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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

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2012年09月12日大台ヶ原の自然アート(大台百景No.41,42)&吉野ARの底力【

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは! 吉野の小川です。
9月に突入し、昼はまだ暑い時もありますが、朝夕はすっかり涼しくなって秋の虫の鳴き声が聞こえる季節になりました。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、そして山登りの秋の到来です。大台ヶ原も徐々に秋の様相に変わりつつあるようです。


本日は、そんな大台ヶ原で見られる自然が作りだしたアートを紹介したいと思います。最初のエントリーはこちら!

41.
ほほえみ人面岩【西大台 6月】

西大台を歩いていると、とある場所で歩道沿いに突然おじいさんがほほえみを浮かべているような岩が出現します。私も4月から西大台を歩いていましたが、教えてもらうまで全く気がつきませんでした(苦笑)
癒やされるほほえみを浮かべた、知る人ぞ知る西大台名物の人面岩。西大台に行かれる方は是非探して見て下さい。なんだか幸せな気分になれるかもしれません。
もちろん、大台百景記念すべき41番目として追加決定です。


続いては東大台からこの一枚☆


42.手招きの木【東大台 5月】

右側の枯れ木、おいでおいでと招く手のように見えませんか?お化け屋敷に出てきそうな木です。なんだか握手をしたくなる形ですが、掴んだら最後どこかに引きずり込まれてしまいそうです(笑)
少し離れてはいますが、歩道からでもばっちり見えます。くれぐれもこの木を発見したときは、ついふらふら~と手招かれて歩道を外れて行ってしまうことのないようご注意下さい(笑)


今回は大台ヶ原の自然アート2枚を紹介してきましたが、ここで、みなさんに一方的な報告が!!
実は先日9月9日に、上北山村挙げての一大イベント『ヒルクライム大台ヶ原since2001』が開催されました。麓の村から大台ヶ原山頂の駐車場目指して標高差1240m、距離28kmを3時間以内に走りきるというなんとも過酷なこの自転車レース。


どことなく浮いている背番号40番 【ヒルクライムスタート直前】(スタッフ撮影)

本格的な装備をした選手の皆さんが集まるなかで、なんとも場違いな普通の服を来たマウンテンバイク歴2週間の私も参加…。
普段はいい景色だな~、いい写真とれないかな~と思うドライブウェーも、このときばかりはひたすら前だけを見て『No time out, My life、にゅうめん、ダイエット!』と支離滅裂なことを考えながら走っていました(その日は、完走するとゴールでにゅうめんが配られていたのです)。
タイムアウトにおびえながらも、村民やスタッフさん達、そして一緒に走る選手の人達の声援のおかげでなんとか時間内に完走できました!
環境省からは私以外に近畿のレンジャー1名、そして大峰AR杉本さんの計3名が出場しました。もちろんこの2名は私よりもだいぶ早くに見事ゴール♪
そして、なんとわたくし小川ARも杉本ARも完走したことで、それぞれが出場したクラス(両クラスとも参加者全2名)で2位で入賞という結果に(笑)


男女そろってのダブル入賞は環境省始まって以来の快挙かと思います!!

今年度着任して初めてのヒルクライムだった吉野AR2名ですが、先達に負けず底力を発揮することができたと思います。
なんやかんやで足で歩いて山を登るだけでなく、自転車で山を登れることも証明できた吉野AR2名。これからも国立公園の魅力を皆さんに知っていただけるよう頑張りたいと思います。


それでは、最後にもう一つ!!
大台ヶ原では、東大台にて下記のイベントを予定しております。まだ少し空きがありますので、是非ご参加ください☆
日時 : 10月7日(日) 11:00~15:00
(当日に適したプログラムを行います)
内容 :大台ヶ原で活動するパークボランティアが一緒に歩きながら、見どころや季節の動植物をご紹介します。
参加費:100円(保険代として)
HP :http://c-kinki.env.go.jp/to_2012/0604a.html
※紅葉シーズンは混雑が予想されます。車でお越しの方はご注意下さい。

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2012年09月07日双門峡

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!吉野の杉本です。

いやー、ついに行ってきました。双門の滝!
何が「ついに」なのかと言いますと、この双門の滝が見られる登山道が双門弥山線という名称の登山道で、保護官や前任のアクティブレンジャーの方から、大峯アクティブレンジャーが巡視する行程の中で一番ハードな登山道であると、私が着任した4月から注意を受けていた所なのです。
なので、登り始める前から緊張と不安と期待でいっぱいでした。

