吉野熊野国立公園 熊野
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2009年09月01日移動しない動物 【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
今朝の通学路には大勢の通学する生徒が見られ、今日から9月ということを再認識しました。
さて、磯のすき間などにしっかりと根付いて生息している生き物の紹介をしたいと思います。

カメノテ
名前の通り、カメの手を思わせるような形をしています。
カメノテは潮間帯(潮の満ち引きによって海中になったり陸上になったりする場所)の岩の隙間やくぼみなどに根付いた暮らしをしていて、かなりしっかりと固着しているので、そこから容易に移動する事はありません。海面が下がり陸上になると、上の写真のように爪状の殻で覆い乾燥から身を守ります。
潮が上昇し、海水がかかるようになると、この殻を開き始めます。そして固い殻を開き中から蔓脚(まんきゃく)と呼ばれるつる状になった黒い足のようなものを出します。

蔓脚を出しつつあるカメノテ
殻の中から出ている黒いものが蔓脚と呼ばれるものです。
カメノテは、海水につかった時に蔓脚をのばしてプランクトンを食べます。カメノテは貝の仲間ではなく、見かけとは似つかわしくないエビやカニなどの仲間です。ちなみに、写真には写っていないのですが、根元の柄部は食べる事ができ、経験上、貝の味というよりはエビ・カニのような味がします。
さて、磯のすき間などにしっかりと根付いて生息している生き物の紹介をしたいと思います。
カメノテ
名前の通り、カメの手を思わせるような形をしています。
カメノテは潮間帯(潮の満ち引きによって海中になったり陸上になったりする場所)の岩の隙間やくぼみなどに根付いた暮らしをしていて、かなりしっかりと固着しているので、そこから容易に移動する事はありません。海面が下がり陸上になると、上の写真のように爪状の殻で覆い乾燥から身を守ります。
潮が上昇し、海水がかかるようになると、この殻を開き始めます。そして固い殻を開き中から蔓脚(まんきゃく)と呼ばれるつる状になった黒い足のようなものを出します。
蔓脚を出しつつあるカメノテ
殻の中から出ている黒いものが蔓脚と呼ばれるものです。
カメノテは、海水につかった時に蔓脚をのばしてプランクトンを食べます。カメノテは貝の仲間ではなく、見かけとは似つかわしくないエビやカニなどの仲間です。ちなみに、写真には写っていないのですが、根元の柄部は食べる事ができ、経験上、貝の味というよりはエビ・カニのような味がします。
2009年08月26日バードセーバーをつくって野鳥を守ろう! 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
事務所横にある中学校のセミによる合唱団はまだまだ活動中ですが、今週に入って一気に空気が変わった印象を受けます。
昨日、「吉野熊野国立公園自然観察会 バードセーバーをつくって野鳥を守ろう!」を宇久井ビジターセンターにて開催しました。
最初に簡単なゲームをして緊張をほぐした後、ビジターセンター周辺にいる野鳥の観察を行いました。

野鳥を観察。トビを見て「茶色い!」と子供らしいストレートな感想が返ってきました。
身近にいるよく見られる野鳥でも普段何気なく見過ごしているようで、「こんなにじっくり見たことがなかった。」や「カラスに2種類あることを知らなかった。」などの声が聞かれました。春と秋に渡りを行う鳥の仲間の一つであるチドリの仲間「ハマシギ」が確認でき、鳥の世界からも秋の到来を感じられました。
その後ビジターセンターに戻り、この辺りで観察される簡単な野鳥に関するレクチャーを行った後、いよいよバードセーバーの作成作業を行いました。

バードセーバー作成の様子。皆さん思い思いの鳥を書いてくれました。
先日の8/11の日記でご紹介しましたが、バードセーバーは、野鳥が窓ガラスに衝突することを防ぐために、シール状のものに鳥の絵を描いて窓ガラスに貼るものです。皆さんの力作が衝突事故の防止につながればと思います。
昨日、「吉野熊野国立公園自然観察会 バードセーバーをつくって野鳥を守ろう!」を宇久井ビジターセンターにて開催しました。
最初に簡単なゲームをして緊張をほぐした後、ビジターセンター周辺にいる野鳥の観察を行いました。
野鳥を観察。トビを見て「茶色い!」と子供らしいストレートな感想が返ってきました。
身近にいるよく見られる野鳥でも普段何気なく見過ごしているようで、「こんなにじっくり見たことがなかった。」や「カラスに2種類あることを知らなかった。」などの声が聞かれました。春と秋に渡りを行う鳥の仲間の一つであるチドリの仲間「ハマシギ」が確認でき、鳥の世界からも秋の到来を感じられました。
その後ビジターセンターに戻り、この辺りで観察される簡単な野鳥に関するレクチャーを行った後、いよいよバードセーバーの作成作業を行いました。
バードセーバー作成の様子。皆さん思い思いの鳥を書いてくれました。
先日の8/11の日記でご紹介しましたが、バードセーバーは、野鳥が窓ガラスに衝突することを防ぐために、シール状のものに鳥の絵を描いて窓ガラスに貼るものです。皆さんの力作が衝突事故の防止につながればと思います。
2009年08月18日毒きのこ? 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
先日、遊歩道の巡視中に毒きのこと思わせるような、目を引く派手なきのこに出会いました。

