アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
竜宮城へは行けません【生物】
2014年01月24日
竹野
皆さんこんにちは。竹野の酒井です。
今日は竹野からちょっとしたニュースをお伝えしたいと思います。
1月23日の午後に、面白い物が竹野浜に打ち上がりました。
リュウグウノツカイという深海魚です。
アカマンボウ目リュウグウノツカイ科の魚で遠い仲間にアカマンボウがいます。
(ちなみにアカマンボウはマンボウの仲間と思われることがありますが、マンボウとアカマンボウは別物です。パンダとニホンジカぐらい違う生き物です。)
世界にすむ硬骨魚(サメやエイ以外の魚)の中で世界最大の長さを誇る魚なのだそうです。
ちなみにこのリュウグウノツカイのサイズは・・・
大体4m20cmちょっとです。重さは計測していませんが、成人男性三人で持ってもかなりずっしりくる重量です。
顔周辺をアップにした写真がこちらです。
リュウグウノツカイ(竜宮の使い)という優美な名前とは裏腹に、顔はあまり優美とはいえません・・・
その代わりにご注目頂きたいのは体色とひれです。
体色についてはこの写真で見ると赤白く見えますが、浜に打ち上がった頃は綺麗な銀色でした。リュウグウノツカイはうろこを持たず、銀色のタンパク質で体に膜を作ることで体を保護しているのだそうです。移動や写真撮影のため、べたべたと触ったせいで銀色の膜も落ちてしまいましたが・・・。
もう一つご注目頂きたいのはひれです。透明感のある赤色の背びれが頭から尾の先端まで途切れること無く続いています。
そして頭頂部には風に流れる赤い鉢巻きのように背びれが一部分だけ長く伸びています。水中ではこれらのひれを流しながら泳ぐのだそうです。
泳いでいる姿も一度見てみたい物ですね。
ちなみにここからは余談になりますが、皆さんは童話「人魚姫」はお好きでしょうか?
童話「人魚姫」はデンマークで作られたお話しですが、人魚の話自体はドイツやギリシャ、中国など世界中に伝説があります。
幽霊の正体見たり枯れ尾花、という訳ではないですが人魚の伝説のモデルとなった物は、ジュゴンやマナティと言った海獣であることがほとんどだと言われています。
日本にも人魚伝説はありますが、日本の場合は海獣ではなく、このリュウグウノツカイがモデルになっていると言われています。
八百比丘尼伝説という伝説なのですが、その伝説がどのような内容かをおおざっぱに説明すると、若狭国(現福井県)の海岸で浜に打ち上がっていた人魚の肉を庄屋(今で言うところの村長)が村人に配った。ほとんどの村人は人魚の肉を食べれば不老不死になれるということは知っていたが、怪しんで食べずに捨ててしまった。一人だけ肉を捨てずに隠してとっておいた男がいたが、隠していた肉はその男の娘が食べてしまう。人魚の肉を食べた娘は不老不死となり何百年も生き、人々のために働いたが、最後には世を儚んで洞窟の中で亡くなったと言う物です。
その八百比丘尼伝説の人魚に関する記述を調べていくとリュウグウノツカイの特徴と人魚の特徴が合致する点が多く、日本の人魚伝説のモデルではないかと言われています。
竹野では、リュウグウノツカイやその仲間の深海魚が漂着したものが年に一回ぐらい発見されています。
もしリュウグウノツカイが漂着しているのを見つけても、くれぐれもその肉は食べないで下さいね。フィションの世界では、様々な作品の中で、「不老不死などろくな物ではないですよ」と書かれていますので・・・
今日は竹野からちょっとしたニュースをお伝えしたいと思います。
1月23日の午後に、面白い物が竹野浜に打ち上がりました。
リュウグウノツカイという深海魚です。
アカマンボウ目リュウグウノツカイ科の魚で遠い仲間にアカマンボウがいます。
(ちなみにアカマンボウはマンボウの仲間と思われることがありますが、マンボウとアカマンボウは別物です。パンダとニホンジカぐらい違う生き物です。)
世界にすむ硬骨魚(サメやエイ以外の魚)の中で世界最大の長さを誇る魚なのだそうです。
ちなみにこのリュウグウノツカイのサイズは・・・
大体4m20cmちょっとです。重さは計測していませんが、成人男性三人で持ってもかなりずっしりくる重量です。
顔周辺をアップにした写真がこちらです。
リュウグウノツカイ(竜宮の使い)という優美な名前とは裏腹に、顔はあまり優美とはいえません・・・
その代わりにご注目頂きたいのは体色とひれです。
体色についてはこの写真で見ると赤白く見えますが、浜に打ち上がった頃は綺麗な銀色でした。リュウグウノツカイはうろこを持たず、銀色のタンパク質で体に膜を作ることで体を保護しているのだそうです。移動や写真撮影のため、べたべたと触ったせいで銀色の膜も落ちてしまいましたが・・・。
もう一つご注目頂きたいのはひれです。透明感のある赤色の背びれが頭から尾の先端まで途切れること無く続いています。
そして頭頂部には風に流れる赤い鉢巻きのように背びれが一部分だけ長く伸びています。水中ではこれらのひれを流しながら泳ぐのだそうです。
泳いでいる姿も一度見てみたい物ですね。
ちなみにここからは余談になりますが、皆さんは童話「人魚姫」はお好きでしょうか?
童話「人魚姫」はデンマークで作られたお話しですが、人魚の話自体はドイツやギリシャ、中国など世界中に伝説があります。
幽霊の正体見たり枯れ尾花、という訳ではないですが人魚の伝説のモデルとなった物は、ジュゴンやマナティと言った海獣であることがほとんどだと言われています。
日本にも人魚伝説はありますが、日本の場合は海獣ではなく、このリュウグウノツカイがモデルになっていると言われています。
八百比丘尼伝説という伝説なのですが、その伝説がどのような内容かをおおざっぱに説明すると、若狭国(現福井県)の海岸で浜に打ち上がっていた人魚の肉を庄屋(今で言うところの村長)が村人に配った。ほとんどの村人は人魚の肉を食べれば不老不死になれるということは知っていたが、怪しんで食べずに捨ててしまった。一人だけ肉を捨てずに隠してとっておいた男がいたが、隠していた肉はその男の娘が食べてしまう。人魚の肉を食べた娘は不老不死となり何百年も生き、人々のために働いたが、最後には世を儚んで洞窟の中で亡くなったと言う物です。
その八百比丘尼伝説の人魚に関する記述を調べていくとリュウグウノツカイの特徴と人魚の特徴が合致する点が多く、日本の人魚伝説のモデルではないかと言われています。
竹野では、リュウグウノツカイやその仲間の深海魚が漂着したものが年に一回ぐらい発見されています。
もしリュウグウノツカイが漂着しているのを見つけても、くれぐれもその肉は食べないで下さいね。フィションの世界では、様々な作品の中で、「不老不死などろくな物ではないですよ」と書かれていますので・・・