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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2010年11月04日大台ヶ原トウヒ植栽イベント【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 テレビや新聞でも紹介されましたが、平成22年10月26日そして11月2日、上北山村の小中学校の生徒たちの手によって、大台ヶ原に木の苗が植えられました。

 植えられたのは「トウヒ」と呼ばれる大台ヶ原を代表する針葉樹の苗です。大台ヶ原をとりまく環境の変化によって、トウヒの森が姿を消してしまった「正木峠」に合計約100本もの苗が植えられました。
※詳しい経過は前回の日記10月25日(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2010/10/25/index.html)をご覧下さい


10月26日(火):上北山小学校1~6年生 計27名
 
 この日は木枯らし1号が吹き、大台ヶ原もグッと冷え込んだ日でした。「寒い寒い!」と震えながらも懸命に土を掘り、苗を植えてくれました。


11月2日(火):上北山中学校1~3年生 計9名
 
 太陽の光は差すものの、風が強い日でした。今後の苗の生長を願って自分の植えた苗に名前をつけてくれた生徒さんたちもいました。

 高さ80~100センチほどの小さなトウヒの苗ですが、年齢にすると20歳くらい。りっぱな木になるまでには100年くらいかかります。「皆さんも木の生長を見るために長生きして下さい!」との言葉に笑いが起こると同時に、木の生長にかかる年月の長さを感じました。



 そして先生方、パークボランティアさん、スタッフの皆様もありがとうございました。

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2010年10月28日山の秋 【植物】【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
ますます冬らしい気温になってきましたね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 10月25日に防鹿柵の現地調査の為に弥山へ行ってきました。紅葉が綺麗かな?などと思いながら登山口に向かったのですが、思っていたほど紅葉していません。

写真:左)登山口付近の紅葉の様子 右)濃霧に包まれる登山道(10月25日撮影)

 尾根筋は厚い雲に覆われ、「如何にも寒そう」な気配が漂っています。この様子を見て、寒さ対策をして登ったつもりでしたが・・・やはり山は侮れませんでした。
尾根筋に向かうと段々と霧が濃くなり、気温も徐々に低下していきました。登山道を登り続けるので、「汗はかくが服を脱ぐと寒い」という状態でした。吹き付ける雨(霧)に混じって、氷の粒のようなものまで舞っており、秋というよりは初冬の様な雰囲気でした。しかし、風が吹き荒れる尾根筋を通行中に秋らしいものを発見しました。

写真:左)登山道の脇に落ちていた巨大キノコ 右)見上げると・・・(10月25日撮影)

 何とも巨大なキノコが落ちていました!まだ腐っていなかったので、風にあおられて落下したものでしょうか?今年は春先の長雨や夏の猛暑、秋口の急激な冷え込みが、各地にキノコの豊作をもたらしているそうですが、これほど大きいキノコを見たのは初めてでした。このキノコは、夜になるとひだ(傘の裏側)がわずかに光る「ツキヨタケ」のようでした。私たちにとっては暑くて熱中症被害が多発するほどの夏でしたが、キノコたちにとっては、発生し易い「良い夏」だったのかもしれません。同じ生き物でも、生活に適した条件は違うものだなぁと実感しました。
 山頂の弥山、八経ヶ岳も濃霧に包まれており、一日中真っ白な世界の中にいるような気分でした。

写真:八経ヶ岳からの南東方向の展望。晴れた日には大峯の山深さを見ることができます。(10月25日撮影)

※晴れた日の写真は、2009年5月25日「1泊2日巡視の旅 【利用・施設】【動物】」をご参照下さい。
http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/05/25/index.html

 これから登山を計画されている方は、日没時間や防寒対策に気を配り、時間に余裕を持って登っていただきたいと思います。

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2010年10月25日大台ヶ原に木を植えよう【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 昭和30年代の大型台風をきっかけに、大台ヶ原の正木峠にあるトウヒ(※大台ヶ原を代表する針葉樹)の森は大きく変化してしまいました。

 昔は、うっそうとした森だった正木峠。度重なる大型台風の風をうけて森の木が次々と倒れ、日の光が入ることにより、ササがよく育つようになりました。そしてササを求めてシカが集まり、シカの食害が増大したことが森の衰退の原因のひとつと考えられています。



現在の正木峠。立ち枯れの木々とササの風景が広がっています。

 その正木峠の自然を再生させるため、トウヒの苗を植えることになりました。大台ヶ原の郷、上北山村の人たちが育ててきたトウヒの苗を、地元の小中学生が植えてくれます。本番を前に、大人たちは準備に大忙しです!