タマゴタケ(テングタケ科)
左:タマゴタケの幼い頃(幼菌)、右:成長後(成菌)
茶色い地面に赤い色をしたこのきのこはよく目立ち、4~5本地面から顔を覗かせていました。
このきのこは、最初は白い膜に覆われていて、その後白い膜の中から赤い傘が現れます。白い膜に覆われている頃はタマゴの様な形状をしていることから、名前がついたようです。
図鑑によると、白いつばと柄を除けば非常に舌触りが良く、美味しい味だそうです。当種が属しているテングタケ科は毒きのこが多く、色味においてもいかにも毒きのこを彷彿とさせるものがみられます。
(きのこは種類の判別が難しく、毒きのこと見分けが難しい種類もありますので、安易に食べるのはお控え下さい。)
この日の巡視中には他にも素麺のような細く白い形状をしたシロソウメンタケやイグチの仲間など、多くのきのこに巡り会うことができました。

シロソウメンタケ(シロソウメンタケ科)
この様に傘をもたないきのこもあります。
日本産のきのこは推定4000種とも5000種ともいわれていますが、
はっきりと名前がついていない種類もあり、正確な数はわかりません。
未知なる事が多いきのこの世界に興味をもって調べてみるのも面白いかも知れません。
タマゴタケ(テングタケ科)
左:タマゴタケの幼い頃(幼菌)、右:成長後(成菌)
茶色い地面に赤い色をしたこのきのこはよく目立ち、4~5本地面から顔を覗かせていました。
このきのこは、最初は白い膜に覆われていて、その後白い膜の中から赤い傘が現れます。白い膜に覆われている頃はタマゴの様な形状をしていることから、名前がついたようです。
図鑑によると、白いつばと柄を除けば非常に舌触りが良く、美味しい味だそうです。当種が属しているテングタケ科は毒きのこが多く、色味においてもいかにも毒きのこを彷彿とさせるものがみられます。
(きのこは種類の判別が難しく、毒きのこと見分けが難しい種類もありますので、安易に食べるのはお控え下さい。)
この日の巡視中には他にも素麺のような細く白い形状をしたシロソウメンタケやイグチの仲間など、多くのきのこに巡り会うことができました。
シロソウメンタケ(シロソウメンタケ科)
この様に傘をもたないきのこもあります。
日本産のきのこは推定4000種とも5000種ともいわれていますが、
はっきりと名前がついていない種類もあり、正確な数はわかりません。
未知なる事が多いきのこの世界に興味をもって調べてみるのも面白いかも知れません。
2009年08月11日バードセーバー 【動物】【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
先日から台風の影響で、西日本を中心に豪雨に見舞われ、各地で被害が報告されたり、東北地方の梅雨明けの発表が見合わされたりと、今年の夏は異常気象の様相で、農作物の実りが心配です。
さて、皆さんは野鳥が窓ガラスなどの人工物に衝突した現場を目撃したことはあるでしょうか。鳥が窓ガラスや自動車などの人工物に気付かずに衝突することがあり、最悪の場合には死亡してしまいます。
宇久井ビジターセンターは四面とも大きな窓ガラスがある建物で、これまでに野鳥の衝突事故が何回か起きています。

宇久井ビジターセンターの窓ガラスに衝突した痕跡(少し分かりにくいですが、薄く白い跡が残っています)。一部、羽が付着していて、その衝撃の凄さが感じられます。ちなみに衝突した鳥はキジバト(別名ヤマバトと呼ばれるハト科の鳥)でした。
撮影:2009.04.04
痛ましい事故を防ぐために、ビジターセンターではバードセーバーと呼ばれる猛禽類(肉食で獲物を捕らえる鳥の総称)の絵の書かれたシールを窓ガラスに貼っています。