この滝、なかなかシャイなヤツで岩と岩の間に隠れてしまっており、双門の滝のテラスでないと美しく見ることができません。

また双門と名称が付いた理由が、岩が門のようにそびえ立っているからなんです。

写真ではスケールがわかりにくいかもしれませんが、とにかくスケールが大きいのなんのって。一応大きさ比較がしやすいよう、写真中央やや下に私がぽつんと写っています。

これが自然にできたってのだから驚きですよね。
元々、大きな一枚岩があって中だけ崩れ落ちたためこのような地形が形成されたと考えられています。足下に転がっている石や岩はその残骸なのでしょう。

この素晴らしい地形なのですが、見に行くのには一苦労も二苦労も、いやいや十苦労ぐらいしなければならないかもしれません。

というのも、冒頭でも書きましたが双門弥山線は、私が巡視を行う行程の中で一番ハードなコースです。
登山道を「歩く」より「登る」といった表現の方がしっくり来る道で、


こんな感じの道が延々と続く、かなりハイレベルで上級者向きな登山道となっています。

今回、私は登山のプロフェッショナル二人に連れて行ってもらい、おんぶにだっこ状態でなんとか完登することができました。
そして日記を書いている今、下半身が筋肉痛でございます。

是非とも挑戦してみたいという方は、下調べや準備(体力作りも含める)を十分にして、しっかりとした計画を立てて下さい。仕込み八割の精神でよろしくお願いします。

といったところで今回はここまで。

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2012年08月30日西大台&大台百景No.40

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは! 吉野の小川です。
いつの間にか8月ももう終わってしまいますね。吉野でもツクツクボウシが鳴いており、秋の始まりを感じる今日この頃です。
みなさん、夏にやり残してしまった!!というものはないでしょうか。
山に行きそびれてしまった…、というそこのあなた!
大台ヶ原はまだまだみなさんをお待ちしております。これから紅葉のシーズンに向け、木々は赤や黄色になるべくおめかしの準備をしている真最中ではないでしょうか。
実際、東大台の正木峠に続く木階段にあるシロヤシオのトンネルも、少しずつですが色づいてきております。全体的な紅葉はもうしばらく先ですが、残暑の中の大台ヶ原も季節が移り変わる過程を見ることが出来てなかなか良いものです♪

さてさて、これまでは東大台のことをメインに書いてきましたが、本日は大台ヶ原のもう一つの顔、西大台を紹介したいと思います☆




【西大台 7月】

西大台は、2007年に日本初の利用調整地区に指定されていることもあり、原生的な森林の雰囲気が漂うところで、東大台とはまた違った面を楽しむことが出来ます。

 折角なのでもう一枚!
西大台で見られる、面白い木を紹介したいと思います。


40. かぼちゃパンツの木 【西大台 5月】

西大台の開拓分岐地点から展望台に続く道中から見ることができます。まるでかぼちゃパンツをはいているような姿が愛らしい木です☆
西大台を散策するならこれを見ないと!!というぐらいオススメなこの子を大台百景39番として加えたいと思います♪


さて、幻想的な森林の中を歩くことも出来ればこのようなユニークな木を見ることも出来る西大台ですが、こういった景観をこれからも守っていくために利用制限をしており、入山には手続きが必要となります。
詳しくはこちらをご参照下さい。→http://c-kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/west_odai/west_odai_index.html
また、東大台に比べアップダウンが激しくなっていますので、登山に適した靴と服装で、是非ご利用下さい。


 初秋に突入する大台ヶ原では、西大台だけでなく、東大台でも下記のイベントを予定しております。
日時 : 10月7日(日) 11:00~15:00
(当日に適したプログラムを行います)
内容 :大台ヶ原で活動するパークボランティアが一緒に歩きながら、見どころや季節の動植物をご紹介します。
参加費:100円(保険代として)
HP :http://c-kinki.env.go.jp/to_2012/0604a.html

これまでにもさんざん宣伝してきましたので、今回もまだ言うかと思われる方もいるかもしれませんが(笑)
今年度最後の観察会であり、紅葉のシーズンということもあるので、是非チェックをしてみて下さい。

 それでは、みなさんの来山をお待ちしております♪

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2012年08月27日モミジとカエデ【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!!吉野自然保護官事務所の杉本です。

残暑が続く毎日ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
さてさて暑い日が続いているとはいえ、暦の上ではもう秋です。先日プライベートで大台ヶ原に行ってきたのですが、ナナカマドやシロヤシオなどが紅葉を始めており、もう秋はすぐそこまで来ているのだなーと実感させられました。

紅葉の代表格と言えば、やはり「モミジ」ですよね。モミジを漢字で書けば「紅葉」ですし。
いやいや、紅葉と言えば「カエデ」でしょう。とおっしゃる方も居るかもしれません。

2つの代表的な種を挙げますと、「イロハモミジ」や「アサノハカエデ」でしょうか。この「モミジ」と「カエデ」、どちらも似たような葉を付けています。
しかし「モミジ」と「カエデ」は別の意味を持った言葉なんです。みなさんはこの違いをご存じでしょうか?

