ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 熊野

355件の記事があります。

2007年06月21日長い航海? 【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さま、こんにちは。
各事務所からも報告されているように、今日の熊野も梅雨の晴れ間?となっています。

 先日、宇久井半島にある地玉の浜、稲荷の浜、大蛇島にて漂着物の調査を行いました。海岸にはペットボトル、空き缶、流木、浮き等の漁業用具など様々なものが打ち上げられていました。まだ取りまとめきれていないのですが、やはり外海である地玉の浜では、海外からの漂着物も多く、遙かオーストラリアから流れ着いたものも有りました。ペットボトル等のバーコードが記載されているものは、そこから国名が判別できます。


写真:調査地(大蛇島)風景(2007.06.19撮影)

写真:オ?ストラリアからからの届きもの(2007.06.19撮影)

写真:こちらは韓国から(2007.06.19撮影)

写真:インドネシアのペットボトルでバーコードがインドネシアの国番号です。(2007.06.19撮影)

海は遠方まで繋がっているのだと感じさせられた1日でした。
しかし、分量的には日本のものが圧倒的に多いので、ゴミ等を捨てないよう環境美化にご協力お願いします。

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2007年06月14日ゆかし潟「干潟の観察会」 参加者募集!【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さま、こんにちは。
今後、熊野では、ようやく梅雨らしい雨模様の天気が続く見込みです。

先日、下見のご紹介をしたゆかし潟の観察会の詳細が決定したので、ご紹介したいと思います。ゆかし潟は川からの真水と海からの塩水が入り込む汽水湖です。湖の周辺や河口付近では、他地域では見ることの出来ない特殊な環境を形成しています。
ハマボウ、フクド、ハママツナ等の希少な植物やゴマハゼ、チチブ、スジエビモドキ、アシハラガニ等の動物が多数観察でき、詳しい解説まで聞けちゃいます!


写真:前回の観察会の様子 (03.07.27)

写真:ハマボウ 7月から8月の間、非常にきれいな黄色の花で私たちを楽しませてくれます。(03.07.27)

?詳細はこちら?
○タイトル:  ゆかし潟「干潟の観察会」?夏の干潟とふれあおう?
○主催:  環境省近畿地方環境事務所
○後援:  那智勝浦町(予定)
○日時:  平成19年7月1日(日)
      9:15?12:00(受付は9:00?)
○場所: 那智勝浦町大字二河(ゆかし潟)
○集合場所:  那智勝浦町立三川小学校駐車場
○対象:小、中学生と保護者(小学3年生以下の参加には保護者の同伴が必要です)
○講師: 熊野自然保護連絡協議会 瀧野秀二氏
○定員: 20名(先着順です)
○参加費: 100円(傷害保険代です)
○持ち物:弁当、水筒(飲み物)、雨具、タオル、着替え、履き替え用の靴 
○服装: 帽子、濡れても良い服装・靴(カキ殻が多く有り、危険なためサンダルは不可) ※当日はひざあたりまで水に浸かります。
○申込方法: 6月29日(金)までに近畿地方環境事務所熊野自然保護官事務所に電話で申込む。(TEL:0735-22-0342 受付時間 平日8:30?17:30)

※ 写真は前任の自然保護官の撮影です。

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2007年06月12日海岸植物の花ざかり 【植物】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちわ、熊野ARの鈴木です。
汗ばむ季節となりましたね。隣の自然保護官のおでこは、最近ぴかぴかしています。

海岸にも夏の風が吹き寄せて、宇久井半島の地玉(じごく)の浜では、ハマオモトやハマカンゾウが咲き始めました。駒が崎灯台の崖にもちらほらと橙色のハマカンゾウが咲いているのがわかりした。海とのコントラストも綺麗です。

写真:ハマオモト(手前)とハマカンゾウ(2007.6.11撮影) 

ハマカンゾウ(ユリ科):花は一日でしぼんでしまうそうです。橙色が海岸でとても映えています。 
ハマオモト(ヒガンバナ科):別名ハマユウともいいます。花は繊細な構造をしていて、宇久井半島の代表種のひとつです。

あつい、あつい夏がこれから訪れますが、海辺の散歩は気持ちよさそうです。

※宇久井半島のハマオモトとハマカンゾウは指定植物です。 採らずに、見て楽しんでください。

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2007年06月07日ウミガメのパトロール、初上陸そして2日連続産卵 【動物】【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

皆さん、こんにちは。
今日も暑くなりそうな熊野からお伝えします。

今日は先日実施したウミガメパトロールについて報告したいと思います。
ウミガメ類は世界に7種生息(日本には5種生息)し、その全てがレッドリストに登録されています。このうちアカウミガメは、日本沿岸が北太平洋唯一の産卵地となっていて、この貴重な産卵地が吉野熊野国立公園内の三重県七里御浜と和歌山県王子ヶ浜にあります。しかし日本全国でウミガメの産卵数は1990年以降激減しています。
このような経緯の中、ウミガメ産卵地域となっている当地域は10年前から産卵期である5月?9月の期間、車両の乗り入れ規制を行っています。月に1回、環境省と熊野の自然を考える会、新宮市ウミガメを保護する会及び県や市町村の自治体の方々と共に乗り入れ車両の確認のパトロールを実施しています。先日その第2回目が行われ、乗り入れ車両の轍が1件確認されました。

