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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2006年06月09日橡の木 【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

6月も既に1週間が過ぎ、吉野でも梅雨入りとなりました。そんな訳で今日の吉野はしっとり雨です。

さて今日は、私の好きなトチノキ(注1)についてのご紹介です。

トチノキは大峯の林内で普通に見ることができる落葉高木です。葉はとても大きく、その葉に木漏れ日が当たるとエメラルドに光り輝きだし、私たちの心を明るくさせてくれます。

またトチの実はアクを取ると食べることが出来ます。今ではトチ餅としてお土産屋さんに並んでいるのを見かけますが、その昔、米のできない山村地では粟や栗と並ぶ貴重な食料だったそうです。



注1:【トチノキ】
・ トチノキ科 トチノキ属
・ 落葉高木、掌状複葉
・ 小葉は5―9枚 中央のものが最大で長さ13cm?30cm
・ 日本では北海道、本州、四国、九州に分布



写  真:トチノキの葉によく似ているホウノキの葉、どちらも素敵です。 
コメント:木漏れ日のスポットライトが素敵な影を映しています。



写  真:トチノキ
コメント:ソフトクリームのような花々


写  真:トチノキの花
コメント:大峯地域では今が見頃!!


大峯山脈東の麓の上北山村にある小橡という集落や、大峯奥駈道にある橡ノ花(エンノハナ)という名所など、地名からもトチノキと人の関わりが伺えます。

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2006年06月02日日向ぼっこ【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

先週登山道の巡視のために釈迦ヶ岳(1799m)というところへ行ってきました。
その日は天候にも恵まれて普段はなかなか見ることのできないコマドリを間近で見ることが出来感激した次第です。

残念ながらコマドリはあっという間に立ち去ってしまったため写真は撮れませんでしたが、その代わりコマドリよりもっと可愛いアオダイショウの写真が撮れましたのでご覧下さい。


写  真:大日岳という切り立った山の頂を目指し岩をよじ登っていたら…岩の上ちょこんと座って日向ぼっこ。
コメント:デカ!もしかして山の主??



写  真:大日岳手前の岩場
コメント:とっても急で少し冷や冷やでした。

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2006年05月22日緑のじゅうたん 【植物】 

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

大峯は日本の中でも雨の多い地域です。
そのため「せっかくの登山が雨で台無し」と良く耳にします、しかし雨だからこそ見ることが出来る美しい景色がそこにはあります。

今日はそんな大峯の林床にひっそり輝くコケたちをご覧下さい。


写  真:スギゴケの仲間?
コメント:雨の日ならではの美しさ!!



写  真:ケチョウチンゴケ
コメント:不思議な形だった思わずパシャ!!



写  真:川際の斜面で見つけました。
コメント:コケが黄色味がかって綺麗!!

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2006年05月19日大峯5月の気候 【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

雨が続いていた吉野ですが今日は曇の切れ間に青空が微笑んでいます。
そんなすがすがしい吉野から今日は「大峯の5月の気候」をお伝えしたいと思います。

【気温】
・ 平均気温約16℃
・ 昼時の服装:晴れの日半袖、曇りや雨の日は長袖
・ 残雪は山の陰にほんの少し

【天候】
・ 2日晴れ2日曇り2日雨といった感じ
・ 日差しは柔らかく、雨はシトシト

【動植物】
・ ミツバツツジが見頃
・ ツバメが元気に鳴いている


写  真:大峯の景色
コメント:新芽がチラホラ見えるようになってきています。



写  真:樹林内
コメント:山間部では若葉のパレード


写  真:登山者の服装
コメント:半袖と長袖の人がいます。

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2006年05月09日新緑【植物】 

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

GWが過ぎ吉野は気温がぐっと高くなりました。少し蒸し暑いぐらいです。
そんな吉野から、大峯の裾野に横たわる川迫川渓谷いっぱいに広がるきらきら眩しい新緑景観の一部を皆さんにお届けします。



