ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年10月13日家島で鳴く虫探し(子どもパークレンジャー(JPR))を開催しました!

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 皆さん、こんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 先日、兵庫県姫路市の家島にて、子どもパークレンジャー(JPR)を開催いたしましたので、その報告をさせてください。

 子どもパークレンジャーとは、自然保護の大切さや自然との付き合い方、生き物に対する思いやりの心など、豊かな人間性を育むことを目的として国立公園などにおいて自然観察や自然解説による自然環境学習を子どもたちに体験してもらうプログラムです。

 今回は、自分たちが住んでいる国立公園の自然の多様性や生き物の面白さを体験・学習してもらうことを目的に、家島在住の子ども達を対象に、この季節にぴったりの「鳴く虫探し!」を開催しました。

当日は夏のような暑い日でした【当日は夏のような暑い日でした】   【開会式 みんなやる気満々です】

 開会式の後はみんなで目的地を目指します。道中もただ歩いているのではなく、何の虫の鳴き声なのか、みんなで静かにして、耳を澄ませて聴いてみました。

静かにして虫の声を聴きます  【静かにして虫の声を聴きます】   【何の虫の声か、先生に教えてもらいます】

 普段は虫や鳥のさえずりが聞こえても、そこまで気にも留めていなかった子ども達。集中して虫の声を聴くことで、「きれいな声!」「他の虫の声よりも大きい!」「家の裏で聴いたことある!」など色々な発見があったようです。

 少し歩いて家島神社についてからは、国立公園の勉強。家島の一部は瀬戸内海国立公園に含まれていること、みんなが毎日見ている瀬戸内海の光景がとても大切なものであることを学びました。

国立公園のお話し 静かに聞けました【国立公園のお話し 静かに聞けました】  【家島から見る瀬戸内海と島々たち】

 さぁ、移動と勉強の後は、体を動かして「鳴く虫探し!」本番のスタートです。

子どもたちは網を片手に走り回って鳴き声を頼りに虫を捕まえました。

開放された場所での虫探し【開放された場所での虫探し】      【芝生にいた虫は?】

コオロギをゲットして「やったー!」.【コオロギをゲットして「やったー!」】 【わからない虫は先生に教えてもらいます】

飛んできたトンボを先生がキャッチ【飛んできたトンボを先生がキャッチ!先生の網は長い!】

 イベントでは3か所、それぞれ環境の違う場所(暗い場所・解放された場所・草が生い茂った場所等)で虫取りを行いました。環境の違いによって生息している虫の違いに気付いた子もいました。子ども達からは「楽しかった」「今までに見たことない虫を捕まえた」「捕まえた虫が夜どんな声で鳴くか楽しみ!」などの感想をもらいました。

閉会式にて、JPR認定書の授与【閉会式にて、JPR認定書の授与 頑張ったね】

 短い時間でしたが、自分たちがいつも見ている風景や自然が大切なものだと学んでもらえたと思います。今回の子どもパークレンジャー(JPR)を通して、自然にさらに興味を持ってもらえると嬉しいです。

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2021年10月11日「成ヶ島の自然観察会」を開催しました!

瀬戸内海国立公園 神戸 中村高也

 みなさんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。

 前回私の記事では「秋の気配がしてきました」と書きましたが、台風通過後の神戸は夏に逆戻りしたのかと思うくらい暑いです。事務所の扇風機を片づける準備をしていたのですが、まだまだ必要ですね。

