アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
小学生夏休み工作教室~鳥と環境~
2021年08月18日みなさま、こんにちは。竹野自然保護官事務所の久畑です。
先日、豊岡市立図書館竹野分館主催の小学生工作教室が開催されました。この工作教室では地元の小学生を対象に、身近な環境を考えるきっかけ作りになるような、自然のものを使ったネイチャークラフトを行っています。今年も講師として参加してきましたのでその様子をお伝えします。
今年はコロナ感染症対策のため、少人数で2回開催されました。
前年まで海がテーマの工作が続いたので、今年度は陸地をテーマに、鳥の巣の工作を行いました。図書館司書さんの挨拶の後、時間をいただいて、国立公園、鳥獣の保護について、コウノトリのこと、身近で見られる野鳥についてお話をさせていただきました。
(解説している様子)
今回作る鳥の巣は、巣箱ではなくお椀型の鳥の巣です。ヤシの繊維、干し草、枯葉、小枝、コケ、小石などを使って作ります。参考に、実際の鳥の巣のイラストをホワイトボードに貼り付けました。子供たちは鳥の種類によって違う巣の形に、どれを作ろうか迷っていました。自分の作りたい形が決まったら、紙皿や紙コップに、ヤシの繊維を貼り付けていきます。
(グルーガンで火傷しないよう慎重に)
ヤシの繊維が貼れたら、他に貼り付ける材料を選びます。
干し草や枯葉、コケなど、鳥になった気分で好みのものを貼りつけます。
(材料がたくさんあって悩みますね) (会場内の様子)
土台に小枝を固定し、巣を固定して完成です。
木を集めて積むだけの鳥もいれば、このようにいろいろな材料を使い、クモの巣を作って巣を作る鳥もいることを伝えました。子供たちは野生の知恵に感心していました。
皆、それぞれに工夫を凝らした、とても個性的な鳥の巣が完成しました。
(デコレーションされた鳥の巣) (巣材が盛りだくさんな鳥の巣)
完成品を手に満足そうに帰って行く姿はこちらまで嬉しくなりました。
工作教室に併せて図書館前のブリッジでは国立公園について、鳥獣保護区について、周辺で見られる鳥などの展示を8月末まで行っています。
(パネル展示の様子)
豊岡市といえばコウノトリですが、コウノトリ以外にもたくさんの鳥を見ることができます。そんな豊かな環境が、すぐそこにある。と、興味を持ってもらえたらいいなと思いました。
それでは、また次回。