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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

山陰海岸ジオパーク保護保全モニタリングに同行しました

2023年10月20日
浦富 堀田利明
みなさん、こんにちは。浦富自然保護官事務所の堀田です。
先日、山陰海岸ジオパーク保護保全モニタリングに同行しましたので、その様子など紹介します。
このモニタリングでは、山陰海岸ジオパーク推進協議会の保護保全部会メンバーが、山陰地方の各ジオサイトの保護や保全に関する状況をモニタリングするものです。毎年10回程度行い、全箇所を一巡するのに4年ほどかかります。
この度は、浦富自然保護官事務所の管轄区域である浦富海岸のサイトを点検しました。
まず、城原駐車場に集合して事前のミーティングを行い、岩石や地層だけでなく、自然歩道の危険箇所や案内看板などにも不具合がないかも点検することを確認しました。

出発前のミーティング  看板の点検
出発前のミーティング           看板の点検  

 最初に駐車場内やその近くにある案内看板を確認し、少し県道を歩いて、遊歩道である階段を下って城原海岸へ向かいました。この日は、学校の夏休みも終わった平日なので利用者はほとんど見かけませんでした。城原海岸は多少海藻など漂着物がありましたが、概ね綺麗な状況でした。

城原海岸
城原海岸

城原海岸からアップダウンを繰り返す自然歩道を鴨ヶ磯まで進んで行く途中には、菜種五島や鴨ヶ磯を見下ろせるポイントがあります。

菜種五島  鴨ヶ磯  
遊歩道から望む菜種五島          遊歩道から望む鴨ヶ磯

大鴨ヶ磯から椿谷を抜けて小鴨ヶ磯へ向かいましたが、砂浜には、先日の台風などで打ち寄せられた海藻などがまだ目立ちました。7月の大雨で崩落した椿谷の柱状節理の崩落跡は、その後の崩落はありませんでしたが、危険なため近づかないようロープが設置してありました。

大鴨ヶ磯  椿谷の柱状節理   
大鴨ヶ磯                 椿谷の柱状節理

鴨ヶ磯を過ぎて西へ向かうと自然歩道が山側に登っていくポイントに差し掛かります。ここで振り返ると、長年の波浪で断層面が浸食されて出来た谷状の景観を見ることが出来ます。

 断層に沿った谷地形
断層に沿った谷地形 

ここからは林の中から海岸の島々を望みながら進みます。途中には一息休憩できる網代休憩所や網代灯台などがあります。網代灯台からは、撮影スポットとして人気の千貫松島を眺めることが出来る展望所まで、ほとんど下り道です。

 千貫松島  千貫松島展望所 
千貫松島                千貫松島展望所

 終着地の網代港に着いてからは、県道から海岸への歩道降り口にある案内看板も点検しながら出発地点の駐車場へ帰り、モニタリングを終了しました。
モニタリングで明らかになった情報の更新が必要な標識などは、各管理者等とも共有し、必要な対策を取っていただくこととなります。  
炎天下の蒸し暑い中でのモニタリングで一時体調が心配される方もおられましたが、無事モニタリングを終えることが出来ました。皆様、お疲れ様でした。