アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
六甲山上の散策マップが出来ました!
2020年06月30日皆さん、こんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。過ごしやすい春の時期はあっという間に過ぎ去り、梅雨の晴れ間にもう夏日を迎えている神戸からお知らせします。
早速ですが、瀬戸内海国立公園六甲地域の六甲と摩耶の散策マップが出来ました!
<散策マップ 六甲エリア> <散策マップ 摩耶エリア>
マップのPDFデータはこちらで公開しております。
ケーブルカーやロープウェー、また車・山上バスなどの公共交通機関を利用して容易に山上にアクセスできることが六甲山・摩耶山の魅力の一つです。このマップは、六甲山上で、地域の歴史や自然の魅力を気軽に体感できる散策ルートを紹介するために作成したものです。六甲山上の各施設にて絶賛無料配布中ですので、是非皆さん一度お手にとってみてください。
今回はその中から、今の時期にぴったりのオススメ散策ルートを紹介します。
それは、摩耶ロープウェー星の駅から掬星台を経て、摩耶自然観察園のあじさい池をぐるりと1周するルート(所要時間15分)です。
<摩耶ビューラインで 星の駅へ> <掬星台からの眺望は圧巻です>
星の駅に到着されたら、ぜひ掬星台からの眺めをお楽しみください。掬星台は1000万ドルの夜景が有名ですが、大阪平野や和歌山方面、淡路島まで広がる景色は日中に見ても圧巻です。写真の針のオブジェは、神戸らしい眺望景観ビューポイントサインとして、神戸市に選定された場所に設置されており、「ファッション都市・神戸」の意味合いが込められています。
<摩耶自然観察園のアジサイ> <色鮮やかなヒメアジサイが見ごろです>
掬星台から北側に向かい、階段を下りられるとすぐに摩耶自然観察園のあじさい池が現れます。各地で様々なアジサイが見ごろを向かえていますが、六甲山のアジサイは六甲ブルー(または摩耶ブルー)といわれ、特に青く美しいのが特徴的です。これは六甲山を形成する花崗岩から溶け出す酸性成分の影響により、土壌が街中よりも酸性になるためです。
<木道を歩きあじさい池を観察> <湿生植物 コウホネ>
あじさい池のまわりでは、湿生植物のスイレン科コウホネ等、木道沿いに貴重な動植物が観察できます。
<モミジの葉にモリアオガエルの卵塊> <卵塊が3つあります。探してみてください>
特に今の時期はあじさい池の上にせり出した木々にモリアオガエルの卵塊(らんかい)を見ることが出来ますよ。街中では珍しいこの光景は、六甲山上に点在する各池で6月中旬頃から観察できます。
あじさい池だけで散策を終わっても良いのですが、物足りない方は、さらに10分ほど北に歩き、1200年以上の歴史のある摩耶山天上寺まで、足をお運びください。
<摩耶山天上寺 摩耶夫人堂> <七観音をまつる金堂と枯山水>
いかがでしたでしょうか。散策マップを片手に国立公園である、六甲・摩耶の魅力を味わっていただけたら嬉しいです。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、休業・休館しておりました各観光施設は5月末頃から徐々に、感染予防対策を徹底しながら営業を再開しています。
※六甲ケーブル・まやビューラインにおきましても、感染拡大防止対策をとりながら平常通りのダイヤで運行していす。