吉野熊野国立公園 熊野
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2007年12月25日千穂ヶ峰 【植物 その他】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
メリークリスマス!熊野アクティブ・レンジャーの鈴木です。今日は、私にとって今年最後のAR日記です。何を書こうかと迷いつつ…、今日は私の住んでいる新宮の町並みが一望できる「千穂ヶ峰」の紹介をします。
千穂ヶ峰は吉野熊野国立公園第1・2種特別地域に指定されている253mほどの山で、私は、毎日千穂ヶ峰の山々を横目に通勤しています。
千穂ヶ峰には、はしごを倒したような登山道のルートがあります。頂上へ登る道はとても急で、一歩間違えたらイノシシも一気に下まで転げ落ちてしまいそうなほどです。しかし、そんな急な坂を登ると展望台があり、そこから眺める景色はもう最高です!

写真:展望台から眺めた景色。写真の左にある山が「明神山」、その右にある小さな緑の山が「浮島の森」です。写真奥では、熊野川と熊野灘の合流地点が見えます。(2007.12撮影)
歩道を歩いていると、あちらこちらにシダがあります。私はシダに全く詳しくないのですが、その私が見ても、3種類以上はありました。先日の巡視中に、ある年配の方がこのシダをお正月飾りにつけるんだと教えてくれました。クリスマスが過ぎたら、もうお正月準備で大忙しですね。

写真:お正月飾りにつかうコシダ(2007.12撮影)

写真:ウラジロに包まれている歩道。ウラジロもお正月飾りに使うそうです。(2007.12撮影)
今年もあとわずか。お正月を熊野で迎えたことのない私ですが、ここから見る初日の出もさぞすばらしいのだろうなと思いました。来年もこの千穂ヶ峰に抱かれつつ、よい一年になりますように。
みなさまもよいお年を。
千穂ヶ峰は吉野熊野国立公園第1・2種特別地域に指定されている253mほどの山で、私は、毎日千穂ヶ峰の山々を横目に通勤しています。
千穂ヶ峰には、はしごを倒したような登山道のルートがあります。頂上へ登る道はとても急で、一歩間違えたらイノシシも一気に下まで転げ落ちてしまいそうなほどです。しかし、そんな急な坂を登ると展望台があり、そこから眺める景色はもう最高です!
写真:展望台から眺めた景色。写真の左にある山が「明神山」、その右にある小さな緑の山が「浮島の森」です。写真奥では、熊野川と熊野灘の合流地点が見えます。(2007.12撮影)
歩道を歩いていると、あちらこちらにシダがあります。私はシダに全く詳しくないのですが、その私が見ても、3種類以上はありました。先日の巡視中に、ある年配の方がこのシダをお正月飾りにつけるんだと教えてくれました。クリスマスが過ぎたら、もうお正月準備で大忙しですね。
写真:お正月飾りにつかうコシダ(2007.12撮影)
写真:ウラジロに包まれている歩道。ウラジロもお正月飾りに使うそうです。(2007.12撮影)
今年もあとわずか。お正月を熊野で迎えたことのない私ですが、ここから見る初日の出もさぞすばらしいのだろうなと思いました。来年もこの千穂ヶ峰に抱かれつつ、よい一年になりますように。
みなさまもよいお年を。
2007年12月20日北山川の七変化 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
こんにちは、熊野アクティブ・レンジャーの鈴木です。師走であるこの時期、みなさまもお正月に向けての準備に大忙しでしょうか?
私たちが管轄している吉野熊野国立公園は、3県にまたがっている国立公園なのですが、今回はその3県をつないでいる「北山川」を紹介したいと思います。
年間雨量が4000mm以上となる大峰山脈・大台ヶ原を源流にもつ北山川は、様々な顔をもった川です。川の色が七色に変化することが名前の由来となった「七色峡」は、激しい流れがあったことを物語るような荒々しい岩がむき出しになっている峡谷。その下流には、熊野を代表する観光地のひとつ「瀞峡」があり、その水の流れを一心にうけた渓谷美と、エメラルドグリーンの静かな流れは、地元の人にとってもひとときの安らぎを与えてくれる美しさを感じているのではないかと思います。

写真:七色峡(2007.12.18撮影)

