アクティブレンジャー日記 [近畿地区]
近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。 近畿地区 アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの教務を担う環境省の職員です。 管内には、吉野熊野、山陰海岸、瀬戸内海国立公園があります。

2010年3月15日

花咲く日和。 【植物】

著作者:川原英司 | 配置:瀬戸内海国立公園 神戸
皆さん、こんにちは。
急な寒波も過ぎ去り、昨日は神戸もつかの間の小春日和でした。
六甲山でも鮮やかに咲く花々がちらほらと見えるようになりました。 
しかし、まだ気温も落ち着かない日々が続くようです。


写真:六甲山でも開花し始めたコブシ(モクレン科) 撮影10.3.15


先日、六甲山にてコブシの花を確認しました。
神戸市街地に比べ高地であるため、平均2~5℃程気温が低い六甲山ですが、春の陽気に誘われ、様々な植物が開花を迎えつつあるようです。
ちなみに神戸市街地の街路樹ではコブシの花が満開です。

コブシの蕾(つぼみ)は、ふくらみ始めると、不思議に蕾の先が北を指すようになります。その訳は、日あたりが良いと考えられる蕾の南側から生長し、ふくらみ始めるからです。
蕾から方位が推測できるので、「方向指標植物」と呼ばれています。 

もちろん、植物も間違えることはあるので、あくまで目安です。
実際に確認してみるのも良いですね。


写真:六甲山上で見られるアセビ(ツツジ科) 撮影10.3.3


コブシの他にアセビの花も咲き始めていました。
このアセビは、六甲山上では良く見かける植物なので見かける機会も多いと思います。
まだ少し早いかもしれませんが、週末などに六甲山に行かれる際には、ぜひ登山道沿いに咲いている花々を鑑賞してみてください。

絶対に春先に咲く花を観賞したいという方は神戸市立森林植物園に行くのがオススメです。(神戸市立森林植物園HP→http://www.kobe-park.or.jp/shinrin/

最後に、なかなか六甲山からの景色をAR日記で紹介する機会も少ないので、
六甲山のビューポイントを紹介します。

写真:六甲山上、ガーデンテラスからの眺め。(撮影10.3.3)

2010年3月12日

活動開始【その他】

著作者:高田雅代 | 配置:山陰海岸国立公園 竹野
こんにちは。寒い日が続いていますが、竹野では昨日今日と太陽が顔を出してくれています。なんだか鼻がむずむずして、くしゃみが出てしまう。・・・風邪かな。・・・いや花粉かな。

花粉が飛び始めるのと同じように、自然歩道でもいろいろな生き物や植物が活動しはじめていました。



歩いていると小さな花がぽつりぽつりと咲いているのを見かけるのですが、ひときわ目を引いたのがスミレでした。控えめな感じですが集まって咲いているととても華やか!お店で売っているパンジーやビオラの派手な感じも好きですが、こういう可憐なスミレも素敵ですね☆

小浦ではフキノトウが花を咲かせていました。パークボランティアさんから『ここに咲いているよ』と教えていただいたのですが、聞いていなかったらきっと知らずに通り過ぎていたと思います。教えていただいてありがとうございました☆


