ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2013年04月19日有備無患

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!
タイトルの意味は「備え有れば患い(うれい:憂い)無し」です。

我が家のベランダから吉野山の桜が見えるのですが(←ものすごく贅沢!!)、花はいくらか散ってしまい、緑色に染まり始めています。
これから、桜の木には毛虫が増え、毛虫を補食する蜘蛛が増え、我が家のベランダは蜘蛛の巣だらけになります。蜘蛛の巣のおかげか、窓を全開にしていても室内に虫が飛んで入ってくることが少ないです。どうも、蜘蛛の巣を天然の網戸と呼んでいる杉本です。

さてみなさん、日中の気温もぐんぐんと上がり、登山日和がもうすぐそこまで来ておりますね。吉野熊野国立公園情報としまして、大台ヶ原ドライブウェイでは4月25日15時に開通予定で、大峰山寺では5月の初めに戸開式が執り行なわれます。

登山は準備や計画をキチンとしていれば、安全に楽しめる確率がぐんと上がりますが、油断していると危険を伴うレジャーでもあります。また春先は、冬期の運動不足と筋肉の硬直によって怪我をしやすい季節でもあるそうです。

私たちも仕事で山に入る事が多々ありますので、細心の注意を払い計画もしっかりと立てて巡視等をおこなっています。
それでも一切事故などが起きないとは言い切れません。
そこで、万が一の事態に備えるため先日救命講習を受けてきました。

同行している人が倒れて身動きがなくなった場合、まずは自分の安全を確保してから、倒れている人の意識の有無を確認しに行きます。
意識がなければ、周囲に救助を求めて119番通報やAEDの準備を進めてもらいます。
山中では周囲に助けを求めるのが困難な場合が多いので、なるべく複数人で行動したいですね。
救助が到着するまでに行う事は、心臓マッサージや人工呼吸(倒れている人が正常な呼吸をしていなかった場合)です。

AEDの使い方も学びました。AEDは停止している心臓を電気ショックで動かすものと勘違いされやすいのですが、実は心臓の痙攣(けいれん)を止めるものなのです。
心臓が痙攣しているかどうかなんて素人には判断できませんが、AEDのすごいところはこの判断を自動で行ってくれることにあります。
AEDは意外と簡単に使えるように設計されているようです。


人工呼吸とAED

また、山中で怪我をした時の対処法として、三角巾の使い方も練習しました。
三角巾は骨折や捻挫(ねんざ)、外傷など多様に使えるようです。


捻挫の時の固定法

この日に学んだ事は、おそらく定期的に復習しておかないと忘れてしまいそうなので、半年に1度くらいは思い出すようにします。
しかしできることなら、この日学んだ事を使う事態を事前に避けられるよう、注意を怠らないで行動したいですね。

万が一に備えこのような知識を得ることも大切ですが、みなさんも怪我をしないよう、十分に注意し登山を楽しんでください。

といったところで今回はここまで。

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2013年04月08日完成しましたよ!!

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!

先日、パークボランティアの方と一緒に活動していて、仕事についてのある名言を頂戴しました。
「知恵のある者は知恵を出せ、知恵の出ない者は汗を出せ、知恵も汗も出ない者は辞表を出せ」
辞表を出せは言い過ぎな気もしますが、それぐらいの覚悟で仕事に励めと言うことでしょうね。どうも、知恵を出そうと頭を使えば知恵熱で汗が出る杉本です。

さてさて今回は2月にアクティブレンジャー日記でご紹介しました吉野山の休憩所が、二棟完成しましたのでご報告したいと思います。その時の記事はこちら→link

まずは五郎兵衛茶屋跡にできた休憩所です。


なんということでしょう。
あんなに広々とした空間に桜を観賞できる憩いの場所が誕生しました。

次は大塔ノ宮仰徳碑近くにある火ノ見櫓休憩所です。


なんということでしょう。
ブルーシートに包まれたコンクリートの建物が木のぬくもりを感じながら吉野山を展望できるスポットになりました。

吉野山にいらした際は是非ご利用下さい。


※注意※
火の見櫓の展望台の南側斜面は急崖地となっておりますので、近づかないようお願いします。


写真のような柵と注意書きがあります。

ちなみに今回の日記のビフォーは昨年8月17日に、アフターは今年の4月1日に撮影しました。

といったところで今回はここまで。

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2013年04月01日大台百景No.43&No.44【風景】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 みなさん、こんにちは。吉野の小川です。
暖かくなって桜も盛りを迎え、そろそろ桜餅と団子を両手にお花見にくりだそうかとたくらむ時期となりました。
そして、とうとう平成24年度が別れを告げ新年度が始まる4月です。これから始まる新生活にどきどきわくわくされている方もいっぱいおられるのではないでしょうか。