写真:車両の通行があったと思われる轍(撮影:07.06.01)
ウミガメの卵は車両通行時の数百キロといわれる負荷に耐えることが出来ません。

写真:海岸風景(撮影:07.06.01)
直線的な海岸線が続いていて、非常に見通しがよいです。

写真:道の駅「紀宝町ウミガメ公園」に飼育されているアオウミガメ(撮影:07.06.01)

そしてパトロール後の一昨日、アカウミガメの初上陸と初産卵に続き、昨日も産卵が確認されました!
初産卵は昨シーズンに比べて10日ほど遅いのですが、137個の卵が産み付けられていたそうです。卵は台風時に波がかかる可能性があるので、ふ化場へ保護されました。今後の産卵と卵のふ化に期待したいと思います。

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2007年06月05日子どもパークレンジャー、誕生! 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちわ、熊野ARの鈴木です。
今日は6月2日(土)に宇久井半島で開催した「子どもパークレンジャー」の報告をします。

今回の子どもパークレンジャーでは、チョウにスポットを当ててレンジャーの仕事の1つである「自然環境調査」を体験してもらうべく、チョウの採集と標本作成を行いました。参加した子どもパークレンジャーは23人。どの子も昆虫にとても興味を持った子達で、事前レクチャーの時はレンジャーもびっくりの正解率!!すばらしいです?。

写真:元気よく手をあげて答えてくれました。(2007.6.2撮影)

その後、講師の先生に昆虫の採集方法や三角紙への入れ方などなどを教わり、いざ宇久井半島の遊歩道へ!先生の華麗な網さばきに歓声を上げつつ、みんな一生懸命にチョウを捕まえていました。とても採集に苦労していた女の子も、大きなモンキアゲハを捕まえることができましたよ。

写真:先生に群がる子どもパークレンジャー (2007.6.2撮影)

捕まえたチョウをいざ標本へ。先生に標本の作り方を教わるとき、みんなの目はもう真剣。先生の言葉ひとつひとつを聞き漏らさないよう、静かに耳を傾けていました。標本作成は細かい作業ですが、子ども達は結構器用で、綺麗な標本を作成していました。

写真:先生の話にみんな真剣。(2007.6.2撮影)

写真:思っていたより、かなり器用です!(2007.6.2撮影)


標本にしたチョウについて、図鑑を使って学名や食草を調べたり、標本をじっくり観察して特徴を調べたりして、そのまとめをグループになって発表しました。みんな少し照れながら、自分の作った標本を見せ合っていましたよ。

写真:照れつつ、発表中。(2007.6.2撮影)

標本にすることによって、じっくりとチョウの形態を観察することができるということ、今日この日に宇久井半島にこの生物がいたという証となること、そして今後、生物の進化、生物分類学を解き明かすための1つの材料になるということ、それから1つの命の尊さを実感し、学んでもらえたのではないかなと思っています。

今年、熊野地域では子どもパークレンジャーをあと3回実施予定です。
どんな子どもパークレンジャーが誕生するか、今からとっても楽しみです。

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2007年05月31日調べる調べる調べる、そして蓄積 【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちわ、熊野ARの鈴木です。
今日のタイトルは、「調べる調べる調べる、そして蓄積」。熊野のARになって明日でまる2年。時間が流れるのは早いなあと実感しております。この2年、熊野地域について自然環境や地域の取り組み、それから方言などなど色々なことを教えてもらいました。これからは特に、それらの情報をペースを作って蓄積していきたいなあと思っています。

そこで最近、調べる調べる調べる…を実行しています。
第1段としては、宇久井半島の海岸の漂着物調査や海岸植物群落の調査です。
現地調査をしている段階で、まだきちんとした調査は出来ていないのですが、調べて調べて調べて、そして蓄積していきたいなと思っております。

調査報告は、乞うご期待あれ。


写真:調べる調べる調べる、鈴木in宇久井・稲荷の浜(2007.5.18撮影)

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2007年05月30日熊野川巡視 【植物】【その他】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

 皆さま、こんにちは。
 近日、曇り空が続き涼しく過ごしやすい気温となっている熊野です。

 昨日、吉野熊野国立公園の河川地域にあたる熊野川に、カヌーを使用して巡視に行って参りました。大峰山脈や大台ヶ原を源流とする熊野川は深いV字谷を刻み、観光として川舟下りが行われているように、非常に素晴らしい渓谷を眺めることが出来ます。

