ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2006年08月22日登山者自動カウンター【人】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今月の上旬、吉野熊野国立公園管内の大峯山系の主要登山口に登山者自動カウンターを5機設置しました。
今日はその登山者自動カウンターの機能と設置の目的についてお伝えします。



登山者自動カウンターというのは入山者数・下山者数をカウントする機械です。
またこの機械は、カウントのする際に日時や登山者の通った方向を記録することができます。これらの機能によって登山者の動向・利用時期等の傾向を具体的に掴むことができます。

そのカウンターで集められたデータは、国立公園の管理(登山道の整備や維持管理等)をする際の情報として利用します。



いままでは広大な面積の管理ということもあり国立公園利用者数のほとんどは推定でした。未だ大部分の箇所は推定ですが、カウンターを設置することでより正確な値が得られるようになります。それらのデータの蓄積し、少しでも国立公園の管理に反映していければと思っています。



(参考までに)
下の図は大峯山系の来訪者数を推定した図です。


※カウンターの設置は図中の5箇所で、図の全箇所では行われていない。

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2006年08月10日洞川にはどんな自然があるのかな? 【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

大峯の麓にある天川村洞川エコミュージアムセンター、そこでは年間を通してさまざまな自然体験プログラムが行われています。


※ 洞川エコミュージアムセンター

実は先週の日曜日、「アクティブ・レンジャーと遊ぼう」ということで、洞川の自然を使ってワンパク小学生たちと遊びながら洞川の自然を紹介してきました。それではその時の様子をご覧下さい。

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○ 葉っぱの匂い ○
洞川周辺に生えている草木の葉っぱを集め、そして目隠しをして草木の葉っぱの匂いを嗅いでみました。



どんな匂いがするのかな?

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○ マツボックリの不思議とマツの種の紹介 ○


画用紙とクリップを使ってマツの種作りに挑戦しました。うまく飛ばせるかな??

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○ 洞川エコミュージアムセンター周辺で見られる生き物の紹介




キリギリス、ナナフシ、オオセンチコガネ、ヤスデ、ヒグラシetc
やっぱり生き物は子供達に大人気、とっても興味津々でした。


石の下には何がいるかな??
動かした石はまた元の位置に戻してあげようね。

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今回の自然を使った遊びをきっかけに、参加してくれた子供達が彼らの周辺に何気なくある自然に目を向け、そして興味をもって接してくれればと思いました。

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2006年08月04日花粉媒介者【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

8月に入りました。
事務所の前を流れる吉野川では川ガキが元気よく泳いでいます。


写真:吉野自然保護官事務所より

さて、先週の日記にバイケイソウの花を投稿しました。実はあの写真には続きがあります。
もうみなさんはご存じかもしれませんが、バイケイソウの花はとても匂います。しかもトイレの匂いです。
その匂いに導かれ、ハエが集まります。そのハエたちがバイケイソウの花粉を運ぶというわけなんですね。

というわけで、バイケイソウの花からハエへ焦点を移してみました。

   ↓











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2006年07月27日7月の大峯の気候【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

7月も半ばを過ぎたので、7月の大峯の気候をお伝えします。

山へ行くときの参考にして下さい。

○ 気温:日中28℃前後(天候によって大きく変わる)
○ 服装:半袖のシャツで汗だく
(しかし風雨が強いときは、汗が冷えて寒くなるので注意)
○ 水分:汗だくだくになるので必需品!!
(アクティブ木谷は日帰りハイキングで1L持って行きます。)
○ 生き物:【セミ】麓:ニイニイゼミ、アブラゼミ 山間:ヒグラシ、コエゾゼミ
   【バイケイソウ】:花は終演
   【ツルアジサイ】:今が見頃

今週の火曜日、十津川村旭口から釈迦ヶ岳間の巡視に行ってきました。その時、偶然リスと遭遇しました。
普段は忙しいリスも今日は大サービスのナイスポーズを披露してくれました




写  真:ニホンリス
コメント:ロケ終了後はすぐに遠くへ行ってしまいました。


写  真:バイケイソウ
コメント:今年は咲き方がぱっとせず、咲かずに枯れた株も沢山ありました。

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2006年07月20日雨続く大峯 【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

神戸のアジサイ、見事ですね。
実は大峯(前鬼から釈迦ヶ岳の区間)でもヤマアジサイがピークを向かえています。

吉野・大峯はここ一週間ずっと雨でした。
このような季節に咲く、淡いアジサイの花ほど雨に似合う花はないと思っている大峯アクティブ・レンジャーです。


コメント:登山道脇の沢沿いにひっそり咲いていた。
(前鬼から釈迦ヶ岳の区間:標高1000m付近)


写  真:ヤマアジサイ
コメント:青い花びらなので、辺りの土壌は酸性ということでしょうか?