実は「モミジ」も「カエデ」もカエデ科カエデ属と分類学上は同じグループになります。では何が違うのか?
それは、名前の由来を紐解けば分かります。

「モミジ」とは、秋になり草木の葉が紅や黄色に色づくという意味の動詞の「もみづ/ず」を名詞形にかえて「もみぢ/じ」になりました。さらに意味を狭義化し、特に色が変化するカエデ属の植物を「~~~モミジ」と呼ぶようになりました。

一方「カエデ」ですが、下図はイタヤカエデ(のつもり)の絵になります。この葉の形がカエルの手に似ている事から「かえるのて」→「かえるで」→「かえで」と転訛したそうです。



また、下図の様に見た目で違いを表現することもあるみたいです。

左:オオモミジ
右:イタヤカエデ
このように切れ込みの深いカエデを「モミジ」、切れ込みの浅いカエデを「カエデ」と呼んだりします。

このように本来は言葉の意味が異なっていたのですが、現在ではイロハモミジの事をイロハカエデと呼んだりと、「モミジ」も「カエデ」も同じ意味として捉えられており、あまり差別化はされていません。

もうすぐ紅葉の季節。このような豆知識を持って出かけるとより一層紅葉狩りが楽しくなるかもしれませんね。

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2012年08月17日夏らしさ【自然】

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは。吉野の杉本です。
他のARさんの日記にも書かれていますが、夏が終わりそうです。
大ピンチです!!今年の夏はまだ夏らしいことを何一つやっていません!!
まぁ、夏らしいことが何なのかよく分かってないのですが。

暑い夏こそアクティブに動き回りたい今日のこの頃ですが、最近のわたくしはと言えば、もっぱらの内業です。インドアレンジャーになってしまいそうな気もしなくもないですが、内業だって大切なお仕事です。頑張らせていただきますよーー!!

さてさて、本日(8月17日)久々に外に出て巡視してきました。吉野山に。
吉野山は事務所や私の自宅からも近いので、自転車で現地まで出かけられます。自転車では通行が困難な場所もあるので、そこは近くに止めて歩いて見て回ってきました。

吉野山への巡視、実は久々やったりします。プライベートで吉野山に入ることは多々在るのですが、巡視で吉野山に入るのは5月以来だなー。とか思いながら、自転車を漕ぎ漕ぎ。

春の吉野山ではサクラの木の多さに圧倒されていたのですが、サクラの時期も過ぎ、夏になるとサクラ以外の樹木も存在感を出しており、吉野山って春のサクラだけではなく夏は夏で緑が深くて良いなと思いながら更に山を自転車で駆け上がります。

上:4月の吉野山
下:8月の吉野山

途中、昆虫たちのざわめきを聞き、木々の間を吹き抜ける風の音を聞き、鳥たちのさえずりを聞き、耳の中が幸福感にあふれながら金峯神社(きんぷじんじゃ)を目指してさらに自転車漕ぎ漕ぎ。

休憩がてら、シオカラトンボがジャノメチョウを捕食しているのを観察し、熱中症にならないよう水分補給。

シオカラトンボの補食シーン

私が初めてのアクティブレンジャー日記で取り上げた水分神社(みくまりじんじゃ)にも立ち寄り、季節が変わると雰囲気もなんとなく変化するなーとか思いながら、神社の木陰で休憩。

上:4月の水分神社
下:8月の水分神社

そして、本日の目的地であった金峯神社前にある環境省所有の公衆トイレに異常がないか確認し、事務所に戻ってきました。

と、今日の巡視を振り返りながらこの日記を執筆しているのですが、あっ!!夏らしいことってこれだ!!と今頃になって夏満喫できたぞと満足感に浸っています。

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2012年08月16日天体観測♪ in大台ヶ原【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは! 吉野の小川です☆
すでに8月も半ばとなり、せめてスイカを食べながら花火を見てこの夏を終わりたいという、ささやかな願望を持っている私ですが、皆さんの残りの夏プランはどのような感じでしょうか。
吉野でも一時期より暑さはましになり、あっという間に秋が来て、あっという間もなく冬が来そうだなと思う今日この頃です。

さてさて、本日は東大台ヶ原の日出ヶ岳に続くテラスから、早朝日の出前に激写したものを紹介したいと思います!!