大事に育てられてきたトウヒの苗。慎重に土から堀りおこします。



トウヒの苗はこの大きさですでに20歳!生長するのにとても時間がかかるのだそうです。
 根っこを乾かさないよう、苗を傷付けないよう、植える場所まで運びました。

 10月26日は小学生27名が、11月2日は中学生9名が、正木峠に苗を植えます。子ども達は苗を植えながら、どんな事を考えてくれるのでしょうか。


★---大台ヶ原紅葉情報---★
10月下旬:西大台 見頃
11月初旬:大台ヶ原ドライブウェイ沿い 見頃

詳しい情報は、大台ヶ原ビジターセンター(TEL:07468-3-0312)までお問い合わせください。

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2010年10月22日旅をするチョウPart3 【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
日に日に寒さが増していますね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 10月14日に国道309号線沿いにある弥山(みせん)の麓にあるモノレール駅舎まで行ってきました。麓とは言え、標高が940mほどにあるので、気温は低く、少し風も出ていました。そんな中、キク科植物の花にシジミチョウが飛んできているのが目に付きました。



写真:上)キク科植物で吸蜜するウラナミシジミ(シジミチョウ科)のメス
   下)翅の内側は綺麗な青色
   ※上下とも同じ個体(10月14日撮影)

 上の写真のシジミチョウは、「ウラナミシジミ」という名前のチョウです。このチョウの名前の由来は、「翅の裏(外側)に白い波状の模様があるチョウ」なので、「ウラナミシジミ」なのです。このチョウは、都会や荒れ地など、どこでも見られるヤマトシジミ(翅の表は灰色、裏は青色の小さなチョウ)やベニシジミ(オレンジ色の小さなチョウ)よりも一回りほどの大きいので、比較的分かりやすい種類です。また、この幼虫はクズなどのマメ科植物の花や蕾、実を食べます。同じマメ科のエダマメやソラマメなど皆さんの食卓を飾るマメ類を一足先に食べてしまうこともあるのです。秋頃にはクズが生い茂る場所やマメ畑で飛んでいる姿を見ることができます。
 何と、この小さなチョウも旅をするのです!「旅」と言っても、一方通行の「旅」なのです。行くだけの片道切符で大丈夫なの?と思いますが、これが大丈夫ではありません。本来南の暖かい地域のチョウなのですが、毎年気温が上がった頃に少しずつ北上します。北上した個体は、夏や秋など暖かい時期は良いのですが、冬を迎えると寒さによって死に絶えてしまいます。しかし、また暖かな季節になると南で繁殖していた個体がまた北上するのです。
 冬になれば死んでしまうのに、なぜ北上するの?と不思議に思いますが、理由など詳しいことはよく分かっていません。しかし、移動をすることで新しい生活の場所が見つかる可能性もあります。小さな昆虫ですが、こうやって環境の変化に適応し、命を繋いできたのでしょう。このような移動で、いろいろな環境に適応することが、長い年月を経て新しい種類を生み、生物多様性に繋がるのです。
 このように、ウラナミシジミの様な体が小さな生き物でも、活動範囲が大きい生き物にとっては、広い生活場所が必要です。私たちが身近な場所にどんな生き物(動物、植物)が棲んでいるかを知ることが、私たちと生き物の共存について考える第一歩になるはずです。

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2010年10月20日紅葉と黄葉と褐葉と【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 秋になると植物の葉っぱは、黄色くなり、だんだん赤くなり、茶色くなって枯れていく。紅葉とはその「赤くなった時」だと単純に考えていた私ですが、どうも、そう単純ではなかったようです。



写真:10月22日(金)東大台のシオカラ谷

 写真のように、秋になると「赤色」「橙色」「黄色」「褐色」と葉は色付きますが、どの色になるかは、植物の種類によってだいたい決まっているそうです。加えて、色は生育条件や天候、樹齢によっても左右され、時間とともに色が変化するものもあります。

 葉が落葉に先立って色付くことを一般に「紅葉」と呼んでいますが、詳しく分けると・・・
赤や橙色=「紅葉」、黄色=「黄葉(こうよう/おうよう)」、褐色=「褐葉(かつよう)」と呼ぶことがあるのだそうです。(文一総合出版「紅葉ハンドブック」より)



東大台 「霧の紅葉」



東大台 「霧の黄葉(こうよう/おうよう)」

 葉に色がつくのは、木が葉を落とす準備中に、赤、黄などの色素を持った成分が葉に蓄積するから・・・なのですが、色によって成分や物質の反応の過程にそれぞれ違いがあるそうです。深い!