バードセーバー。窓ガラスに貼ることによって、鳥にガラスの存在を知らせる役割を果たし、衝突を回避することができます。
今月末に宇久井ビジターセンターにおいて、このバードセーバーと関連した自然観察会を予定しています。
双眼鏡やプロミナを使って、じっくり野鳥の観察をしたり、簡単なぬり絵をしてバードセーバーを作成したりする行事です。興味のある方は是非ご参加ください。
名 称:吉野熊野国立公園自然観察会
~バードセーバーをつくって野鳥を守ろう!~
主 催:近畿地方環境事務所
日 時:平成21年8月25日(火)9:30~12:00(受付は9:15~9:30)
場 所:宇久井ビジターセンター及び宇久井園地
内 容:野鳥観察及び工作作業
・双眼鏡の使い方
・ゲームと野鳥の観察
・講義「バードストライク(野鳥の構造物への衝突)とその対策」
・バードセーバー製作
持ち物:動きやすい服装、運動靴、帽子、タオル、飲み物、あれば双眼鏡
※双眼鏡は無償貸出可能
参加費:100円(保険代)
参加対象:小学生以上(小学校3年生以下は保護者同伴)
定 員:15名(先着順)
申込期間:平成21年8月21日(金)まで
申込方法:熊野自然保護官事務所へ電話にて申し込む。
Tel:0735-22-0342 電話受付時間:平日9:00~17:00
雨 天 時:雨天時は室内にて講義等を行う。大雨警報発令等、当日の状況等により熊野自然保護官事務所が開催が難しいと判断した場合は中止とし、参加者に事前電話連絡する。
さて、皆さんは野鳥が窓ガラスなどの人工物に衝突した現場を目撃したことはあるでしょうか。鳥が窓ガラスや自動車などの人工物に気付かずに衝突することがあり、最悪の場合には死亡してしまいます。
宇久井ビジターセンターは四面とも大きな窓ガラスがある建物で、これまでに野鳥の衝突事故が何回か起きています。
宇久井ビジターセンターの窓ガラスに衝突した痕跡(少し分かりにくいですが、薄く白い跡が残っています)。一部、羽が付着していて、その衝撃の凄さが感じられます。ちなみに衝突した鳥はキジバト(別名ヤマバトと呼ばれるハト科の鳥)でした。
撮影:2009.04.04
痛ましい事故を防ぐために、ビジターセンターではバードセーバーと呼ばれる猛禽類(肉食で獲物を捕らえる鳥の総称)の絵の書かれたシールを窓ガラスに貼っています。
バードセーバー。窓ガラスに貼ることによって、鳥にガラスの存在を知らせる役割を果たし、衝突を回避することができます。
今月末に宇久井ビジターセンターにおいて、このバードセーバーと関連した自然観察会を予定しています。
双眼鏡やプロミナを使って、じっくり野鳥の観察をしたり、簡単なぬり絵をしてバードセーバーを作成したりする行事です。興味のある方は是非ご参加ください。
名 称:吉野熊野国立公園自然観察会
~バードセーバーをつくって野鳥を守ろう!~
主 催:近畿地方環境事務所
日 時:平成21年8月25日(火)9:30~12:00(受付は9:15~9:30)
場 所:宇久井ビジターセンター及び宇久井園地
内 容:野鳥観察及び工作作業
・双眼鏡の使い方
・ゲームと野鳥の観察
・講義「バードストライク(野鳥の構造物への衝突)とその対策」
・バードセーバー製作
持ち物:動きやすい服装、運動靴、帽子、タオル、飲み物、あれば双眼鏡
※双眼鏡は無償貸出可能
参加費:100円(保険代)
参加対象:小学生以上(小学校3年生以下は保護者同伴)
定 員:15名(先着順)
申込期間:平成21年8月21日(金)まで
申込方法:熊野自然保護官事務所へ電話にて申し込む。
Tel:0735-22-0342 電話受付時間:平日9:00~17:00
雨 天 時:雨天時は室内にて講義等を行う。大雨警報発令等、当日の状況等により熊野自然保護官事務所が開催が難しいと判断した場合は中止とし、参加者に事前電話連絡する。
2009年08月04日職場体験 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
昨日梅雨明けを迎えた近畿地方ですが、熊野では昨日まではっきりとしない天気が続いていました。降水量も平年の倍近くに上ったようで、本邦最大落差を誇る那智の滝は、普段ならば3筋に分かれて流れる滝が水量の増加によって、1筋の太い滝になり、大きな音をたてながら流下しているようです。
先月末、地元の中学生が宇久井ビジターセンターへ職場体験に来てくれました。当センターでは、毎年地元中学生の職場体験を受け入れているのですが、今年は4名の生徒が体験に訪れました。
雑草やメダケが繁茂し、鬱蒼とした状態にあった園地内にある「自然観察の森」の草刈りをお願いしました。ここは今回参加してくれた中学生が、1年生の時に調査区を設置して樹木の計測をしてくれた思い出のある場所です。