月と木星のランデブー♡【8月 東大台】

実際に見られた方も多いと思いますが、8月11日の夜中から12日の早朝にかけて、月と木星が大接近し、おうし座のアルデバランや昴も集まって、星々のデートを見ることができる時でした。この写真は木星と月のツーショットだけですが(笑)
素人カメラマン小川ARが普通のデジカメで拡大して撮っただけの写真ですので、ぼけており、なんじゃこりゃと思う方もいるかもしれません…。ですが、仲むつまじい星の様子がひとかけらでも伝わればいいなと思います。
さらに翌夜はペルセウス流星群がピークということもあり、駐車場では流れ星を見ることも出来ました! 残念ながら、願い事をいう暇もなく見えなくなってしまうという、ツンデレぶりを発揮されてしまいましたが(笑)


そして、そのままテラスで朝を迎え、拝んだものがこちらです!

39. 山から見る御来光と海 【8月 東大台】
雲が多く、富士山を拝むことは出来ませんでしたが、熊野灘やきれいな雲海、雲の隙間から覗く朝日を浴びることができました。空が白んできたときから、色々な鳥たちもさえずりはじめ、気持ちがいい一日の始まりです。
折角なので、この1枚を大台百景39番目に加えたいと思います☆


また、12日の昼からは、今年度3回目のパークボランティア自然観察会が開かれました。

霧の中のハイキング【8月 東大台】 
今回も曇り空での観察会となりましたが、幸いなことに雨もあまり降らず、多くの人が参加してくれました☆皆さん、大台ヶ原を楽しんでもらえたようでありがたいことです。


 このように、大台ヶ原の大自然に詳しいパークボランティアによる自然観察会も、今年度は残り1回となりました! 最後の開催は紅葉の季節です。
自分なりに大台ヶ原を散策して堪能するのも良いものですが、ゆったり歩きながらパークボランティアによる見どころを聞くのも、ひと味違った大台ヶ原を楽しめるのではないでしょうか。
まだまだ参加者募集中ですので、大台ヶ原に興味がある方もない方もこの機会に是非お越し下さい!! 
ただし、紅葉シーズンということもあり、たくさんの利用客の方が訪れ、混雑も予想されます。車で来られる際には駐車場の確保にご注意ください!!

それでは、皆さんの参加をお待ちしております☆

日時 : 10月7日(日) 11:00~15:00
(当日に適したプログラムを行います)
内容 :大台ヶ原で活動するパークボランティアが一緒に歩きながら、見どころや季節の動植物をご紹介します。
参加費:100円(保険代として)
HP :http://c-kinki.env.go.jp/to_2012/0604a.html

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2012年08月01日夏といったら、やっぱり夏フェス【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは。吉野自然保護官事務所の杉本です。

今日から8月、夏真っ盛りでございます。
日中の気温もぐんぐんと上がり「太陽このやろう」とか思っている私です。

さてみなさん、夏と言えばなんですか?



そうですね、上北山村「和佐又山アウトドア・フェスタ」ですよね。
という事で7月28日に行ってきました、和佐又山!

会場の様子

見上げるような巨木にロープをかけて遊ぶ「ツリークライミング」や、誰もが一度は憧れたであろう「アルプスの少女ハイジOPのブランコ」や、満天の星空の下での「星空コンサート」や、パワースポットを巡るエコツアー「心の道ウオーク」や、その他にも「アマゴ釣り」「フィールドビンゴ」などなど自然を満喫できるイベントが盛りだくさんでした。

左:ハイジのブランコで童心に還る私
右:ツリークライミング

さてさて、この日私は「心の道ウオーク」のガイドとして、アウトドア・フェスタに参加してきたのですが、このウオーク、ただ山の中を歩きパワースポットに行って帰ってくるだけではございません。途中、寄り道をしたりしながら、いろんな動植物の紹介や大峯奥駈道の歴史などの説明もあったりします。