写真:瀞峡(2007.12.18撮影)
その後、北山川は熊野川と合流して、雄大な流れとなって熊野灘へと流れ込みます。

写真:熊野川と北山川の合流点(2007撮影)
吉野熊野国立公園の吉野地域と熊野地域を結ぶ北山川の姿は、まさに七変化!山・川、海と三拍子そろった吉野熊野国立公園ならではの面白さを、北山川から垣間見ることができますよ。
私たちが管轄している吉野熊野国立公園は、3県にまたがっている国立公園なのですが、今回はその3県をつないでいる「北山川」を紹介したいと思います。
年間雨量が4000mm以上となる大峰山脈・大台ヶ原を源流にもつ北山川は、様々な顔をもった川です。川の色が七色に変化することが名前の由来となった「七色峡」は、激しい流れがあったことを物語るような荒々しい岩がむき出しになっている峡谷。その下流には、熊野を代表する観光地のひとつ「瀞峡」があり、その水の流れを一心にうけた渓谷美と、エメラルドグリーンの静かな流れは、地元の人にとってもひとときの安らぎを与えてくれる美しさを感じているのではないかと思います。
写真:七色峡(2007.12.18撮影)
写真:瀞峡(2007.12.18撮影)
その後、北山川は熊野川と合流して、雄大な流れとなって熊野灘へと流れ込みます。
写真:熊野川と北山川の合流点(2007撮影)
吉野熊野国立公園の吉野地域と熊野地域を結ぶ北山川の姿は、まさに七変化!山・川、海と三拍子そろった吉野熊野国立公園ならではの面白さを、北山川から垣間見ることができますよ。
2007年12月18日備えあれば憂いなし 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
皆さん、こんにちは。近頃は外出すると背筋がピンと伸びるような外温とともに乾燥した気候になってきました。このような空気が乾燥した環境下では火事が起こりやすくなりますが、様々な方が毎日利用されるビジターセンターにおける有事に備えて本日消防訓練を体験しました。

消防署の方から消化器の使用方法の説明を受けました。消化器は20秒程度と使用時間が限られているため、火の元に到着してから使用しないと有効に活用できないことがあるようです。

消化器を使って消火訓練。火の大きさが天井までの高さであれば、普通の消化器で対応可能です。普通の消化器で行う初期消火の方が、ある程度時間が経過した状態で消防車を使っての消火よりも効果が高いそうです。
有事が無いことを祈りますが、万が一の際には安全確保にたった行動がとれるよう、忘れずに備えたいと思います。
消防署の方から消化器の使用方法の説明を受けました。消化器は20秒程度と使用時間が限られているため、火の元に到着してから使用しないと有効に活用できないことがあるようです。
消化器を使って消火訓練。火の大きさが天井までの高さであれば、普通の消化器で対応可能です。普通の消化器で行う初期消火の方が、ある程度時間が経過した状態で消防車を使っての消火よりも効果が高いそうです。
有事が無いことを祈りますが、万が一の際には安全確保にたった行動がとれるよう、忘れずに備えたいと思います。
2007年12月10日草木のいろ 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
こんにちは、熊野アクティブ・レンジャーの鈴木です。久しぶりの登場です。熊野の照葉樹林はわずかに染まった紅葉もピークを過ぎていき、事務所の隣にあるサクラの木はほとんど葉っぱが落ちてしまいました。
今日のテーマは、「草木のいろ」。草木の色は、一言にいっても一色では表し切れませんよね。葉っぱの色だと、春は青々とした緑、夏にはたくましい濃い緑、秋から冬支度をはじめて黄色から赤、そして茶色に変わっていくものもあります。草木の色は、種類によっても様々ですが、季節によっても様々です。実がつくと、またその色がとてもアピールしてきますよね。
12月8日土曜日、宇久井ビジターセンターで「植物のいろ」に注目したイベントがありました。それは樹木の葉っぱや実を使って、布を染色をしてみるという「草木染め体験」です。晩秋の恵みを利用しよう!ということで、今回の材料は、サクラの落葉とヒサカキの実です。

写真:サクラの落ち葉 (2007.12.10撮影)

写真:ヒサカキの実(2007.11撮影)
草花染めの行程は、①材料を一定量煮て染料液をつくり、②布を染料液に入れて染色し、③色を定着させる媒染液に入れ、④水洗いして乾かします。今回は布に絞って柄も作りました。

写真:お鍋でぐつぐつ、染料液を作成中。(2007.12.8撮影)

写真:割り箸やドングリを使って、世界でひとつの自分の柄を作ります。(2007.12.8撮影)

