近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

生き物観察会in 新舞子浜

2023年09月28日
神戸 中村高也
 みなさんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。急に秋らしい気候になってきました。日中はまだまだ暑いですが、朝晩の冷え込みに体が追いつきません。季節の変わり目は風邪をひきやすいので、気を付けたいと思います。
 
 さて、先日に瀬戸内海国立公園に含まれる兵庫県たつの市新舞子浜にて、生き物観察会の講師をしてまいりましたので、今回はその様子をご紹介します。
新舞子浜と国立公園についてのARが説明している様子
【新舞子浜と国立公園について説明】
 このイベントは、兵庫県たつの市が市内の小学4~6年生の子どもたちを対象とした環境保全活動や環境学習を行う一環で行われており、私も今回で4回目の参加になります。昨年のイベントの様子はこちらをご覧ください。
 この時期は台風シーズンでもあり、いつも開催日が決まった後に天気予報とにらめっこしているのですが、今年の天気は快晴。秋晴れの中、子ども達と一緒に気持ちよく生き物観察ができました。
 
#干潟で生き物を探す子どもたち
【干潟で生き物を探す子ども達】
 イベントでは、子ども達がたくさんの生き物を見つけてくれました。観察できた生き物の一部をここで紹介します。
 
【干潟で見つけたヤドカリ・貝類】
干潟を歩いていると、多数のヤドカリや貝類、ツメタガイ(卵)等が見つかります。写真中央のマテガイは砂泥干潟を代表する生き物です。深く潜っていることもありますが、子ども達がスコップで探してくれました。

 
【ガザミ】
大きなガザミを捕まえた子どもがいたので、見せてもらいました。ひし形の甲羅が特徴のガザミ、よく見ると一番下の足は平べったくなっているのが分かります。このヒレのような足(遊泳脚といいます)を使って、とても早く泳ぐことができるだけでなく、砂の中に潜って隠れることができます。
 
【コトヒキとハゼ】
魚をみんなで協力して捕獲してくれました。潮だまりにいたのはシマイサキ科のコトヒキの子どもとハゼの仲間。コトヒキは銀色の体に3本の黒い縦縞が特徴で大きい個体は水深の深い外洋に生息します。
 
【タツノオトシゴ】
タツノオトシゴを見つけてくれた子どもがいたので、見せてもらいました。新舞子浜の周辺にはアマモ場がありますので、貴重な繁殖地になっているのかもしれません。

 いかがでしたでしょうか。新舞子浜の干潟には色々な生き物が生息しています。ぜひ一度足を運んでいただき、干潟を楽しみながら生き物観察をしてみてはいかがでしょうか。ただ注意点として、新舞子浜は瀬戸内海国立公園に含まれておりますので、捕獲した生き物の持ち帰りはご遠慮くださいね。

 
新舞子浜の絶景
【たくさんの生き物が暮らす、綺麗な干潟をいつまでも】

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

Get ADOBE READER