写  真:春の渓谷
コメント:淡いツツジの花々と清流の水面が見事な彩色を織りなしています。



写  真:芽吹き
コメント:気持ちの良い春の日差しが芽吹いた葉を透かし、まるでステンドグラスのように輝いています。


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2006年05月01日エビフライ型松ぼっくりは誰の作品?? 【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

5月に入り吉野や大峯地域では鯉のぼりを目にすることが多くなってきました。きっと全国各地で鯉のぼりが五月風に靡いていることでしょう。

今日の吉野はポカポカ陽気に包まれ、布団を干すのにもってこいです。
そんな吉野から、先日大峯(狼平避難小屋付近)にて見つけたちょっと変わった松ぼっくりの紹介です。

アクティブ・レンジャー木谷が登山道を歩きながらふと地面に目をやると、そこら中に松ぼっくり(トウヒ*注1)が転がっていました。よくみると普段見かける松ぼっくりとスリムになった松ぼっくりがあるのに気が付きました。アクティブ・レンジャー木谷は興味津々思わずカメラのシャッターを切ってしまいました。

いったいこの違いはなぜでしょうか?? 

写真 ↓


じつはこれ、皆さんもご存じのリス(ニホンリス)のしわざ、そうスリムになった松ぼっくりの正体はリスの食べ痕だったのです。


写  真:トウヒの実【左:食前】【右:食後】

コメント:まるでエビフライ!!!
普段にはなかなか目にすることが出来ない動物でも、こうした痕跡を探すことで彼らの生活を知ることができます。みなさんも野外に出るとき探してみてはいかがでしょうか? また変わった動物の痕跡を見つけたら紹介していきますね。

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2006年04月25日4月の大峯 【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今日は大峯の4月の気候をお伝えします。

麓ではだいぶ暖かくなってきており、イタドリやゼンマイなどの山菜をとる地元の方をよく目にします。

しかし標高の高いところはまだまだ寒い日が続き、朝晩は氷点下の日もあるほどです。
(なんとおとといは雪化粧でした。)

春になり暖かくなってきたとはいえまだまだ侮れません。



写  真:大峯山脈の稜線
コメント:場所によってはGWまで雪が残っているとか…

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2006年04月21日桜前線 【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今日は花曇りですっきりしない吉野より吉野山の桜の状況をお伝えします。

皆さんは桜で有名な吉野が山にあるということをご存じですか?
私は吉野に来るまでまったく知りませんでした。
麓と山頂付近の標高差はなんと400m。そのため桜の開花時期が場所によって異なり、結果として吉野山では長い間桜を楽しむことができます。

それでは麓から順番に報告します。

○ 麓の下千本:だいぶ散って今は葉桜やカエデの新芽が美しい
○ 中腹部の中千本や上千本:ピークは過ぎ、風に舞う桜吹雪が美しい
○ 山頂付近の奥千本:4分咲き、侘寂の世界!!
(確認日:4月18日)


【注意】
山頂付近の奥千本は今週末から来週にかけて見頃となりますが、奥千本へ行くには長い急な坂を登って行くことになります。もし、これから奥千本へいらっしゃる予定の方はスニーカーで来ることお薦めします。(雨の後は泥濘も多いですよ)



写  真:上千本の桜
コメント:桜の大海原や?


写  真:奥千本看板
コメント:上千本からはだいぶ遠いところにある奥千本


写  真:奥千本の桜(4月18日)
コメント:見頃はこれからですな?