 大台ヶ原の色とりどりの葉を見て、植物たちの複雑で繊細な生き方に感服してしまいました。

☆----大台ヶ原紅葉情報-----☆
10月下旬 西大台 見頃
10月下旬~11月初旬 大台ヶ原ドライブウェイ沿い 見頃

詳しい情報は、大台ヶ原ビジターセンター(TEL:07468-3-0312)までお問い合わせください。


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2010年10月15日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで1日前】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

吉野熊野国立公園 ~生物多様性を考えて地域を考える~

 最近、「生物多様性を考えよう」という言葉を皆さんもよく耳にされるのではないでしょうか。
そして頭に浮かぶ?マーク。

 私の担当地区である大台ヶ原に住むサンショウウオのマスコットキャラクター、オオダイガハラサンショウダユウ君に一緒に考えていただきました。

「まずはダユウ君の自己紹介から」

ダユウ君:ボクの種名は、オオダイガハラサンショウウオ(サンショウウオ科)。大台ヶ原で最初に発見されたのでこの名がつきました!クモや昆虫、ミミズなどを食べながら、水辺で暮らしているよ。そうそうお目にはかかれないかもしれませんが、どうぞよろしく!

「では本題。生物多様性ってどうゆうこと?」

ダユウ君:地球上には海や森、砂漠などの色んな環境があって、生きもの達はそれぞれに合った環境の中で暮らしています。
そんな中で、ボクの他にもたくさんの種類の生きものたちが、いのちをつないでいる、それを「生物多様性」とよんでいます。

そんな生きものたちの暮らしを知り、壊さず大切にしよう。それは、絶えず自然の恵みを頼りにしている人間の暮らしが壊れないために必要な事。

「どうすればいいの?」

ダユウ君:例えば、生きものの暮らしが破壊されないように考えて作られた商品を買おう。組織や企業が、取り組みを始めているよ。こうした意識が消費者の間で高まれば、もっとたくさんの組織や企業が動き出すね。

ダユウ君:例えば、自然のしくみや現状を知る人達をたくさん育てよう。自然環境を知る学問は、まだまだ歴史が浅く、解明されていない事がたくさんあります。自然を壊さないよう上手に利用するための知識と人材が必要なんだ。

・・・と、いうことなのダユウ!!と簡単に言ってしまいましたが、とても大きく、難しいテーマです。

 さて、私の担当は、吉野熊野国立公園大台ヶ原(奈良県上北山村)。ここで何ができるでしょうか。私なりに考えてみました。



↑クリックで拡大

「たくさんの木や生き物たちが残されているから、大自然のしくみを学べる。」

「自然と密着した暮らしをしている村の人達から、上手な自然の利用法を学べる。」

「海外から安く大量に輸入される製品に頼らず、土地に根付いて自然をうまく利用して作られたもの、例えば木材の捨てられる部分で作られた割り箸や、地元のこんにゃく、トチ餅など、作る行程を学んでを買おう。」

・・・よし、考えたから、みんなに話してみよう。そして少しずつ実行してみよう。

 まずは、自分に身近なところから。
 皆さんも、生物多様性のこと、考えてみませんか?
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★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
http://c-chubu.env.go.jp/nature/mat/m_3_7.html

★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
http://www.biodic.go.jp/biodiversity/

★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
http://www.cop10.go.jp/
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★~大台ヶ原紅葉情報~★
今週末が見頃の予想です。詳しい情報は、大台ヶ原ビジターセンター(TEL:07468-3-0312)までお問い合わせください。

写真:10月12日(火)大台ヶ原山上駐車場付近

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2010年10月14日「五感で遊ぼう!」子どもパークレンジャー 【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
最近吉野では、一層秋らしい気候になってきました。夜はまた随分と冷えます・・・

