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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

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2008年02月21日背中の生き物な~んだ?【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さん、こんにちは!
今日の吉野はポカポカと暖かく、まるで春の陽気です。
さて一昨日、天川小学校の「総合的学習の時間」の一コマをいただき、児童を対象に吉野熊野国立公園の大峯地域や天川村の周辺に棲んでいる生き物・天川村の自然について紹介してきました。
 ヒントをもとに、背中に貼られた生き物のカードが何かを当てるゲームを行ったり、ゲームに登場してきた生き物がどんなふうに活動しているかを皆で確かめていったりと生き物の特徴や生き物同士のつながりを学習していきました。
 



写  真:授業風景1
撮影場所:天川小学校(奈良県天川村)
撮影日時:2月19日
コメント:あなたの予想の動物は?




写  真:授業風景2
コメント:大峯山系の自然の今を解説中


みんなゲームに真剣に取り組んでいる様子。何よりです。
この授業をきっかけに、「生き物や自然にもっと興味をもってくれたらな」と思いつつ学校を後にしました。


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2008年02月19日シロちゃん【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

こんにちは。最近は夕暮れがきれいな吉野です。みなさんの周りではどうでしょうか。

 今日は、大台ヶ原で行っているシカの調査についてご紹介します。突然ですが、このシカの首に着いているものはなんだと思いますか?


通称シロちゃん(撮影:2007.10.5 楠本まどか氏)
牛石ヶ原というところでよく見かけます。

 シカの食害で悩まされている大台では、シカの行動圏や季節移動を把握するためにGPS発信器をつけた調査を行っています。この首輪はその発信器です。
麻酔銃などを用いてシカを捕獲し、その首にシカの行動を制約しないようなGPS発信器の首輪を付けて、ある時間ごとにその個体の位置情報を得ています。
 その調査の結果から、メスについては、春夏秋は大台ヶ原の東大台を中心とした狭い範囲で行動しているようで、冬の積雪期は、大台ヶ原周辺の低標高地域に移動しているようです。冬は雪の大台から避難して、雪解けの時期にはエサが豊富な大台に戻ってくるといったパターンのようです。オスについては現在調査中です。
 行動圏調査の他にも、どのくらいのシカがいるのかという個体数調査、何を食べているかという胃内容物調査などが実施されており、大台ヶ原のシカの生態が徐々に明らかになってきているところです。


食事中(撮影:2007.10.5 楠本まどか氏)

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2008年02月12日迷い込んだら…【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

皆さん、こんにちは。週末の寒波の影響で各地でだいぶ雪がつもったそうですが、吉野も見事な雪景色でした。今日は、朝から雨模様で雪もほとんど溶けています。事務所の向かいの山々からは幻想的な靄(モヤ)が立ち上っています。

さて、大台ヶ原は霧がでない日はない、と言われるほどの霧深い山として知られていますが、今日はシーズン中にご紹介できなかった大台の霧の写真をご紹介します。


西大台開拓(撮影2007.5.29)
新緑のひととき。道から逸れてしまうと方向感覚がなくなるほど濃い霧が出るときも。
まさに静寂で原生的な雰囲気を味わえます。


西大台(撮影2007.5.29)
空を見上げると、光が霧に反射し幻想的。


山肌の霧(撮影2007.11.28)
霧の出ている場所は遠くからみるとこんな感じなのでしょうか。
まさに幽玄という言葉がふさわしい。

春夏秋はこのように霧に覆われている大台ですが、今はまっさらな雪で覆われていることでしょう。追って雪の大台もご報告できたらと思います。

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2008年02月06日大台ヶ原をもっと知ろう!!【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

こんにちは。最近は雪続きの吉野でしたが、昨日から久しぶりの晴れ間がひろがり、ほとんど雪もなくなりました。事務所の窓からは、トビが気持ちよさそうに舞っている姿が見えます。日も段々と長くなり、気付いたら少しずつ春も近づいているようです。

 といってもまだまだ冬です。冬期の間は現場(大台ヶ原)での仕事はほとんどないのですが、地元での環境教育の準備などで追われています。昨日、大台ヶ原の麓・上北山村の中学校で、総合学習の時間を頂いて出前授業を行ってきました。



出前授業風景(撮影:2007.2.6)

