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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

名も知らぬ遠き土地より【その他】

2012年11月12日
竹野
こんにちは、竹野の酒井です。
季節は立冬を越えまして、暦の上ではもう冬になりました。
最近の竹野では、雪が降ってもおかしくないような気温が続いています。
ズワイガニの禁漁期間も解除され、山陰に冬の観光シーズンがやってきました。


さて、前回の日記にて日本海の荒波がすごいと、書きましたが、荒波によっていろいろ流されてきているようですので今回はそれをご紹介したいと思います。



こちらは弁天浜、竹野自然保護官事務所から徒歩30秒で行ける事務所から最も近い海岸です。

弁天浜にはいろいろな漂着物が流れ着いています。
写真で見ることができる黒い物や茶色い物は海藻や流木なので良いですが
海藻や流木に混ざっている人工物が問題です。

例えばこのような物が流れ着きます。



韓国、もしくは北朝鮮から流れ着いた物です。
形状からしておそらく土地の境界杭でしょうか。



それからこのようなちょっと危ない物も。
焦茶色のプラスチックボトルは中国から流れ着いた物のようです。
ボトルには水稲害虫のメイガ(農業害虫です)に対し~
小麦害虫の~と書いてありますので中身は農薬で、殺虫剤か忌避剤でしょうか。
白色のボトルはおそらく液状の薬品のボトルです。エタノールやオキシドールの薬瓶にそっくりです。
今回は中身がないことを確認してから撮影しましたが、皆さんはこういった薬瓶のような物を見つけても触らないように気をつけてください。
中身が残っていて、残っていた中身が毒性の強い物であったりしたならば大変ですので。
こういった医療廃棄物のたぐいは流れ着くことが結構多く、今回弁天浜では見つけることができませんでしたが、他地域に先日巡視に行った時には、海岸に注射器や注射液の瓶などもちらほらと流れ着いていました。

そして、自然保護官曰く「この程度の漂着物はまだ序の口」なのだそうです。
波が本格的に荒波になってから漂着物がもっと流れ着くとのこと。

1枚目の写真をとった日には地元の方々が海岸清掃を行っていました。
写真の奥に写っている人影はその海岸清掃を行っていた方です。
こうした地元の方の協力があって弁天浜はきれいに維持されています。
この先もっと多くの漂着物が流れ着きますが、このままきれいな海岸を維持していきたいですね。