 以前の日記(※)でご案内した『「五感で遊ぼう!」子どもパークレンジャー』を10月9・10日に実施しました。
(※ 2010年9月22日 「子どもパークレンジャー 【イベント】」をご参照下さい。)

 9日は生憎の雨で川上村三ノ公「水源地の森」散策は残念ながら中止となってしまいました。しかし!代わりに、森と水の源流館をじっくり見学し、川上村の歴史や伝統の技、林業に関するお話を聞いたり体験したりしました。お昼には、森と水の源流館の辻谷館長の差し入れ(?)のマムシもいただきました!出来上がったマムシは、こんがりと焼き上がっていました。ヘビは小骨が多いため、骨まで食べられるようしっかり焼くのだそうです。食感&味は、ウナギの骨せんべい(?)に近い印象です。子ども達も初めて食べるマムシの食感やヘビを食べるという体験自体を楽しんでいたようでした。

写真:左上)源流館内で蓑(みの)を纏(まと)う子どもたち 右上)丸太切り体験
左下)七輪でおいしそうに?焼かれるサンマならぬマムシ 右下)できあがり!

 午後からも辻谷館長から川上村の林業や自然との関わり合いについてお話があり、その後、夕方まで山幸彦の「もくもく館」(川上村林業資料館)で木馬(きんま)引き体験をしました。木馬とは、切り出した材木を川まで運ぶためのもので、丸太を積み重ね、木でつくったレールの上を人力で引っ張るものです。今回は2トン(!)もの重さの木馬を運ぶ体験をしました。子ども一人で動かせるものではありませんが、みんなと力を合わせ、動かすことができました。もくもく館で程良く体を動かした後は、みんなで温泉に入り、温泉の後は宿泊先の宿で夕食です。夕食は、シカ肉カレーとシカ肉コロッケでした。都会ではなかなか食べられなさそうなメニューですね。
夕食後は、翌日向かう大台ヶ原についてのお話をしました。

写真:左上)木馬引きについて話を聞く子どもたち 右上)夕食を目前に元気いっぱいの子どもたち 左下)夕食のシカ肉カレーとシカ肉コロッケ 右下)大台ヶ原についての話を聞く子どもたち(話しているのが私です)
 
 翌日は何とか天候も回復し、朝食後、大台ヶ原に向けて出発しました。到着してすぐに「寒い!」という子どもたちの声が上がり、山の上の気候にびっくりしたようでした。そしてすぐに苔探勝路でササの調査を行いました。調査は防鹿柵(ぼうろくさく)の内外で、ササの葉・茎の長さ、茎の枝分かれの数について比較するもので、みんな真剣に取り組んでいました。調査の後は、苔探勝路をぐるりと一周し、植物やキノコの観察を行いました。
 昼食後、大台ヶ原ビジターセンター内で午前中の調査のまとめを行いました。結果は、防鹿柵内のものは全般的に大きく、外のものは小さいという違いがみられました。その後、なぜ違いが出たかをみんなで考え、新聞作りを行いました。このイベントに参加して感じたことや思ったことなどをまとめてもらい、作り終わったところで、何人かに発表をしてもらいました。

写真:左上)大台ヶ原でササの調査の説明 右上)コケ道散策中
   左下)一生懸命に新聞づくり 右下)発表!

 大きな事故もなく、無事にイベントを終了することができました。子ども達もとても満足してくれたようで、私も嬉しく思いました。参加してくれたみんな、森と水の源流館 木村さん、橿原市昆虫館 日比さん、協力していただいた皆さん、どうもありがとうございました!!

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2010年10月05日利用者カウンター【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 平成20年は年間約14万人、平成21年は約15万人にのぼる利用者が大台ヶ原を訪れました。ここ最近は平成18年の約20万人をピークに利用の数は減少傾向にあるようです。
 と、このように大台ヶ原を含め全国に29カ所ある国立公園で、その利用者の数を調べています。大台ヶ原では利用者数を一体どのように数えているのでしょうか?