写真:出発前のカヌー3挺



写真:船上から見た熊野川
絶壁が眼前に迫っており、山に囲まれている感じです。

巡視途中、天照大神と熊野権現が碁を打ったいわれがある昼嶋という大きな岩に登りました。

写真:昼嶋からみた風景
川舟下りの舟が写っています。

写真:昼嶋に咲いていたムシトリナデシコ

写真:昼嶋に咲いていたテリハノイバラ 
まだ咲き始めのように感じました。

 川下りはこれから気温が高くなるにつれ、楽しみやすくなると思いますので、皆さまも素晴らしい峡谷を体感してみてはいかがでしょうか。 
※撮影日は全て07.05.29です。

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2007年05月24日干潟観察会近日開催!【植物】【動物】【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸

昨日、早くも今年初めて蚊に家へ侵入された熊野ARの畝井です。
近日、観察会開催地であるゆかし潟に下見に行ってきました。ゆかし潟は紀南地方では唯一の汽水湖で、珍しい植物を含め多数の生き物が観察できます。


写真:案内板(撮影:07.05.17)
?カニ類?





写真:上;アシハラガニ、中;アカテガニ、下;カクベンケイガニ(撮影:07.05.17)
カニ類は多数観察できました。
?植物?



写真:上;ハマサジ、下;フクド(撮影:07.05.17)
どちらも和歌山県のレッドデータブックに登録されています。
?ハゼ類?



写真:上;ウロハゼ、下;ビリンゴ(撮影:07.05.17)
とても素早い身のこなしで多くは逃げられました。

このほかにも県内の他地域ではあまり見ることが出来ないハマボウ、シバナ、ハママツナ等が自生しており、ハマボウは観察会を実施する頃には花が咲くところを観察できると思います。
この様なゆかし潟において干潟の観察会を予定しています。乞うご期待下さい!

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2007年05月23日これであなたも昆虫博士☆ 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちわ、熊野ARの鈴木です。
今日は6月2日(土)に開催する「子どもパークレンジャー」についてお知らせします。

子どもパークレンジャーとは???
国立公園や世界遺産地域などの自然を保護・管理する仕事をしている環境省の自然保護官を、レンジャーと言います。そのレンジャーと一緒に、子供達に自然の中で活動をして、自然の面白さや大切さを体験できる活動をしてもらうプログラムです。

吉野熊野国立公園の熊野地域では、この「子どもパークレンジャー」を全4回実施する予定です。そして第1回目は6月2日!!那智勝浦町宇久井半島にある宇久井ビジターセンターで昆虫採集と標本制作を行います。詳細はこちら↓↓↓

「採って・触って・みる見る昆虫!これであなたも昆虫博士」
【開催日時】平成19年6月2日(土)9:30?16:00
【参加対象】小学4?6年生
【定員】20名
【参加費】200円(材料費含む)
【内容】宇久井半島にいるチョウをつかまえて、標本を作ります。標本をじっくりと観察して、チョウの特徴や生態について学びます。
【申し込み先】大杉谷自然学校 TEL:0598-78-8888 
【募集締切】平成19年5月30日(水) 定員に達し次第締め切ります

応募お待ちしていま?す。


写真:昆虫標本づくり(2007.5.22撮影)

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2007年05月15日地域の魅力たっぷりの磯遊び 【イベント】

吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか

こんにちわ、熊野ARの鈴木です。
「半袖求む!」という気候となっている熊野から、今日は「磯遊び」イベントの報告をしたいと思います。

先週の日曜日に、宇久井ビジターセンターの運営をしている「宇久井海と森の自然塾」が、宇久井半島にある「地玉(じごく)の浜」で磯遊びイベントを実施しました。

参加者は17人。ちびっ子も、お父さんお母さんも、磯の生き物に夢中になっていました。採集した生き物の「名前やその由来は?」、「どんなものを食べて暮らす生き物なのか?」、「おいしい?」などなど様々な質問が飛び交いました。地元の自然塾の方からは、「宇久井ではコゴナリ・シンゾウと呼んでいる生き物の正式な名前は何なのか?」という質問もありました。
正解は…コゴナリは「ヒザラガイ」の事、シンゾウは「マツバガイ」の事でした。マツバガイは地元の方はよく食べているようです。しかし、そのなかにベッコウカサガイも混ざっていたので、2種の総称を呼んでいるのかなあと思います。

その他にも、イソスジエビやヒライソガニやショウジンガニ、ミズガイやイザリウオなどなどなど、面白い生き物をたっぷり観察することができました。

写真:色々な生き物に、夢中。(2007.5.13撮影)

その後はヤドカリレース!これがちびっ子にはたまらない様子でした。歓声をあげて、自分の選んだヤドカリを応援していましたよ。優勝はアマオブネを宿にした「ヤドキング」。ものすごく強く、環境省号はまったく太刀打ちできませんでした?。


写真:燃え上がるヤドカリレース(2007.5.13撮影)

お昼ごはんはめはりずしやマンボウのキモ和え、フノリのみそ汁などなど、地元ならではの料理に舌鼓を打ち、おなかいっぱいになって終了しました。

宇久井海と森の自然塾が主催した今回の「磯遊び」は地域の魅力たっぷりのイベントで、宇久井の面白さを伝える事のできたイベントになったのではないかと思います。


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