アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
浜甲子園鳥獣保護区の清掃
2020年02月13日皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の中村です。
今年は暖冬と言われていますが、2月に入ってからついに神戸にも寒気が流れ込んできてずいぶん寒くなりました。街中には雪は見当たりませんが、六甲山ビジターセンター付近では冠雪があったようです。
さて、今回は先日行ってきた兵庫県西宮市にある甲子園浜について、ご紹介します。
甲子園浜は大阪湾に残された数少ない干潟の1つであり、渡り鳥の中継地として非常に重要な役割を担っていることから、昭和53年11月に国指定浜甲子園鳥獣保護区として指定されました。季節ごとに多くの渡り鳥が飛来しており、今の時期は下の写真のように越冬のため集まったカモ達が干潟で休んでいる様子が観察できますよ。
【浜甲子園鳥獣保護区 奥には六甲山も】 【休憩中のカモ達 静かに観察しましょう】
そんな重要な干潟である浜甲子園鳥獣保護区は、大阪湾からのゴミが頻繁に流れつく場所でもあります。大事な干潟の自然環境を守るためには清掃が欠かせません。NPO法人海浜自然環境を守る会をはじめとする市民団体、教育機関、西宮市・環境省等、官民の多様な主体が連携して清掃に取り組んでいます。
【消波ブロックの間に挟まったゴミ】 【台風の後には大きなゴミが流れつくことも】
環境省では例年、台風シーズンの終わった晩秋から冬にかけて、浜甲子園鳥獣保護区の漂着ゴミを清掃しており、今シーズンは1月の終わりから2月にかけて行いました。特に粗大ゴミに分類されるような大きいタイヤや流木等は人の手で回収することが難しいため、クレーンを使って浜から引き揚げています。
【大型ゴミをクレーンで回収します】 【大きいホースですが無事に積載できました】
このように漂着するゴミも元は人間が出してしまったもの。生きもの達にとって重要な干潟を守るため、もちろんゴミの清掃も必要ですが、ポイ捨てや不法投棄をなくすことがもっと大事です。
みんなが気をつけて、きれいな大阪湾、水鳥の過ごしやすい干潟にしていきましょう!