アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
海中清掃とパークボランティア研修を行いました
2023年10月23日みなさまこんにちは。 竹野自然保護官事務所の久畑です。
今月は、パークボランティア活動として清掃活動と研修会を行いましたのでご報告します。
清掃活動では、竹野スノーケルセンターのある大浦湾の陸上と海中の清掃を行いました。
海底に沈んだゴミや流れてきたゴミの回収を目的に、水中班がゴミを引き上げ、カヌー班が回収して陸まで運び、陸上班が陸上の清掃と合わせてゴミを分別します。
私からは、手順と無理のないように行っていただくようお願いしました。 浅瀬のゴミだけを回収する予定でしたが、潜水に慣れておられるパークボランティアの方々が沖合のゴミも回収してくださいました。春に海底にタイヤの丸い影を十数本確認しておられ、今回はその回収作業を行ってくださいました。 水中から引き上げられたタイヤがカヌーに乗せられ運ばれてきます。
(水中から引き上げたタイヤをカヌーに乗せる) (大きなタイヤを運ぶのは一苦労)
ヘドロが詰まったタイヤはとても重く、臭い! あまりに大きなタイヤは数人がかりで転がして運びました。
24本ものタイヤ、漁網やロープ、プラスチックゴミなど回収しました。
まだまだ海底にタイヤが沈んでいるようで回収に向かった皆さんは悔しそうでした。
(本日の清掃で回収したゴミ)
翌日には、研修会も行いました。
今回は自然解説に活かしていただけるように「誰も見たことがない地球内部の探検」をテーマに、ジオパークガイドコーディネーターでもある竹野スノーケルセンターのセンター長に講座を行っていただきました。
午前中は座学で噴火や岩石の成り立ち、地磁気などの説明を受け、知識を深めました。 そして火山性ガスを含んだ溶岩に見立てたコーラでの噴火実験、溶岩の実験などを見学しました。
(溶岩に見立てたコーラの噴出実験の様子) (溶かした岩の流れ方を見る)
溶けた岩は冷えると元の岩に戻るのかと思いきやまさかの物質に!驚きの実験です。
お昼からは竹野海岸にある猫崎半島の西海岸の現地実習の予定でしたが、あいにく天気が悪く座学になりました。
しかし皆さん日頃から抱いている疑問や質問をして話が尽きません。 そのうちに晴れてきたので少しでも現地を見ようということになり猫崎半島西側海岸へ向かいました。
(現地実習の様子) (所々にノジュールが見られます)
地層の中にある火山豆石や岩の中の珪化木、ゾウの足跡化石やノジュールなどについて、センター長から解説を聞きながら見学しました。散策しているうちに大粒の雨が勢いよく降りはじめたので各々車に戻り、現地解散となりました。 なかなか内容の濃い2日間になったのではないでしょうか。
それではまた次回。