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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 神戸

171件の記事があります。

2011年01月06日神戸自然保護官事務所【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

明けましておめでとうございます。今年も瀬戸内海国立公園の姿をお伝えしていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。

さて、本日は私の働く神戸自然保護官事務所の紹介をしたいと思います☆

神戸自然保護官事務所は神戸地方合同庁舎の7Fにあります。


中に入ると・・・


3人体制のこじんまりとした事務所です。

ところで、皆さんは日本の国立公園が全国で何箇所あるかご存知ですか?
北は北海道の「利尻礼文サロベツ国立公園」から、南は沖縄の「西表石垣国立公園」まで、全国で合わせて29箇所あります。
(国立公園のライブ映像等はこちら→http://www.sizenken.biodic.go.jp/)
神戸自然保護官事務所はそのうちの「瀬戸内海国立公園」を管理しているのですが、陸域・海域を含めると、国内で最も大きな国立公園で、なんと1府10県にまたがっています!神戸自然保護官事務所はその広大な国立公園の一部「六甲・淡路・西播地域」を担当しています。(瀬戸内海国立公園の詳しい説明はこちら→ http://www.env.go.jp/park/setonaikai/index.html)

国立公園は、自然公園法という法律に基づいて管理されていて、場所によっては事前に許可を得ないと木を伐採したり工作物を設置したりすることができません。許可を得るためには申請手続きが必要で、神戸自然保護官事務所は、その申請手続き数が非常に多い事務所として環境省内では有名です。



全国の自然保護官事務所に比べて、書類の処理に追われてしまう事も多く、なかなか現場に出られない事もあります。
自然保護官の仕事は自然に囲まれた環境で仕事をしていると思っている方も多いかと思います。私もアクティブレンジャーになる前はそのように思っていましたが、実際には想像していたよりも遥かに多くの書類を作成しなければいけない職業でした。
しかし、このような事務仕事を確実に行う事により、国立公園がしっかりと守られている事もまた事実です。

現場に出て、自然と直接向き合う仕事とは反面、このような事務仕事も知ってもらいたいと思い、ご紹介致しました。
仕事にも徐々に慣れてきたので、効率よく書類を処理し、一日でも多く現場に出られるように頑張っていこうと思います!

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2010年12月22日囚われた広葉樹【植物】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

もういくつ寝るとお正月~♪

ちなみに、あと10回寝るとお正月ですよ。今年ももうすぐ終わりですね。ラストスパート頑張りましょう!

さて、今日は孟宗竹に囚われた広葉樹のお話です。
孟 宗竹って中国人?と思った方もいるかもしれませんが、これはモウソウチクという竹の一種です。

先日、淡路市岩屋付近の近畿自然歩道の巡視に行ってきました。
そこは周囲一面がモウソウチクに覆われている不思議な場所でした。


モウソウチクはササと同じく地下茎を伸ばして繁殖します。(※詳しくは12月7日更新の「六甲山環境保全・活用体験ツアー【イベント】」をご覧ください)
なので、このように竹どうしが地下茎で繋がり、一面竹林になるんですね。

しばらく奥まで歩いて行くと、周囲の景色に変化が見られました。


今までは右側も左側も竹林だったのですが、この場所は左側に竹が全く生えていません。おそらく、コンクリートで舗装された道にふさがれて、左側に侵出することが出来ないんだと思います。なかなか面白い光景です!

さらに奥に歩いて行くと・・・


まるで広葉樹をモウソウチクが捕えているように見えませんか?必死にモウソウチクから逃れようと枝を振り回し、もがいているように見えてしまうのは私だけでしょうか。

この広葉樹の根の部分はモウソウチクの地下茎に場所を取られ、うまく養分を吸収できていないと思います。また、周りを囲まれているので光量も足りず、光合成もなかなか行えていません。まだ生きていましたが、この広葉樹はどうなってしまうのでしょうか・・・
今後この付近を巡視する事があれば、引き続き皆さんにお伝えしたいと思います。


今年は一年色々ありましたが、アクティブレンジャーという職業に就けて、とても充実した日々を送る事が出来ました!来年も色々な情報を発信していきますので、是非チェックしてみてください☄

