アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
レンジャーと学ぼう
2020年08月04日みなさま こんにちは。浦富自然保護官事務所の澤です。
さて6月になりますが、浦富自然保護官事務所の近くにある小学校で自然保護官が5年生の総合の授業を行いましたので、その様子をお伝えします。
総合の授業の中で、岩美町の宝の一つである「海」の素晴らしさについて意見を出し合っていました。
岩美町の海はすばらしい。きれい。という意見がでる中、こんなにゴミがあるのに本当にきれいな海って言えるのか。という意見が出てきたそうです。確かに言われてみると、ゴミがたくさんあるなあ、、、という同調する意見も出始め、子どもたちは「きれい」「きたない」の二つのグループに分かれて議論しました。
【きれいな理由】
・透明度が高い
・水質AA
・砂浜がきれい 等
【きたない理由】
・ゴミが多い
・漂着ゴミがすごい
・将来魚よりゴミの方が多くなる
・マイクロプラスティックゴミ 等
そこで今回、山陰海岸国立公園の自然保護官(レンジャー)のお話を聞こうとなりました。
レンジャーからは、国立公園は日本を代表する自然の風景地であること、全国に34箇所が指定されていることなどをクイズや質問を交えて説明しました。
「国立公園に行ったことがあるか」という質問には、行ったことがないと答えた子どもたちもいましたが、すぐ身近にある浦富海岸が国立公園であることを知ると、大変生き生きした表情で聞き入っていました。レンジャーが質問すると、毎回手を上げて答えが返ってきます。レンジャーの話を一生懸命に聞いて、黙々とメモをとっている姿に感心しました。
また、山陰海岸は世界ジオパークとなっている世界的に貴重な地質・地形の宝庫であることを説明し、浦富海岸の美しい景色を写真で紹介しました。
子どもたちは、浦富海岸は水の美しさ、砂浜の美しさだけでなく、景観的な美しさにおいてもすばらしいところであることを理解したようでした。
<質問にはたくさんの手が上がります> <休み時間もレンジャーへ質問中>
【レンジャーへの質問】
・ゴミの量はどこが一番多いですか。
・浦富海岸の生き物をなぜ捕ってはいけないのですか。
・今までで、保護したことがある希少な動物はなんですか。
・国立公園で一番おすすめはどこですか。
・一番面積が大きい国立公園、小さい国立公園はどこですか。
【今日の授業で感じたこと】
・レンジャーの仕事は自然環境や動物を守ること。
・環境のためゴミ拾いをしたい。
・国立公園やレンジャーについてわかった。
・岩美に国立公園があってすごい
・地元に国立公園があるので、大切にしたい。
<授業風景>
やはり、子ども達の一番の関心は、海岸の漂着ゴミについてのようでした。
最後にレンジャーから、山陰海岸国立公園には浦富と竹野の2つの自然保護官事務所に4人しかレンジャーがいないので、みんなもゴミを拾ったり、環境を守る取り組みに参加して、一緒に国立公園を守ってほしいとお願いして、授業が終わりました。
一生懸命話を聞いていた子どもたち。国立公園やレンジャーについて、初めて聞いた話もあったと思います。今日の話を聞いたことで、環境などについて考えるきっかけになったらいいなと思います。そしてこれから先、美しい海を、環境を守っていって欲しいです。
<校舎から見える浦富海岸>