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2006年04月13日救命手当の講習会 【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

気候は段々穏やかになり野山に出かける人は多いのではないでしょうか?
雪解けに伴って吉野熊野国立公園に訪れる人は日に日に増えています。

さて本日は、ようやく暖かくなってきた大峯で春一番に行った行事(普通救急救命講習会)の報告です。

会場は大峯の麓にある洞川エコミュージアムセンター*(注1)という博物展示施設です。
対象者はそこで活動されているボランティアさんや大峯で語り部をされている方たちです。

参加者は24名。講師には中吉野広域消防組合天川出張所職員の方々に来て頂きました。
積極的な参加者の姿勢に消防職員の熱い指導が加わり充実した講習会を終えることが出来ました。

【参考までに】
気温差が激しいこの季節は心臓発作が起きやすい季節でもあります。もし心臓発作が野外で起こってしまったら・・・   心停止が始まってから3分経てば死亡率は50%!!!しかし野外では救急隊員が来るまでとても時間が掛かってしまいます。

ちなみに洞川エコミュージアムセンターは救急隊員がやってくるまでに約10分かかります、仮に心停止になってから何もしないときの死亡率は100%!!
いかに救命手当が大事なのかが分かると思います。


*(注1)洞川エコミュージアムセンター
大峯山の西側の麓にある博物展示施設、大峯や洞川の自然を紹介すると共に年間を通じ様々な自然とふれ合う行事を行っている。


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関係者方々へのお礼
天川村役場豕瀬様・エコミュージアムセンター太田様・中吉野広域消防組合中尾様
皆様のおかげで無事講習会を終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。
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写  真:講習会風景
コメント:参加者3?4人あたり消防士1人がつくという中身の濃い講習でした。


写  真:屋外にて総合シュミレーション
コメント:遊歩道にて人が倒れたと仮定、たまたま通りかかった参加者が発見し救急隊員に引き継ぐまでを体験


写  真:洞川エコミュージアムセンター
コメント:野外活動が活発になる季節・・・ どうか救急車を呼ぶような事故が起きませんように…

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2006年04月03日ザックにもう一品・備えあれば憂いなし【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

4月になりました?。といってもまだ肌寒い大峯であります。月末は雪がふり道路はシャーベット状態、まだまだ油断できません。

さて先月の末、関係町村が行っているイベント【語り部養成講座】*(注1)に参加しました。
そのときの内容『【安全に山をガイドするために】講師:石原真(モンベルアウトドアチャレンジ)』がとても面白く参考になったのでほんの少しですが皆さんにご紹介したいと思います。
*(注1)【語り部養成講座】の趣旨等については簡単ですが一番下に書いておきます。

登山をする皆さんは登山装備の中に救急セットを入れていると思います(入れていない人は必ず入れて下さい)。皆さんはその救急セットの中にどんな物を入れていますか?

絆創膏や消毒液、三角巾であれば比較的多くの方が入れてあると思います。私も常に持ち運んでいます。 では『水』はどうでしょうか?
今回の講座に参加して参考になったアイテムとは『水』です、しかも『真水』。

水は汎用性があります。例えば、怪我をした時の傷口の洗浄や目にゴミが入った時に洗い流す水、非常時には飲料水になります。そうした危急時に水を確保するのは困難であり、常に持っていると重宝するアイテムだと思います。ガイドの方だけではなく皆さんも参考にしてはいかがでしょうか?

「緊急時・ビールじゃ洗えぬ・目玉かな」


・・・【語り部養成講座】の趣旨等について・・・

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の「吉野大峯」地域において、世界遺産の意義や地域の様々な魅力を来訪者とともに歩きながら案内して頂く語り部の養成を目指し吉野町、天川村、十津川村、吉野町観光ボランティアガイドの会、天川を学ぶ会、十津川鼓動の会が主催となって開催されました。


写  真:救急箱(ファーストエイドキット)
コメント:テーピングやライター・笛までありました。いっぱい詰めすぎてバテないよう「利用は計画的に」


写  真:山で歩けなくなった人を担ぐ方法?
コメント:ロッククライミングの道具であるスリング(既に輪になっている紐)を使って人の担ぎました? すごく重かったです。担げるけど長時間は歩けないかな


写  真:山で歩けなくなった人を担ぐ方法?
コメント:ザックを利用しての人の担ぎ方です。肩への負担が少なそう。

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