アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
☆家島自然体験イベント☆
2012年11月19日
神戸
気づけばお店ではクリスマスソングが流れ、広場にクリスマスツリーが登場し、そして神戸ルミナリエの電飾設置工事が始まっていますね。歩み寄る冬を自然からではなく人の活動から感じ取っております。神戸自然保護官事務所の多賀です。
さて、そんな押し迫る年の瀬から逃がれるかのように瀬戸内海国立公園内にある、家島諸島で「兵庫県立いえしま自然体験センター」にて1泊2日の自然体験イベントが開催されました。
地図にあるとおり、家島諸島は家(いえ)島・坊勢(ぼうぜ)島・男鹿(たんが)島・西(にし)島の4島と、無人小島で構成されています。この島々のうち、西島に「兵庫県立いえしま自然体験センター」があります。当センター所長曰く、センター周辺は自販機やコンビニはなく、電波も所々受信できないのだとか。テレビや携帯、パソコンから離れ、ゆっくりと自然と向き合える、そんな場所なんですね。
さて当日・・・。
まさかの荒天で渡船が欠航になり、いきなり出鼻をくじかれました(苦笑)天候が好転しないかぎり船は出ないので、最悪15:00には解散になるかもしれないとスタッフの方からご説明頂いたときはどうしたものかと保護官と途方にくれたものです。
そんな悪天にもかかわらず、参加者の皆様には予定時間通り集まってくださりました。そうして皆で待合室でソワソワ待つこと1時間強、いつしか雨もやみ、風も弱まり、晴れて船で西島へ!
そんな西島で我々を待ち受けていたのは・・・
底引き網水揚げ作業でした!
当初、底引き網水揚げ体験と聞いて私はてっきり漁師さんと船で沖合に出て底引きを手伝うのかと思っておりました。船酔いしやすい私としては、かなり気合を入れておかねば!などと考えていたのですが、フタを開けてみれば、当日漁師さん達が沖で底引きし収集したものを体験センターの桟橋まで運び、そこで「収集した物を水揚げする」という体験でした。底引きへ行く日はまだまだ先のようですね。
さて、底引きによって収集されたもの、かなりいろんなものが混じってました。それこそヒトデ・カニ・見たこともない魚・貝からゴミまで・・・。とりあえずその収集物の山から食べれるものを参加者の方々に選別していただきました。それにしても大人も子供も大はしゃぎで、なんといいますか、宝探しをしているような勢いでした。
あまり楽しそうなのでワタクシめもカメラを放り投げて一緒に探したかったのですが、そこは仕事なので我慢いたしました。
選別している間、大きめの魚は漁師さんがより分けて大型のバケツ(?)に入れてくださったのですが、この魚たちがまた小学生の子達と比較するとかなり大きく見えるのですね!
子供達には魚に触れたり、実際に持ちあげ、その大きさや重さ、感触などを体験していたので、持ち上げている姿を見ると・・・スズキが子供の頭から腰まであるという・・・。
底引きでは他にもサメ、エイ、ハモ、クロダイ、コショウダイなど本当に多種多様な魚が見れました。特にサメは「本物のサメだ!!きゃ~!!うわ~!!」という感じで大人にも子供にも大人気でした。
で、魚を捕ったならそれはもう食べるしかないでしょう!ということで、野外炊事場にてお料理体験に。まずは慣れた手つきでスタッフの方が魚の3枚おろしを実演し、次に参加者が魚を、という流れでしたが流石にこれほど大きな魚を捌いたことのある方がいらっしゃらず、しばらく皆さん遠巻きに魚を見ていました・・・。
ちなみにその頃、私と保護官は何故か『エイ』を捌くことに。
