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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

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2013年02月01日出前ジェスチャービンゴ!小学校編

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは!
「一月は行く。二月は逃げる。三月は去る。」と言いますが、本当に月日が経つのは早いもので、2013年ももう残すところ11ヶ月となりました。1ヶ月なんてあっと言う間ですね。
それではみなさん「あっ」と言ってみましょう。あっ、吉野自然保護官事務所の杉本です。

さてさてつまらない冗談はさておき、今回のタイトルですが、もうみなさんお分かりだと思いますが、出前講義で小学校に行き、ジェスチャーゲームやビンゴゲームをしてきました。
本日は、1月30日に行われた上北山小学校と1月31日に行われた天川小学校の出前講義を紹介したいと思います。

まずは上北山小学校。
講義のテーマは「大峯奥駈道」
上北山村にも大峯奥駈道が通っており、歴史的にも深い関わりがあるので、子供達にも是非知って欲しいと思い、このテーマにしました。
始めに私からスライドを使って大峯奥駈道の紹介をしたのですが、子供達は「大峯奥駈道」を知らなかったようで、熱心に聞いてくれました。

その後は、みんなでジェスチャーゲームをしました。
始めに紹介した、大峯奥駈道に関する自然や名勝地+αをジェスチャーで表現します。班分けをしてチーム戦でゲームをやったのですが、子供達はみんな仲良しで、チームワークが素晴らしかったです。
子供達が頑張ってくれたおかげで、ゲームも大盛り上がりしまして、「来年も来て欲しい」などの感想もいただき、大成功!といった感じです。
いやぁ、それにしても子供達の発想力と表現力には驚かされました。

上北山小学校の様子

続きまして、天川小学校です。
天川小学校では、少し内容を変えまして、学校の周りの植生を観察するために、植物ビンゴを行いました。
ビンゴシートに書かれたイラストを元に、その植物を探してビンゴをするといった内容です。イラストには花の絵とかで書いているので、開花していない今の時期に探すのが少し困難だったみたいですが、季節によって植物の姿が大きく変わるということを体感できたのではないでしょうか?
「アジサイの花が枯れていておもしろかった」などの感想をいただきました。
中には、早々にビンゴを埋めてしまって、もっと「ミッションちょーだい」と、やる気満々の子もいました。

ビンゴゲームの後は、スライドを用いて生物多様性についてのお話をさせていただきました。学校の周りを少し探索するだけで、色々な植物がある。こういった1つの空間に色々な生物が生息していて相互に関係し合っている事が生物多様性には大切であるといった内容のお話をさせていただきました。

天川小学校の様子


小学生に対して出前講義を行うことがまだまだ不慣れでして、色々準備に手こずりましたが、当日たくさんの子供達の笑顔を見ることができ、とても幸せな気持ちになりました。

今回の出前講義に際しまして、たくさんの方々の協力を得たことで、成功を収めることができました。
小学校の先生方、教育委員会の皆様、そして楽しんでくれた子供達、本当にありがとうございました。

といった所で今回はここまで。

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2013年01月31日今年の大台ヶ原の恵方【風景】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは。吉野の小川です。
相変わらず寒い寒いと思いながら日々を過ごしていますが、だんだん日が長くなってきたことに、既に春の訪れを感じつつある今日この頃です。
何しろもうすぐ節分!! 立春の前日です。節分と言えば、豆まきに恵方巻き。今からどんな種類の恵方巻きを食べようかととても楽しみです☆
ちなみに、今年の吉となる方角は、南南東だそうです。
 
 ということで!! 本日は大台ヶ原における恵方、つまり南南東になにがあるかをご紹介したいと思います。


早速、地図にて確認したところ、丁度尾鷲辻と牛石ヶ原の間ぐらいということで・・・。
改めて、尾鷲辻~牛石ヶ原を見ていきたいと思います★

 まずは、尾鷲辻!!