 さて、今回は4月25日に開山する大台ヶ原のこれからの1年をより楽しんでもらうべく、久しぶりに大台百景の続きをご紹介します。

 まずは、昨年10月に撮影したこの1枚!!

43. 正木峠
曇り空の下、遠くの山を背景にして枯れ木がそびえ立つ正木峠。
なかなかカメラの腕前が上達しない某ARが撮影したものにしては、そこそこ良いアングルと色合いで撮れたのではないかな…、と密かに思ったりもした1枚です。


 次はエントリーナンバー44番!!

44.大台ヶ原のニョロニョロ君『シロソウメンタケ』
これは、昨年9月に西大台で撮影した『シロソウメンタケ』というキノコです。
見つけた瞬間、有名なキャラクターに似ているぞと思ったのは私だけではないはず…。
シロソウメンタケはその名前のとおり純白色をしていますが、老熟するとやがて薄黄色になります。目立つ色をしており束になって生えるので、見つけやすく覚えやすいきのこです。
大台ヶ原では、この他にも様々なキノコをみることができます☆
まだ春になったばかりではありますが(笑)、特に夏から秋にかけて大台ヶ原にこられる際には是非足下の地面や木の幹も観察してみて下さい。


 まだまだカメラのスキルアップが必要な腕前ではありますが、この1年間様々な写真をとおして皆さんにご当地情報をお伝えできたかなと思います。
これからの1年間も昨年度の反省を活かしつつ、新たな気持ちで皆さんに大台ヶ原を始めとする国立公園の良さを発信できるようガンバリたいと思っています☆


それでは、また次回。
これからもどうぞ宜しくお願いします☆



---------------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆---------------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2013年03月27日癒やしの森林

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは。

奈良県吉野山と長野県高遠城址公園、どちらも「日本一の桜の名所」と銘打たれていますが、このパラドックス(矛盾)を対決させて解決しようという番組が先日放送されていましたね。結果は吉野山がみごと勝利!とても興奮しながら番組を観ていて、興奮を分かち合おうと周りを見渡しましたが誰も居ませんでした・・・どうも、一人暮らしの杉本です。

さてさて、春が近づくにつれて桜の話題で吉野山が盛り上がりを見せていますが、今回の日記は吉野山の桜ではなく、別の自然にスポットライトを当ててみたいと思います。

さっそくですがみなさん「森林セラピー」はご存じでしょうか?
森林を歩いて健康になっちゃいましょう!というアレです。
「森林セラピー」はドイツの「クナイプ療法」というモノから派生したセラピーだそうです。クナイプ療法は「水療法」「運動療法」「植物療法」「秩序療法」「食事療法」の5つの療法を組み合わせて行う療法の事で、森林セラピーはクナイプ療法の内、「水療法」を抜いた4つの療法で構成されています。森林セラピーやクナイプ療法の詳細は調べてみて下さい!

この森林セラピーは生理・心理実験のもと、森林セラピーソサエティによって認定された地域でしか行うことができません。その認定された地域のことを森林セラピー基地と言い、森林セラピー基地は全国で48箇所あります。平成24年に48番目の森林セラピー基地として認定されたのがここ吉野町吉野山です。

吉野町は森林セラピー基地に認定され、その後約1年かけ実施に向けて着々と準備を進めてきました。そして先日、準備も整ったと言うことで、オープンイベントが行われました。森林セラピー基地には森林セラピーロードというコースが設定されており、その中に吉野熊野国立公園内を通るコースもあるので、私もそのイベントに参加してみました。
今回はプレイベントであり、日帰りツアーなど本格的なスタートは今年5月の中旬頃になるそうです。

