アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
六甲山のアジサイ
2017年07月07日
神戸
みなさんこんにちは。今年の梅雨時期の神戸は、雨の日が2、3日続いたり、晴天の日があったりと1週間のなかで天気が目まぐるしく変わっています。
この時期、六甲山ではアジサイが見ごろを迎えます。
六甲山系は風化しやすい花崗岩を中心とした地質から形成されており、表土の多くが真砂土と呼ばれる粒子の大きい土で排水が良く、酸性土壌であること、また海から近く霧がよく発生し湿潤であることから、アジサイの生育に適した土壌となっています。
登山道脇でもいたるところに自生しているアジサイを見ることができます。
コアジサイ
アジサイは神戸市の花にも指定されており、神戸市立森林植物園や摩耶自然観察園では様々な品種のアジサイが観察できます。
中でも一番有名なのは「シチダンカ(七段花)」です。シチダンカは、近代西洋医学を日本に伝えたとされるシーボルトが幕末から明治にかけて執筆した著書『日本植物誌』に記載されていましたが、その後誰も見たことがなく、幻の花と言われていました。
シーボルトが著書で紹介してから100年以上経過した1959年に六甲山で自生しているものが発見され、全国に広まったと言われています。
神戸市立森林植物園 | 摩耶自然観察園 |
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シチダンカ |
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梅雨時期は、外出することが億劫になってしまうところですが、一歩踏み出せばこの季節ならではの植物に出会えます。
道路情報や天気予報をご確認頂き、無理のない範囲で梅雨の六甲山をお楽しみ頂ければと思います。