園地内管理の様子。
ちなみに蚊取り線香を持ったり、長袖を着用したりとできる限りの万全な蚊の対策を講じ、少しは悩まされずに済んだようです。しかし敵はそれだけではなかったようで、トゲのある植物のアザミや見慣れない虫たちに格闘していました。
さすがは中学生で、真夏の作業にも関わらず、「部活よりは楽」と言ったり、昼休みでも外へ散策したりするなど、体力には驚かされました。
この他、園地内の清掃やイベントで使う材料の準備などもお手伝いしてもらいました。

最後に今回の体験についてまとめてもらい、成果物は屋外掲示板に展示しました。
この度の体験活動を「仕事の大変さや達成感を学べてとても良かった。」、「働くや大変さや仕事の楽しさを学べ、これからに生きてくると思います。」などと振り返ってくれました。
ビジターセンター周辺の園地は広い敷地なので、管理していくのが大変ですが、地元のボランティアの方々のご協力があって維持管理ができています。中学生達にはそうした状況を感じてもらえればと思います。
先月末、地元の中学生が宇久井ビジターセンターへ職場体験に来てくれました。当センターでは、毎年地元中学生の職場体験を受け入れているのですが、今年は4名の生徒が体験に訪れました。
雑草やメダケが繁茂し、鬱蒼とした状態にあった園地内にある「自然観察の森」の草刈りをお願いしました。ここは今回参加してくれた中学生が、1年生の時に調査区を設置して樹木の計測をしてくれた思い出のある場所です。
園地内管理の様子。
ちなみに蚊取り線香を持ったり、長袖を着用したりとできる限りの万全な蚊の対策を講じ、少しは悩まされずに済んだようです。しかし敵はそれだけではなかったようで、トゲのある植物のアザミや見慣れない虫たちに格闘していました。
さすがは中学生で、真夏の作業にも関わらず、「部活よりは楽」と言ったり、昼休みでも外へ散策したりするなど、体力には驚かされました。
この他、園地内の清掃やイベントで使う材料の準備などもお手伝いしてもらいました。
最後に今回の体験についてまとめてもらい、成果物は屋外掲示板に展示しました。
この度の体験活動を「仕事の大変さや達成感を学べてとても良かった。」、「働くや大変さや仕事の楽しさを学べ、これからに生きてくると思います。」などと振り返ってくれました。
ビジターセンター周辺の園地は広い敷地なので、管理していくのが大変ですが、地元のボランティアの方々のご協力があって維持管理ができています。中学生達にはそうした状況を感じてもらえればと思います。
2009年07月27日スノーケルを使って海中散歩 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
毎年恒例となっている串本海中観察会を開催しました。本観察会はスノーケルを使って、美しいサンゴや魚たちのいる海中景観を観察します。
午前中は屋内にて危険な生き物やスノーケル道具の使い方を習い、午後からいざ海中散歩へ。当日は波が高かったので、波の穏やかな「東出の浜」と呼ばれる串本海中公園センターの横の浜にて実施しました。
沿岸では降雨による海水の濁りがあり、海中観察をすることが困難でしたが、岸から少し離れると水も澄んできて観察がしやすくなりました。