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2010年12月15日崩落しても、伐採されても負けない!【植物】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。12月も半ばを過ぎ、神戸の街は着々とクリスマスモードに切り替わり、商店街からはジングルベルや、きよしこの夜が聞こえてきます♪

さて、先日は淡路島由良地域にある「成ヶ島」に行ってきました。今年7月の大雨で成ヶ島の歩道脇が崩落してしまい、今回はその後の補修作業を行う為の現地確認が目的です。


崩落直後は、斜面に生えていた木が数本まとめて倒れ、周囲の土砂ごと崩落していました。
その約2週間後、とりあえず歩道を通れるようにする為の応急処置として、木を伐り、新たに歩道のスペースを作りました。

そして5カ月後・・・




わかりますか?倒れて伐採された木の周りが青々と茂っています。



なんと、伐られた木の脇から新しい芽が生えてきています!
これは萌芽という現象です。しかし、通常は根がしっかりと張っている状態で幹を伐採し、新たに芽を出させる「萌芽更新」という林業の技術でよく見られますが、今回は既に根も半分以上が露出している、言わば死んでしまったような木です。それがこのような状態になっているとは・・・。すごい生命力ですよね!
萌芽した葉は形状が通常のものと異なり、同定が難しいため、正確な樹種は分からなかったのですが、冬も青々としている常緑樹の一種でした。

「死ぬほどの挫折を味わっても、諦めずに頑張れば良い事あるさ!」というメッセージではないのか・・・と勝手に感銘を受けました。
もし何かに失敗してしまって、やる気を失っている人がいたら、この木のように復活する事が出来ると信じて、一生懸命頑張ってみてはどうでしょうか☆

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2010年12月07日六甲山環境保全・活用体験ツアー【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

私が神戸市民になってから約2カ月が経ちました。
我がヴィッセル神戸も無事J1残留しましたが、最終戦は私の地元埼玉の浦和レッズに快勝という事で、何か運命めいたものを感じます。

さて、先日「六甲山環境保全・活用体験ツアー ~東お多福山でササ刈り~」というササを刈るイベントに参加して来ましたので、その様子をお伝えしたいと思います。

そもそも、何故ササを刈るのでしょうか?ササも立派な植物ですよね。疑問に思った方は、まず下の写真をご覧ください。

これは東お多福山の頂上付近の写真で、ササを刈っている場所なのですが、みなさん何か変な所に気付きましたか?
奥の方では木が生えていますが、手前のササが生えている所では、ササ以外の植物が生えていませんよね。なぜこのような現象が起きるのでしょうか。
ササは地下茎(ちかけい)という茎(くき)を地中に伸ばして繁殖し、ササどうしが繋がっています。地面にはこの地下茎が張り巡らされているため、ススキなどの草本類が生えにくいのです。すると、このように一面ササしか生えなくなってしまい、種の多様性が失われてしまうのです。このような状況を改善し、多様な植物が生えるようにするためにササを刈ろう、というのがこのイベントの目的です。


今回は、58名という大人数が6班に分かれてササ刈りを行いました。

刈るときの注意点は、なるべく根元から水平に切ります。斜めに切ってしまうと、それを踏んだ時に靴底を貫通して突き刺さってしまう事もあるんだそうです。想像すると怖いですね・・・。

約1時間半の作業でしたが、かなり疲れる作業でした。いつの日か、この場所が様々な植物の育つ場所になれば嬉しいです。今年新たに刈った場所に、来春は色々な植物が生えるといいなぁ☆

※今回作業を行った場所は、瀬戸内海国立公園六甲地域内なので、許可なく個人的にササを刈る事はできません。現在予定はありませんが、今後このようなイベントに参加を希望する方は、イベント概要の記載されたチラシを入手し、お申込み下さい。

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2010年12月02日砲台好き必見!砲台跡地紹介【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