大台ヶ原をぐるりと1周まわると、丁度真ん中あたりになるここには、憩いの場である東屋があります。お腹を満たすのもよし! ストレッチをするのもよし! 運命の出会いを待つのもこれまたよし!!
ここはショートカットコースでもある中道への分岐点にもなっています。ちょっと疲れたし時間がないな、天候があやしいな、という時にはこれを目印にしてもらうと道が分かりやすいと思います♪
更に、なんとこの東屋には天井に東西南北の文字があります!!
コンパスを忘れてしまったぁ!!という際には、お持ちの地図と照らし合わせてもらうと、より大台ヶ原を楽しめるのではないでしょうか。

今回は中道を行かずに、そのまま牛石ヶ原の方に向かいます。
今年の良き方角である、南南東付近!!
以前の日記で紹介したような鼻の穴の形をした枯れ木や手招きの木といった自然のアートを見ることができます。是非あなただけの楽しい目印を見つけてみて下さい♪





このような面白い形をした木々や笹原を横目に、たったかたったか歩いて行くと・・・、




牛石ヶ原に到着!!
威厳たっぷりに鎮座されます、神武天皇像が出迎えてくれます。
大台ヶ原と神武天皇にどのようなゆかりがあるのかといいますと、昔々神武天皇が九州から大和(今の奈良県)に遠征した時に、熊野に上陸してここを通ったと言う伝説があるそうです。

 そして、牛石ヶ原の名前の由来でもある、大きな石が腰を据えております。


牛の形に似ていることから、牛石と名付けられたこの石。
実はただの石ではありません!!
昔、大台ヶ原で悪さをしていた妖怪達がこの石の下に封じられているという伝承があるのです。
そのため、これに触ると大雨が降り出すのだとか・・・。
ただでさえ、大台ヶ原は雨が多い場所です。雨具の確認を再度してから触るようにして下さい(笑)


牛石ヶ原に別れを告げると、その先は大蛇嵓やシオカラ谷へ続きます。
絶景ポイントに吊り橋。まだまだ続く大台ヶ原の大自然を是非これからもお楽しみ下さい。


 ということで、今回はちょっと早いですが、節分に乗っかって大台ヶ原の恵方を歩いてみました。
ただ今大台ヶ原は閉山中ですので、残念ながらここで恵方巻きを丸かじり!!ということはできません・・・。
が、今年開山したら大台ヶ原に行こうかなと思っている方も、思っていない方も、節分の日には思いを馳せてみて下さい。
何しろ、少し南南東とははずれますが、大台ヶ原自体、紀伊半島の南東部に位置しています。今年も大台ヶ原にとって良い年となること間違いなしではないでしょうか。

みなさんの温かい思い、お待ちしております☆


-------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆-------------平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2013年01月17日今年の主役 ~大蛇嵓~ 【風景】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 みなさま、あけましておめでとうございます。
もう1月も3週目に突入してしまいましたが、2013年初めての日記になりますので、新年のご挨拶を申し上げます。
新年と言えば、おせち、お雑煮、おこたでみかん、七草がゆというように美味しいもの尽くしですが、みなさんは良き正月を過ごされたでしょうか。
そろそろ運動もしないとまずいなーと思いながら、毎日お餅を食べて一人こたつから抜け出せない日々を送っている今日この頃です。


 さて、今年は巳年、つまり蛇がメインの年です。そして蛇といえば、やっぱり大蛇嵓ではないでしょうか。
そこで、今回は大蛇嵓を様々な角度からご紹介したいと思います☆



 大蛇嵓といえば、大台ヶ原でも1、2を争うオススメ絶景スポットであり、上のような写真が有名です。しかし、この蛇の頭の形をした出っ張った岩、実はこれは不動返し嵓と言われる岩です。
大蛇嵓自体はこの写真を撮った人が立っている場所になります。では、どのようなところなのかと後ろに下がってみると…、


まさに急傾斜な岩場!!これが大蛇嵓です。
用心しいしいこの先端に進むと、斜め下に先程の不動返し嵓が見え、正面遠方には雄大な大峰山系、向かって斜め右には西大台が見えます。遠目にではありますが、西ノ滝と中ノ滝という2つの滝を見ることもできます。

 ちなみに、先端に降りて後ろを振り返ったものがこちら!


