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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 神戸

171件の記事があります。

2011年07月07日六甲山古代信仰の面影を歩く【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。神戸自然保護官事務所の小保根です。

本日7月7日はご存知の通り七夕ですが、神戸の空はあいにくの雨模様です。これでは彦星と織姫も逢うことができないなぁと思っていたのですが、七夕伝説を調べてみると、雨が降って天の川が増水して渡れなくなった場合は、「カササギ」が群れをなして橋を作り、その上を渡って出会えるそうなんです。スズメ目カラス科のカササギは全長約45㎝で、主に九州北西部に分布しており、兵庫県でも繁殖記録はあるそうです。是非本日の夜はカササギに頑張ってもらいましょう。

さて、先日は兵庫県山岳連盟主催の「自然観察山歩 六甲山古代信仰の面影を歩く」に参加しました。この日のコースは、六甲山の六甲ケーブル山上駅~心経岩~石の宝殿~東お多福山までの全長約10kmのコースです。

朝9時半に六甲ケーブル山上駅に集合し、まずは心経岩を目指します。
兵庫県山岳連盟の他に「ひよこ登山会」の方々も参加されていて、総勢39名の大所帯となりました。今回は特に女性の参加者が多く「この年になると女性の方が強いんだよ~」と嘆いている男性の方もいらっしゃいましたが、参加者の方全員とも足取り軽く、急な下り坂も難なく進まれていました。さすが日頃から山に登っているだけあります☆



この時期の六甲山には色々な実がなっていて、中でも木イチゴはとても美味しく、女性の方々にはとても人気でした。

途中、休憩も兼ねて私から国立公園の解説をさせてもらいました。六甲山は瀬戸内海国立公園六甲地域として昭和31年に指定されました。今回参加された方々は六甲山が国立公園に指定されている事をご存じでしたが、実際には知らない人も多く、これからも認知度向上に向けた活動をしていきます☆

休憩を終え、心経岩を目指します。



大きな岩の断面にお経が彫られているのがわかりますか?この岩に向かってお経を唱える方もいるそうです。お経が彫られた大きな岩には厳格な雰囲気が漂っていました。

その後、東お多福山を目指しつつ午後1時にランチタイムとなりました。



お昼を食べた後、地図に詳しい方から山の地図の読み方を教わりました。街中と違い、山にはコンビニやガソリンスタンドなどの目印がないので、まず自分のいる場所が尾根なのか谷なのかを判断する事が重要だそうです。地図の縮尺も六甲山を歩くなら25,000分の1の地図が良いのだそうですよ☆非常に勉強になりました。

午前中は晴れ間も見えていたのですが、午後から急に天気が崩れ、傘を差したりカッパを着ながら山を降りました。山の天気は変わりやすいので必ず雨具は準備しておきましょう☆

午後3時に東お多福山登山口に到着し、この日は解散となりました。途中雨も降りましたが、怪我もなく、梅雨の六甲山を満喫できる自然観察山歩となりました。

六甲山では各地でこのようなイベントが開催されていますので、皆さんも是非参加してみて下さい☆

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2011年06月20日海域調査【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
梅雨に入り、六甲山では「コアジサイ」が咲いています。


街でよく見かける一般的なセイヨウアジサイよりも小さく、何か上品で可憐な雰囲気が感じられます。その季節特有の自然を見つけて、気分は晴天にしたいものですね。


 さて先日、洲本市の成ヶ島にて海域調査が行われました。以前から何度か紹介していますが、成ヶ島には貴重な生物がたくさん生息しています。
(過去の成ヶ島を紹介した日記はこちら→http://c-kinki.env.go.jp/blog/search_plus.php?p=0&pn=1&submit_search_plus=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&search_word=%E6%88%90%E3%83%B6%E5%B3%B6&search_ao=0&search_date=2011-06&search_ds=2&search_d1=2010-10-00&search_d2=2011-06-09&search_user_id=)

今回はそれらの貴重な生物の生息状況などを調査するため、成ヶ島周辺の泥の中に住む生物や、海中に繁茂するアマモ等の確認をしました。



泥の中に生息する生物の調査では、ふるいを使って泥の中の生物を取り出し、同じ形をした生物ごとに分けていきます。とても細かい作業ですね。ここでは大まかな形ごとに分けるだけで、後ほど顕微鏡を使って同定するそうです。