皆さんこんにちは。今年も残すところあと一カ月ですね。神戸事務所脇では、「神戸ルミナリエ」というイルミネーションが始まりました☆私は関東出身のため知らなかったのですが、阪神・淡路大震災犠牲者の鎮魂の意を込めると共に、都市の復興・再生への夢と希望を託して開始されたイベントだそうです。

ところで、皆さんは砲台というものをご存知でしょうか?
砲台とは、周りを広く見渡せるような場所に大砲を設置して、敵の侵攻を防ぐ役割をする旧日本陸軍の施設です。砲台には2種類あり、主に海戦に使用される砲台が「砲台」と呼ばれ、陸戦に使用される砲台が「保塁(ほるい)」と呼ばれています。
本日は皆さんに淡路島洲本市の由良周辺にある、砲台についてご紹介したいと思います。

まず、1つ目に紹介する砲台は「生石山砲台(おいしやまほうだい)」です☄


「生石山砲台」は瀬戸内海国立公園の生石公園内にあります。
この「生石山砲台」は、第一砲台~第五砲台と保塁からなり、紀淡海峡に攻め入ってくる敵艦を沈めるために大砲が備え付けられていました。生石公園は駐車場も有り、バリアフリー散策路や砲台の案内板なども設置されているので、気軽に砲台跡を見たい方にはおススメです☆

2つ目に紹介する砲台は「伊張砲台(いばりほうだい)」です☄

この「伊張砲台」は陸からの敵を迎え撃つ為の保塁で、「生石山砲台」にある保塁と連携していたとされています。伊張砲台跡へは、県道76号を南あわじ方面へ走り、途中の細い一般道に入っていけばたどり着けます。

最後に紹介する砲台は「赤松山砲台(あかまつやまほうだい)」です☄

この「赤松山砲台」も陸戦用の保塁で、「生石山砲台」「伊張砲台」と共に連携して敵を迎え撃つ為に作られました。さて、「赤松山砲台」の場所ですが、かなり山奥にあり、かろうじて確認できるような山道を1時間ぐらい歩いてたどり着けました。(詳細地図→http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=34.284390020331614&lon=134.9310873450894&z=15&mode=map&pointer=on&datum=wgs&fa=ks&home=on&hlat=34.282936193670345&hlon=134.93138775249906&layout=&ei=utf-8&p=)
上記の地図には載っていないような道を歩かなければならない為、かなり登山になれた方でなければ到達できないかと思います。ですが苦労して登った甲斐あって、かなり広範囲に広がる砲台跡に圧倒されました。

これらの砲台は、第二次世界大戦では飛行機の発展により、活躍する場がなかったそうです。どの砲台も日本の歴史が感じられ、重厚な雰囲気に包まれていました。皆さんも砲台巡りしてみてはいかがでしょうか☆

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2010年11月24日誰だ!?【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

皆さんこんにちは☄
本日は、淡路島の上隆寺地区の巡視に行ってきました。今日は天気も良く絶好の巡視日和でした。
現在、神戸自然保護官事務所では、公園計画の見直しという仕事に取り掛かっており、国立公園の境界や歩道の確認作業などを行っています。今回巡視を兼ねて、下図の⑤の公園事業道路(歩道)の現地確認を行いました。



車を板木池に停め、現地確認に向かいました。
1km~1.5kmの長さの山道を往復して歩道の入口を探したのですが、歩けど歩けど見つかりません。歩くこと約1時間・・・ようやくそれらしき入口を発見しました!

少し中に入り、登ってみましたが、植物が生い茂っていて先がどうなっているのか分かりません。近くにイノシシを捕まえる為のかなり古い罠が設置されていた事もあり、奥に入るのは止めました。目的の歩道だったのかどうか分かりませんが、おそらく昔は歩道として使用されていたのではないでしょうか。長い間使用される事がなかったため、現在ではこのような状態になったのだと思います。


3時間弱の巡視を終え、事務所に戻ってお茶を煎れて一息つくと、いつの間にか机に見慣れない昆虫が歩いていました。

どうやら、巡視中の私にくっついて来てしまったようです。
私は海の勉強をしてきたため昆虫には疎く、この昆虫が何者なのかわかりませんでした。そこで、昆虫に詳しすぎる吉野自然保護官事務所の朝倉ARに写真を送り、正体を尋ねました。