いきなりですが、イベントでいただいたお弁当です。


昼食のお弁当

今回のイベントは午後からコースを歩いたため、スタート前に昼食をいただきました。とてもおいしかったです。
このお弁当も「セラピー弁当」といい、吉野の食材を極力利用しており、また健康に配慮したメニューとなっておりました。お弁当は全部で3種類あったそうですが、今回いただいたのは、私と保護官とで2種類のお弁当でした。もう一種類がどんなものだったのか気になるところです。

さて今回の森林セラピーで歩いたコースは吉野町の象(きさ)山の近くからハルカノ谷沿いに歩くコースでした。本来なら近鉄吉野駅からスタートし上千本から喜佐谷に入るルートなのですが、今回はプレイベントと言うことでショートコースとなっております。他にも津風呂湖や神仙峡龍門を巡るコースもあります。

この象山というのは、万葉集で山部赤人の歌にも登場しています。
「美吉野の 象山の際(ま)の 木末(こぬれ)には ここだもさわく鳥の声かも」
要約すると、「吉野という地域の象山の端の木の先端(場所の説明を広いところから極小な箇所へと絞っていく技法だそうです)に留まっている鳥の声がなんと賑やかなことでしょう」という意味だそうです。
吉野の自然は昔から多くの人に愛されているのだなぁ~と感じました。

山部赤人の歌碑

また道中で、高滝という高低差約15m(目測)の滝で自然を感じたり、象の小川で瞑想したりと、心身ともに癒やされる内容となっていました。


高滝

みなさんも吉野山の森林で癒やされてみませんか?

といったところで今回はここまで

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2013年03月15日来年度に向けて【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 みなさん、こんにちは。吉野の小川です。
ひなあられやひし餅を食べる暇もなく、いつの間にかひな祭りも過ぎてしまい、日ごとに暖かさが増すのが感じられるようになってきました。
吉野でも小鳥が鳴き始め、虫が顔にぶつかってきたりと、生きものたちも活発に動き始めているようです。
私も開山に向けて、冬の間に蓄えすぎたお腹周りを燃焼し、体力と筋力をつけるべく頑張ろうと決意!!、しなくてはいけないなと食べ物を片手に思う今日この頃です…(笑)

 
 さて、このように日増しに春めいていく中、先週末に今年度の活動の締めくくりである、大台ヶ原パークボランティア(PV)の総会、連絡会が行われました。

今年度の活動の振り返りをし、そして来年度の活動案を皆で検討します。
平成24年度は、開山中を通して自然観察会を4回、美化清掃を2回、歩道補修を8回、コース案内を2回、調査を1回実施しました。また、その他多くの個人活動がありました。

 そして、この日はPV向けの研修として、講師の方をお呼びし、大台ヶ原の自然再生事業について講義をして頂きました。

私自身改めて知ることも多く、とても勉強になりました。学んだことをこれからの活動にもいかしていきたく思います。

 
 来たる平成25年度には、一般向けに、昨年5月に行い好評だったコース案内と自然観察会4回を予定しています。また、新たな試みとして、PVによる大台ミニ検定というものも同日行う予定です!!
詳細は決定次第、順次HPやAR日記でお知らせしていきますので、どうぞこれからもチェックして下さい☆★
その他、引き続き美化清掃、歩道補修、調査等の活動を行っていきます。
来年度も皆さんにより楽しく大台ヶ原を満喫して頂けるよう、環境省、PVともども頑張っていきますので、パークボランティアや環境省と記した青又は赤の腕章を付けている人を見つけたら、是非声を掛けてみてください♪
大台ヶ原の開山日もとうとう来月と迫ってきています!
皆さま、あと少しの間、楽しみにお待ち下さい。



それでは、また次回☆

-------------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆-------------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。


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2013年03月08日花がでるか?葉がでるか?

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!