また、成ヶ島の周囲のアマモ調査では、実際にダイバーが海中に潜って生息状況を調査しました。残念ながら、海中のアマモ調査をしていたダイバーの写真はカメラの故障が原因で取り出す事ができませんでした。
このアマモという海藻は魚などの多くの生物の住処になっており、アマモが繁茂したアマモ場は非常に貴重で、新聞でもたびたび取り上げられています。



成ヶ島では、貝類だけでも300種類以上の生息が確認されていて、大阪湾で60年間生息が確認されていなかった貝も発見されているんです!

高速道路の「休日上限1000円」が終了し、明石海峡大橋を渡るのが難しくなってしまったかもしれませんが、是非みなさんも成ヶ島で生物探しをしてみてはいかがでしょうか☆

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2011年06月07日グルーム祭【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
暑い日が続き、本格的な夏へ向けて心も体も準備が整ってきているでしょうか。ご存知の通り、環境省では6月1日より「スーパークールビズ」を実施しています。従来まで着用が不可だった「ポロシャツ」「アロハシャツ」「Tシャツ」「ジーパン」「スニーカー」等が解禁となりました。(詳しいスーパークールビズの内容はこちら→http://www.challenge25.go.jp/practice/coolbiz/coolbiz2011/about.html)
神戸自然保護官事務所でも積極的にスーパークールビズを取り入れ、事務所内ではTシャツ・ジーパン・サンダルでCOOLに決めています。過去最大の電力不足の危機に直面していますが、皆さんも明るく楽しく節電に取り組んで行きましょう☆

さて6月5日は、環境保全について関心を深めよう!という「環境の日」に定められており、自然と親しむ為のイベントが各地で開催されています。
六甲山記念碑台でも6月5日の「六(6)甲(5)山の日」にちなんで「グルーム祭」が開催されました。
「グルーム祭」とは、六甲山を憩いの場として開いたアーサー・ヘスケス・グルームさんの功績をたたえ、合わせて夏山シーズンの安全祈願を行うイベントです。

午前10時半、六甲山小学校と六甲山幼稚園の生徒達によるクラッカーで開会しました。



なんと、神戸市のマスコットキャラクターの「ワケトン君」も駆け付けてくれました☆愛らしい姿に子ども達も大盛り上がりです。

六甲山では冬の冷え込みが厳しく、山頂ではマイナス10℃になる事もあります。その寒さを利用し、昔は池に張った氷を保管しておき、初夏に三宮などの街に売っていたそうです。
その時の様子を再現するかのように、「かんこおり!かんこおり!」の掛け声と共に、大きな氷が運ばれてきました。



この氷は、今年の「氷の祭典」で使用された一部をおがくずで包み、土の中に埋めて保存しておいたもので、当時はこのような方法で保存していたそうです。

その他、松尾稲荷神社の宮司さんによる安全祈願祭、アーサー・ヘスケス・グルームさんのご親族の方への花束の贈呈、男声合唱団「シルバーボイス」の方々による合唱、樽酒の鏡割りなどが行われました。



六甲山では滑落や転倒事故などが増えてきています。初心者にも親しみやすい六甲山ですが、登山の際には細心の注意を払い、怪我のないようにしましょう☆

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2011年05月25日RPT【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
近頃はとても暑い日が続いたかと思うと雨が降ったりと不安定な天気が続いています。特に今週から来週にかけては雨が続き、間もなく梅雨入りの予感がしますね。

さて本日は、梅雨入り前に是非歩いて頂きたい六甲山の歩道を紹介したいと思います。

「かわうそ池」を出発し「黄蓮谷(おうれんだに)」を抜け「石楠花山(しゃくなげやま)」の展望台を目指す、約2時間半のルートです。このルートは「摩耶山登山線道路」と「近畿自然歩道」の一部を通るのですが、この2つの歩道は国立公園の景観を楽しむための重要な「公園事業道路」として位置づけられています。

私の巡視してきた時の様子をご紹介致しますので、日記を読みながら実際に歩いている気分になっていただければ嬉しいです。

それでは【ロールプレイング登山】に出発です!

