ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2011年06月14日大台ヶ原自然観察ハイキング【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 6月12日(日)大台ヶ原のパークボランティアがご案内する、自然観察ハイキングが行われました。
 前日から雨のため開催が心配されましたが、なんとか無事に開催することができました!
 今年はゴヨウツツジ(シロヤシオ)の白い花があふれんばかりに咲き乱れ、参加者やボランティアスタッフからも感動の声が漏れました。



満開のゴヨウツツジ(6月12日)



 花を近くで見てみると、中心部分に緑の斑点のようなものがついているのがわかります。これは何のためにあるのでしょうか?

 「ここに蜜がありますよ~」と虫に道を示しているそうです。まるで飛行機が着陸するための滑走路のようなものなのでしょうか。無事に蜜に辿り着いた虫の体に花粉がつき、そして虫は、花粉をつけたまま次の花へ蜜を求めて移動します。こうして受粉ができるしくみになっているのですね。

 そんな話をしながら、大雨にも降られずに観察会は終了しました。参加してくださった皆さま、どうもありがとうございました!


■アクティブレンジャーも大台ヶ原で観察会をしています!■
~大台ヶ原・大峯地区担当のアクティブ・レンジャーが、大台ヶ原の自然保護の取り組みなどを紹介します~

◆夏の森でエコハイキング(2kmコース)
開催日程: 7/23(土)、7/24(日)、 8/6(土)、 8/13(土)
大台ヶ原のシカの食害や自然保護の取り組み、又大台ヶ原の生き物についてご紹介します。夏休み期間に開催予定!自由研究にいかがでしょうか?

◆苔の森でミニエコツアー(1kmコース)
開催日程:6/25(土)、9/3(土)、9/17(土)、10/1(土)
大台ヶ原の見落としがちな植物や、シカの食害、環境の変化についてご紹介します。1時間30分の短いツアーです。大台ヶ原を歩く前に、歩いた後に、お気軽にご参加ください!

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2011年06月10日大台ヶ原の自然観察会【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 6月から、吉野熊野国立公園・大台ヶ原で自然観察会を開催いたします!
 標高1500メートル以上のハイキングコースを歩きながら、大台ヶ原の自然とふれあってみませんか?




《吉野熊野国立公園 大台ヶ原自然観察ハイキング》
~大台ヶ原地区パークボランティアがご案内します~

開催日程:6/12(日)、7/17(日)、10/16(日)
大台ヶ原を歩いてみたいけれど、初めてでちょっと不安な方、何度も歩いているけれど、話を聞きながら歩いてみたい!という方にお勧めです。




《夏の森でエコハイキング・苔の森でミニエコツアー》
~大台ヶ原・大峯地区担当のアクティブ・レンジャーが、大台ヶ原の自然保護の取り組みなどを紹介します~

◆夏の森でエコハイキング(2kmコース)
開催日程: 7/23(土)、7/24(日)、 8/6(土)、 8/13(土)
大台ヶ原のシカの食害や自然保護の取り組み、又大台ヶ原の生き物についてご紹介します。夏休み期間に開催予定!自由研究にいかがでしょうか?

◆苔の森でミニエコツアー(1kmコース)
開催日程:6/25(土)、9/3(土)、9/17(土)、10/1(土)
大台ヶ原の見落としがちな植物や、シカの食害、環境の変化についてご紹介します。1時間30分の短いツアーです。大台ヶ原を歩く前に、歩いた後に、お気軽にご参加ください!

低地より気温が10℃ほど低い大台ヶ原は、避暑地としても最適ですよ~。
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上記イベントの予約・お問い合わせは、吉野自然保護官事務所までTEL:0746-34-2202
その他詳細 http://www.env.go.jp/region/ →TOPICSへ
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☆---☆---☆ ゴヨウツツジ開花情報(平成23年6月9日(木))☆---☆---☆
●ゴヨウツツジ(シロヤシオ)・・・正木峠:つぼみ、牛石ヶ原~大蛇嵓周辺:見頃
今年は特に花のつきが良く綺麗です!詳しい情報は大台ヶ原ビジターセンターまで TEL 07468-3-0312

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2011年06月09日鮮やかな山 【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
最近の吉野では、梅雨らしい天気とともに夏の足音が聞こえてきています。皆さんのお住まいの地域ではいかがでしょうか。

