ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 熊野

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2008年06月11日潮だまりウォッチング 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

こんにちは。今週は梅雨らしい天気が続きそうです。本日は梅雨の合間に開催したイベントについて報告したいと思います。

去る7日(土)吉野熊野国立公園「自然観察会」~アクティブレンジャーと宇久井自然体験 潮だまりウォッチング~を近畿地方環境事務所主催で開催しました。場所は和歌山県那智勝浦町の宇久井ビジターセンター近くにある稲荷の浜で、14時頃の干潮時間に合わせて磯の生き物を観察しました。

この辺りの磯では、干潮時には潮だまり(潮の満ち引きによってできる水のたまり場)と呼ばれる場所が出現し、装備をつけなくても簡単に生き物が観察・採取できます。潮だまりの観察・採取を始めると、子供だけでなく保護者の方も網を握りながら熱中していました。手持ちの水槽にはイソスジエビ、イワガニ、アゴハゼ、マナマコなどの採集した生き物たちでどんどんと彩られていきました。その後みんなで採集した生き物を観察した後、子供達に水槽で自分なりの潮だまりを表現してもらいました。この潮だまりづくりによって、水槽の中の生き物の動き方やどういう場所を隠れ家にするのかについても間近に観察することができました。

磯観察の様子

「仲良し潮だまり(参加者命名)」

次回は9月13日に同じく宇久井半島の地玉の浜にて、潮だまりウォッチングを開催する予定です。今回の稲荷の浜と違って外洋に面した磯で季節も変わるため、また違った世界を垣間見られそうで楽しみです。

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2008年06月03日チョウの標本づくり 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。昨日から近畿地方では梅雨入りが発表され、熊野でも朝からずっと雨が降り続いています。

一昨日のすっきりとした晴れ間の中、アクティブレンジャーが講師となって、近畿地方環境事務所が主催する吉野熊野国立公園「自然観察会」~採って、さわって、チョウ博士~を宇久井ビジターセンターにて開催しました。


国立公園やチョウについて

ビジターセンター周辺では、雨上がりだったためか、モンキアゲハ、カラスアゲハ、ナガサキアゲハの大型のチョウやキチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミなどに出会うことができました。

その後屋内に戻り、チョウについて種名、科名、雌雄や裏表の羽模様の違いなどを図鑑も利用してじっくり観察をしてもらいました。

ヤマトシジミ (表面の羽)

ヤマトシジミ (裏面の羽)
裏表が似ている種もありますが、ヤマトシジミのように全く異なる種もいます。

今後宇久井ビジターセンターの解説や展示も充実させていければと思います。

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2008年05月27日自然解説研修 【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。
もうすぐ梅雨入りのせいなのか、熊野は今日の夕方から曇りがちな日が多くなりそうです。
 
昨日地元の小学校の先生に対して、国立公園やネイチャーゲームについてレクチャーをさせてもらう機会を頂きました。

五感を使ったネイチャーゲームを中心にご紹介しました。

音や匂いを手がかりに自分のフィルムケースに入っているものと同じものが入っているケースの相手を探すゲーム
ケースを振ったり中の匂いを嗅いだりして探し当てます。


土壌中にいる生き物探し
最初は戸惑っていた先生もやりはじめると楽しんで探していました。

これを機会に小学生に対して、ネイチャーゲームをはじめ自然とふれ合う場を作ってもらうことを望みます。
自然は抽象的なものであるため、なかなか上手く感じてもらうことは難しいですが、今後先生方をはじめ多くの方々に観察会や出前講座を通じて、自然を体感できるような方法を広めていければと思います。

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2008年05月20日楯ヶ崎ウオーク 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

今は雨が上がり晴れ間が覗いた熊野からお伝えします。

先日の日記でもご案内したのですが、5/17(土)に熊野市の楯ヶ崎にてウオーキングイベントを開催しました。
天候にも恵まれ、暑いくらいの日差しが降り注ぐ中、楯ヶ崎が展望できる千畳敷まで整備された遊歩道を散策しました。


国立公園特別保護地区について
楯ヶ崎は国立公園内でも特に優れた自然景観が保たれている地域なので、最も規制の厳しい特別保護地区に指定されています。


遊歩道は木々が生い茂っているため、林内は日陰になり、比較的涼しかったです。

千畳敷から見た楯ヶ崎
先日竹野の日記で紹介があった玄武洞と同様の柱状節理と呼ばれる大きな割れ目が眼前に!

楯ヶ崎はアクセスが多少悪いですが、素晴らしい景観や自然を感じることができ、また船で海から観光することができます。近隣の方々が主な参加者だったのですが、初めて訪れたという方も多かったです。素晴らしい自然が身近にあることをもっと多くの人達に気づいてもらいたいと思います。

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2008年05月12日地質の日  【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは、先日から急に寒くなって、驚いています。

さて、5月10日は何の日かご存じでしょうか。今年から制定されたので、恐らくあまり知られていないとは思いますが、地質の日なのです!5月10日に明治時代に日本で初めて広域的な地質図が作られたことや地質の調査を扱う組織が設置されたことに由来しているそうです。

記念すべき年ということもあって、熊野でもふれあい行事「地質の日ウオークラリー~化石にマグマに黒潮大陸、太古の自然を感じよう~」を開催しました。
当日はあいにくの雨模様で、野外に出て実際に岩石や化石を見ることはできなかったのですが、プログラムを変更して室内で実施しました。

講師から地質や化石についての説明

オーソコーツァイトの観察(水をかけるとピカピカしてきます)

普段あまり地質について親しみが無いので、知らないことが多く興味深い話を聞くことができました。宇久井ビジターセンターでは岩石や化石について展示を行っていますので、是非一度ご覧ください。

岩石や化石についての展示

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2008年05月08日ウオークイベント 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。このところ気持ちが良い五月晴が続いていますね。宇久井のビジターセンターにも心地よい季節のためか多くの来館者がお越しくださっています。このような時期に散策するのは非常に気持ちがいいものですね。散策には素晴らしい時期ということでウオークイベントを予定しています!

