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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

草木のにおい【植物】

2013年05月22日
竹野
皆さんこんにちは竹野の酒井です。
季節は小満を迎え、竹野では初夏の雰囲気が漂っています。
先日ジオカヌーをしている最中に海に飛び込む機会があったのですが、
竹野の海はウェットスーツさえ着れば十分泳げる水温になっていました。

さて、5月18日に山陰海岸国立公園自然観察会「夕方お散歩ウォーキングジャジャ編」が行いました。今回は「香り」をテーマにした観察会としました。
観察会の詳細については後日、近畿地方環境事務所HPに掲載されると思いますのでここでは書きませんが、代わりに今回は植物観察における香りの楽しみ方について少し書きたいと思います。

植物の香りというと花の香りを思い浮かべる方が多いかとは思いますが、植物の香りは花だけではありません。



例えばクスノキ科の植物であるクスノキ(楠)やアブラチャン(油瀝青)、カシ(樫)の仲間などは葉を揉み込む事や、ライターで炙ってみる事によってスッとした香りが立ちます。



ヨモギ(蓬)は揉み込むと葉からは青臭いとも薬臭いとも何とも言い難い香りが漂います。


ニワトコ(接骨木)はちょっと変わった香りで葉をこするとピーナッツバターのような不思議な香りが立ちます。

それ以外にもマツやスギの樹液の香りやクヌギの腐ったお酢のような香り、笹の青々とした香りなど面白い香りの植物はたくさんあります。
植物以外でもシメジの仲間からはシメジの香りがしますし、マイタケの仲間からはマイタケの香りがします。
香りや味という物は非常に記憶に残りやすいものですので、どこで何を嗅いだ、食べたという記憶がずっと残ります。

山陰海岸国立公園に旅行に来られる方は是非、この植物の楽しみ方を実践してみてください。
何年か経った後、山陰海岸国立公園を思い出すためのタグとしても使うことができますので。

それでは今回はここまで。