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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

小学生工作教室~漂着物で工作!~

2020年08月13日
竹野 久畑久美子

湿度が高く暑い日が続きますね。

竹野自然保護官事務所のアクティブ・レンジャー久畑です。

毎年夏休み期間中に豊岡市立図書館竹野分館主催の小学生工作教室に講師として参加しています。

今年はコロナの影響で小学校の夏休み期間が短く、夏休み期間外での開催となりました。

いつもより参加人数を減らし、一人あたりの間隔を広くとったうえでマスク着用などの対策をとりました。

夏らしく海をテーマにして、竹野の海に打ち上げられた漂着物を使った工作をします。

今回は流木を使ったペン立てを作りました。

図書館の司書さんの挨拶の後、少し時間をいただいて海の漂着物についてのお話をしました。

今回工作用に準備した貝殻は竹野の海で拾えるほんの一部のもので、もっとたくさんの種類がいること、貝以外にも多様な生物がいることを伝えました。また、近年注目を集めている漂着ゴミについてのお話もさせていただきました。漂着ゴミの話では実際に漂着した海外のゴミや大きなブイ、海岸を写した写真などを見てもらいました。

漂着ゴミの紹介                        

参加者は、こんな大きなものが流れ着くのかととても驚いた様子でした。

みんな身近に感じていることだからでしょうか、とても真剣に聞いてくれました。

お話の後は工作にはいります。

流木を短くカットしたものをペットボトルに貼付け、漂着物のかけら、貝殻などを使って

飾り付けていきます。

グルーガンを慎重に使う子供

グルーガンは熱で溶けるボンドなので火傷に気をつけながら慎重に・・・

今回は材料として使う貝殻の種名を書いたシートをお渡ししました。

貝の種名を調べながら好きな貝殻を貼付けていきます。

貝殻やかけらなどの材料

   

漂着物のかけらは、ガラスや茶碗、レンガ、瓦などが波に削られて丸くなったものを準備しました。

色とりどりのかけらは「かわいい!」とお母様方から好評でした。

小さいパーツをつけるのは大変な作業ですが、リピーターも多く慣れた様子で作っていました。

中にはペイントする子や、工作教室のために自分で漂着物を拾ってくる子、追加でビーズなど

自分が使いたい材料を持ってきてくれる子がいました。

小さなかけらをたくさんくっつける子供貝殻にペイントする子供

材料選びの際の密集を避けるため、一律で材料を配ったので、同じ様な作品ばかりになったらどうしようか

と思っていましたが無用な心配だったようです。

女の子たちはみんなでおそろいを作成

いつもなら集合写真を撮るのですが、 完成品を席から見せて~とお願いしました。

席から完成品を見せてくれる子供

皆さん思い思いのものが作れたようです。

図書館前のブリッジをお借りして8月いっぱい漂着ゴミの展示もしています。

   漂着ゴミの写真のパネル展示も行っていますゴミの展示

主に海外から漂着するゴミを展示しましたが、海岸に打ち上げられたゴミの写真を展示して、私たちが日常生活で出すゴミが川を流れて海に多く流れ着くことも伝えました。

                                        

今回漂着物を使った工作や展示を行ったことで、海の自然環境、美しい海岸の保全に興味を持ってくれる子が増えるといいなと思いました。

それではまた次回。