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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

浜甲子園は冬鳥シーズン真っ最中

2024年02月21日
神戸 中村高也
 皆さま、こんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。
 
 さて、今回は兵庫県西宮市にある国指定鳥獣保護区 浜甲子園を紹介します。

 
浜甲子園に広がる干潟
【浜甲子園に広がる干潟】
浜辺で休むカモたち
【浜辺で休むカモたち】
 兵庫県西宮市枝川町に位置する浜甲子園は、大阪湾に残された数少ない干潟の1つであり、渡り鳥の中継地として非常に重要な役割を担っていることから、昭和53年11月に国指定浜甲子園鳥獣保護区として指定されました。季節ごとに多くの渡り鳥が飛来していて、特に今の時期(冬)は、越冬のために北国から集まったカモたちが干潟や浜辺で休む姿を観察することができるので、とてもオススメです。

 2月の頭には地元のNPO法人 海浜の自然環境を守る会が主催する、一般の方も参加できる「冬の鳥観察会」も開催されました。
 
冬鳥観察会の様子
【観察会ではみんなで鳥を観察しました】
 今回の記事では、観察会でも見ることができた浜甲子園に飛来する冬鳥の一部をご紹介いたします。

 

コガモ(雄)

コガモ
冬鳥として全国に渡来するコガモは、日本で見ることができるカモ類の中では最も小さく、全長は37.5cmほどです。浜甲子園の干潟でもたくさん見ることができます。

ホシハジロ【雄】

ホシハジロ(雄)
赤茶色の頭と赤い目が特徴的なホシハジロは、浜甲子園に飛来する冬鳥の中では最も数が多い種で、例年ピーク時には1000~2000羽ほどが飛来しています。

スズガモ(雄)

スズガモ(雄)
黒と白のツートンカラーが特徴的なスズガモが、浜で1羽だけ休んでいました。普段は沖合50mくらいの場所で水面にまとまって浮かんでいることが多い種です。潜水して、水中で餌となる底生成物や植物等をとります。

オオバン

オオバン
オオバンはカモ類ではなくクイナの仲間です。日中休んでいてあまり動かないカモ達と違って、元気に動き回ってくれるので見ていて楽しい鳥です。足の水かきが特徴的で、一般的なカモとは違い、葉っぱのよう形の膜(弁膜といいます)がついていて、大きく見えます。
 いかがでしたでしょうか。今回紹介した鳥たちは、浜甲子園を訪れる鳥の中でもほんの一部です。もう少し暖かくなってくると、鳥たちも北国に飛び立っていくので、浜甲子園の冬鳥シーズンは終わりを迎えます(例年3月中頃にはほとんどの鳥がいなくなります)。冬鳥たちで賑わうこの時期に、ぜひ浜甲子園に来ていただき、野鳥観察をしてみてくださいね。
浜辺で休むホシハジロの大群
【浜辺で休むホシハジロの大群】

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