どれだけ急斜面なのかが伝わるかと思います…。
歩く際、特に天候のあまり良くない場合などには、足下に充分気を付けて下さい!!

 そして、不動返し嵓や大峰山系を正面にして右手側には、蒸籠嵓という岩壁がそびえています。




 また、左手側には、これまたたくさんの山々が連なる台高山脈、谷部を流れる東ノ川をはさんで又剣山を見ることが出来ます。




 このように360度違った風景が楽しめ、四季折々で違った顔を見せる大蛇嵓。開山した暁には、今年は巳年~♪巳年といえば大蛇嵓~♪と思いながら来て頂くと、より思い出に残るのではないでしょうか。
大蛇嵓は東大台周遊コースの丁度中間あたりにあり、分岐点からも少し歩かなくてはいけないため、ショートカットコース(中道)を歩いても3時間ほどかかります。
しかし、最後のステップであるこのはしごを登ると…、


12年間のなかでこの1年間だけ楽しめる、年男・年女ならぬ年処の大蛇嵓が待っております!!


 というわけで、今回は巳年にかけまして、大蛇嵓を改めて色々な角度からご紹介しました☆
今年度も皆様に、大台ヶ原、そして国立公園の魅力を楽しくお伝えできればと思います。
どうぞ宜しくお願いします!!


-------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆-------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2013年01月11日2012年を振り返って

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

「2012年を振り返るって、年末にやることだろ!?」と的確なツッコミが聞こえてきそうですが、そのことに関してはとりあえず置いといて、
新年明けましておめでとうございます。

昨年はアクティブレンジャーに着任したてで、右も左も分からず、皆様にご迷惑をおかけすることもあったかと思います。しかし皆様から温かいフォローをいただき、なんとかアクティブレンジャーとして従事することができました。感謝の気持ちでいっぱいの杉本です。

昨年から吉野熊野国立公園でお仕事をさせていただき、巡視やツアーガイドで行った先々の魅力をこの日記でお伝えしてきましたが、その中で特に印象に残った3つをランキング形式で発表したいと思います。

※このランキングは杉本アクティブレンジャーの独断と偏見で構成されております。また吉野熊野国立公園の自然はどこも甲乙付けがたい魅力にあふれております。必ずしもこのランキングが吉野熊野国立公園の魅力の全てではありません。自然もそれぞれ、人もそれぞれ、受ける印象は異なります。是非皆様なりのお気に入りポイントを見つけて下さい。

まず、第3位は『吉野山 金峯山寺と桜』

さすが桜の名所と謂われるだけあって、あちらこちらで桜さくらサクラ。
サクラの多さもさることながら、人の多さにもビックリしたのを覚えております。

第2位は『山上ヶ岳山頂 お花畑』

山頂にものすごく広い空間があって(とある情報によれば10haもあるらしい!)しかも名前がお花畑って、私は特に信心深い訳でもないのですが、極楽があるのであればこんな景色なのかなぁと思わせる魅力がありました。
ここで食べたお弁当がおいしかったです。

そして栄えある第1位は『大普賢岳 水太覗』

主立った理由は思い当たらないのですが、初めてここに訪れた時は無意識に「うおぉーっ」って感嘆の声が出てました。本当に感動した時って言葉が出てこないものなんですね。
とにもかくにも絶景と呼ぶにふさわしいところです。

その他にも印象に残っている場所はたくさんあるのですが、以前に日記で書いていたり、業務管轄外だったりするので落選。

そんなこんなで過ぎていった2012年は、本当に多くの方々にお世話になりました。2013年は、是非とも恩返しの意味も込めまして、自分なりに創意工夫を試みて何かおもしろいことをしていきたい、そして貪欲にお仕事を頑張っていきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いします。

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2012年12月28日冬山の楽しみ方

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは!