 6月9日に奈良県上北山村にある和佐又山に巡視に行ってきました。梅雨時ということもあり、雨になるのでは・・・と不安でしたが、山は霧に包まれていたものの、時々晴れ間が見られる程良い?天気に恵まれました。

 この時期は、シャクナゲやシロヤシオなどの花々が咲く時期なので、期待をして向かったところ・・・
案の定、咲き乱れる花々を見ることができました。

写真:ツクシシャクナゲ(ツツジ科) 左)開花直後、蕾  右)開花から時間が経ったもの (ともに6月9日撮影)

 上のシャクナゲの写真を見ていただくと分かりますが、シャクナゲは蕾が最も色が濃く、開花して時間が経つに従い、色が薄くなるようです。9日は咲き始めのものが多く、色が濃い綺麗なシャクナゲが数多く見られました。


写真:左)シロヤシオ(ツツジ科) 右)カエデの一種(カエデ科)(ともに6月9日撮影)

 シャクナゲ以外にも、見上げればシロヤシオやカエデの仲間、ウツギの仲間などが咲き、ギンリョウソウやイワカガミ、ワチガイソウなどが足元を彩っていました。
 今の時期はたくさんの花々が咲き、見どころ満載ですが、天候が変わりやすく、突然雨が降ってくることもあります。出発前には、天気などの登山情報、装備の確認などを必ず行っていただきたいと思います。

~おまけ~
 巡視の際には、下の写真のような黄色?萌葱色?のレンジャー服を着て行っています。もしかすると、皆さんにお会いすることがあるかもしれません。そのときは、「アクティブ・レンジャー!」と声を掛けていただければ幸いです。吉野熊野国立公園の豊かな自然の中で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

自然情報収集中!!

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2011年05月26日大台ヶ原の階段【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 今年は春の訪れが少し遅く感じた大台ヶ原も、そろそろ日差しを感じる季節になってきました。これからますます利用者が増える前に、やっておかねばならぬことがありました!


 
 さて、上の写真をご覧下さい。これは一体何をしているところでしょうか?
作業をしていただいたパークボランティアさんの声
「・・・意外と根性がいる。」
「掃除をしていると思われた・・・。」
「晴れていないと出来ない作業だけど、ちょっと今日は暑いねえー。」
どうもありがとうございました!



 正解は、大台ヶ原の正木峠を渡る「木の階段のペンキ塗り」でした。この階段は日の光があたると、段差が見えにくくなるため、利用者の皆さんが足を踏み外さないように色を塗っています(写真右側)。2~3年に1度、この作業を大台ヶ原のパークボランティアの皆さんに行っていただいています。
 色を塗る階段は全部で約460段!作業はまだまだ続きます。


-☆-★-☆- 大台ヶ原シャクナゲ開花情報 -★-☆-★-
■5月20日 東大台・シオカラ谷方面 ~2分咲~
直前の詳しい花開情報は、大台ヶ原ビジターセンターまで。
TEL: 0746-83-0312



大台ヶ原のシャクナゲ(※写真は過去の満開時のものです)

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2011年05月16日野鳥のポイント解説【イベント】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 ゴールデンウィーク中の5月3日と4日に、大台ヶ原地区パークボランティアが解説する「鳥の観察会」を行いました。まだ葉が茂る前ではありますが、こんな時こそ、森の中を飛び回る野鳥を観察できる絶好の機会です!



 とりあえず、はりきって看板を出します。鳥の写真を張り出したので、看板に見入る人もチラホラ・・・



 人が集まってきたので、東大台周遊コースでは一番短い「苔道」にて野鳥の観察。まずは鳥の声を聞くことに・・・声を立てずに、まるで森に溶け込むように静かにしていると、鳥たちの声が聞こえてきます。大台ヶ原の歌姫であるミソサザイや、キツツキの仲間、カラの仲間、ウグイスなど。解説者が鳥の種類や生態をわかりすく説明してくださいました。
 
 しかしまだ時期が少し早かったのか、鳥たちのさえずりはピークではなかった様子。
 翌日はうららかに晴れた日にも関わらず、さらに鳥たちの声が聞こえなくなり、残念ながら、解説らしい解説は、あまり出来ませんでした。



 去年のこの時期は、もう少し鳥たちのさえずりが聞こえたのになあ・・という感想を後にし、山を下りてゆくと標高1000メートルほどのところで、山桜が咲いていました。去年のこの時期に咲いとったかねえ?という声を聞き、今年は春の訪れが遅れているのか・・・としみじみと感じました。