頭に乗っているものは、講師の方が海中から拾ってきた海藻です。この様にウエットスーツを着用していると、楽に海面に浮かび上がります。

ウニの仲間で、体の回りに石や海藻等をくっつけて身を潜めているそうです。
こちらはブイのひもにくっついている危険な生き物です。

杉の葉に似た形をしており飛び出ているのがクラゲの仲間で、射されます。向こうから襲ってくるような生き物はほとんどいませんが、相手を驚かせたりすると攻撃してきたり、触れると射されたりする危険な生き物がいますので、海を利用する際には注意が必要です。
串本には今回ご紹介したように美しく、生き物たちの豊かな海が広がっていますので、是非一度お越し下さい。
午前中は屋内にて危険な生き物やスノーケル道具の使い方を習い、午後からいざ海中散歩へ。当日は波が高かったので、波の穏やかな「東出の浜」と呼ばれる串本海中公園センターの横の浜にて実施しました。
沿岸では降雨による海水の濁りがあり、海中観察をすることが困難でしたが、岸から少し離れると水も澄んできて観察がしやすくなりました。
頭に乗っているものは、講師の方が海中から拾ってきた海藻です。この様にウエットスーツを着用していると、楽に海面に浮かび上がります。
ウニの仲間で、体の回りに石や海藻等をくっつけて身を潜めているそうです。
こちらはブイのひもにくっついている危険な生き物です。
杉の葉に似た形をしており飛び出ているのがクラゲの仲間で、射されます。向こうから襲ってくるような生き物はほとんどいませんが、相手を驚かせたりすると攻撃してきたり、触れると射されたりする危険な生き物がいますので、海を利用する際には注意が必要です。
串本には今回ご紹介したように美しく、生き物たちの豊かな海が広がっていますので、是非一度お越し下さい。
2009年07月23日たたき染め体験 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
昨日の日本中が沸いた日食時に、残念ながら厚い雲に覆われていた熊野からお伝えします。
本日、地元の幼稚園児が宇久井ビジターセンターに遊びに来てくれました。幼稚園の先生に加えてVCのふれあいコーディネーターと私がスタッフとして、たたき染め※の体験とネイチャーゲームを行いました。
※紙や布に葉っぱや花をはさみ、上からたたいて草花の色をうつしとる染め物。
ビジターセンター周辺の園地へ材料となる外来種の花や葉っぱを採りに行きました。幼稚園児たちは葉っぱの形が「手袋みたい!」と言ったり、太い葉脈を「すごい模様がついてる!」と表現してみたりと、本当に発想が豊かだなと感じました。
持ち帰った葉などを紙にのせてその上から布を被せ、石でたたいてたたき染めを行いました。

たたき染めをしている様子。部屋に「トントントン」という音が響いていました。

染めた布を洗って、乾かしました。力作が並んできます。
たたき染めの後は、予めこちらで用意していた自然物と同じものを探し出す、ネイチャーゲームをしました。目に映るもの全てが新鮮なのか、ゲームよりも目の前にあるものに集中してしまう子もいました。

答え合わせの様子。5種類用意していたのですが、一番多い子は4種類の自然物を見つけてくれました。
たたき染めはたたくだけの染め物で誰でも簡単にできます。たたき染めはビジターセンターにて無料で体験できますので、是非ご参加下さい。
詳しくはこちらをご覧下さい。http://www.ugui-vc.jp/
本日、地元の幼稚園児が宇久井ビジターセンターに遊びに来てくれました。幼稚園の先生に加えてVCのふれあいコーディネーターと私がスタッフとして、たたき染め※の体験とネイチャーゲームを行いました。
※紙や布に葉っぱや花をはさみ、上からたたいて草花の色をうつしとる染め物。
ビジターセンター周辺の園地へ材料となる外来種の花や葉っぱを採りに行きました。幼稚園児たちは葉っぱの形が「手袋みたい!」と言ったり、太い葉脈を「すごい模様がついてる!」と表現してみたりと、本当に発想が豊かだなと感じました。
持ち帰った葉などを紙にのせてその上から布を被せ、石でたたいてたたき染めを行いました。
たたき染めをしている様子。部屋に「トントントン」という音が響いていました。
染めた布を洗って、乾かしました。力作が並んできます。
たたき染めの後は、予めこちらで用意していた自然物と同じものを探し出す、ネイチャーゲームをしました。目に映るもの全てが新鮮なのか、ゲームよりも目の前にあるものに集中してしまう子もいました。
答え合わせの様子。5種類用意していたのですが、一番多い子は4種類の自然物を見つけてくれました。
たたき染めはたたくだけの染め物で誰でも簡単にできます。たたき染めはビジターセンターにて無料で体験できますので、是非ご参加下さい。
詳しくはこちらをご覧下さい。http://www.ugui-vc.jp/
2009年07月17日ビジターセンター夏休みイベント 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
夏休みが目前に迫ってきましたので、和歌山県那智勝浦町にある宇久井ビジターセンターでは、夏休みに向けてこの度特別イベントの企画を立てました。

宇久井ビジターセンターで開催される夏休み特別イベントのちらし
海藻を押し葉にしてしおりを作成する「海藻押し葉体験」や漂着物でインテリアを作る「漂着物アート」、草花を紙や布に叩きつけてその色を写しとる「たたき染め」、自然の板や枝でキーホルダーなどの小物を製作する「おしゃれ小物作り」等々多くのものづくりイベントを企画しております。