「セグロツユムシ(褐色型)のメス」

との事でした。お尻の先から出ている鎌のようなものが産卵管で、これを使って卵を産みつけるそうです。調べてみると、本州・四国・九州の草むらに生息している割とポピュラーな昆虫という事だったので、事務所の近くの草むらに逃がしてあげました。

少し癒されたひとときでした☆

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2010年11月19日☄自然観察山歩に参加しました☄ 【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

「今日もまた 六甲山が 呼んでいる」

俳句ではなく、六甲地域のイベントや巡視続きの神戸ARのつぶやきです。

さて、 11月13日(土)に、兵庫県山岳連盟主催の「自然観察山歩~紅葉谷のブナ林を歩く~」に行ってきました☆
まずは六甲ケーブル下駅に集合し、六甲ケーブルに乗って六甲山上駅を目指します。

初めて六甲ケーブルに乗車したのですが、車両とすれ違う所もあり、ちょっと興奮しました!
(六甲ケーブルについては以下をご覧くださいhttp://www.rokkosan.com/cable/rc/)

六甲山上駅から登山開始です。
今回のコースは、六甲山上駅~縦走路~凌雲台~極楽茶屋跡~紅葉谷~百閒滝~有馬温泉というコースでした。
極楽茶屋跡から少し入ると、国立公園の中で一番規制の厳しい[特別保護地区]という場所になります。ここは自然そのままの姿が残されていて、かなり険しい道もあります。百間滝へ向かう登山道は岩場などを、ロープを頼りに登る箇所もありました。




百間滝に到着し、参加者の方々とパシャリ☆

この百間滝は冬場には凍結するそうで、多くのアイスクライマーたちが集うとか。


このように[特別保護地区]では、ほとんどが人間の手が加えられていない自然そのものの姿が残っています。[特別保護地区]内では、植物の採取を始め、落ち葉や枯れ枝等も採取する事ができません。落ち葉ぐらいいいじゃないか、と思うような方もいると思いますが、このような細かい規制によってありのままの自然の姿が保存されているんです。このような素敵な場所をこれからも後世に残していきたいですね☆

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2010年11月08日こうべ森の文化祭2010 ~森はともだち、森とともに~【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
寒さ以上に乾燥が苦手な私にとって、ハンドクリームが欠かせない季節になってきました。

さて、11月3日(水)に、神戸市の再度(ふたたび)公園にて「こうべ森の文化祭2010」が開催されました。
※再度公園については、2010年10月21日の日記(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2010/10/21/index.html)をご参照ください。



このイベントでは、[キノコ観察会]・[森の宝探しゲーム]・[羊毛クラフト]など、午前8部門・午後7部門が企画され、その中で環境省は[自然観察会]を開催しました。
講師として来て頂いた、写真家で昆虫と植物が専門の、今給黎 靖夫(いまきいれ やすお)先生と一緒に、森の仕組みや成り立ちを考えながら植物の観察を行いました。また、再度公園は瀬戸内海国立公園の中にあるため、一般の方にはあまり馴染みのない国立公園の解説も行いました。


今年は夏が長かったため、紅葉のシーズンには若干早かったのですが、風通しが良く温度の下がりやすい場所では紅葉している木もあり、観察会と一緒にもみじ狩りも楽しめました。


自然観察会に参加して頂いた方からは、「森の多様な姿を勉強することが出来ました」「森と生物全体の見方が分かって良かったです」等の嬉しい感想を頂きました。
私自身、今回が初めての自然観察会だったので、不安な部分もありましたが、大きな事故もなく、無事終了する事ができました。しかし、知識の量が圧倒的に少なく、未熟な部分を痛感しました。今回の失敗を踏まえて、次回に繋げたいと思います。
もっと勉強して堂々と解説ができるようにならねば!