三重県熊野市にある楯ヶ崎で実施する予定ですが、ここは国立公園の中でも一番規制の強い特別保護地区という地域に指定されています。興味のある方は是非ご参加ください!
~イベント情報~
楯ヶ崎ウオーク ~アクティブレンジャーと歩こう風薫る楯ヶ崎~
遊歩道沿いには、スダジイやタブノキなどの巨木があり、自然観察をしながら、岩のテラスとなっている千畳敷を目指して散策します。
【日時】
平成20年5月17日(土)9:30~12:00  予備日:5月18日(日)9:30~12:00
【場所】
三重県熊野市甫母町楯ヶ崎
【集合場所】
三重県熊野市甫母町 楯ヶ崎駐車場集合
【持ち物】
動きやすい服装、運動靴、帽子、タオル、飲み物、あれば双眼鏡
【参加費】
1人100円(保険代)
【参加対象】
5歳以上(小学生3年生以下は保護者同伴)
【定員】
15名(先着順)
【申込先及びお問い合わせ先】
近畿地方環境事務所熊野自然保護官事務所に電話にて。 Tel:0735-22-0342(受付時間:平日9:00~17:00)

千畳敷からの楯ヶ崎(写真では写っていませんが背景には熊野灘の大パノラマ!)

遊歩道沿いにある株別れした巨木

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2008年04月28日自然保護官と宇久井の森づくり ~木の名札づくり~ 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さんこんにちは。もう大型連休に入られた方もいらっしゃるかと思いますが、連休の谷間でも日記の方はしっかり更新していきます!

4月26日(土)に自然保護官と宇久井の森づくり~木の名札づくり~を開催しました。ビジターセンター周辺にある樹木に名札をつけてもらうものでした。


名札をつける樹木について調べています。葉から樹種を調べてもらったのですが、少し難しそうでした。

木の名札製作の様子。

名札をつけて回りました。あまりきつく締めると樹木に食い込んでしまうので、若干余裕があるように注意しながらつけてもらいました。

今後、この名札が遊歩道の利用者にとって参考になり、身近に感じてもらえればと思います。

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2008年04月24日脇役たち 【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。先日までは暑いくらいの天候でしたが、今日は強雨になっている熊野からお伝えします。

宇久井ビジターセンターの周辺にて花らしくない花や華々しくない花の開花が見受けられました。

ウラシマソウ(浦島草)<サトイモ科>

ウラシマソウという名前はこの赤紫色の苞の先から伸びているものを浦島太郎の釣り糸に見立ててついたそうです。比較的暗い林床に生育しています。
赤紫色の苞が花に相当する部分になり、この中に雄花や雌花が隠れています。また養分の貯蔵量によって雄株になったり雌株になったりします。

オオバコ<オオバコ科>

非常に小さな花を咲かせています。
踏みつけられる場所でよく生育し、逆にそうでないところでは育ちにくいそうです。この強い特徴を利用して、草相撲で遊ばれた方もいるのではないでしょうか。

目立たない植物にも目を向けてみるのもなかなか面白いと思います。

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2008年04月16日展望台完成 【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さんこんにちは。本日は宇久井ビジターセンター(http://www.ugui-vc.jp/)のホットな話題についてご紹介します。
昨年度末から宇久井ビジターセンター周辺における展望台や東屋の設置、ふれあいの森等の整備を行ってきました。この程その整備が終了し、明後日から展望台の利用が可能になります。宇久井半島の付け根部分や雄大な太平洋も眺望することができます!

上野展望台からの眺め
少し分かりにくいですが、両側が海で半島部の根本の部分になります。

東屋
休憩場所等にご利用ください。

ビジターセンター前にあるアセビ
鈴なりに咲いていたのでカメラに収めました。

これからも魅力があり、楽しんでいただけるビジターセンターづくりを目指していきたいと思います。散策するには最適な季節となっていますので、是非ビジターセンターに足をお運びください。ビジターセンターでは施設の位置や見所をご紹介していますので、先に立ち寄られることをお勧めします。

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2008年04月08日新しい力 【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

今日は昨日の豪雨と打って変わり、春の陽気を取り戻した天候となっています。こちらの桜の花は昨日の雨により、多くは落ちてしまいました。

さて皆さん、これは何だと思われますか。(ちょっと見づらくてすいません)
撮影:平成20年4月8日
答えは
シロダモの若い葉っぱです。
まだ産毛のような毛があり、柔らかく葉のような感じがしません。ビロードのような印象です。

時を経ると他の葉のようにしっかりとした葉になります。

裏面の葉は白いです。

新しい力の健やかなる成長を願います、また春を感じることができた瞬間でした。

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