いやぁ、もう年の瀬ですね。みなさんにとって今年はどんな年だったでしょうか?
2012年ももう残すところ本日を入れて4日しかありません。2012年中にやり残したことはないかと、必死のパッチの杉本です。

さてさて、みなさんにとって登山をしたくなる季節っていつですか?
深緑や花々が美しい春?
暑さを忘れて森林浴の夏?
木の実や紅葉を楽しめる秋?

どれも良い季節ですが、私はけっこう冬の山も好きだったりします。
そこで今日は冬の雪山の楽しみ方の一つをご紹介したいと思います。

どの季節にも言えることですが、山の中には野生動物の生活の痕跡を見ることができます。何かを食べた跡や足跡や動物の糞などをフィールドサインと呼ぶのですが、このフィールドサインからいろんな情報を得ることができます。
例えば、糞の大きさや形からなんの動物の糞かを知ることもできますし、何を食べているのか、いつ頃した糞なのか、群れで行動しているのかどうかも分かってしまいます。

雪山の場合、キレイな白一面に動物が歩いた跡や食べかすなどが散らかっていると、ものすごく目立つのです。フィールドサインの代表格である足跡が特に目立ちます。
状態のいい足跡からは、なんの動物かはもちろん、何歳ぐらいの足跡なのか、いつ頃歩いた足跡なのかなどが分かります。

さらに雪山はとても静かなので、遠くにいる野生動物の鳴き声なんかも聞こえちゃったりします。冬の山の方が野生動物との距離が近くなれる気がするので、私は冬の山が好きなのです。


ここでひとつ足跡をご紹介


さてなんの足跡でしょうか?

近くに寄ってみますと・・・・


少し時間が経ってしまっており、状態が悪いので足の指などは見ることができませんが、これでも得られる情報はたくさんあります。
おおよそ5cmぐらいであるとか、雪の溶け具合から1日以上は経っていることとか、近くに同じような足跡は見つからないことから単独行動であるとか、なによりも足跡の付き方が特徴的です。

上の写真のように、ちょちょん、ちょちょんと2つの足跡がセットのものはおそらくタヌキではないかと思います。間違っていたらごめんなさい。

タヌキの成体の足跡はだいたい3~4cmなので、大きさ的にはあっていますが、タヌキは2頭以上で行動する事が多いので、間違っているかもしれません・・・・

そんな感じでフィールドサインから色々推測しながら山の中を歩くと、いつもと違った自然に出会えます。

といったところで今回はここまで。みなさん良いお年を!!

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2012年12月26日Memories of Odaigahara in 2012

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 こんにちは、吉野の小川です。
早いもので今年も残すところあと6日となってしまいました。
師走とはよくいったものです。皆さんもクリスマスイベントが終わったと思ったら年末の大掃除、年越し、お正月と忙しいのではないでしょうか。やり残したこと、食べ残したものがないようにしたいものです。

 さて、私にとっても大台ヶ原ARに着任して始めてのこの1年。あっという間でした。そこで、今年の締めくくりとして、“Memories of Odaigahara in 2012” を日本独自の四季にわけて振り返ってみたいと思います!!

 まずは、♪春♪

【5月 大蛇嵓】

山開きにふさわしい、春うららかな晴天から始まった1年。
実は初めての大台ヶ原かつパークボランティア(PV)活動としてドキドキしていた私でしたが、PVやビジターセンターの皆さん、そして大台ヶ原が温かく出迎えてくれ、良いスタートを切ることができました。
 初の活動である大掃除・階段塗装の際に、利用者の皆さんが掛けてくれた温かい一言もずっと覚えております☆
また、5月にはPV活動としては初めてのコース案内・受付補助も行い好評を得ました。


 そして、☆夏☆

【7月 東大台】

日本有数の多雨地帯と言われるだけあって、夏は特に雨が多い大台ヶ原ですが、7月8月ともに無事にPV自然観察会を行うことが出来ました!!
夏休みには多くの子供たち、家族の方々にお越し頂きました。皆さん、大台ヶ原の自然に興味津々の様子で、とても楽しんでもらえたようです☆