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2010年10月26日男鹿島の採石場☆

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

先週までの温かい日が嘘のように、急に冷え込んできましたね。風邪予防の「うがい」は、一説によると鵜飼いの鵜が魚を吐き出す様子から「うがい」と名付けられたなんて言う説もあるみたいですよ。
 さて、先日は家島諸島の一つの男鹿島の巡視に行ってきました。この男鹿島は採石業が盛んで、山を切り崩して、阪神・淡路大震災の復旧工事や関西空港などに利用されていたようです。



山肌がむき出しになっているのがわかるでしょうか?日本ではないような、何か映画に出てくるような不思議な雰囲気がありました。


大きなUFOキャッチャーのようなもので石をつかみ、そのまま船に乗せて運びだします。私が行った時は、船での搬出はしていませんでしたが、小さな石をベルトコンベアで運ぶ作業は行われていました。
以前は多くの採石業者が操業していたそうですが、好不況の波が大きく、今では廃業してしまった業者も少なくないそうです。
阪神・淡路大震災の復旧工事、関西空港、神戸空港の工事など、私たちの暮らしの基盤になっている所は、山を削り、自然に手を加える事によって造られたと思いながら眺めると、何か考えさせられるものがありました。
皆さんも是非一度、男鹿島に渡って採石場の独特の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか☆

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2010年10月21日こうべ森の文化祭2010の下見に行ってきました☆

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

アクティブレンジャーに着任して、アッ!という間に2週間が経ちました。色々な場所の現地調査に行き、充実した日々を送っております。
さて、先日、11月3日(水)に行われる「こうべ森の文化祭2010 ~森はともだち、森とともに~ 」の自然観察会の下見として再度公園(ふたたびこうえん)に行ってきました。

再度公園は再度山の北側にあり、修法ヶ原池を中心に広がる公園で、国立公園の第一種特別地域に指定されている場所です。第一種特別地域というのは、国立公園の中で、今ある姿を保護しましょう、という地域で、貴重な動物や植物の生息・生育場所にもなっています。

この写真の中に何がいるか分かりますか?枯れ葉に混ざって見つけにくいですが、アカガエルがいます。このアカガエルはおそらくニホンアカガエルだと思われます!しかしヤマアカガエルの可能性もあります。調べてみたところ背中の線によって見分けられるそうなのですが、素人には判別が難しいと書いてありました。(早くアカガエルの玄人にならなくては・・・)
ニホンアカガエルは神戸版レッドデータのCランク(準絶滅危惧相当)となっていて、生息環境の保全が必要とされているカエルなんですよ。

次に、この耕されたような跡は何だかわかりますか?
これは六甲名物のイノシシによる掘り返しの跡なんです。
イノシシは、鼻を使って地面を掘り返し、木の実を始め、植物の根やミミズなどを食べます。再度公園の遊歩道にはこの掘り返しの跡がたくさんあります。

最近、イノシシが人を襲ってしまうという事件を耳にします。
先日は「ごん太」と名付けられた凶暴化してしまったイノシシが駆除されました。では、なぜ「ごん太」は人を襲うようになったのでしょうか。

ある日、「ごん太」がお腹をすかせていると思った人間が、それは可哀そうだ!と思ってパンをあげました。イノシシはとても学習能力が高く、何度も餌をもらっているうちに「ごん太」は、人間から餌を貰えるんだ、と学習しました。しかし、餌をくれる人ばかりではありません。餌をくれない人に怒った「ごん太」は、餌くれよ!と体当たりをしました。すると人間はびっくりしてリュックを落として逃げてしまいました。リュックの中にはお菓子やお弁当が入っていたので、「ごん太」は体当たりをして脅かせば餌が手に入る、という事を学習しました。そうして「ごん太」は体当たりをするようになり、凶暴化してしまいました。

自然界で生きるイノシシには、イノシシの住む世界があります。お腹をすかせて可哀そうと思うかもしれませんが、人間が餌をあげると、その世界を変えてしまい、結果的にはもっと可哀そうな結末になってしまう事もあります。小さなウリ坊や野生動物が出てきても、可愛いからといってペット感覚で餌をあげる事は絶対にしないようにしましょう☆

こうべ森の文化祭の詳細です↓
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2010/10/20101012300201.html
是非参加してみてください☆

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