 地元の財産である大台ヶ原の豊かな自然を誇りにしてもらうべく、大台ヶ原をもっと知ろう!!というテーマで大台の自然と魅力について、森林衰退の問題および自然再生事業についてお話しをしました。
 スライドを使っての授業ということで眠たくならないか不安もあったのですが、熱心に聞いてくれて「大台の森を歩いて、今日学んだことを見てみたい」、「初めて知ったことが沢山あり、眠たさがおそってこなかったので楽しかったです」「一人一人が協力しなければいけないと思った」などなどの感想をもらいました。
 大台に来たことがあるという生徒が全体の6割で、地元に住んでいるこどもたちでも自然とふれあう機会が少なくなってきているのかなと感じました。この授業をきっかけに実際に大台に遊びに来て、肌で大自然を感じてもらえればと思います。

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2008年02月04日珍しい足跡を見つけました【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

 
皆さん、こんにちは!
雪の上で、見たこともないクッキリとした足跡を発見しました。
いったい誰がつけたものでしょうか? 





写  真:足 跡
撮影場所:五代松鍾乳洞付近(奈良県天川村)
撮影日時:平成20年2月1日
コメント: 誰が付けたのか調査中です。

 野生動物の宝庫の大峯地域。そこに積もった雪の上にはいろんな足跡が残ります。異なる大きさや足跡の付き方、普段よく目にするものから、珍しいものまで。いろいろな形で私たちの目を楽しませてくれます。
この冬は、雪の降る日が多いのでたくさん楽しませてくれるのではないでしょうか?


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2008年01月28日大台を支える人たち【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

皆さん、こんにちは。最近、冷え込みが激しくめっきり冬らしい吉野です。いまも雪がちらほらと舞っています。

さて、今日は大台ヶ原で活動をしている方達の紹介です。

大台ヶ原では開山中に自然解説ガイドや歩道・看板の補修や清掃活動をして頂いているパークボランティアさんがいます(昨年6月1日の日記でもご紹介しています)。シーズンオフの先日、今年度の活動の総括および来年度の活動計画などについて話し合う連絡会が開かれました。

連絡会の様子(撮影:2008.1.19)

来年度は歩道の補修についてこんな活動がしたいという要望や、自然観察会はそれぞれのメンバーの得意分野を活かした形で時期を決めたらどうか、など改善点についての意見を多く頂きました。来年度も一緒に汗を流しながら、大台を支える活動をしていけたらと思っています。
 
シーズン中は毎月のように、奈良・大阪・京都など遠方から大台に来て頂いてボランティア活動をしてくださっています。大台にボランティアとして20年以上通い続けて来てくださる方もいらっしゃいます。
 来年度も、そんな大台に造詣の深い方々が案内する自然観察イベントを毎月実施する予定ですので、みなさん是非ご参加ください!



パークボランティアさんによる自然観察会の様子
(撮影:2007.9.9)


歩道の補修活動の様子
(撮影:2007.10.21)

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2008年01月23日睦月のこころ(1月の大峯)【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは!
今日(21日)の吉野山は、昨晩から降った雪によって再び銀世界につつまれました。
風は穏やかですが冷え込みは厳しいので肌がキーンしています。
 一晩でガラっと変わった景色は新鮮なので、心浮き立つ朝になりました。




写  真:銀世界の吉野山
撮影場所:吉野駅前(奈良県吉野町)
撮影日時:平成20年1月21日




写  真:丹治川から飛び立つアオサギ
撮影場所:七曲坂下(奈良県吉野町)
撮影日時:平成20年1月21日
コメント:「寒さなんかに負けるなよ~」

 吉野山の景観を写真に収めていたとき、一羽のアオサギが目に留まりました。餌を探していたのでしょうか?気温が下がると生き物はあちらこちらに身を潜めてしまうので餌探しもたいへんなのでしょう。しばらくすると元気よく羽ばたいていきました。


○気候情報
日の出 7:02 日の入り 17:14
※山間地では山に囲まれているため上記の時刻より日が早く沈むので注意して下さい。

月の平均気温 2.7℃  (気象庁HP参照 平成18年:上北山村)

-大峯方面に出かける方-
朝晩、峠付近や山の北側の道では凍結しているところがあります。スタッドレスタイヤやチェーンなしでの運転は危険ですのであらかじめ準備が必要です。ご注意くださいませ!