写真:今回の参加者さんとヒサカキの実で染まった布との記念写真です。絞りもきれいな柄が出来ています。 (2007.12.8撮影)
ちなみに、桜の落ち葉は薄い赤茶色に染まりました。
染色の待ち時間中には、宇久井半島を散策して染料として使える植物を紹介しました。この植物ではどんな色に染まるかと考えながら散策してみると、またひと味違うおもしろさがあります。たくさんの自然の恵みに感謝です。
今日のテーマは、「草木のいろ」。草木の色は、一言にいっても一色では表し切れませんよね。葉っぱの色だと、春は青々とした緑、夏にはたくましい濃い緑、秋から冬支度をはじめて黄色から赤、そして茶色に変わっていくものもあります。草木の色は、種類によっても様々ですが、季節によっても様々です。実がつくと、またその色がとてもアピールしてきますよね。
12月8日土曜日、宇久井ビジターセンターで「植物のいろ」に注目したイベントがありました。それは樹木の葉っぱや実を使って、布を染色をしてみるという「草木染め体験」です。晩秋の恵みを利用しよう!ということで、今回の材料は、サクラの落葉とヒサカキの実です。
写真:サクラの落ち葉 (2007.12.10撮影)

写真:ヒサカキの実(2007.11撮影)
草花染めの行程は、①材料を一定量煮て染料液をつくり、②布を染料液に入れて染色し、③色を定着させる媒染液に入れ、④水洗いして乾かします。今回は布に絞って柄も作りました。
写真:お鍋でぐつぐつ、染料液を作成中。(2007.12.8撮影)
写真:割り箸やドングリを使って、世界でひとつの自分の柄を作ります。(2007.12.8撮影)
写真:今回の参加者さんとヒサカキの実で染まった布との記念写真です。絞りもきれいな柄が出来ています。 (2007.12.8撮影)
ちなみに、桜の落ち葉は薄い赤茶色に染まりました。
染色の待ち時間中には、宇久井半島を散策して染料として使える植物を紹介しました。この植物ではどんな色に染まるかと考えながら散策してみると、またひと味違うおもしろさがあります。たくさんの自然の恵みに感謝です。
2007年12月07日迷い子 【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
皆さん、こんにちは。
こちら熊野でも、風が冷たく感じられる季節となりましたが、今日は気温が高いので少し動くと汗をかくほどの陽気です。
さて、現在那智勝浦町の海岸に普段は確認されない珍しい鳥が迷い込んでいます。

写真:コクガン(幼鳥)
種名:ガンカモ科

ぽつんと一羽だけ海岸に漂っていました。幼鳥なのに不安ではないのでしょうか、少し気がかりです。

体を逆さにしながら海中に潜って海草をついばんでいます。

陸にも上がって来て、海草を探していました。
この鳥は国の天然記念物で、またレッドデータブックという絶滅が危惧されている動植物を選定した本の中にも掲載されています。
通常は夏期にシベリア方面の北方で繁殖した後、北日本に飛来して海岸部に群れで越冬するようです。海岸を生活の場とする唯一のガン類で海藻等を採食します。
撮影日は一昨日でしたが、本日も同じ海岸で確認できました。元気に巣立っていくように見守りたいと思います。
こちら熊野でも、風が冷たく感じられる季節となりましたが、今日は気温が高いので少し動くと汗をかくほどの陽気です。
さて、現在那智勝浦町の海岸に普段は確認されない珍しい鳥が迷い込んでいます。
写真:コクガン(幼鳥)
種名:ガンカモ科
ぽつんと一羽だけ海岸に漂っていました。幼鳥なのに不安ではないのでしょうか、少し気がかりです。
体を逆さにしながら海中に潜って海草をついばんでいます。
陸にも上がって来て、海草を探していました。
この鳥は国の天然記念物で、またレッドデータブックという絶滅が危惧されている動植物を選定した本の中にも掲載されています。
通常は夏期にシベリア方面の北方で繁殖した後、北日本に飛来して海岸部に群れで越冬するようです。海岸を生活の場とする唯一のガン類で海藻等を採食します。
撮影日は一昨日でしたが、本日も同じ海岸で確認できました。元気に巣立っていくように見守りたいと思います。
2007年11月29日流れ者 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
こんにちは、熊野アクティブ・レンジャーの鈴木です。
今日の熊野の海は大荒れで、潮風がとても強かったです。寒さの苦手な私は、少し憂鬱です。
さてさて、今日は流れ者たちのお話です。
今年の春から、宇久井半島で漂着物調査を行ってきたのですが、11月には清掃活動と併せて実施しました。

