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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

雑草という名の草は無いと誰かが言っていました【植物】

2013年03月18日
竹野
皆さんこんにちは。竹野の酒井です。
竹野では梅の花に桃の花が咲いております。
春本番になったかと思い、コートを着ずに出かけたところ、暖かさの振り戻しが来たかのような冬日なってしまい、季節の変わり目の天気は読みづらいと実感しております。

梅や桃以外の花もいろいろと咲きはじめておりますので、今回は道端に生えている“雑草”とくくられてしまいそうな花々を紹介いたします。

まずはこちら


オオイヌノフグリ(大犬の陰囊)
私が思うに多分…日本で1番かわいそうな名前がついている植物です。
2番目はヘクソカズラ(屁糞葛)かハキダメギク(掃溜菊)かでしょうか…
動物ならリュウキュウトカゲモドキ(琉球蜥蜴擬)もかわいそうな名前ですが…
ちなみになぜオオイヌノフグリにこのような名前がついているのかというと、イヌノフグリ(犬の陰囊)という植物のとばっちりを受けたからというのが理由です。詳細は是非皆さんで調べてみて下さい。
さて、名前はちょっとアレなこの花ですが、花自体は楚々とした綺麗な青色をしており、
ルーペ等で拡大して眺めてみるとなかなかです。こういった拡大をしてみないと良さが分かりにくい花は多いので、是非こうした小さな花はルーペ等を使って眺めてみて頂きたいと思います。個人的には亜高山帯に生えるクロクモソウ(黒雲草)などがオススメです。
ちなみにこの植物、綺麗な花をつけるのですが、実は外来種なので気持ちとしては少し複雑です…




次に紹介する物はホトケノザ(仏の座)です。
これも道端に生えていることが多いですので皆さんも見たことが多いのではないでしょうか。
紫色のシソ科の花です。以前にも日記で書いたかもしれませんが、シソ科の植物の特徴は茎が四角い事です。見つけましたら、茎を触って転がしてみましょう。ちなみに花からは蜜が吸えます。吸うと微かに甘みがあります。
味を例えるならば、グラス一杯の水にガムシロップを一滴垂らした飲み物のようなものでしょうか。非常に微かな甘みです
同じ花の蜜ならばハイビスカスやツツジの方が多分美味しいと思います。(ただし有毒のレンゲツツジ(蓮華躑躅)を除きます。)

最後は



サザンカ(山茶花)
山茶花山茶花咲いた道~♪のサザンカです。

サザンカはツバキ(椿)の仲間で見た目も非常にツバキによく似ていますが、ツバキのように首が落ちるような花の散り方をせず花弁がばらばらになって散るのが特徴です。冬の屋外でも咲いている貴重な花で、よく生け垣などに使用されています。
冬の花は観察する際の周囲のシチュエーションがとても良いと思います。辺りが虫や鳥の声で賑やかな夏の花を観察するのももちろん良いですが、周囲の木の葉が落ちて虫の声も無い、静かにただ咲いている冬の花の様子もとても良い物です。


といったところで今回の日記はここまでです。
春になり、花咲き始めて嬉しい限りです。