近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

特定外来生物:ナルトサワギク除草

2016年05月24日
神戸 高橋明子

みなさんこんにちは。

 梅雨入り前から気温が30度に達する日が出てきそうな、神戸からです。


 先日、淡路島の由良地区にある生石(おいし)公園で、特定外来生物・ナルトサワギクの除草を行いました。生石公園は紀淡海峡を望む、すばらしい展望地なのですが、困ったことにナルトサワギクの脅威にさらされています。外来種のお花畑と化した公園に心を痛め、なんとか少しでも減らせないか・・・と言うことで、保護官と除草作業を行いました。

 

◇ナルトサワギク

 マダガスカル原産のキク科植物。温帯~暖帯に分布し、海辺の埋立地、空港、路傍、河川などに生育する。開花は周年。1976年に徳島県鳴門市で確認された。埋立地の緑化に使われたシロツメクサやシナダレスズメガヤの輸入種子に混入していたと考えられている。

 1986年には兵庫県の淡路島で採集されたものが報告された。兵庫県や大阪府南部で急速に広がり、本州(中部地方以西)~九州で見られる。また、草食動物に対して毒性があるため、シカなどの食害を受けることが少ない。

作業前 作業後


ここで、「特定外来生物」について・・・

もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって海外から入ってきた生物(外来種)のうち、生態系や人の生命・身体、農林水産業に悪影響を与える侵略的な外来種の中から外来生物法により指定されたものを言います。

特定外来生物は以下のことが禁止されています。


今回のナルトサワギクについていえば、抜いてそのままどこかに集積、という訳にはいきません

(保管・生きたままの運搬にあたる)。ゴミ袋にしっかりとつめ、洲本市の協力を得て焼却処分を

行いました。

 この除草作業については、地元の方にもご協力いただいているところですが、今後も状況を

悪化させないよう、取り組んでいきたいと思います。

     【生石公園から紀淡海峡・友ヶ島を望む】