 さて、先日は淡路島の瀬戸内海国立公園『成ヶ島』にて、自然観察会を開催しましたのでその様子をご報告いたします。

船に乗り込みさぁ出発です 開会式【船に乗り込みさぁ出発です】         【開会式の様子】

 今回の自然観察会は、国立公園である成ヶ島の魅力について知ってもらうことを目的として開催させていただきました。

国立公園の勉強もしっかりと【国立公園の勉強もしっかりと】

 淡路島に住んでいるけど成ヶ島には初めて来た、という子ども達も何人かいて「どんな生き物がいるかな?」とみんなワクワクです。

干潟で生きもの探し開始 カニの感触【干潟で生きものを探し開始です】  【カニを触った感想『ざらざら』】

何を見ているのかな?ハクセンシオマネキ【何を見ているのかな?】    【ハクセンシオマネキがいます】

 干潟生き物観察会では貝やカニだけでなく、珍しいウミウシや魚など、いろいろな生き物を干潟で見ることが出来ました。講師の方からは、生き物の名前だけでなく、干潟の持つ水をきれいにする力や自然の大切さも教えていただき、子ども達には楽しく、また大人にとっても勉強になる観察会になったのではないでしょうか。

 干潟での観察会の後は、成ヶ島を一望できる展望台がある成山(標高52m)の山頂を目指します。

山頂までみんなで探検です【山頂までみんなで探検です】

成山展望台の景色【成山展望台の景色】

 当日は、天候にも恵まれてとても素晴らしい景色を見ることが出来ました。展望台では講師の方より、成ヶ島がどうやってできたのか、成ヶ島のある由良地域の過去の歴史についてなど、詳しく解説していただきました。子どもたちは、淡路橋立を股のぞきで見て、何に見えるかを言い合いました。

淡路橋立を『股のぞき』【淡路橋立を『股のぞき』】

 

 今回の観察会では、子ども達からは「干潟で色々な生き物を見られて楽しかった」「山の中で聞く波の音がきれいだった」「成ヶ島の自然をもっといろんな人に知ってもらいたい」等の感想が寄せられました。自然観察会を通して、成ヶ島の自然を大切にする気持ちを子ども達に持ってもらえれば、とても嬉しいです。

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2021年10月07日「熊野川生き物探し」を開催しました!

吉野熊野国立公園 熊野 内橋未裕

みなさんこんにちは。

よしくま事務所(正式名:吉野熊野国立公園管理事務所)の内橋です。

涼しい日もあれば、暑くて半袖じゃないとやってられない日もある今日この頃。

大好きなキンモクセイの花の香りが漂い始め、ようやく秋の訪れを感じるようになりました。

 さて、去る10月3日に「熊野川生き物探し」を開催しました。

吉野熊野国立公園である熊野川を舞台に、講師として漁師さんをお招きし、昔ながらの漁法や漁具についてのお話、今と昔の熊野川を取り巻く環境の違いなどを分かりやすく教えていただきました。

漁具の実演と説明      小鷹網を投げる漁師さん               漁具の説明を受ける様子

 さらに、自分たちでエサ(水生昆虫)を捕まえて、釣りをしよう!ということで、みんなタモ網を握って川の浅瀬をガサガサ・・・一体どんな生き物に出会えたでしょうか。

ヤゴやカゲロウの幼虫、ヘビトンボ、昆虫ではないですが、和歌山県の希少種であるアカザ(魚)やカジカガエルを捕まえてきた子もいました。

浅瀬でガサガサ浅瀬でガサガサ

 さあ、自分たちで捕まえたエサで釣りタイム。自分たちで獲った水生昆虫を針にかけ、じっと魚が掛かるのを待ちます。熊野川の支流である大塔川の透き通った水。もちろん魚からも人間の姿は見えています。さあ何が釣れるかな?ウグイやカワムツ、オイカワ、ヌマチチブなど、最終的には子供たちみんな魚を釣ることが出来ました!