 次に、◇秋◇

【10月 シオカラ谷】

やはり、秋と言えば大台ヶ原の紅葉です!!
今年は昨年よりも色づきがよく、天気の良い土日もあったということで、駐車場があふれるほど多くの利用客の方が来られました。我らが愛くるしいキャラクター、だゆう一家も公共交通利用促進キャンペーンを行うなど、大台ヶ原の宣伝にいそしんでくれました。
私が生のオオダイガハラサンショウウオに出会った季節でもあります♪
 
 そして上北山村挙げての一大イベント、ヒルクライム大台ヶ原も開催されました!!
600人以上の参加者と村総出での応援。涼しい季節なのに、あっつーい熱気に包まれた大台ヶ原でした。


最後に、★冬★

【11月 ドライブウェー】

一足早く紅葉が終わると、大台ヶ原はだんだんと冬の様相に入っていきます。11月には積雪が見られ、冬山ならではのきれいな霧氷が大台ヶ原の最後の月を彩ってくれました。
中旬にはPVの大台ヶ原における今年度最後の活動、大掃除を行い、この1年間私たちや利用者のみなさんを見守り、楽しませてくれた大台ヶ原に感謝の気持ちを述べました。来年も宜しくね☆と気持ちを込めて閉山の準備に向かいます。
そして、11月30日には大台ヶ原ドライブウェーのゲートが閉鎖され、次の春にまた雄大な姿でみなさんを迎えるべく、今はしばしの休息に入っております。


 PV活動など書ききれなかったことはまだまだいっぱいですが、この1年を振り返ってみてどうだったでしょうか。今年行かれたみなさんも、年の締めくくりに思い出に浸って頂ければ幸いです。そうすれば、初夢には富士山ならぬ大台ヶ原が出てきて、素敵な1年の始まりになること間違いなしです(笑)
まだ行ったことないぞという方は、是非来年お越し下さい!!

それでは、皆さん、良い年末年始をお迎え下さい☆★

---------------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆---------------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2012年12月14日とあるアクティブレンジャーの内勤作業

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!

吉野山にも雪が降り始めました。吉野山でも雪が降り積もるとは聞いてましたが、まさか年内に降るとは思っていなかったので、心の準備がまだできておらず少し戸惑いを隠せない杉本です。

吉野山の名所「義経隠れ塔」も写真の様に雪化粧を纏っています。


さてさて、すっかり寒くなり山へと巡視に行く機会がめっきり減ってしまった今日この頃。今日は、最近の私が今事務所内であくせく進めている仕事について紹介したいと思います。

国立公園は公園計画というものが策定されており、公園内の場所毎の保護レベルや利用施設の計画などが記されています。そのうち、保護レベルは「保護規制計画」と呼ばれ、「特別保護地区」「特別地域」「海中公園地区」「普通地域」と大きく4つの区分けがされています。それぞれで自然保護に対する規制の強さなどが変わってきます。
この国立公園の区分けの境界線は、尾根であったり、沢であったり、行政区域であったり様々です。

その公園計画の点検が定期的に行われており、○○尾根線だとか××行政区域線といった境界線が適切であるかどうかの確認をしていきます。
境界線が適切であると判断されたならば、国立公園計画を地図に起こしていく作業を行っています。地図に起こす作業は、現在使われている公園計画図(1/50,000)を参考にして、境界線の箇所を説明している文字情報を元に地形図(1/25,000)に描いていきます。

作業風景(ヤラセじゃないよ)

地図上で尾根や沢が明確に見つかれば良いのですが、一筋縄にいかないのがこの作業。
中には地図上では確認できないほど小さな沢で区切られている場合もあります。
そんな時は現場まで出かけていって、地図を頼りにこの辺に境界線があるはず!と探すことになります。