まずは「かわうそ池」の横から「黄蓮谷(おうれんだに)」を目指します。



この歩道は瀬戸内海国立公園六甲地域の「第一種特別地域」という規制の厳しい場所にあり、自然の姿が残るとても風情のある歩道です。
途中川を渡るのに橋が無く、川の石の上を通って渡る場所もありました。石の上にはコケが生えているので滑らないように気をつけましょう。

まだまだ先に進みます。



途中、間伐が行われている場所がありました。間伐がされていない里山は、木の密度が高く林床が暗くなってしまい、林床の植生が育たなかったり、木の成長が妨げられてしまいます。なので、間伐は里山の管理には欠かせない作業なんです。

さて残り半分!先に進みましょう。



ようやく目的地の「石楠花山」の展望台に着きましたが、あいにくの霧のため展望台からは何も見えませんでした。残念。

今回ご紹介したコースは、途中に石の上を通って川を渡る場所も有りましたが、比較的分かりやすく、初心者の方でも楽しめる歩道だと思います。しかし、霧に包まれたり、暗くなってしまって道を見失ってしまう事があるかもしれません。
巡視中に道に迷ってしまった方がいましたが、その方は観光案内の簡易な地図しかもっておらず、まったく逆方向に来てしまっていました。
登山前にはしっかりと経路の確認をし、おおよその所要時間などを調べ、登山をする際には等高線や歩道の記載されている1/10,000~1/25,000の地図を持っていくようにしましょう!
今回私は展望台からの景色を見る事ができませんでしたが、まだ見ぬ絶景を求めて是非一度足を運んでみて下さい☆

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2011年05月20日ゴミ清掃研修【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。連日の良い天気のおかげで日に焼け過ぎてしまい、5月中だと言うのに2回も皮が剥けてしまいました。私はメラニンの数が多いせいか、すぐに色黒になります。メラニンは褐色の色素なのですが、日光に含まれる紫外線を吸収して無害化してくれると言われています。色白の方はこのメラニンが少ないので、特に日焼けには気を付けたいですね。

さて、先日は淡路島の由良にある「成ヶ島(なるがしま)」「生石公園(おいしこうえん)」で、漂着ゴミの清掃を行いながら、施設の整備状況の確認や地元の方々との意見交換等を目的とする所内研修が行われました。この研修には環境省近畿地方環境事務所から8人、環境省神戸自然保護官事務所から2人、きんき環境館から1人の計11人が参加しました。

午前中は「成ヶ島」の漂着ゴミ清掃を、海岸付近を中心に約2時間行いました。



拾ったゴミの量は、可燃物が19袋(90L)、不燃物が6袋(30L)でした。
以前の日記でも書きましたが、ペットボトル・弁当の容器・ゴルフボール・車のタイヤ等々、色々な種類のゴミがありました。(【成ヶ島クリーン作戦】の日記はこちら→http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/01/20/index.html)

お昼には東屋(あずまや)に集まり、地元の「国立公園成ヶ島を美しくする会(成美会)」の方々と、毎月ボランティアで行って頂いている清掃活動の状況や課題について意見交換を行いました。



長年ゴミ清掃をしていると、その年ごとに漂着してくるペットボトルの種類を見て「数年前はスポーツドリンクが人気だったが、今年はお茶が人気だな。」というように、その年に流行った飲み物がわかるのだとか☆

午後は「生石公園」に移動し、引き続きゴミ清掃と整備状況の確認を行いました。



一日ゴミ袋を持ちながらゴミ拾いを行ってみると、何十年も前に捨てられたような空き缶から最近のペットボトルまで、本当に様々なゴミが落ちています。地元の方が「ゴミ問題は人間の生活を止めない限りずっと付きまとう問題だ。」とおっしゃっていましたが、自然環境を維持していく上でゴミ清掃活動は永遠に続けていかなければならない活動です。
近畿地方環境事務所の職員は直接地元の方々と接する機会がないため、普段なかなか聴く事の出来ない苦労話や今後の課題等を聴く事ができました。
「成ヶ島」や「生石公園」の自然環境が良好に保たれているのも地元の方々の協力があってこそ、ということを改めて実感する研修となりました。
今までも巡視中にゴミが落ちていた場合は拾うように心がけていましたが、今後も注意して巡視を行いたいと思います。

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2011年05月06日唐船山【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?幸い天気も良かったので、海や山などの自然と触れ合った方々も多かったのではないでしょうか。

さて、本日は兵庫県で一番低い山のご紹介です。

兵庫県で一番低い山は兵庫県赤穂市にある「唐船山(からせんやま)」という山なのですが、さて、その標高は一体何mでしょうか?