釣った魚を見る子供たち釣った魚を見る子供たち

採取できた生き物(エサ以外は全てリリースしています)

浅瀬ガサガサ:カワゲラ、カゲロウ、ヘビトンボの幼虫、アカザ、ヨシノボリ、テナガエビ、カジカガエル

釣り・ビンヅケ:カワムツ、ウグイ、オイカワ、ヌマチチブ

 色々な種類の生き物を観察することができました。見たことのない水生昆虫や魚を目の前に、「先生、これなあに~?」の声がたくさん響く、賑やかで楽しい学びの場となりました。

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2021年09月29日宝探し 時々 海岸清掃 のち プラゴミの由来(前編)

吉野熊野国立公園 田辺 戸口協子

みなさま、こんにちは。

吉野熊野国立公園、田辺管理官事務所の戸口です。

秋の空気を感じる季節になりました。今年は夏らしい日が短かったこともあるのか、季節の移り変わりがいつもより早く感じます。

最近、仕事を通じて、私には新たな興味が湧いてきました。

それは、ビーチコーミングです。直訳では「海岸や砂浜(beach)を櫛(くし)でとく(combing)という意味」となりますが、簡単に言えば海岸や浜辺に打ち上げられた漂着物を収集することです。

きっかけは、9月に実施された管内の志原海岸におけるビーチクリーンアップのイベントに参加したことです。

イベントでは、海ゴミ問題への関心を高めるために、清掃活動の後に拾った海岸ゴミの内容を国際海岸クリーンアップ(ICC)の手法で調査・分析しました。

私自身はあくまで清掃活動の一員に加わるという感覚で参加しましたが、終えてみると自分でも意外なくらいに"おもしろかった"です。

漂着物には色々あるところ、今回は人工物をゴミとして拾い、何かおもしろそうな物があれば、別にして拾ってみる、という形で清掃活動を始めました。

人工物か自然由来のものかを見分けていると、それまではひとくくりの"漂着ゴミ"だったものが、個々で見えてきました。すると、おもしろそうなものが見えてきて、すぐに自ずと楽しくなっていました。となると、もう宝さがし状態♪お宝を探ししつつ、しかもゴミも拾うことができ海岸をきれいにできるわけです!

01_Watashi no takarabako(2021.9.12)

私の宝箱...形の異なるカイメン(※)を見つけ、つい、夢中に集めてしまいました

(※)カイメンは海綿動物門に属する動物の総称です。海中に生息する生き物で、体内を通り抜ける水の中から有機物微粒子や微生物を捕らえて栄養とします。拾ったスポンジ状のものは、カイメンの骨格です。

清掃活動を終え、回収した人工物の漂着ゴミを"種類別に分けてみる"ということをしたところ、プラスチックゴミは群を抜いて多かったです。

02_Minna de atumeta hyouchakugomi(2021.9.12)
みんなで集めた漂着ゴミ

今回のイベントでは、これらのプラスチックゴミの一部の由来をお教えいただきました。その中で、私が興味深いと感じた物を紹介します。

03_Hugukanohagata

これは夏場に子どものおやつになる氷菓子の容器です。きれいな四角の穴が3つ...これは、フグ科の魚の歯形だそうです。穴の開き方や破れ方で、どんな動物が噛んだか分かるとは。陸上にいても海の動物の生態の一部がわかるなんて、他の噛み跡にも興味が広がりました。

海岸をたまに歩いていると、意識せずとも漂着ゴミの中にこのようなものがあったなという記憶があるくらい、見つけることができるプラスチック製品があります。

04_Gyogu no Uki(2021.9.27)

これらは漁具の浮子(うき)で、養殖網などに利用されているものです。

浮子(うき)は網を張るとき、網の上部に付けるもので、下部に付ける沈子(ちんし)=重りと対をなすもののようです。浮子は昔ではコルクや桐、竹などの自然素材が使われていたようですが、プラスチック製品ができてからは形が揃っていて使いやすく、丈夫で安価なため、自然素材から置き換わりました。

写真のものは、海外製のものです。浮子があるということは、沈子も存在するのですが、沈子はきっとどこかの海の底に沈んでいると思われます。(なお、青い浮子は鉛を含む物があるというので、見つけたら早めにゴミとして集めたいものです。)

ここまで紹介したものはほんの一部で、まだまだ紹介したいものがありますが、つづきは来月公開の後編をお楽しみに!

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