■次回、大台ヶ原地区パークボランティアによる観察会はコチラ!■
6月12日(日) 初夏の「大台ヶ原自然観察ハイキング」 
※詳しくは吉野自然保護官事務所(TEL 0746-34-2202)まで

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2011年05月16日今年2回目 【植物】【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
最近の吉野は、待ち望んでいた春がいつの間にか終わり、草木の匂いにつつまれる初夏になっています。冬の寒さが厳しかっただけに、暖かい(暑い?)季節はありがたく感じるのですが、今年の春の短さには少し寂しさを感じています。

 さて、以前の日記(※)でもお伝えした、奈良県吉野郡下北山村にある前鬼にまた行ってきました。前回は巡視を行いましたが、今回は「歩道の現地調査」ということで、前回見て気になった場所の歩道の状況を詳しく調べました。
(※)2011年4月19日 「今年初の巡視 【植物】【動物】」をご参照下さい。
http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/04/19/index.html

 前回の巡視から1ヶ月ほどですが、道中の景色や動植物はガラリと変わっていました。

写真:左)新緑に覆われる山(遠景) 右)谷筋の瑞々しい新緑(ともに5月9日撮影)

 前回見ごろを迎えていたタムシバの花はすでに終わっており、代わりにシャクナゲなどのツツジ科の植物たちが花を付け、山を彩っていました。

写真:左)ツクシシャクナゲ(ツツジ科) 右)ヒカゲツツジ(ツツジ科)(ともに5月9日撮影)

 シャクナゲは、ピンク色が濃く最も見応えのある開花始めだったので、新緑の中、とても映えて見えました。一方ヒカゲツツジは終わりかけのものが多く、花もあまり目立つ色ではないので、ひっそりと咲いている印象でした。
 動物も活発になったようで、垢離取場(こりとりば)ではナガレヒキガエルと初めてその卵を見ることができました。

写真:左)水中のナガレヒキガエル(赤丸内に3匹) 右)ナガレヒキガエルの卵(ともに5月9日撮影)

 この日も天候に恵まれ、登山道を登ると少し汗が出るくらいでしたが、寒すぎず暑すぎない、登山をするにはちょうど良い気温でした。皆さんもシャクナゲなどの花や瑞々しい新緑を見に、お出かけになってはいかがでしょうか。お出かけの際は、天候や登山道などの情報収集をお忘れなく!

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2011年05月02日まだ冬?もう春? 【利用・施設】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
4月27日に奈良県天川村にある弥山(みせん)の麓と山頂を結ぶ屎尿搬出用モノレールのレール、山頂の公衆トイレの点検に、弥山小屋の管理人さんと行ってきました。毎年年度始めに行っているこの点検は悪天候の日が多く、毎回雨風にさらされながら行っていますが、今年は運良く晴天時に行うことができました。

写真:モノレール(山頂付近)から北東方向を望む(4月27日撮影)

 晴天で日差しがあっても、さすがは1500m以上の山です。モノレールで山頂に近づくにつれ、周りの空気がひんやりとしてきました。そして山頂に着いた時に見たものは・・・

写真:左)弥山山頂 右)弥山から見る八経ヶ岳(ともに4月27日撮影)

 山頂では、まだまだ多量の雪が残っていました。今年の冬は全国的に雪が多く、各地で多くの被害が出て問題になりました。高い山の上ではまだまだ残っていますが、管理人さんによれば、「雨が降れば一気にとけるよ」とのことで、ひと安心です。
 まだ山頂は雪の残る弥山ですが、道中には春の訪れを感じさせる植物たちが顔を出していました。

写真:左)ヤマネコヤナギの花 右)カワチブシの芽吹き(ともに4月27日撮影)

 この植物たちを見ていると春の訪れを感じますが、山の上は私たち人間にとってはまだ寒い日が続いています。登山を計画される場合は天候、気温など、登られる山について調べた上で、楽しく安全に登山をしていただきたいと思います。

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2011年05月02日大台ヶ原開山の大そうじ【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子

 4月21日の午後3時から、大台ヶ原へと続くドライブウェイが開通となりました。その前日には雪が積もるなど、まだまだ冬の名残を見せる大台ヶ原ですが、そんな中、4月24日(日)にパークボランティアの皆さんによる「大台ヶ原開山の大そうじ」が行われました。

 「ゴミは年々少なくなりますね~!」と話をしつつ、利用者の皆さんが歩きやすいよう、歩道に落ちている大きな枝などを歩道の脇によけながら活動を開始しました。



 冬の間に積もっていた雪の重みや、凍った土の影響で歩道の杭がよく傾いています。まっすぐに立て直し、「かけや」で打ち直す、石を使って固定するなどの作業を行っていただきました。



 汚れた看板も拭いていただきました。去年はドロドロだったのに、今年はなぜか看板がとても綺麗・・・雪で洗われたのか?それとも妖精が掃除をしてくれていた?



