アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
特定外来植物『ナルトサワギク』
2021年08月23日
神戸
皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。
突然ですが、皆さんこちらの植物を見たことがありますでしょうか?
タイトルにもあるのですが、この植物は『ナルトサワギク』といいます。マダガスカル原産の植物ですが、世界各国に分布域をひろげ、日本でも1976年に徳島県鳴門市で初めて発見されて以降、近畿地方を中心に分布が拡大しております。
見た目は華やかで美しいキク科の植物なのですが、ナルトサワギクは拡大のスピードがすさまじく、すぐにあたり一面がこの黄色い花で覆いつくされてしまいます。
このAR日記にたびたび登場する成ヶ島(瀬戸内海国立公園)において、環境省はナルトサワギクの防除活動を実施しており、先日私も作業に立会しました。
成ヶ島ではナルトサワギクの防除活動が継続的に行われておりますので、先ほどの写真のようにあたり一面がナルトサワギクで覆いつくされる、というようなことにはなっておりません。ではどこに生えているのかというと・・・
【大人の腰の高さくらいまである植物(ハマゴウ)群落ですが・・・】
ナルトサワギクには、アレロパシーという他の植物の生長を抑制する物質を出す特徴があるということがわかっており、成ヶ島の貴重な海浜性植物の保全のために、ナルトサワギクの分布域が広がらないうちに、しっかりと防除作業をすることが大切です。
皆さま、暑い中お疲れ様でした。