現地に行ってみると、こんな沢を見つけることができました。

そんなこんなで、公園計画の点検作業はまだまだつづきます。

といったところで今回はここまで。

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2012年12月11日自然再生事業イベント【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

こんにちは! 吉野の小川です。
寒い寒いと言っていましたが、今週初めから急にぐっと冷え込みましたね。
先日の日曜日にとうとう吉野でも1日中雪が降り続き、あっという間に一面雪景色。やっぱりこたつを買おうとかたく決意した日でした…。

 さて、少し日は遡りますが、先月下旬に大台ヶ原がある上北山村の中学校にて、小中学生を対象とした自然再生事業のイベントが行われました。
そもそも『自然再生事業』とはなんぞや?という方もいると思いますので、まずは簡単な説明をしますと…。
 『苔むす森をふたたび -100年先を見すえて-』をスローガンに、大台ヶ原の森の衰退を防ぎ、かつての風景を取り戻すべく環境省が行っている取組みです。主に森林生態系の保全と回復、ニホンジカの保護管理、利用の在り方の3つを主軸として様々な機関や専門家の方と関わりながら進められています。(詳細はこちらをどうぞ。)
 そこにはもちろん、地元である上北山村の人々との協力や意見も欠かせません。そこで、将来を担う子ども達に大台ヶ原の自然や取組みについてより身近に感じてもらうべく、毎年イベントをさせて頂いています。
 
今回は、まず奈良教育大学の先生による大台ヶ原の自然についての講義を受け、それから昨年度植えたプランター内のトウヒとナナカマドの成長具合を実際に見てもらいました。


講義の様子 (11月 上北山村)


計測の様子 (11月 上北山村)

 真剣に取り組んでくれている様子が伝わってきます。
結果は大きく育っていたプランターもあったものの、少しだけ芽が出たものや残念ながら芽が出ていないものもあり…と様々でした。皆さん、自然の中で木が育つのにどれだけ時間がかかるのか、難しいのかを実感していたようです。私も自然を大切にすることの重要さというものを改めてひしひしと感じたイベントでした。

 そして、夕方には村民のみなさんや関係者の方を交えた勉強会も行われました。これを機に大台ヶ原の自然や取組みをより多くの方に知って頂き、少しでも興味を持ってもらえれば嬉しい限りです。
これからも国立公園での環境省の取組みやイベントを紹介していきますので、要チェックです!!

それでは、また次回をお楽しみに~☆

-------------★大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め★-------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2012年12月04日大台ヶ原冬期通行止めのお知らせ【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 こんにちは! 吉野の小川です。
もうすっかり冬将軍が幅を利かせる季節となりました。11月12月でこの寒さだと、これからの季節はもう冬眠したいと半ば本気で思ってしまう今日この頃です。
冬ごもりに向けて、着々とお腹周りの溜め込みだけは進んでいますが(苦笑)
暖かくなるにはこれがオススメだよという方法があれば、是非教えて頂きたいものです。

 さて、このような中、とうとう大台ヶ原へのドライブウェーも11月30日(金)に閉鎖され、それに伴い大台ヶ原ビジターセンターも閉館となりました。
そして、その冬支度にむけ、11月半ばの土日にはパークボランティアによる大掃除が行われました。

 まずは、みなさんご存じの大台ヶ原の窓口であるビジターセンター。 


1年間の感謝の気持ちを込めて、次の春に向け皆できれいにしました。
館内には大台ヶ原の歴史や自然に関する様々な情報が展示されています。
見逃してしまったという方は、是非来年度お立ち寄り下さい♪
行ったことあるよという方もまた足を運んでみて下さい。その時に、なんだか前に来た時よりもきれいじゃないかと思ってもらえたら嬉しい限りです☆
 