パワースポットとは、以前アクティブ・レンジャー日記でも紹介した「笙の窟」です。
和佐又山ヒュッテから、寄り道をしたりして笙の窟まで行き和佐又山ヒュッテに帰ってくるとだいたい8km歩いたことになります。

こんなに暑いのに、そんなに歩き回るの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、山中は地上よりも10度ぐらい気温が低いのです。
お客さんには、パワースポットからパワーを吸収して、適温下でのウオークで気持ちのいい汗を流して、とてもリフレッシュしていただけたかと思います。

肝心のガイドはというと、私が緊張と不安とワクワクが入り交じった妙なテンションのままガイドをしていたので、満足いただけたかどうか少し心配だったのですが、下山後のお客さんの笑顔を見ていたら、私の拙いガイドでも満足いただけたようなのでよかったです。
道中の写真は、ガイドに集中しすぎて撮り忘れました。。。

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2012年07月31日7月の自然観察ハイキング【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは! 吉野の小川です☆
体にまとわりつくような湿気と暑さが続いて、すでに秋が待ち遠しく感じてしまう私ですが、皆さんはどのように夏をお過ごしでしょうか。乗り切る良い方法があれば是非教えて頂きたいものです…。
 しかし、世間は夏休み!! 夏休みといえば元気な子どもに山と海!! 山と言えば大台ヶ原!!
特に東大台ヶ原は歩道もしっかり整備されていて歩きやすく、家族連れで来られるお客様もたくさんいます。オススメですよ(笑)
 

 さて、大プッシュ中の大台ヶ原ですが、先日の日曜日には、今年度2回目となる、大台ヶ原パークボランティアによる自然観察ハイキングが行われました。
実は、それまで晴天だったのにこの週末だけ何故か雨、、、という予報でしたが、当日は大雨にもならず、むしろ心地良い体感温度のもと東大台を散策しました。
霧が立ちこめて幻想的な中、正木ヶ原に向かうシロヤシオのトンネルを歩くのは、とても気持ちがよいものです。

自然観察ハイキングの様子【7月 東大台】

この日はたくさんの家族連れも参加して下さり、いつにもまして元気いっぱいなハイキングとなり、私もエネルギーをもらいました☆


今年度は6、7、8、10月に1日ずつ行われる自然観察ハイキングですが、要ともいうべきガイドをするパークボランティアの方達は、より皆さんに楽しんでもらえるハイキングとするために、実は前日から前もってコースを歩いて、自然の情報を収集しています。

前日に自然情報を収集するパークボランティアの頼れる後ろ姿 【7月 東大台】
 
 毎年4回程開催しているパークボランティアの観察会ですが、このように常に大台ヶ原の自然に関する情報収集は欠かしません。なので、大台ヶ原の歴史や経緯など軸となる話以外にも、その時ごとにフレッシュかつ旬な話が楽しめます☆ 


しかし、山といえども日差しはきつく、暑い日もあります。また、山の天気は変わりやすいもので、急な雨が降るときもあります。みなさん、来られるときは熱中症対策、雨具の用意、そしてこまめな水分補給と休憩をお忘れなきよう、大台ヶ原を楽しんで下さい!!

今年度はあと2回!! パークボランティアによる自然観察ハイキングを予定しております。
8月はまだ若干の空きがあります!! 10月はまだまだ空きがあります!!
折角の夏休みに、そして紅葉が美しい季節に、是非大台ヶ原にお越し下さい☆

日時 : 8月12日(日)、10月7日(日) 11:00~15:00
(当日に適したプログラムを行います)
内容 :大台ヶ原で活動するパークボランティアが一緒に歩きながら、見どころや季節の動植物をご紹介します。
参加費:100円(保険代として)
HP :http://c-kinki.env.go.jp/to_2012/0604a.html

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2012年07月20日大台百景No.37~No.38【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

こんにちは!!
本日は、吉野から小川がお送りします☆
むしむしとする暑さとなり、もうすっかり夏ですね。洗濯物がカラっとすぐに乾いて嬉しい反面、体の水分も出て干からびそうな今日この頃ですが、皆さんはどのようにこの夏をお過ごしでしょうか。
お店やテレビで見るような暑さ対策、節電対策グッズに心惹かれる時もありますが、山に登ってリフレッシュというのも一つの手ではないかと♪


そこで本日は、こんな暑い中でも山に行きたくなるような大台百景を紹介したいと思います☆
まずはこちら、幻想的なNo.37!