最近日中の気温がぐんぐんと上がっており、過ごしやすい気候となってきました。
遠く北海道の地を離れ吉野に来てから早くも1年が過ぎようとしています。1年の経つ早さが年齢を重ねるごとに早くなってきている気がします。
この現象は、10歳の時の1年は人生の10分の1の長さに対し、20歳での1年は人生の20分の1の長さになるため、同じ1年という長さでも分母が大きくなることにより、体感速度が変わるからだそうです。
どうも、理屈っぽい吉野の杉本です。

突然ですがみなさん、冬芽ってご存じでしょうか?
下の写真のような冬期に落葉する木の枝に付いている芽ですね。


ちなみにこの写真の冬芽は吉野自然保護官事務所の玄関先にはえている桜の冬芽です。

私はずっと冬芽とは、春になったら葉になるものだと思っていました。
最近冬芽について調べる機会がありまして、そこで初めて知ったのですが、冬芽は花芽(かが)と葉芽(ようが)とふたつに分類する事ができるそうです。そのふたつの違いはといいますと、読んで字のごとく花になる芽と葉になる芽です。一つの芽から花と葉どちらも出てくるものもあり、それは混芽(こんが)と呼ばれています。

花芽と葉芽の見極めって難しいです。花芽の方が葉芽に比べて太いらしいのですが、いまいち違いが分かりません。
桜の場合、頂芽(ちょうが:枝の先端の芽)はだいたい葉芽だそうです。2番目以降は花芽か葉芽のどちらかだそうです。


2番目以降の冬芽

冬芽について調べる機会といいますのは、「サクラはなぜ春に咲くの?」と、質問を受けたからなんです。
「サクラは春に咲くモノだ!」と認識していたので、「何故春なのか?」なんて考えたこともありませんでした。
まぁ、単純に考えれば、「暖かくなるから」と答えてしまいそうですが、調べてみましたところ、冬の寒さも重要なようです。

サクラは花が散った後、葉の付け根に腋芽(えきが)という小さい芽をつくります。腋芽は花芽もしくは葉芽に生長し、10月頃には蕾(つぼみ)として完成します。しかしまだ咲くことはありません。それは葉っぱの方から「咲くなよ」と命令を下す生長抑制物質が送られていたからなんです(図1参照)。
この生長抑制物質を分解する要素こそ冬の寒さらしいのです。そして春になり、生長抑制物質がなくなった蕾にある程度の気温と水分が与えられることにより、はじめて開花するようです。

そのため、本格的に寒くなる前に小春日和が数日続いても花は咲かないそうです。
狂い咲きという現象もあります。冬など、本来とは違った時期に開花してしまう現象のことです。
狂い咲きは、夏の台風などでサクラの葉が生長抑制物質を花芽に送る前に散ってしまい、春になるまでに暖かい日が数日続いてしまうと起こるそうです。


年間の桜の生長と狂い咲きのメカニズム

厳しい冬を乗り越えた方が、生長抑制物質を完全に分解できるので、春になると一斉に咲き始めるそうです。
今年の冬は昨年よりも暖かかったようなので、満開の時期は昨年よりも遅くなりそうです。
※満開の時期予想は杉本ARが素人知識で適当にやったものなので、必ず当たるという保証はございません。あしからずご了承ください。

終始理屈っぽい日記になってしまいましたね。

といったところで今回はここまで。

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2013年02月28日和佐又山スノーシューツアー 2日目【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 みなさん、こんにちは。吉野の小川です。
寒い寒いといっていましたが、少しずつ春を感じる季節となってきました。吉野でも昼間はぽかぽか陽気になりつつある今日この頃です。とはいえ、吉野といえば、吉野葛に地酒、桜、そして吉野杉です。窓の外には杉林が広がる家に住んでいる私にとっては、花粉症になってしまったらどうしようとおびえる季節の到来でもあります…。

 さて、春の話題から始まりましたが、本日は杉本ARに引き続いて2月16~17日に開催されました『冬の上北山村を満喫!和佐又山スノーシューツアー』(やまびとツアー主催)第2日目、冬まっただ中のイベントの模様をお届けしたいと思います!