エイって、食べることが出来るのですね。私はこの自然体験までエイが食べられるとは知りませんでした。竜田揚げにして頂いたのですが、ムニュムニュとした食感と軟骨のコリコリ感が良かったです。味は淡泊でしたので、白身魚の煮つけと同じような要領で味付けできるのかなぁと思います。あ、ちなみにサメは刺身へと変身し、酢味噌とともにおいしく頂きました。
エイを捌いていると、いつの間にやら皆さんも魚捌きに熱中しておられました。みんなで収穫したものを一緒に調理すると不思議な一体感が生まれるものですね。魚の下ごしらえが終わると、それらは厨房で一泊二日分の食事へと変身していきました。すんごい美味しかったです☆
時にこの作業の間に出た生ごみや食事の残りものは、島で育てている豚のエサになるそうです。そしてその豚さんも春のイベントで丸焼きにして皆さんでいただくのだとか。実に無駄のないセンターです。
さて、食べ物の話ばかりになってしまっていますが、もちろん、当たり前ですが!食べ物以外の事もありまして。
夕食後の後には国立公園の解説や、夜光虫・海ボタルの観察が行われました。都会育ちを言い訳にして申し訳ないですが、実は多くの参加者と同様、私も夜光虫や海ボタルを見るのは初めてでした。それこそ見た時は子ども並にはしゃいでおりまして・・・お恥ずかしいばかりです。
翌日午前中は釣りやドングリクラフト、カヌー、クルージング、海の生き物観察など多様なプログラムが用意され、皆様それぞれで楽しまれておりました。
参加された方には、魚にふれたり夜光虫を見て自然とふれ合う事が出来た事に満足のお言葉を頂いたり、自然を大切にしたいというコメントまで頂くことができ、本当に有意義な1泊2日になったと思います。また、ご家族でいらっしゃられた方は、普段なかなか子供と時間を過ごせないため、一緒に色々な体験ができたことがとても良かったとのコメントもいただけました。
ぜひ来年もこのようなイベントを開催したいものです。
なお、いえしま自然体験センターでは、随時様々なイベントを行っておりますので、興味を持たれた方は是非、ホームページをみるなりセンターへお問い合わせ頂くなりしてくださいね☆
施設もとてもきれいで、リピーターさんもいらっしゃるほど良い所ですよ。
今年の野外イベントも残り少なくなってきましたが、まだまだ(天候の許す限り)外に出る機会が12月にもありますので、またご報告させて頂きたいと思います。
それでは皆様、次回まで☆
さて、そんな押し迫る年の瀬から逃がれるかのように瀬戸内海国立公園内にある、家島諸島で「兵庫県立いえしま自然体験センター」にて1泊2日の自然体験イベントが開催されました。
地図にあるとおり、家島諸島は家(いえ)島・坊勢(ぼうぜ)島・男鹿(たんが)島・西(にし)島の4島と、無人小島で構成されています。この島々のうち、西島に「兵庫県立いえしま自然体験センター」があります。当センター所長曰く、センター周辺は自販機やコンビニはなく、電波も所々受信できないのだとか。テレビや携帯、パソコンから離れ、ゆっくりと自然と向き合える、そんな場所なんですね。
さて当日・・・。
まさかの荒天で渡船が欠航になり、いきなり出鼻をくじかれました(苦笑)天候が好転しないかぎり船は出ないので、最悪15:00には解散になるかもしれないとスタッフの方からご説明頂いたときはどうしたものかと保護官と途方にくれたものです。
そんな悪天にもかかわらず、参加者の皆様には予定時間通り集まってくださりました。そうして皆で待合室でソワソワ待つこと1時間強、いつしか雨もやみ、風も弱まり、晴れて船で西島へ!
そんな西島で我々を待ち受けていたのは・・・
底引き網水揚げ作業でした!