正解は、なんと標高19mなんです!
神戸市の長田区にそびえ立つ、身長18mの「鉄人28号」と同じぐらいの高さしかありません!



唐船山の入り口から山道を登ると約2分程で頂上に到達しました。



「唐船山」には、日本が唐の国と往来していたころの唐船が、赤穂の沖で嵐に遭ってしまい、船が沈没し、その沈没した船に千種川の土砂が徐々に堆積して山が出来たという伝説があります。沈没船の上に出来た山なので、頂上で足踏みすると「ドンドン」と内部の空洞で反響すると言い伝えられています。素敵な伝説ですね。
私も登頂して足踏みしてみましたが、実際に響くかどうかは皆さんも登山して確かめてみてください☆

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2011年04月28日同定【動物】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。

本日は、動物の同定について皆さんにご紹介したいと思います。
ここでいう同定とは、生物の分類学上の所属・名称を明らかにすることで、簡単に言うと「この動物は一体何という動物だろう?」というのを調べる事です。

先日、淡路島にある常隆寺山に巡視に行った時に一匹の蝶を見つけました。



何という名前の蝶なのか全く見当がつかなかったので、早速事務所に帰って調べてみました。
しかし、恥ずかしながら今まで蝶を図鑑で調べた事がなかったので、どこから手を付けたらよいか分かりませんでした。とりあえず図鑑をパラパラとめくって、「オレンジ色の蝶」というのを探してみました。

「ん?・・・【ベニシジミ】かな?」

オレンジ色の蝶を手掛かりに探した結果、【ベニシジミ】という蝶を見つけたのですが、何かちょっと模様が違う気が・・・
もしかして新種!?自分の名前が付くのかな!?
などとドキドキしましたが、ここは昆虫に詳しい吉野保護官事務所の朝倉アクティブレンジャーに聞いてみる事にしました。(以前も昆虫の同定をして頂きましたが、その際の日記はこちら→http://c-kinki.env.go.jp/blog/2010/11/24/index.html)

朝倉AR 「この子は・・・タテハチョウ科の【アカタテハ】です。」

そう言われて図鑑で【アカタテハ】を調べてみると、確かに同じ蝶でした!
私が勘違いしたシジミチョウ科の【ベニシジミ】は翅を開いた長さが約3cm前後で、シジミチョウ科の蝶は5cmを超える事はまずないそうです。



確かに常隆寺山で発見した【アカタテハ】は5cm以上ありました。

シジミチョウの名前の由来は、貝のシジミのような小さな蝶という意味だそうです。また、シジミチョウを漢字で書くと「小灰蝶」と書きます。蝶の飛んでいる様が、小さな灰の破片が舞うように見えたようですね。風情を感じます。
一方、【アカタテハ】は英語名を「レッド・アドミラル」といい、直訳すると「赤い海軍大将」という意味になります。そう言われてみると、大将の様な凛とした雰囲気が感じられませんか?

今まで何気なく蝶を見ていましたが、少し調べてみると色々な背景があり、とても勉強になりました。やっぱり生き物は奥が深いですね☆是非皆さんも変わった生き物を見つけたら調べてみてはいかがでしょうか。

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2011年04月22日蓬莱峡【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

「気が付くと いつの間にやら 目につくし」



つい先日まで厳しい寒さが続いていましたが、桜も咲き、野原にはポツポツと成長したつくしが目に付き、春の訪れを感じましたので一句詠んでみました。

さて、先日は六甲山の北側にある「蓬莱峡」という場所の巡視に行ってきました。
この「蓬莱峡」にはバッドランド地形というものが存在します。
バッドランドとは日本語では悪地と書き、花崗岩が風化や断層活動により破壊され、これに水の分解作用と浸食作用が加わって形成された地形の事です。

