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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

6月環境月間 白浜町 ごみと環境フェアに出展

2026年06月30日
田辺 戸口協子
みなさま、こんにちは。
吉野熊野国立公園 田辺管理官事務所の戸口です。
ダブル台風により大きなダイヤの乱れがありましたが、台風一過は梅雨の合間に太陽を見ることができました。本格的な梅雨明けの強い日差しに、心と身体の準備をして夏本番を迎えたいと思います。

さて、今回は、白浜町で開催された「ごみと環境フェア」に参加したことをお伝えします。このイベントは6月の環境月間に合わせて、白浜町が毎年、2日間にわたって開催しているもので、今年は2日間で一般の来訪者が206名、2日目は町内の8校の小学校から約140名にお越しいただきました。

吉野熊野国立公園のうち田辺地域は海沿いで海岸が多く、海岸への漂着ごみが大きな問題となっていることや、漂着物拾いの楽しさや海の生き物への影響を知ってもらうための取り組みをしています。その一つとして、環境フェアでは海岸漂着物について取り上げています。
海岸漂着物の中で、面白く特徴的なものを、「自然物」と、「人工物」に分けて展示をしながら、人工物の中でもよく見つかるものや、有害なものについてもご紹介しました。
ごみと環境フェア展示
漂着物(自然物・人工物)と漁具に見る素材の変化
はじめに、漂着物のなかの1つを見せ、その元の姿を当ててもらうクイズを行いました。
みなさんはこの答えが分かりますか?
ウニの殻
これは…
漂着物クイズ
元の姿はど~れだ??
答えは②のウニの体です。しかし、このクイズには、半数ほどの児童がキノコの傘を選んでくれ、出題者としては狙い通りの誤りの回答に、ニンマリです。ウニの体を覆っているトゲが外れ、殻だけが残ります。ウニをはじめ、サンゴの模様など、見飽きない美しさが印象に残ってくれるといいなと思います。
海岸で拾ったウニ殻
いろいろなウニの殻
海岸で拾ったサンゴの骨格
サンゴの骨格
展示物の中で人気があるのは、カイメンです。
海岸で拾ったカイメン
カイメン
カイメンはアニメのスポンジボブの大元であることを伝えると、驚きと共に、展示のカイメンに触ってみてくれます。カイメンやサンゴはプランクトンなど海の中の有機物を食べて、水を吐き出す生きもので広い意味で水をきれいにしてくれる動物です。

また、漂着物として拾った様々な木の実なども、今回新たに展示しました。
海岸で拾った木の実
海岸で拾うことができたさまざまな木の実など
山で木の実が木から落ちると斜面を転がり、雨の日には流され、川に入り、海まで運ばれてきます。種類で分けてみたところ、様々な種類のものが流れ着くことが分かります。山と海はこのようにして繋がっていることが分かります。

山と海の間にある私たちの生活空間についてはどうでしょう。
海岸で拾った洗濯ばさみの欠片
海岸でなぜかよく拾う洗濯ばさみの欠片
なぜか、海岸ではよく洗濯ばさみの欠片を拾います。洗濯ばさみが劣化し、パキっと割れ、どこかに飛んで行ってしまったものが、降雨時に雨水に流されて排水溝や川に入り、海に流れ着いています。このように、海岸のプラスチックごみは内陸の私たちの生活空間とつながっています。
こうして流れ出た人間のごみを、海の生物は餌と思って食べてしまうことがあります。その証拠を、氷菓子の容器に空いた四角い穴にみることが時折あります。
海岸で拾った氷菓子の容器
これは何が開けた穴??
この穴は、魚が噛んだ痕です。何の魚というと、フグです。フグの歯は口先で直角に近い形になっていて、この口で氷菓子の容器などを噛んで食べようとすると、四角い穴が開きます。
なんと、ぴったりです!
実演の様子
パズルのようにぴったり!!
打ちあがってミイラになっていたフグ(ちょっとグロテスクですが)を使って、その様子を再現してみました。
動物の中には、食べ物ではないことに気づいて吐き出すものもいますが、病気やケガなどで体力が弱っているもの場合は判断ができず、そのまま飲み込んでしまうものもいます。そうならないよう、海に流れ出してしまうごみはなくしたいものです。

また、漁具を例に、私たちの周りのものが自然素材からプラスチック製品に置き換わってきた経緯や現状を展示し、便利な時代の象徴であるプラスチックとの付き合い方を一緒に考えてもらいました。

環境省ブースの他には、自然エネルギーの種類を分かりやすく体験できる展示や、発電体験として手回しの発電機を用いて電車の模型を走らせるもの、浄化槽や下水の仕組みを紹介するブースなどがあり、南紀熊野ジオガイドの会からは、本州最南端の串本周辺に漂着したものを紹介するブースもありました。

また、廃品をリサイクルした芸術作品も展示されていました。
展示紹介されていた廃材創作作品
廃材で創られた芸術作品
展示紹介されていた廃材創作作品
廃材で作られたプペル
廃棄されるものも創作により、こんなに素敵すぎる芸術作品に生まれ変わるのですね。
自分だけの作品を作ってみるのもおすすめです。

海岸は宝探しの場でもあります。吉野熊野国立公園の素敵な風景と共に、海岸で宝探しを楽しみながら歩き、そしてプラスチックとの付き合い方について思いを巡らせていただけたらと思います。