さらにずんずんと歩いていくと、コケに覆われた手すりを発見。まるで小さな草原のようです。写真を撮ろうと近づいて見てみると、小さな草原には小さな住人がいました。




ケムシです。もぐもぐと一生懸命コケを食べていました。いっぱい食べて大きくなってね~☆

太陽を見られる日が多くなり暖かくなってきました。みなさんも小さな草原の小さな住人を捜してみてはいかがでしょうか。


~~~本日のトンビさん~~~
事務所で仕事をしていたとき、ガラス戸のむこうに珍しくトンビが舞い降りました。
『おやおや?』
運んできた物をつっついて首をかしげています。
きょろきょろ周りを見渡したりとなんだか不思議な行動を繰り返し、しばらくすると飛んでいってしまいました。


そして道路には『忘れ物』が。
何かの巣でしょうか。。
なんだかよくわかりませんでしたが、トンビの動きを事務所の中からこっそり観察できて面白かったです!

2010年3月11日

寒さも暖かさも 【動物】

著作者:川原英司 | 配置:瀬戸内海国立公園 神戸
皆さん、こんにちは。
昨日から寒波が到来し、神戸も非常に寒くなっています。
ついに事務所がある市街地からも六甲山の雪化粧した姿を見ることができました。寒さも暖かさも感じつつ、春へと季節が流れていることを知る日々です。

さて、前回まで生石公園について紹介してきましたが、少しブレイクタイムということで、最近見つけた生き物情報をお伝えしようと思います。

こちらは先月紹介したヒキガエルのオタマジャクシです。
卵から孵化し、元気良く泳いでいる姿が見られます。
ただ、本当に数が多いですよね。何匹いるのか検討もつきません。

ヒキガエルは一回の産卵で数千~数万とも言われる数の卵を産むそうです。
中には食べられて死んでしまったりするものもありますが、産卵した卵の量から考えると、この池にはもしかすると何万匹ものオタマジャクシがいるのではないかと推察できます。
オタマジャクシが沢山いる光景を見てもらえると、納得してもらえるのではないでしょうか?




写真:ヒキガエルのオタマジャクシ(成ヶ島) 撮影10.3.3

今後も成長過程を静かに見守っていこうと思います。

また、先月頃から由良湾に登場したのが、渡り鳥のオオハム(アビ目アビ科)です。
この渡り鳥は、シベリア東部やアメリカ北部で繁殖し、冬になるとシベリア方面から南下してきます。
2月頃から春先まで瀬戸内海でも沿岸や河口で越冬している姿を見ることができます。
オオハムは潜水能力が高く、水中に潜って魚類や甲殻類などを捕食します。


写真:オオハム(アビ目アビ科) 撮影10.3.3

ヒキガエルの成長やオオハムの渡来を見ても季節の移ろいを感じることができるのではないでしょうか。

【注意】カエルツボカビ症を知っていますか?
カエルツボカビ症はカエルツボカビによって起こる両生類(カエル、サンショウウオ、イモリ)の病気です。感染した両生類の多くは死亡します。

ただし、ヒトを含むほ乳類・鳥類・は虫類・魚類には感染しません。

2006年、日本で初めてペットのカエルの感染が確認されました。
ひとたび野外にツボカビが出ると根絶は難しく、日本のカエルは絶滅する恐れもあり、カエルを食べる動物などにも影響し、生態系の破壊を招く恐れがあります。

カエルを飼育されている方々は特に注意してください。
(詳しくはカエルツボカビの情報HP→http://www.env.go.jp/nature/info/tsubokabi.html) 

2010年3月10日

春の野山でウオークラリー開催 【イベント】

著作者:畝井良幸 | 配置:吉野熊野国立公園 熊野
 先日、宇久井ビジターセンターにて「春の野山でウオークラリー」を開催しました。開催前日は大荒れの天気で、当日も雨の予報で実施できるか心配していましたが、春の日差しが降り注ぐ好天の中、開催する事が出来ました!

 この行事は、クイズやゲーム、指令などが所々に仕掛けられたビジターセンターの遊歩道をまわりながら、春を迎えて華やかになる自然を体感してもらう趣旨で行いました。


左)みんなでホルトの実探しの競争をしました。一番の子は90秒で、30個近くもゲットしました。
右)ホルトの木の実は最初緑色の果肉がついていますが、今頃は乾燥した梅干しの種のようになっています。


ネイチャービンゴは、現地で見ることが出来る色々な自然がマスの中に書かています。ビンゴを完成させるため、みんな熱心に自然探しをしてくれました。

 このほかにも一人一人製作したマツの実を模した模型を飛ばして、その滞空時間の長さを競ったり、あらかじめ用意していた付け替え用の樹名板の木々を探したりと春の野山を舞台に楽しみました。
 まだ冬の風物詩であるヤブツバキがあちらこちらで咲き乱れていた一方、スミレやジシバリ等の春の野花が同居している冬の面影の残った春の野山を感じることが出来ました。

2010年3月9日

春の足音 【動物】

著作者:朝倉和紀 | 配置:吉野熊野国立公園 吉野
 皆さん、こんにちは。
やっと春らしくなってきたと思っていた矢先に、また気温が下がってきましたね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、前々回(※)は春を思わせる植物たちをご紹介しましたが、動物たちも春の陽気に誘われている(?)ようなので、ご紹介したいと思います。
(※)2月23日 「春の足音 【植物】」をご参照下さい。
http://kinki.env.go.jp/blog/search.php?year=2010&month=2&day=23

 今回ご紹介するのは、「コゲラ」というキツツキの仲間です。『「キツツキ」という鳥がいる。』と思われていることがありますが、「キツツキ」という名称の鳥はいません。「キツツキ」の仲間には、「~ケラ」という名称がついています。例えば、北海道などに生息し、キツツキの中では最も大きい「クマゲラ」や、沖縄本島にのみ生息している「ノグチゲラ」などがいます。「コゲラ」は、日本全土に生息しており、「小さいケラ(キツツキ)」という意味です。

 吉野自然保護官事務所の周りでは聞かない鳥の鳴き声がしました。「何者?」と思っていると、目の前のサクラの枯木に「コゲラ」が止まりました。

写真:サクラの枯木に止まるコゲラの雄(3月8日撮影)

 気温が下がる前の少し暖かくなった時を見測り、活動が活発になっている様に見えました。サクラの枯木の中に潜んでいる虫を食べるところが見られるかも・・・と期待しましたが、残念ながらそのまま飛び去ってしまいました。

写真:飛び去るコゲラの雄(3月8日撮影)

 図鑑には、『近年は市街地で生活するものが増えてきた。』とあったので、皆さんのお住まいの場所でも見かけることがあるかもしれません。

 春を待ち望む生き物たちの活動が見られる時期がやってきました。暖かい晴れの日は、外で生き物観察をされてはいかがでしょうか。まだ誰も見つけていない春の第一人者になれるかもしれません。