 まずは1日のスタミナの基である朝食をがっつりと和佐又山ヒュッテで頂いた後、本日の目的である巨木コース周遊ルートに向かいます。


 

雪のため登山道が見えないので、先導のガイドさんについてざくざく進みます。一面真っ白なため、雪の下に何があるか分からない箇所もあるので注意が必要です。


 しかし、大丈夫なところでは皆さん思い思いに楽しみながら、巨木や冬の和佐又山を満喫されていました☆
ちょっとした雪だまりにはまったり、雪の中につっこむのも冬ならではの醍醐味です。

他にも、このように雪の上に木の陰影がつくなかを歩いたり…。



和佐又山ヒュッテに帰った後には、そりすべりで童心にもどったり…。



そりすべりをされる皆さんを眺めていると、誰かが投げた雪玉が突然ぶつかってくるのも、冬のイベントならではかと思います。



そして、最後には和佐又山ヒュッテから沢道を通って、バス停まで下りました。


 これまでにも夏と秋の和佐又山を見てきましたが、冬はまたひと味違う和佐又山を味わうことが出来ました。冬山ならではの醍醐味を存分に満喫できる2日間だったのではないでしょうか。参加頂いた皆さんもそれぞれ満喫されていた様子で、ありがたいことです☆

 
 それでは、最後にこちらの写真。


ヒュッテから和佐又山への登山口に向かう途中で撮ったもので、大台ヶ原に続くドライブウェーが遠くに見えます。
今は冬期閉鎖していますが、和佐又山に負けず劣らず大台ヶ原も皆さんの活気で賑わう時期ももうすぐです。

どうぞ首をなが~くしてお待ち下さい☆



----------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆----------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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2013年02月21日和佐又山スノーシューツアー 1日目

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさん、こんにちは!

暦の上ではもうとっくに春なのに、なかなか暖かくなる気配はなく、吉野では昨日も雪が降りました。山の上部はうっすら雪化粧を纏いキレイなのですが、ふもとはというと路肩にちょこーっと積もるだけでした。どうせ降るなら雪遊びができるぐらい降って欲しいと思っている吉野自然保護官事務所の杉本です。

せっかく寒いのだからもっと雪を堪能したい!というわけで、2月16~17日にやまとびとツアーが主催する『冬の上北山村を満喫!和佐又山スノーシューツアー』にガイドとして参加し、雪をおもいっきり堪能してきました。

和佐又口から和佐又ヒュッテ(※山小屋のことをドイツ語でヒュッテという)を目指して1時間程度林道を歩きます。標高が高くなるにつれ雪の量が増えていくので「登ってるな!」という実感が沸きますね。


ふもと(標高840mぐらい)では積もってなかった雪もヒュッテ近く(標高1100mぐらい)になると積もってます。


ヒュッテで昼食のカレーをいただき、その後スノーシューを履き和佐又山へと向かいました。天候に恵まれ心地よく登山することができました。
しかし、山頂付近から急に風が強くなり始め、山頂に到着した頃にはご覧の様子。


写真上:雪原に向かっていく姿、なんかかっこいいですね。
写真中:途中出会ったコゲラちゃん
写真下:和佐又山頂から大普賢岳(写ってない)方向を撮影


ヒュッテ帰着後にお客さんは温泉へ。一方アクティブレンジャーは夕方の勉強会に向け準備をいそいそ(空いた時間にソリを満喫していたことは内緒の話)。

夕方からは、自然と歴史勉強会ということで、地元ガイドさんから大峯奥駈道を語る上で外せない密教の話を軸にいろいろな説話を聞きました。途中冗談も交えつつとてもおもしろい話を聞けました。
大峯奥駈道についても知識が深まりましたし、講演のノウハウも盗めそうな技術がちらりほらりで、とても勉強になりました。

おもしろい話の後でプレッシャーを感じつつ、私達からも「国立公園における環境省の取組とその中でアクティブレンジャーが何をしているか」について、お話させていただきました。みなさん熱心に聞いて下さったので、とても話しやすかったです。


写真上:大峯奥駈道に関する説話中
写真下:コードの都合上、座って説明するアクティブレンジャー(私)

おもしろかった、分かりやすかった等の感想もいただき、うれしい限りです。反省点としては質問時間を設けてもよかったかな?と。またこういった機会があれば取り入れていきたいですね。

そんなこんなで、1日目は無事に終わりました。


次回、2日目のリポートは2月28日公開予定の小川ARの日記で。
皆さんお楽しみに~

といったところで今回はここまで。

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2013年02月15日春はまだ遠い

吉野熊野国立公園 吉野 杉本 正太

みなさんこんにちは!

