アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
家島諸島の景観調査を行いました
2021年12月17日
神戸
皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。
早速ですが、先日、チャーター船を走らせて、瀬戸内海に浮かぶ家島諸島を一周してきました!
もちろん優雅にクルーズを楽しんだわけではありません。瀬戸内海国立公園の多島海景観を構成する家島諸島の島々(無人島)について、自然植生の状況の変化や違法な工作物などが設置されていないかどうかなどを調査したものです。
家島諸島には大小あわせて40余りの島が点在しているのですが、有人島(男鹿島、坊勢島、家島、西島の4つ)以外に定期船はなく、家島諸島全ての島を調査するには船をチャーターするしかありません。
神戸自然保護官事務所のアクティブレンジャーである私は、業務で家島諸島を訪れる機会が多いのですが、今回のようにチャーター船からじっくりと島を見ることは今までありませんでしたので、たくさんの気付きがありました。
例えば、前回の日記にも登場した無人島 『加島』を例に紹介すると・・・
島の外縁部に、打ち付ける波によって地形がえぐられて生じる、海蝕洞が複数あることや
島の最南端であるボンノ鼻と呼ばれる地形の先端部が靴のような面白い形になっていることなど、今回私は初めて知りました。前回のイベントの際に事前に知っていれば、子ども達にこの面白い地形を紹介できたのに・・・と少し後悔もしました。
その他にも
近い位置にある2つの島であっても、外観からみる色の違いで島の植生が異なっていることが分かったり
無人島の一部に設置されている灯台には、希少種(国内希少野生動物種)であるハヤブサがいたりなど様々な発見をしたとても充実した調査になりました。