写真:調査中の畝井アクティブ・レンジャー。がんばってます。(2007.11.12撮影)
宇久井半島の浜には、発泡スチロールやプラスチック、ガラスの破片などの小さいゴミから、大きなウキや太いロープなど、いろいろな種類の漂着物が見られます。意外と多いと感じたのは、ペットボトル等のプラスチック製のフタやストローでした。


写真:そのほかにもロープやサンダルもよく見られました(2007.11.12撮影)
実は私はこの調査中、とても楽しみにしていることがあります。それは「漂着おもちゃ」探しです。浜には、プラスチック製やゴム製の玩具が結構よく見られ、漂着している間にそのおもちゃは年期を増して、特殊なオーラを放っています。そう感じるのは私だけかもしれませんが、私は調査中に漂着おもちゃがないか、とてもくまなく浜を探してしまいます(これは漂着物調査の精度を増していると確信しています)。
そこで、私はこれら漂着おもちゃを使って、「漂着おもちゃの庭」を作ってみました。

写真:タイトル「未知との遭遇」 UFOに乗って不時着した場所はロボットと恐竜の暮らす世界(2007.11.29撮影)
現在、宇久井ビジターセンターでは、漂着物の企画展を実施中です。海外から流れ着いた物や漂着物を使ったクラフトなどを展示しています。漂着物を見ていると、どこから来て、どのくらい長い間漂着してたのだろうと思うと、すごく想像がふくらんできます。いろいろな思いとともに、少しだけロマンを感じてしまいました。
今日の熊野の海は大荒れで、潮風がとても強かったです。寒さの苦手な私は、少し憂鬱です。
さてさて、今日は流れ者たちのお話です。
今年の春から、宇久井半島で漂着物調査を行ってきたのですが、11月には清掃活動と併せて実施しました。
写真:調査中の畝井アクティブ・レンジャー。がんばってます。(2007.11.12撮影)
宇久井半島の浜には、発泡スチロールやプラスチック、ガラスの破片などの小さいゴミから、大きなウキや太いロープなど、いろいろな種類の漂着物が見られます。意外と多いと感じたのは、ペットボトル等のプラスチック製のフタやストローでした。
写真:そのほかにもロープやサンダルもよく見られました(2007.11.12撮影)
実は私はこの調査中、とても楽しみにしていることがあります。それは「漂着おもちゃ」探しです。浜には、プラスチック製やゴム製の玩具が結構よく見られ、漂着している間にそのおもちゃは年期を増して、特殊なオーラを放っています。そう感じるのは私だけかもしれませんが、私は調査中に漂着おもちゃがないか、とてもくまなく浜を探してしまいます(これは漂着物調査の精度を増していると確信しています)。
そこで、私はこれら漂着おもちゃを使って、「漂着おもちゃの庭」を作ってみました。
写真:タイトル「未知との遭遇」 UFOに乗って不時着した場所はロボットと恐竜の暮らす世界(2007.11.29撮影)
現在、宇久井ビジターセンターでは、漂着物の企画展を実施中です。海外から流れ着いた物や漂着物を使ったクラフトなどを展示しています。漂着物を見ていると、どこから来て、どのくらい長い間漂着してたのだろうと思うと、すごく想像がふくらんできます。いろいろな思いとともに、少しだけロマンを感じてしまいました。
2007年11月28日お食事風景 【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
こんにちは。秋晴れで乾燥した日々が続いていましたが、熊野では久々の雨模様です。気温の方も朝からあまり上がらずに肌寒いです。
さて、最近はクモの巣の数はだいぶ少なくなってきているのですが、先日遊歩道を歩いているとちょうど虫がかかったばかりの巣を発見しました。

〔科〕コガネクモ科
〔撮影日時〕2007.11.20
巣にかかった虫はツマグロオオヨコバイで、ごく普通に見られます。
一方、巣の主はジョロウグモで、かなり大型のクモです。


