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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

【実施報告】子どもパークレンジャー事業                          ~いえしまの「しぜん」と「くらし」にふれてみよう!~

2016年08月19日
神戸 高橋明子

 夏らしい毎日が続いている神戸です。通勤電車の中でも、大きな荷物のこれから遊びに行きますという雰囲気の小学生をよく見かけるようになりました。みなさん、夏を満喫していますか??


 さて、7月の最終週に子どもパークレンジャー事業~いえしまの「しぜん」と「くらし」にふれてみよう!~を開催しました。今回会場となった家島と男鹿(たんが)島は姫路港から20kmほど沖合の瀬戸内海に浮かぶ島々です。参加者の小学生が、島ならではの自然や暮らしについて学んだり、体験したりしながら普段の生活との違いを見つけ、発表を行う1泊2日のプログラムです。


 

家島の主な産業の一つである海運業。島のあちこちに見られる船のドック(船の修理や建造などの為の施設)や部品を作る工場を見学しました。 子ども達に人気だった昔懐かしい手押しポンプ。今は対岸の赤穂市から送水管で給水されていますが、その昔は井戸水しかなく、大変貴重だったとのこと。


 

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地元の人は生きた魚を買って食べるのが当たり前とのこと。いけすで魚が売られています。

定置網漁の見学。マダイやマアジ、ハモ、タコなど、美味しそうな魚がたくさん獲れました。          


                

 

 


 漁業・海運業が盛んなことから、家島には海上の安全を祈るための神社がいくつかあり、その総本山ともいえるのが家島神社です。家島神社の社寺林は、島唯一の原生林で、この地域が国立公園に指定されています。私からはクイズを交えながら、瀬戸内海国立公園の特徴について解説を行いました。

祭りで使われるだんじり船(右上)

岸壁からすぐのところに立つ家島神社の鳥居。その後ろにはシイ、トベラ、ウバメガシなどの照葉樹の原生林が広がっています(左)。


 

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その他にも、男鹿島では浜辺で思い切り遊んだり、海の幸を楽しみました。


 最終日には、島内散策で感じたことを班ごとにまとめたのち、発表を行いました。参加した児童からは、海に関係する神社がたくさんあったことや、漁業や海運業など島の産業と暮らしがすごく近い感じがしたことなどが発表されました。今ではほとんど見かけることのない、手押しポンプやメーターがアナログ表示のガソリンスタンドなどは、アニメでしか見たことがなかったようで、こちらも印象に残ったようです。また、家島や男鹿島の人はみんな知り合いのような感じで優しく、初めて島に来た児童にも声をかけてくれたことが嬉しかったようです。(島をよく知るリーダーから、昔から台風などで定期船が来ないなど困ったことがあると、食料を分け合うなど近所の人と協力して暮らしてきたからだよ、と教えて頂きました)


 

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白熱するまとめ作業。書ききれないぐらいたくさん気づいたことがあったようです。

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各班発表の様子


 今回のプログラムを通して、自然からの恵みを頂く事や、それと密接した島ならではの暮らしを体験できたようです。住んでいる地域に戻っても周りの自然や暮らしに目を向け、色々なことに興味を持って欲しいなと思います。


 これから残りの夏休み、まだまだ海や山へ出かける機会もあるかと思います。自然を楽しみつつ、その土地ならではの産業や暮らしに着目するのも面白いかもしれませんね!