ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 熊野

355件の記事があります。

2007年09月20日只今売り出し中 【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さんこんにちは。
最近ようやく涼しくなったと思ったら、また暑い日々が戻ってきました。早く過ごしやすい気候になってほしいと願っているこの頃です。
先日いくつかの植物の花が開花中だったのでご紹介します。


クズ (マメ科クズ属)
撮影2007.09.13
根は多量のデンプンを含んでおり、葛粉がとれます。秋の七草の一つです。

ツルマメ (マメ科ダイズ属)
撮影2007.09.13
大豆の栽培種は本種の改良品と考えられています。可憐な花です。

センニンソウ(キンポウゲ科センニンソウ属)
撮影2007.09.13
群生した花を咲かせ、きれいです。有毒植物ですが、薬草としても利用されます。

クサギ(クマツヅラ科 クサギ属)
撮影2007.09.14
花はとても華やかな感じですが、葉や枝をちぎったりすると臭い匂いがするのでこの様な名がついています。

近頃は花も少なめでしたが、これからの季節はドングリなどの秋の実ができてくるので楽しみです。

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2007年09月14日磯はまだまだおもしろいっ! 【動物】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

みなさんこんにちは。
前回の日記に、「もう秋だなあ」というお話をしましたね。
一時期の暑さに比べたら、だいぶ風が気持ちよくなってきているのを実感する次第です…が!!まだまだ海遊びシーズンです。今日は9月9日(日)に開催した宇久井海と森の自然塾主催イベント「磯あそび」の様子を紹介します!

今回、アクティブ・レンジャーは、この観察会の講師として出動しました。参加者のみなさんと一緒に磯の生き物採集に夢中になりながら、じっくりじっーくりと観察したりしました。

今回は、青緑色のハゼを発見!「ナンヨウミドリハゼ」というハゼで、とても綺麗な色合いでした。見た瞬間に「わああ」と思わず声が出てしまうほどでしたよ。

写真:ナンヨウミドリハゼ(2007.9.9撮影)

写真:みんなでどんなものが採集できたか見せ合いました(2007.9.9撮影)

それから大人気の「ヤドカリレース」!子どもから大人まで、選りすぐりのヤドカリ選手に名前をつけて、大声援の中レースが行われました。次回は一等賞をとりたいと密かに思う私なのでした。次回も楽しみです。

世間では9月になると夏休みも終わり、海遊びも遠のいてしまうのかなあとも思いますが、熊野地域では、まだまだ海の醍醐味を堪能できますよ!10月13日(土)にも、宇久井半島地玉の浜で磯の観察会を実施予定です。どんな生き物に会えるか、楽しみです♪興味のある方は是非ご参加下さい。お待ちしています。

観察会情報詳細は、宇久井ビジターセンターHP情報掲示板をご覧下さい→http://www.ugui-vc.jp/ 


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2007年09月13日串本海中観察会 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。
今週に入って天候が良くないためか、だいぶ涼しく感じられるようになりました。

前の日曜日に串本海中公園において海中観察会が開催されました。本地域はサンゴ群落の北限地域に相当しこれらを保護するため、国立公園の海中公園地区という規制の厳しい地域に指定されています。また国際的に貴重な湿地やサンゴを保護するための条約であるラムサール条約にも登録されました。
午前中は、危険な生き物やスノーケル等の説明を行い、午後からスノーケルを使って海中を観察しました。


スノーケルの使用法について説明。実際に試しています。(撮影:2007.09.09)

実際に海に入ってスノーケルを体感。
ウエットスーツを着用しているので、何もしなくてもプカプカ浮くことが出来ます。(撮影:2007.09.09)

この地域を代表するサンゴのクシハダミドリイシ。とても身近にこの様な大きなテーブルサンゴが観察できます。(撮影:2007.09.09)

シラヒゲウニ 食用になります(撮影:2007.09.09)

環境省が実施する本年度の海中観察会は今回で終了しますが、串本では10月頃まで楽しむことが出来るので、日頃は体験できないわくわくするような海中散歩に出かけてみてはいかがでしょうか。

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2007年09月12日秋、みーつけたっ 【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

みなさんこんにちは。
最近急に、秋を感じるようになってきました。
風や空、太陽の日差しも、秋が見え隠れします。

宇久井半島を歩いていると、ちいさい秋をみつけました。
コナラやマテバシイのどんぐり、それからヤブツバキのタネです。
ヤブツバキのタネは、まるで青リンゴのような実の中に入っています。近頃、その実が割れてきてヤブツバキの漆黒色のタネが顔を覗かせています。1つの実の中に、多い時は9つ入っています。

写真:割れたヤブツバキの実(2007.7.11撮影)

写真:ヤブツバキのタネ ぎっしり詰まってます(2007.7.11撮影)

暑い暑い夏の日も終わり(?)、これからは秋探しに夢中になりそうです。

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2007年09月06日ダンス集団 【動物】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さま、こんにちは。
台風の影響で今日の天候はどんよりとした曇り空で強い風が吹いています。

今日は三輪崎の干潟で観察できたチゴガニという小さなカニについて紹介したいと思います。



スナガニ科 チゴガニ属
撮影場所:鈴島の干潟
ハサミを振りかざしてみんなでダンス

撮影場所:鈴島の干潟
近づくと巣穴へ待避

チゴガニは1cm程の非常に小さなカニで、干潟に群れて生息しています。ハサミを振り上げたり振り下ろしたりするダンスを、周囲の個体とタイミングを合わせて行います。本当に多くの個体が一斉に息のあった同じ動きをするので、思わず拍手を送りたくなってしまうほどです。人間等の大きな生物が近づくと警戒のため、すぐに巣穴の中に一斉に隠れてしまいますが、しばらくすると次々と巣穴から出てきて、また壮大なダンスを披露してくれました。