 日陰や山頂付近ではまだ雪がチラチラと残っていますが、5月になれば大台ヶ原もヒメイチゲなどの小さな草花が咲き始めます。

 まだまだ寒い中の作業となりましたが、活動に参加してくださったパークボランティアの皆さま、どうもありがとうございました!

◇大台ヶ原イベント情報◇

★5月15日(日) 大台ヶ原山祭り 
 ※詳しくは大台ヶ原ビジターセンター(TEL 0746-83-0312)まで
★6月12日(日) パークボランティア「大台ヶ原自然観察ハイキング」 
※詳しくは吉野自然保護官事務所(TEL 0746-34-2202)まで

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2011年04月19日今年初の巡視 【植物】【動物】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。

4月13日に奈良県吉野郡下北山村前鬼(ぜんき)にある三重滝(みかさねのたき)へ、今年初となる巡視に行ってきました。この日は天候に恵まれ、動植物たちも暖かな春の陽気を感じているようでした。

写真:左)ミツマタ(ジンチョウゲ科) 右)タムシバ(モクレン科)(ともに4月13日撮影)

 三重滝への登山口となる宿場の小仲坊(おなかぼう)では、宿場が栄えていた時に植えられていたと思われるミツマタがたくさん花を付け、到着した私たちを迎えてくれました。三重滝までの道中では、タムシバの真っ白な花が青空に映えていました。

写真:羽化するカゲロウの一種(左上→右上→左下→右下)(4月13日撮影)

 行場の一つ、垢離取場(こりとりば)では、動物たちも春を感じて(?)活動が活発になっているようで、カゲロウの一種が羽化するところを目撃することができました。これほど間近で、しかもカゲロウの羽化の一部始終を見たのは初めてだったので、あっという間に脱皮して幼虫から成虫になる姿に、感動しながら「シャッターチャンス!」と言わんばかりに何枚も写真を撮ってしまいました。


写真:三重滝(4月13日撮影)

 巡視の終点となる三重滝は思っていた以上に水量が少なく、迫力には欠けましたが、快晴の下とても雄大に見えました。
 この日は天候に恵まれましたが、春は天候が変わりやすく気温も大きく下がる可能性がありますので、お出かけになられる際には天候、気温などしっかり確認していただきたいと思います。

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2011年04月08日同じ国立公園でも・・・ 【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀

 皆さん、こんにちは。
あっという間に4月になりました。1年の時が流れるはやさには、毎回驚きを隠せません。本年度も吉野熊野国立公園の魅力をお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
前回の日記(※)では、熊野自然保護官事務所管内の和歌山県の暖かな様子をお伝えしましたが、今回は吉野自然保護官事務所管内の様子をお伝えします。
(※)2011年3月30日 「やはり南は・・・ 【その他】」をご参照下さい。
http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/03/30/index.html

 3月29日に奈良県天川村洞川(どろがわ)へ行ってきました。そこで見たものは・・・

写真:洞川の様子(3月29日撮影)

 山の上ではまだうっすら雪が残っているようでした。さすがは海抜1,000mを超える山々です。しかし、気になったのは、もっと近くの道路脇に見える白いモノです。

写真:まだ道路脇に残る雪(3月29日撮影)

 さすがは真夏でさえ快適に過ごせる避暑地(?)です。まだまだかなりの量の雪が道路脇に残っていました。

 同じ国立公園の中でも、南は春の陽気に包まれ桜が満開、北はまだまだ寒く雪が残る・・・つい先日暖かな熊野自然保護官事務所管内へ行ったばかりなので、改めて吉野熊野国立公園の広さ、気候の多様さという見どころを見つけることができました。
 これから少しずつ暖かくなり、登山にでも・・・と思われる方もいらっしゃると思いますが、お伝えした通り、まだまだ山の上は冬模様です。出発される前には、必ず天気や気温、装備品などを確認していただきたいと思います。

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