当初、底引き網水揚げ体験と聞いて私はてっきり漁師さんと船で沖合に出て底引きを手伝うのかと思っておりました。船酔いしやすい私としては、かなり気合を入れておかねば!などと考えていたのですが、フタを開けてみれば、当日漁師さん達が沖で底引きし収集したものを体験センターの桟橋まで運び、そこで「収集した物を水揚げする」という体験でした。底引きへ行く日はまだまだ先のようですね。
さて、底引きによって収集されたもの、かなりいろんなものが混じってました。それこそヒトデ・カニ・見たこともない魚・貝からゴミまで・・・。とりあえずその収集物の山から食べれるものを参加者の方々に選別していただきました。それにしても大人も子供も大はしゃぎで、なんといいますか、宝探しをしているような勢いでした。
あまり楽しそうなのでワタクシめもカメラを放り投げて一緒に探したかったのですが、そこは仕事なので我慢いたしました。
選別している間、大きめの魚は漁師さんがより分けて大型のバケツ(?)に入れてくださったのですが、この魚たちがまた小学生の子達と比較するとかなり大きく見えるのですね!
子供達には魚に触れたり、実際に持ちあげ、その大きさや重さ、感触などを体験していたので、持ち上げている姿を見ると・・・スズキが子供の頭から腰まであるという・・・。
底引きでは他にもサメ、エイ、ハモ、クロダイ、コショウダイなど本当に多種多様な魚が見れました。特にサメは「本物のサメだ!!きゃ~!!うわ~!!」という感じで大人にも子供にも大人気でした。
で、魚を捕ったならそれはもう食べるしかないでしょう!ということで、野外炊事場にてお料理体験に。まずは慣れた手つきでスタッフの方が魚の3枚おろしを実演し、次に参加者が魚を、という流れでしたが流石にこれほど大きな魚を捌いたことのある方がいらっしゃらず、しばらく皆さん遠巻きに魚を見ていました・・・。
ちなみにその頃、私と保護官は何故か『エイ』を捌くことに。
エイって、食べることが出来るのですね。私はこの自然体験までエイが食べられるとは知りませんでした。竜田揚げにして頂いたのですが、ムニュムニュとした食感と軟骨のコリコリ感が良かったです。味は淡泊でしたので、白身魚の煮つけと同じような要領で味付けできるのかなぁと思います。あ、ちなみにサメは刺身へと変身し、酢味噌とともにおいしく頂きました。
エイを捌いていると、いつの間にやら皆さんも魚捌きに熱中しておられました。みんなで収穫したものを一緒に調理すると不思議な一体感が生まれるものですね。魚の下ごしらえが終わると、それらは厨房で一泊二日分の食事へと変身していきました。すんごい美味しかったです☆
時にこの作業の間に出た生ごみや食事の残りものは、島で育てている豚のエサになるそうです。そしてその豚さんも春のイベントで丸焼きにして皆さんでいただくのだとか。実に無駄のないセンターです。
さて、食べ物の話ばかりになってしまっていますが、もちろん、当たり前ですが!食べ物以外の事もありまして。
夕食後の後には国立公園の解説や、夜光虫・海ボタルの観察が行われました。都会育ちを言い訳にして申し訳ないですが、実は多くの参加者と同様、私も夜光虫や海ボタルを見るのは初めてでした。それこそ見た時は子ども並にはしゃいでおりまして・・・お恥ずかしいばかりです。
翌日午前中は釣りやドングリクラフト、カヌー、クルージング、海の生き物観察など多様なプログラムが用意され、皆様それぞれで楽しまれておりました。
参加された方には、魚にふれたり夜光虫を見て自然とふれ合う事が出来た事に満足のお言葉を頂いたり、自然を大切にしたいというコメントまで頂くことができ、本当に有意義な1泊2日になったと思います。また、ご家族でいらっしゃられた方は、普段なかなか子供と時間を過ごせないため、一緒に色々な体験ができたことがとても良かったとのコメントもいただけました。
ぜひ来年もこのようなイベントを開催したいものです。
なお、いえしま自然体験センターでは、随時様々なイベントを行っておりますので、興味を持たれた方は是非、ホームページをみるなりセンターへお問い合わせ頂くなりしてくださいね☆
施設もとてもきれいで、リピーターさんもいらっしゃるほど良い所ですよ。
今年の野外イベントも残り少なくなってきましたが、まだまだ(天候の許す限り)外に出る機会が12月にもありますので、またご報告させて頂きたいと思います。
それでは皆様、次回まで☆