海藻押し葉のしおり-作品例
ものづくりの他にも生物多様性センターが企画・運営を行っている「いきものみっけ」※に連動させた「宇久井半島いきものみっけレース」、国立公園の映像展、またビジターセンターの園地管理等をしていただいている宇久井海と森の自然塾が主催しているイベントなど、多数のイベントを企画しています。
事前予約が必要なものや実施時間が決まっているものもありますので、詳細はこちらをご覧下さい。http://www.ugui-vc.jp/
宇久井海と森の自然塾主催イベント:http://shizenjuku.syakuhati.com/info.html
※環境省生物多様性センターが、一般の方々に対して身近で観察された生き物の情報提供を呼びかけている取り組み

宇久井ビジターセンターで開催される夏休み特別イベントのちらし
海藻を押し葉にしてしおりを作成する「海藻押し葉体験」や漂着物でインテリアを作る「漂着物アート」、草花を紙や布に叩きつけてその色を写しとる「たたき染め」、自然の板や枝でキーホルダーなどの小物を製作する「おしゃれ小物作り」等々多くのものづくりイベントを企画しております。
海藻押し葉のしおり-作品例
ものづくりの他にも生物多様性センターが企画・運営を行っている「いきものみっけ」※に連動させた「宇久井半島いきものみっけレース」、国立公園の映像展、またビジターセンターの園地管理等をしていただいている宇久井海と森の自然塾が主催しているイベントなど、多数のイベントを企画しています。
事前予約が必要なものや実施時間が決まっているものもありますので、詳細はこちらをご覧下さい。http://www.ugui-vc.jp/
宇久井海と森の自然塾主催イベント:http://shizenjuku.syakuhati.com/info.html
※環境省生物多様性センターが、一般の方々に対して身近で観察された生き物の情報提供を呼びかけている取り組み
2009年07月09日梅雨の風物詩【動物】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
このところ熊野では梅雨空が続いていて、どんよりとした空模様の日々です。6月は空梅雨と感じさせられる天候でしたが、今月に入って梅雨らしい天候が多く、季節感を強く感じます。
梅雨から連想されるものの1つといえば、カタツムリ。先日の5/28の日記でふれた九龍島での環境調査の際に、とても愛くるしいカタツムリがいました。
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ゼイギセル(キセルガイ科)
このカタツムリはとても小さく、成長しても小指の爪位の大きさしかありません。でもよく見てみると、しっかりと触角の先に目が確認できます。小さくてもしっかりとした構造をしていて感嘆してしまいます。また幼貝は写真のような形状ではなくメガホンのような形をしていて、成長するにつれて名称のごとく穴の向きが上を向いたキセルの形に成長するそうです。
しばらく梅雨時期でぐずついた天気が続きますが、こうした生き物たちにとっては恵みの雨となっている事に思いを馳せながら、この梅雨を過ごしたいと思います。
梅雨から連想されるものの1つといえば、カタツムリ。先日の5/28の日記でふれた九龍島での環境調査の際に、とても愛くるしいカタツムリがいました。
ゼイギセル(キセルガイ科)
このカタツムリはとても小さく、成長しても小指の爪位の大きさしかありません。でもよく見てみると、しっかりと触角の先に目が確認できます。小さくてもしっかりとした構造をしていて感嘆してしまいます。また幼貝は写真のような形状ではなくメガホンのような形をしていて、成長するにつれて名称のごとく穴の向きが上を向いたキセルの形に成長するそうです。
しばらく梅雨時期でぐずついた天気が続きますが、こうした生き物たちにとっては恵みの雨となっている事に思いを馳せながら、この梅雨を過ごしたいと思います。
秋の気配は浜辺にも確実に訪れてきています。宇久井ビジターセンターの散策路の一つである地玉の浜でも浜辺の植物から確認できました。
ハマオモト(ヒガンバナ科)の花と実
ハマカンゾウ(ユリ科)の花と実
ハマナタマメ(マメ科)の花と実
これらの花期は主に夏で、現在花を咲かせているのはハマナタマメだけです。
地玉の浜は礫浜ですが、晴れた夏に素足では歩くことが出来ない程高温になります。また、海からの潮風をさえぎるものもなく、潮風が直接吹き付けます。その様な過酷な環境でも色々な海浜植物たちが生育しています。今花を咲かせているハマナデシコやハマゴウにもしばらくすれば実りの時期が来ることと思います。