腹部の先から糸を出し、器用にぐるぐると巻き付け始めました。
残念ながらここで時間の都合上、途中で退場しましたが、その後現場を確認しに行きました。

虫はぐるぐるに巻き付けられた状態にあり、クモは少し離れた位置にいました。
食事は終了したのか、外側は残っていましたが中がカスカスのような印象でした。クモの食事は消化液を獲物に注入して、そこで消化させた後に飲むといった採食を行うようです。
散策時のクモの巣はやっかいに感じますが、興味をもって相手を知れば、多少なりとも相互の理解が深まるのではないでしょうか。
さて、最近はクモの巣の数はだいぶ少なくなってきているのですが、先日遊歩道を歩いているとちょうど虫がかかったばかりの巣を発見しました。
〔科〕コガネクモ科
〔撮影日時〕2007.11.20
巣にかかった虫はツマグロオオヨコバイで、ごく普通に見られます。
一方、巣の主はジョロウグモで、かなり大型のクモです。
腹部の先から糸を出し、器用にぐるぐると巻き付け始めました。
残念ながらここで時間の都合上、途中で退場しましたが、その後現場を確認しに行きました。
虫はぐるぐるに巻き付けられた状態にあり、クモは少し離れた位置にいました。
食事は終了したのか、外側は残っていましたが中がカスカスのような印象でした。クモの食事は消化液を獲物に注入して、そこで消化させた後に飲むといった採食を行うようです。
散策時のクモの巣はやっかいに感じますが、興味をもって相手を知れば、多少なりとも相互の理解が深まるのではないでしょうか。
2007年11月14日串本海中公園の問題児 【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
こんにちは、熊野アクティブ・レンジャーの鈴木です。
今日は串本海中公園の問題児のお話をしたいと思います。
串本海中公園は、美しいテーブル状のサンゴ「クシハダミドリイシ」や枝状のサンゴ「スギノキミドリイシ」などのサンゴが群集をつくり、熱帯性の生き物を観察することのできる美しい景観を織りなしている場所です。その景観は本当に美しく、見るたびにため息が出てしまうほど。しかしサンゴは、ただ美しいというだけでなく、海の生き物たちにとって、天敵から身を守る隠れ家であったり、産卵の場所であったりします。海の中の生物多様性を考える上で、とても重要な環境を作り出しているのです。

写真:串本海中公園の海中景観(2007.9撮影)
しかし、近年、串本海中公園ではサンゴを食害し、多大な影響を与えている動物が増加してきています。
みなさん、これはなんだと思いますか???

写真:手のひらに乗せてみました。(2007.11.14撮影)
正解は「オニヒトデ」。沖縄など各地でも大集団が確認され、一時、大きく報道されていたので、みなさんも見たことや、聞いたことがあるかもしれませんね。全体が強い毒のある針で覆われていて、刺されると痛いだけではなく、大きく腫れることもありとても危険な生き物です。針の先端は、さほど尖っていないように見えますが、油断をすると危険だそうです。

写真:オニヒトデの針 素手では触らないようにしましょう!(2007.11.14撮影)
オニヒトデの駆除は、串本海中公園センターをはじめ、串本町内のダイビングショップ、環境省、和歌山県、串本町等が連携して実施しています。危険な生物なので、ダイビングの技術が必要とされますが、駆除作業を手伝ってくれるボランティアを募っています。ご興味のある方、是非ご協力お願いします!(問い合わせは串本海中公園センター TEL:0735-62-4875 まで)
今日はおまけに、そのオニヒトデが捕食されている写真もご紹介します!

写真:食べられているオニヒトデ(2007.11.14撮影)
この写真は、ホラガイに食べられているオニヒトデです。少しわかりづらいですね。しかし、たくさんの針で覆われているオニヒトデを、ぎゅっと掴んで離さないその姿は、たくましいというか、なんというか、驚きです。私も見習いたいと思います。
今日は串本海中公園の問題児のお話をしたいと思います。
串本海中公園は、美しいテーブル状のサンゴ「クシハダミドリイシ」や枝状のサンゴ「スギノキミドリイシ」などのサンゴが群集をつくり、熱帯性の生き物を観察することのできる美しい景観を織りなしている場所です。その景観は本当に美しく、見るたびにため息が出てしまうほど。しかしサンゴは、ただ美しいというだけでなく、海の生き物たちにとって、天敵から身を守る隠れ家であったり、産卵の場所であったりします。海の中の生物多様性を考える上で、とても重要な環境を作り出しているのです。

