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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

成ヶ島クリーン作戦

2017年12月21日
神戸 高橋明子

 今年も残すところあとわずかとなりました。先日、毎年12月の第一土曜日に開催される「成ヶ島クリーン作戦」に参加してきましたが、この恒例行事に参加すると今年も時間がたつのが早かったな・・・と焦りを感じてしまいます。

 さて、成ヶ島クリーン作戦は、淡路島の東端に位置する成ヶ島に漂着するゴミを、地元の由良中学校の生徒・保護者・成ヶ島を美しくする会、公共機関、関係団体など多くの方が参加し、総勢200名以上で一斉に清掃するものです。毎年多くのゴミが漂着しますが、今年は台風の影響もあり、例年より多くのゴミが漂着していました。

開会式 ゴミ拾い中
海岸に漂着したゴミ

 

 実際にゴミ拾いをしていて感じたことは、そのゴミの多くがペットボトル、お菓子やお弁当のパッケージ、食品が入っていたプラスチックのトレイといった、生活ゴミだということです。これらのゴミはルールを守り、分別して処分していれば出なかったゴミです。

 また、プラスチックのゴミは漂流したり、日光にさらされたりしているうちに劣化し、粉々になり回収することが困難になります。このようなゴミのうち5mm以下の微細なプラスチックごみは、マイクロプラスチックと呼ばれ、それ自体や、吸着する化学物質が誤食により生物に取り込まれることによって、生態系に影響を及ぼす危険性のあることが懸念されています。今回のクリーン作戦でも、拾い上げることができないほど細かくなったゴミが多数みられました。

    木の根元のプラスチックごみ

   植え込みに散らばった発泡スチロール

    (白く見える部分すべて)

 今回のイベントは20年以上続いているもので、当時中学生だった方が現在はお子さんと参加されていたり、なかには親子3代で参加されている方がいるなど幅広い年齢層の方が参加しており、地域ぐるみで環境に関心を持ち、行動に移しているすばらしい例だと感じました。ゴミが漂着する地域だけではなく、誰もが関わっている問題として多くの方に認識して頂けたらと思います。