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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

パークボランティア研修会

2017年06月14日
竹野 酒井 良明

 皆さんこんにちは。

 竹野地区アクティブ・レンジャーの酒井です。

 竹野スノーケルセンターでは本格的な夏シーズンを迎える前に、5月20日、21日に今年度最初のパークボランティア研修会を開催しましたので、今回は研修会の様子をご報告したいと思います。

 パークボランティアとは、多くの方々に自然の中での体験に参加してもらいながら、自然環境への高い意識を持ってもらうことを目的として、国立公園などにおいて自然観察会等の解説活動や美化清掃、利用施設の維持管理などの各種活動を行っていただく熱意あるボランティアさんのことです。

 今回の研修会は山陰海岸国立公園の「夏シーズン自然体験活動中の安全の確保」というテーマで行われました。具体的に何をしたのかというと「救急救命講習」と「スノーケル研修」、そして「水上安全研修」の3つの研修を行いました。

 海での体験活動が多い地区ですので、専用の道具の取り扱いを習得しておくこと。海でやってはいけないこと知ること。万一事故が起こった場合、きちんと救急法を実施できることが必要になります。

 また、陸とは違い、海という特殊条件で事故が起こった場合にどう動くのか、あるいは事故を起こさないためにどうすべきか、ということをしっかりと理解し、訓練しておくということはとても大事です。

 楽しい海の活動を支える研修であるため、1年で一番大事な研修となっております。

 実際の研修はどのような様子だったかというと・・・

救急救命講習

 心肺蘇生とAEDの扱い方を訓練しました。

 毎年行っている研修ですので、パークボランティアの皆さん方もこういった心肺蘇生とAEDが必要な場合、どう動くのかということがわかっている方も多いのですが、それでも年に一度確認と復習を行う事はとても大事です。

スノーケル研修

 ウェットスーツを着て海に入り、スノーケル器具の取り扱いや竹野スノーケルセンターで行われるスノーケル教室での活動の流れを復習しました。

 5月ということでかなり水温が低いのではないかと予想していましたが意外と20℃近い水温がありかなり海は暖かかったです。

 海の中には・・・

オビクラゲというクラゲがぷかぷか浮かんでいました。

水上安全研修

 これも毎年行っている研修なのですが、溺水者を岸まで運搬する方法や、救助用浮き輪の使い方等を学んだ後、毎回必ず行うことがあります。

 写真に写っている救急救命訓練用人形を実際に海に沈め、海で遊んでいた子が溺水者となって海に沈んでいる、という想定で演習を行うのです。

 行方不明者が出たという第一報から捜索、通報、溺水者の発見、海からの引き上げ、救急救命処置、救急隊への引き渡しまでの流れを行います。

 実際に海に沈んでいるところを見ると人形だとわかっていても毎回肝が冷えます。

 こうして行った研修が夏のシーズンの安全を支えています。

 とはいえスノーケル研修以外の研修は活かされる機会がないことが理想なのですが・・・

皆さんも夏シーズンの海の事故には十分気をつけて海水浴など海のアクティビティを安全に楽しみましょう!