写真:串本海中公園の海中景観(2007.9撮影)
しかし、近年、串本海中公園ではサンゴを食害し、多大な影響を与えている動物が増加してきています。
みなさん、これはなんだと思いますか???
写真:手のひらに乗せてみました。(2007.11.14撮影)
正解は「オニヒトデ」。沖縄など各地でも大集団が確認され、一時、大きく報道されていたので、みなさんも見たことや、聞いたことがあるかもしれませんね。全体が強い毒のある針で覆われていて、刺されると痛いだけではなく、大きく腫れることもありとても危険な生き物です。針の先端は、さほど尖っていないように見えますが、油断をすると危険だそうです。
写真:オニヒトデの針 素手では触らないようにしましょう!(2007.11.14撮影)
オニヒトデの駆除は、串本海中公園センターをはじめ、串本町内のダイビングショップ、環境省、和歌山県、串本町等が連携して実施しています。危険な生物なので、ダイビングの技術が必要とされますが、駆除作業を手伝ってくれるボランティアを募っています。ご興味のある方、是非ご協力お願いします!(問い合わせは串本海中公園センター TEL:0735-62-4875 まで)
今日はおまけに、そのオニヒトデが捕食されている写真もご紹介します!
写真:食べられているオニヒトデ(2007.11.14撮影)
この写真は、ホラガイに食べられているオニヒトデです。少しわかりづらいですね。しかし、たくさんの針で覆われているオニヒトデを、ぎゅっと掴んで離さないその姿は、たくましいというか、なんというか、驚きです。私も見習いたいと思います。
2007年11月13日魅力、発信!【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
昨日は冬の到来を感じさせられる様な気候でしたが、今日は昨日とは一転して暖かな気温となりました。
さて先日、鈴木アクティブ・レンジャーの日記で、宇久井半島の見所を紹介するマップを作成中と書き込みがありましたが、そのマップが遂に完成いたしました!宇久井半島をご存知無い方でもこれを見ていただければ、充分に宇久井半島を楽しんでいただけると思います。
秋期の宇久井半島における植物、動物、景色等の魅力をまとめて地図にしました。今後、季節毎に差し替えて宇久井半島の魅力をお伝えしていきたいと考えています。

宇久井ビジターセンターの玄関にある情報掲示板の前に置かれています。

現在ビジターセンターで実施しているイベント情報。

ビジターセンターのホームページにも掲載されていますが、過去の自然情報と散策情報をノートにまとめています。
どんどん宇久井半島の魅力を発掘して、AR日記やマップ等で紹介していきたいと思います。知名度はそれほど高くありませんが、気軽に自然を味わうことが出来ますので、ぜひ宇久井半島にいらしてください。
さて先日、鈴木アクティブ・レンジャーの日記で、宇久井半島の見所を紹介するマップを作成中と書き込みがありましたが、そのマップが遂に完成いたしました!宇久井半島をご存知無い方でもこれを見ていただければ、充分に宇久井半島を楽しんでいただけると思います。
秋期の宇久井半島における植物、動物、景色等の魅力をまとめて地図にしました。今後、季節毎に差し替えて宇久井半島の魅力をお伝えしていきたいと考えています。
宇久井ビジターセンターの玄関にある情報掲示板の前に置かれています。
現在ビジターセンターで実施しているイベント情報。
ビジターセンターのホームページにも掲載されていますが、過去の自然情報と散策情報をノートにまとめています。
どんどん宇久井半島の魅力を発掘して、AR日記やマップ等で紹介していきたいと思います。知名度はそれほど高くありませんが、気軽に自然を味わうことが出来ますので、ぜひ宇久井半島にいらしてください。
熊野川の川岸は瀞峡に代表されるようにそそり立った荒々しい絶壁です。
そのような熊野川の絶壁にたくましく生きている植物があります。
カワゼンゴ セリ科
小さな淡い桃色の花がたくさんあって綺麗です。
キシュウギク キク科
小降りの白い花を咲かせます。花は終わりかけでした。
キイイトラッキョウ ユリ科
これらは他の植物があまり利用しない渓流域の川岸や岩場に生活している植物です。生育している場所が限られているためかどれも絶滅危惧種(絶滅の危機にある生物種のこと)に指定されています。そんな状態にあることを感じさせないたくましく美しい印象を受けました。
来年も熊野の素晴らしい魅力や面白い発見等をお伝えできればと思います。それでは皆様、良いお年をお迎えください。