37. 眼下を流れる雲 (6月 ドライブウェイから)

雲海といえるほどではありませんが、山の間から湧くように雲が眼下を流れる幻想的な風景です。雨天巡視中に雨が少し止んだ際に見ることができました。
山は天気によって様々な顔を毎回見せてくれます。
雲一つないような晴天の下に見る山々も雄大ですが、このように曇天の下広がる山々もとても良いものです。
その時々の気象によりけりですが、みなさんももっと素敵な雲海を見ることができるかもしれません☆


さて、お次はこちら、人を惑わすNo.38!!

38. 小動物に擬態する枯れ木 (6月 東大台)

遠目にぱっと見たとき、まるでイタチのような小動物が後ろ足で立って周りを窺っているように見えませんか??
このときは天気が悪く霞がかって見えにくかったこともあり、私はてっきり動物がいる!と思い込んで、抜き足差し足でそっと近寄ってみました。しかし、あれ?ぴくりとも動かないぞと不思議に思ってどんどん近づいたところ、なんと!!!


苔むす枯れ木でした(笑)
いや、遠くからどう見たって単なる木じゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、私はすっかりだまされてしまいました。
以前更新したNo.33の鼻の穴の形をした倒木といい、大台ヶ原には人の目を楽しませるものがいっぱいです。
何回来ても、その度に小さな、けれども面白い発見がありわくわくしますね♪
みなさんも是非自分なりの小発見を見つけてみて下さい。


そんな大台ヶ原では、すでに何度か案内をさせて頂いていますが、パークボランティアによる自然観察ハイキングを予定しております。
おかげさまで、7月と8月はほぼ満員となりましたが、10月はまだまだ空きがあります!!
少し先の話ではありますが、紅葉もきれいな大台ヶ原を是非堪能してみてはいかがでしょうか☆★

日時 : 10月7日(日) 11:00~15:00
(当日に適したプログラムを行います)
内容 :大台ヶ原で活動するパークボランティアが一緒に歩きながら、見どころや季節の動植物をご紹介します。
参加費:100円(保険代として)
HP :http://c-kinki.env.go.jp/to_2012/0604a.html

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2012年07月19日オオヤマレンゲと防鹿柵【植物・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは!吉野の杉本です。

7月10~11日に天川村弥山と八経ヶ岳へ巡視に行ってきました。
八経ヶ岳は標高1915mと近畿最高峰の山であり、また険しい登山道もあると前情報をもらっていたので、いつもより気合いを入れて登ってきました。

八経ヶ岳の見所はやはり、近畿最高峰からの眺めでしょうかね。八経ヶ岳は周囲一帯が山地になっていますので、高い場所から遠くの景色を見渡すのではなく、山深さを堪能する眺望となっております。

八経ヶ岳の見所は眺望だけにあらず!ここは「オオヤマレンゲ」の自生地でもあり、天然記念物にも登録されています。昔は至る所にオオヤマレンゲが茂っていたそうですが、現在はその数が減少しているそうです。


オオヤマレンゲが減少している理由はシカが食べてしまうからだと考えられています。シカは食欲が旺盛なため、生息密度が高い地域では樹木の子供や、樹木の樹皮が食べられてしまいます。


この写真はオオヤマレンゲではありませんが、シカに樹皮を食べられてしまうとこのようになります。人間で言うところの血管の役割を果たす管が、樹木には樹皮の真下に通っているので、食べられた面積が広くなると枯れて死んでしまいます。

そういった状況を回避するために、防鹿柵(ぼうろくさく)と呼ばれる網を設置し、シカが入り込めないゾーンを設置し植物を守っています。上の写真の後ろに写っている網が防鹿柵です。

今回の巡視の目的は、その防鹿柵の破損状況の確認でした。
防鹿柵の網がちぎれるなどして、穴が空いてしまうとシカが防鹿柵の内部に侵入して、植物たちを食べてしまいます。

防鹿柵のイメージ
上:防鹿柵が適正な場合  下:防鹿柵が破損している場合

この防鹿柵の外ではオオヤマレンゲが減少していますが、中では綺麗な花を見ることができます。また、防鹿柵の中ではオオヤマレンゲの実生(みしょう:植物の子供)もたくさん成長を始めているらしいです。
私は下山してから実生の話を保護官から聞いたので観察することはできませんでした(もう少し早く教えて欲しかった・・・)。
オオヤマレンゲの開花時期は6月下旬~7月上旬となっておりますので、今年の見頃はそろそろ終わりかもしれません。また来年にも綺麗な花を咲かせてもらえるよう、シカから守っていかなければなりませんね。

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