アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
成ヶ島で自然観察会!
2020年12月01日皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。
六甲山の紅葉も見ごろを終えて、神戸の街中にも北風が吹く日が多くなってきました。去年はほとんど雪が降らなかった六甲山ですが、今年はどうなるのか楽しみです。
さて、先日「子ども農山漁村体験プロジェクト」の一環として、イベント『成ヶ島&竹林ふれあい体験in淡路島』の1日目を開催しました。成ヶ島は大阪湾の入り口に位置する小島で、南北3kmにもわたる砂州が「淡路橋立」とも呼ばれています。成ヶ島ではハマボウに代表される海浜植物が見られます。
【展望台からの眺め 淡路橋立】 【代表的な海浜植物 ハマボウ】
当日は淡路島の子ども達と保護者の方あわせて約30名が参加しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今回は参加者を淡路島在住の方に限定させていただき、また当日の体調チェックや感染症対策(マスク・消毒等)を徹底して開催いたしました。
【開会式 距離をとりながら】 【船に乗って島に渡ります】
成ヶ島に渡って、まずは生きもの探しです。淡路島でも数少ない自然の海岸線が残るこの成ヶ島で、カニや貝を探しました。当日は気温が予想よりも下がってしまい、観察の一つの目玉だったハクセンシオマネキの姿は残念ながら見えませんでしたが、それでも普段あまり目にすることのない生きものが盛りだくさんの、子ども達も大人も夢中になれる観察会でした。
【大きなマツバガイ、見つけた!】 【生物多様性について勉強しました】
お昼からは自然探索の時間です。成ヶ島の展望台までの登山道を登り、成ヶ島で見られる植物の話や、淡路橋立の景色がどのようにして生まれたか、ここにしかいない生き物の話などを普段から成ヶ島で清掃活動やイベントを実施しておられる「国立公園成ヶ島を美しくする会」の花野さん・山中さんに講師としてご説明していただきました。
【ヤマノイモを探してみよう】 【淡路橋立の絶景をバックに歴史を学びます】
今回のイベントで、地元にいながら初めて成ヶ島を知ったという子どもや保護者の方もいらっしゃいました。成ヶ島は美しい景観とともに、多様な自然環境と貴重な生物が生息・生育する場所です。今回のイベントを機に身近な自然について、少しでも興味を持ってくれると嬉しいですね。