り返しながら成長し、大きくなるとまた森で暮らし始めます。
宇久井半島では、この他にも、イワガニやイソガニの仲間が岩場に住んでいたり、
水中ではカラフルなトゲアシガニなどが見られます。
黒潮の影響の濃い温暖な熊野の海では、
いろいろな種類のカニやエビの仲間を見ることができますよ。
タイドプールなどでぜひ探してみて下さいね。