寒い日が続いておりますがみなさんはいかがお過ごしでしょうか?
「春眠 暁を覚えず」と言いますが、私は春を待たずして最近毎朝が眠いです。どうもそろそろ冬眠も視野に入れている杉本です。

本日は、そんな春を待ちきれない方達にちょっとしたご紹介をしたいと思います。

春と言えば、やっぱり桜ですよね。
吉野山にはシロヤマザクラを中心に約200種の桜が約3万本もあるそうで、春になると吉野山を桜色に染め上げます。桜の木が特に密集しているところが吉野山には4箇所あり、そこは一目で千本もの桜を見ることができる(かもしれない)絶景という喩えで「一目千本」と呼ばれています。


葉が散っている木はだいたい桜の木です。

4箇所はそれぞれ「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」と呼ばれており、下⇒中⇒上⇒奥の順に開花するため、3月下旬から5月上旬まで長い間桜を楽しむことができます。そのため吉野山では、毎年多くの花見観光客で賑わいを見せます。

観光客のみなさんに、ゆっくり桜を楽しんでいただけるよう、環境省では今、休憩所を建設しております。
五郎兵衛茶屋跡(ごろべえちゃやあと)と火之見櫓(ひのみやぐら)で工事が進んでおります。
春までには完成予定ですので、みなさん吉野に来られた際はじゃんじゃん利用していって下さい。もちろん無料ですよー。


写真上:五郎兵衛茶屋跡
写真下:火之見櫓

工事が完了するまで現場は大変危険ですので、完成までは立ち寄らないようお願いします。

本日2月15日現在、吉野はご覧の天気です。

春はまだまだ遠いようですね。


といったところで今回はここまで。

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2013年02月14日このような事もやっております~出前授業の巻~【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

みなさん、こんにちは。吉野の小川です。
立春も過ぎ去り、そろそろ梅を見ながら花見団子に花見酒を楽しむ時季が近づいてきました。とはいえ、暖かくなったかと思えば、急に冷え込んだりと気まぐれな天候の時もありますので、体調管理をよりしっかりしなくてはいけない季節でもあります。
なにしろ健康一番。元気も一番。そして、その秘訣は栄養!!
ということで、3食きっちり、ご飯はいっぱい食べることを日々の第1目標としている今日この頃です。

 さて、今回は、こんなこともやっていますという「環境省レンジャー、アクティブ・レンジャーの仕事」第2弾をお送りします(第1弾はこちら)。 
国立公園を維持していくには、より多くの人にその自然を知ってもらい、マナーを守って頂いて安全に楽しんでもらうことが重要です。そのためにはたくさんの方の協力が必要ですが、中でも地元の存在は欠かせません。

 ということで、大台ヶ原と大峰山系がある上北山村の中学校にて、国立公園としての身近な自然に改めて親しみをもってもらうべく、出前授業に出動となりました。


【1月 上北山中学校】

今回は、大台ヶ原を地形や気象、自然、伝承などの各要素に分け、クイズ形式で紹介していきました。実はこのような形式での講義は初めてだったため、ドキドキしながら行いましたが、皆さん楽しんで聞いて頂けた様子☆
最後には、皆さんに、伝えていきたい自分が住む上北山村の自然の魅力を考えてもらいました。
住んでいるからこそ分かる国立公園の魅力と、外から来るからこそ分かる国立公園の魅力。
色々な視点から見ることができ、私自身も得るものが多い充実した1時間でした。

生徒や先生の皆さんにとっても、これを機に、身近な大台ヶ原を始めとする国立公園の自然により興味を持ってもらえればと思っております☆
貴重な授業の時間を下さり、聞いて下さった生徒の皆さんや先生方、どうもありがとうございました!!

 今回得たことをいかし、今後も皆さんに様々な形を通して情報を発信できればと思います♪
では、また次回をお楽しみに!!

----------------◆大台ヶ原ドライブウェー冬期通行止め◆----------------
平成24年11月30日(金)午後3時 ~ 平成25年4月25日(木)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェーが通行止めになります。自動車だけではなく、自転車、徒歩も通行が禁止されていますのでご注意ください。

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