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2006年07月10日足跡にロマン【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

和佐又山、七曜岳、行者還岳というところへ巡視に行ったとき、山道の泥濘(ヌカルミ)で動物の足跡を見つけました。いったい誰の足跡でしょうか?



写  真:キツネか犬?
ポイント:指は4本。爪の跡。肉球のバランス


写  真:アナグマ?
ポイント:指は5本。爪の跡。大きさはテニスボールぐらい



写  真:アクティブ・レンジャー木谷の足跡
コメント:地下足袋で足跡を付けてみました。
ポイント:27cm。ゴム底のあと。親指の割れ目。



誰が残したか分からないその足跡に、獣たちの生命と山の神秘を感じました。そんな気持ちを短歌にしてみました。

泥濘を・誰ぞ踏みしむ・足跡に・奥ゆかしきぞ・感じ奥駈 


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2006年07月04日ガマ 【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今日の大峯はしとしと雨です。
奈良は梅雨明けだそうですが雨の多い大峯には当てはまらなさそうです。

そんな雨の多い大峯で、雨の似合う動物を見つけましたのでご覧下さい。








写  真:ナガレヒキガエル
コメント:一見すると土色で地味、でもよく見ると赤や黄の模様が艶やかです。

写  真: 体長
コメント:大きさを人間の手と比べてみました。


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【参考までに・・】
和名:ナガレヒキガエル

分布:本州中央部(中部地方西部と近畿地方)
体長:8?13cm

その他:
アズマヒキガエルやニホンヒキガエルとそっくりだがナガレヒキガエルは目の後ろに鼓膜がないことや、渓流近くの森の中に住んでいるので見分けがつく。
 大台・大峯では5月頃に繁殖期を迎え、渓流の淵や滝壺で産卵する。


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2006年06月29日初夏の音 【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

森の中ではいろいろな音が聞こえてきます。
キツツキ、シカ、人、風、etc

とりわけ初夏の大峯ではセミが一番元気です。
パソコンでその鳴き声をお届け出来ないのが残念ですが、その姿(エゾハルゼミ)を写真に納めることができたのでご覧下さい。


写  真:案内板での羽化
コメント:地図を見ている時に見つけました。


写  真:気持ち良く鳴くセミ
コメント:爽やかなセミのコーラスが体中に染みわたります。

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2006年06月23日6月の大峯の気候 【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今日の吉野は朝から曇り空です。梅雨の中休みといったところでしょうか。スカッとした青空が見られるのは当分先のようです。

6月の半ばを過ぎたので6月の大峯の気候をお伝えします。

山へ行くときの参考にして下さい。
○ 気温:平均で20℃前後
○ 服装:長袖のシャツで歩いていると汗だく
(しかし風雨が強いときは、汗が冷えて寒くなるので注意)
○ 水分:気温が高くなってきていますので必ず必要です。
○ 生き物:エゾハルゼミが鳴いています。



写  真:イワカガミ
コメント:今が丁度見頃!!


写  真:シャクナゲ
コメント:花のピークは過ぎています。

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2006年06月15日鬼の道 【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

* 危険* この登山道は危険です。
そんな登山道が大峯には数多くあります。奈良県下北山村前鬼、そこから釈迦ヶ岳へと続く山道もその一つ。今日は、そのような危険且つ険しい山道があるということを皆さんに知って頂こうと思います。

現在でも修験道の道として使われているこの山道は、巨木群に包まれ修験に相応しい荘厳な景観を醸し出しています。標高約800m前鬼、地獄とも言うべき登りの始まりです。薄暗い林を汗を拭い歩き、枯れ沢を横切り、ただひたすら山頂を目指します。地面との睨み合いを続けること三時間、ようやく大峯奥駈道に出会います。

一息つくも道のりは遥か彼方。余力も微量で足を進めるほど気が遠のいていきます。

そこから歩くこと一時間半、天空人になれる一瞬がそこには確かにあります。
釈迦ヶ岳山頂(標高1799m)

地獄は帰路(鬼路)にあり!!
疲れ切った足に重い体が嫌と言うほどのし掛かり、膝が発狂し始めます。
魔の二時(PM)、登山中で一番事故の多い時間帯です。転倒、捻挫で足がおぼつかなくなり、滑落という二文字頭をよぎります。

霧の立ちこめる薄暗い林内を一歩一歩確かに下り続けること三時間。
前鬼周辺の巨木群が現れます。その巨木群に励まされながら登山口まで最後の力を振り絞ります。

・・下山・・

八時間という苦行に体中がうなりを挙げ、節々からの悲鳴に三日間泣きます。



写  真:前鬼付近の石畳


写  真:林内の景観


写  真:枯れ沢
コメント:道が不明瞭で危険


写  真:ひたすら登り


写  真:木製階段


写  真:両童子岩



写  真:スズタケ茂る登山道


写  真:大峯奥駈道


写  真:
コメント:稜線の風景


写  真:釈迦ヶ岳山頂

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