①大台ヶ原の駐車場で、人が車の台数を数えている。
②大台ヶ原の歩道で、設置されたカウンターのセンサーが歩いてくる人に反応して数えている。
③大台ヶ原ドライブウェイ(車道)で、設置されたハイテクなセンサーが走ってくる車に反応して数えている。


正解は①~③の全部です。
こうした手法でおよその利用者の数が割り出されます。

そして調べられた数でわかる情報がコチラ!

★★★日本全国29カ所国立公園利用者ランキング(平成20年調べ)★★★

1位 ☆富士箱根伊豆国立公園☆
     利用者数ダントツの1位。さすがは富士山!

2位 ☆瀬戸内海国立公園☆   
     瀬戸内海の島々は約3000個とも。近畿では六甲山が有名。

3位 ☆上信越高原国立公園☆ 
     その広さ全国2位!2000m級の山々、そして広がる高原。

そして我らが吉野熊野国立公園は・・・11位でした。ベスト10入りならず、惜しい!(データは2008年(平成20年)自然公園等利用者数調より)



ベスト10入りを願いながら(?)
月に一度、③のカウンターのデータチェックを行う青谷。

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ベスト3に行ってみたい!他にどんな国立公園が?それは一体どこにある?
環境省 国立公園HP:http://www.env.go.jp/park/index.html
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◆~大台ヶ原紅葉情報~◆
見頃は10月の中旬と予想されています。
詳しい情報は、大台ヶ原ビジターセンター(TEL:07468-3-0312)まで。

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2010年10月04日瀞峡ウォーク 【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
最近は暑さも和らぎ、すっかり秋の風が吹くようになりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 さて今回は、秋の瀞峡(どろきょう※)を満喫できるイベントについてお伝えします。
(※)瀞峡については、2010年6月28日 『渓谷 【その他】』をご参照下さい。

 10月23日(土)に熊野自然保護官事務所と合同で、『吉野熊野国立公園「瀞峡ウォーク」~筏師のみち散策と川舟で秋の瀞峡めぐり~』を実施します!「散策」と「川舟」とあるように、筏師(いかだし)が通っていた道を歩き、瀞峡の壮大な風景を川舟から見る内容となっています。
ところで、皆さんは「筏師」と呼ばれる方々をご存じでしょうか?「筏師」とは、スギやヒノキなど切り出した木材を筏に組み、木材を売る市場がある下流へ運ぶ人たちのことです。現在ではトラックなどを使って運搬できますが、昔はこの方法で材木を運搬しており、とても重要な役割を担っていました。

写真:筏師によって材木が運ばれていた瀞峡(9月28日撮影)

 筏師が下っていた北山川では、穏やかな流ればかりではありません。激流の中で筏師たちは、「櫂(かい)」という道具(オールの様なもの)を使って筏を自在に操っていました。

 筏として下流に運んだ材木は市場で売るのですが、下流まで下った筏師の方々は、材木を切った場所まで戻って来なければなりません。この戻ってくる道が「筏師の道」なのです。「筏師の道」は、北山川沿いの森の中を抜けるとても清々しい道です。しかし、川沿いであるため湿度が高く、「ヤマビル」も生息しています。

写真:知らぬ間に靴下に付いたヤマビル(9月28日撮影)

 吉野熊野国立公園の見どころである山、川、海のうち、山(森)と川を堪能できるイベントですので、皆さんのご参加をお待ちしております!

↓↓詳しくはこちらのチラシをご参照下さい↓↓

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2010年10月01日ホコリタケ【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

今頃のシーズンになると、大台ヶ原でユニークなキノコを見ることができます。


ホコリタケ

 こんなまん丸で可愛らしいボールのようなのに「ホコリ?」その秘密は胞子のとばし方にありました。
 ホコリタケは成熟するとてっぺんに小さな穴ができ、中から胞子が飛びだします。雨のしずくがホコリタケに落ちたりすると、その衝撃で胞子が飛び出すようになっているそうです。すごい!!




絵に表すとこんな感じになります。



人間に見つかると、押されて遊ばれたりもします。

 押された衝撃で胞子が飛び出す様子。ホコリのような胞子が舞います。なんとなく、「ブーブークッションみたいだな~」と思ってしまいましたが、きっとこの名付け親も違う名前も想像したことでしょう。

 キノコは種類の判別がとても難しいそうですが、名は分からずとも、どんなキノコなのかな?と観察するだけでも楽しい発見がありそうですね!

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