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2007年09月05日海人も森人も集合しました! 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

みなさんこんにちは。
今日は、宇久井ビジターセンター1周年を記念して行われていた「宇久井半島フォトコンテスト?海人も森人も集合!写そう宇久井半島のこんな魅力?」について中間報告をしたいと思います。

6月中旬から作品を募っていたのですが、その結果なんと(じゃららじゃらじゃらら???ん)、…35作品の応募がありました!風景写真や植物の写真など、個性のある作品がずらり揃いましたよ。

これらの作品は9月8日(土)より宇久井ビジターセンターで展示していきます。作品は、上位3作品を来館者の投票により決定します(投票は9月30日(日)までできます)。その他にも郷土賞やレンジャー賞などもありますよ。

是非是非、フォトコンテストのグランプリ作品を見極めて投票をしに、宇久井ビジターセンターへお越し下さい。お待ちしています!

写真:地玉の浜のハマカンゾウです。応募は出来なかったのですが、わたしのお気に入り写真をこの場を借りて披露しちゃいます。(2007.6.12撮影)

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2007年08月30日自然に還るクモ 【動物】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。
全国的にはようやく暑さも若干和らぎ始めましたが、まだまだ熊野では汗ばむ陽気です。

先日、宇久井ビジターセンターの前にきれいなクモがいましたので紹介いたします。



サツマノミダマシ(コガネグモ科 ヒメオニグモ属)
アリに運ばれつつありました。

このサツマノミダマシは昼間に葉の陰に隠れて、夜間に丸い網を張って捕虫するようです。したがって、昼間は目につく所であまり見ることが難しいかもしれません。
クモといえば網を張って補虫する様を連想しますが、網を張らずに待ち伏せや飛びかかったりして捕食する種もいます。また幼体時にはバルーニングといって糸を利用して空を飛び、分散する戦略をとる種もいるそうです。
クモに関して調べてみると未知のことがたくさん出てきて、クモについて好奇心をかき立てられました。

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2007年08月29日地元力(じもとぢから) 【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

みなさんこんにちは!
今日の日記は、熊野から鈴木がお届けします。

吉野熊野国立公園の南端には、橋杭岩という場所があります。そこには弘法大師と天の邪鬼の伝説があり、離れ小島であった紀伊大島と串本の町をつなぐ橋を架ける競争をしたと伝わっています。結局、その競争は中途半端な状態で終わってしまったのですが、その名残が橋杭岩と言われています。

写真:橋杭岩(2001.7.11三浦氏撮影)

この伝説も面白いのですが、地質学的には、1400万年前に大峰山脈や那智から熊野に至る地域で火成活動が起こり、北北西?南南東の方向にのびる地層の割れ目にそってマグマが上昇して冷えかたまり、橋杭岩のもとになる岩脈が出来たと言われています。

アクティブ・レンジャーという仕事をしていると、地元の方のちからに驚かされることが多々あります。橋杭岩では、熱心に自然解説等の活動をされている谷口さんが、ほぼ毎日、観光客の方を中心に橋杭岩の伝説と地質の話を語ってくれています。

写真:橋杭岩の谷口さん(2007.4.25撮影)

橋杭岩は、満潮時と干潮時でその風景が一変します(写真上が満潮時、下が干潮時)。自然解説もまたしかり!説明を聞く前と後では、印象がだいぶ違ってくることがよくありますよね。自然解説などの活動をされている地元の方々に、感謝感謝です。

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2007年08月22日熊野 花ごよみ -8月-【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちは、鈴木です。
今日は熊野の海岸沿いに咲いていた、とてもかわいらしい花を紹介します。


写真:イワダレソウ(2007.8.15撮影)
【学名】Phyla nodiflora
【科】クマツヅラ科
【花の咲く時期】7?10月

いまはまだ咲き始めなのですが、もう少し経つとつくしのような穂状花序に白い花が冠のように多数つきます。そんな花の咲いている時期、地面から花茎がぴょこんと突き出しているその姿が何とも言えずかわいらしく、とても愛着が湧きます。

夏のこの暑い時期、海水浴や磯あそびに夢中になる方も多いと思いますが、海岸沿いにひっそりと咲いている花々もまた注目してみると、面白いですよ?。

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2007年08月08日こどもパークレンジャー 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。今日もセミの声がにぎやかな事務所(エアコンを使用していないため窓を全開にしています)からお伝えします。

先日、こどもパークレンジャーという小学生を対象とした行事が開催されました。内容は、2日間で1日目の夜に昆虫採集(主に甲虫)を行い、翌日にその採集した昆虫を標本にしてもらうというものです。1日目は夕方から始まり、夜間光源に集まってくる昆虫を採集しました。

?1日目?

写真:(撮影:07.08.03)自然保護官からジュニアパークレンジャーとして任命。

写真:(撮影:07.08.03)誘蛾灯前で採集。若干虫が少なめでした。
?2日目?

写真:(撮影:07.08.03)先生から標本作りについて説明を受けています。

写真:(撮影:07.08.03)標本を作成中。みんな真剣でした。

予想以上に上手に標本にして、それについてまとめてくれました。これをきっかけとして、子供達にさらに自然や生き物に関心をもってもらいたいと思います。

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