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2008年01月16日雪化粧【利用】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

 雪。今朝、目が覚めると窓越しのスギやヒノキが帽子をかぶっていました。吉野では今年に入ってはじめての雪だそうです。キリッとした空気を吸い込みながら、雪景色の中の通勤でした。みなさんの地域ではどうでしたか?

 さて、そんな中、職員が施設点検の業務で吉野山を巡視した際に撮った寺社仏閣などの写真をご紹介したいと思います。

金峯山寺(きんぷせんじ)蔵王堂
 吉野山の中心として、厳かで存在感のあるお寺です(国宝)。うっすらと桧皮葺きの屋根に雪化粧されています。


水分(みくまり)神社
 吉野山の奥、上千本のさらに奥にひっそりと佇む、落ち着いた趣を持つ神社です(重要文化財)。雪が薄く積もり、静けさをさらに演出しています。


西行庵
 吉野山の一番奥手(奥千本と呼ばれています)にあり、大峯奥駆道に連なる山道沿いに一軒ポツリと建っています。この庵のなかに、西行法師の木像がいらっしゃいます。このような厳しい冬にも修行されていたのでしょう。

 今回紹介したのは、吉野山のおすすめスポットの写真ですが、ほかにも色々な見所がありますよ。華やかな桜の季節で有名な吉野山ですが、この静かな雪の季節にゆっくりと散策を楽しむのもいいかもしれません。
※写真撮影:木谷アクティブレンジャー
※2月1~3日には、吉野山で節分会など鬼火の祭典というキャンペーンが開催されます。(詳しくは→http://www.kinpusen.or.jp/event/setubun.htm

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2008年01月15日冬うらら【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さん、こんにちは!
 昨日の夜、吉野ではグッ気温が下がったため目を覚ますと山が霜に覆われていました。こういう日は例年の冬らしさを感じて、寒くて辛いはずなのに何故かホッとしてしまいます。

 さて、先週の水曜日、羽井佐保護官に同行して洞川園地(注1)というところの現況調査をするために足を運びました。洞川園地は天川村洞川集落のすぐ北側の小高い山にある見晴らしの良いところです。山頂付近には展望施設があるので遠くは山上ヶ岳や西ノ覗が見渡せ、眼下には洞川の町が見下ろせます。高低差はあるものの集落から離れていないので気軽に赴くことができます。


注1) 園地
園地とは国立公園の保護や利用の計画に基づいて整備された公園で、これらが指定される場所は、展望が良かったり、散策するのにちょうどよいコースになっていたりします。



写  真:展望台
撮影場所:洞川園地
撮影日時:1月9日




写  真:奥=大峯山系 手前=大峯の山麓(天川村洞川)
撮影場所:近畿自然歩道(洞川園地から徒歩5分のところ)
撮影日時:1月9日

 この日は園地の現況調査の他に国立公園内の巡視、それから山上辻避難小屋の維持管理状況の聞き取りを行い、そして一日が過ぎていきました。
 今、洞川では年末にドッと降った雪がところどころに残っていて、いつもは薄暗い林内を眩しく映し出しています。




写  真:林内の雪とスズタケ
撮影場所:近畿自然歩道(洞川自然研究路)
撮影日時:1月9日




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2008年01月08日パンフレット作成中!【利用】

吉野熊野国立公園 吉野 釜田淳志

皆さま、明けましておめでとうございます。木谷アクティブレンジャーに引き続き、今年になって吉野から2連続の日記になります。今年も大台ヶ原を中心とした自然の魅力、私たちの日々の業務をお伝えしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします!

さて、冬真只中のこの季節、大台ヶ原は現在冬期通行止めで上がれない状況なのですが、現在、吉野事務所にて環境省が大台ヶ原で実施している自然再生事業について紹介した、利用者向け携帯パンフレットを職員全員で作成しているところです。(自然再生事業について詳しくはこちら→http://www.odaigahara.net/

パンフレット掲載写真など…

シカの群れ
(撮影:2007.7.22)

立ち枯れたトウヒ林
(撮影:2006.10.15)

トウヒの次世代
(撮影:2007.10.17)

普段、何気なく歩いているだけではわかりづらい現在の大台ヶ原の状況、動植物の変化、環境省の取り組みについて、気軽に興味をもってもらい、わかりやすく解説するということを目指して作成しています。だんだんと形になってきているので、来シーズンには大台ヶ原で手に入るようになっていると思います。大台ヶ原にいらっしゃった際には是非。

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