 そして2日目にはドライブウェー沿いのゴミ拾いを行い、今年度の大台ヶ原でのパークボランティア活動は無事終了となりました。

 次の春の訪れまで大台ヶ原はしばしの眠りにつきますが、今年度も大台ヶ原を満喫して頂けたでしょうか。来年度もより多くの利用客の方に楽しんで頂けるよう、私たち環境省もパークボランティアも頑張りたいと思います!!
自然観察会など来年度も企画する予定ですので、是非是非楽しみに待っていて下さい♪
 なお、この日記ではこれからもできる限り大台ヶ原の旬な情報やその他の活動、私たちの仕事などをじゃんじゃん紹介していきたいと思います。
 次回もお楽しみに☆


---------------------★大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め★---------------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
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2012年11月27日前鬼と靡(なびき)と紙幣と私と

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは。
私が言うまでも無くみなさんも感じていると思いますが、最近めっきり寒くなりましたね。
大台ヶ原ではもう雪が降っているそうです。
昨日、大台ヶ原に出張する機会があったので雪を期待しながら行ったのですが、見事なほどの台風のような大雨と風でした。
どうも、雨男疑惑がある杉本です。

先週、奈良県下北山村の前鬼に行ってきました。
前鬼山は七十五靡(なびき)の二十九番目の靡になります。
なびきって何?と思われた方も多いと思います。以前の私の日記にて「靡については別の日に詳しく書きまーす」と書いておりましたが、今日がその日です。
覚えていらっしゃる方はこのまま続きをどうぞ。覚えてない方はこちらをどうぞ→link

大峯奥駈道は言わずと知れた修験の道であり、多くの修験者が今も修行をされています。
この奥駈とは、熊野本宮大社の本宮証誠殿から吉野川の栁の宿まで七十五個ある修行場を巡る修行のことです。
もうお分かりだと思いますが、奥駈中に巡る七十五のポイントのことを靡と言います。
つまり、前鬼は熊野本宮から数えて二十九番目の修行場になるわけですね。

ちなみに熊野本宮が一番で吉野が七十五番であり、一番から順々に巡る奥駈を順峯(じゅんぷ)、七十五番から巡る奥駈を逆峯(ぎゃくふ)と言います。現在は逆峯が主流となっています。

靡って日常会話では「ススキが風に靡く(なびく)」などといった場面で使う言葉です。国語辞書で言葉の意味を調べてみますと、「他の力に従う」や「衰える」、「派手で美しい」「ぜいたく」「おごる」といった、修行とはかけ離れているような意味でした。
では、なぜ修行場を靡と呼ぶようになったのでしょうか。

実は、七十五靡中に七十五箇所の修行場があるのは歴史の整理上そうなった(そうした?)だけであって、昔はもっと多くの修行場があったそうです。
元々は靡とは言わず、縄引(なわびき)と言っていました。縄引が転訛し、靡になりました。縄引とは距離を表す言葉で、熊野本宮から吉野川までの七十五里の道のりを七十五縄引(靡)と呼んでいたそうです。
それが時代の変化と共に意味合いも変わってしまったのでしょうね。

靡の話はこの辺にしておいて、続きまして前鬼で撮った写真を紹介したいと思います。

こちらは、前鬼山登山口に向かう林道からのビューポイントで不動七重の滝です。
水量の多さから、遠くからでも迫力のある力強い滝でした。カメラマンも数名来ており、どうやら人気スポットのようです。


こちらは、三叉という植物で、繊維が強く虫害が少ないことから高級和紙の原料にもなる植物です。前鬼山にはなぜかこの三叉がたくさん群生していました。さらに、なんと三叉は紙幣の原料にもなるそうです。この辺一帯の三叉を使って一万円札を造ったらいったいいくらぐらいになるのだろうと、とてつもなく品の無いことを考えておりました。
いやはやお恥ずかしい・・・


最後はこちら、閼伽坂峠(あかさかとうげ)の双子の木。この~木 なんの木? 気になる木~♪
さて、この双子はスギ?ヒノキ?
実は、右側がスギで左側がヒノキなんです。なんとも仲良くおもしろい成長を遂げた針葉樹達でした。

といったところで今回はここまで。

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