今までなかなか巡視をする機会がなく、今回初めて巡視をする事が出来ました。
「蓬莱峡」へと続く歩道の入り口からは、早くもそれらしき岩肌を見る事ができます。



しばらく歩いていると、歩道脇に上の写真にあるような看板が設置されていました。よく見ると【みごとな景観】と書いてあります。みごとな景観とは一体どんな景観なのでしょうか。
途中ロープがつるされているような険しい道もありましたが、しばらく進むと左右が開けた場所に出ました。
左右を見渡してみると・・・



これが【みごとな景観】です!まるで日本ではないような雰囲気に圧倒されてしまいます。
「蓬莱峡」のバッドランド地形は、裏六甲から大多田川の支流の座頭谷に沿って続いていて、写真のような凹凸の激しい裸岩が露出しています。この岩は風化の影響を受けている為とてももろく、少し触っただけでボロボロと崩れてしまいます。
みなさんも機会があれば是非足を運んでみてください。

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2011年04月06日成ヶ島の生き物たち【動物】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
通勤途中の川沿いの桜がついに開花し始めました☆
まだまだ朝夕は寒いですが、日中はポカポカ陽気の日も多く、なにか気分も温かくなるような気がします。
さて、本日はそんな春の陽気に誘われて活動を始めた生き物を紹介したいと思います。

先日も洲本市の成ヶ島に生息する「ニホンヒキガエル」を紹介しましたが(ニホンヒキガエルの紹介の日記はこちら→http://c-kinki.env.go.jp/blog/2011/03/1248.html)、成ヶ島にはとにかく色々な生き物が生息しています。



可愛いですねぇ☆
成ヶ島の潮間帯(ちょうかんたい:満潮時には海中に沈み、干潮時には陸上になる場所)にはヤドカリやカニ、貝類などが沢山生息しています。

また、海底や泥の中には・・・・・・



普段は見慣れない生き物だと思いますが、「マナマコ」というナマコの仲間と「クシノハクモヒトデ」というヒトデの仲間です。面白い形をしていますね。
一体どうしてこのような形に進化してきたのでしょうか。それぞれの生き物が生きていく上で有利な形に進化したのだと思いますが、それにしても不思議です!

この他にも瀬戸内海には色々と不思議な生き物が生息しているので、今後も少しずつ紹介していきたいと思います。

※注意!!
現在洲本市では、アサリから規制値を上回る麻痺性貝毒が検出されたため、一部の地域でアサリ等の二枚貝の採取を行わないよう呼びかけが行われています。最悪の場合、死に至る事もありますので十分注意してください。
詳しくは下記のHPでご確認ください。
http://www.hyogo-suigi.jp/kd/kd_top.htm

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2011年03月28日孵化【動物】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
本日は、巡視中に見つけた春の訪れをご紹介します☄

2月25日に洲本市にある成ヶ島という島を巡視中に、大量のカエルの卵を見つけました。
周囲50m程の小さな池ですが、長い卵塊(らんかい)が何本も見られました。



これはニホンヒキガエルで、主に近畿地方から西側に生息しています。ヒキガエルの仲間は色々いますが、近畿地方より東側にはアズマヒキガエルがいます。その他にも西日本と東日本の境い目辺りに、ナガレヒキガエルが、高地の渓流にはヤマヒキガエル等が生息しています。

ニホンヒキガエルが産卵していた池を3月25日に再び見に行くと・・・



たくさんのオタマジャクシが孵化していました!
とても可愛いですね。
その中の一匹に見慣れない模様のオタマジャクシがいました。


わかりますか?
体の中心に渦巻き模様があります@
これは一体何なのでしょうか。

この渦巻きは模様ではなく、お腹の中の腸が透けて見えているんです。
と言う事は、この子だけ何故か背泳ぎをしているという事になります。
面白い光景ですね☆

この子達に足が生えて陸に上がる頃には、夏になっているかもしれません。
ふとした光景から春の訪れを感じる事ができて、ほっこりとした気分になれました☆皆さんも身近な光景から春の訪れを探してみてはいかがでしょう。

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