近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

竹野SCVC20thイベント開催記【イベント】

2012年06月19日
竹野
皆さんこんにちは。

山陰海岸国立公園竹野地区より酒井がお伝えいたします。

先日6月3日、4日に、竹野スノーケルセンター・ビジターセンター(以下、竹野SCVC)の開館20周年記念イベントが行われました。今日はその様子についてお伝えしたいと思います。


月尾嘉男氏の講演会、海ほたる観察会、カヌー・スノーケル・磯観察の各教室、たこなぶり、海岸清掃と盛り沢山なプログラムでした!盛り沢山すぎて全部はこの日記で書ききれませんので、いくつかを抜粋してお伝えします。


まずは初日第一弾のイベント、講演会です。


講師は東京大学名誉教授の月尾嘉男氏。流速が速く荒天が多いことから航海の難所とされる南米チリ最南端のケープホーンを周回した経歴があるなど冒険家としても活躍されている方です。

講演は「書を捨てよ、海に出よう」というタイトルで行われました。
内容は日本を囲む海が持つ可能性についての話が主でした。
メタンハイドレードやマンガン団塊などの海底資源や深海探査艇など、海にはまだまだたくさんの可能性が眠っていることが分かった講演でした。
講演を聞いていて、昨年私が個人的に受けた小惑星探査機はやぶさの講演会の時と似たわくわく感を覚えました。
宇宙のロマンと深海のロマンには通じるものがあるのでしょうか。
大勢の方が来場され、とても賑やかな講演会でした。

講演会終了後の夜には、竹野浜近くの堤防で「海ほたる観察会」が行われましたが、家族連れのお客さんが沢山来ていました。
海ほたるも大漁で、多くの子供の歓声が聞こえました。
中には、「子供にいい体験をしてほしい」と親子でいらっしゃっていたお父さんが童心に返り、子供よりも興奮していたなんて一幕も・・・・
老若男女を問わず皆さん楽しんでおられたようです。
なお、参加されなかった方のためにこちら


海ほたるの写真です。
青くぼんやりと光っています。
ぜひ生で見たい!!
と思われた方は竹野SCVCの次回の観察会にどうぞ。
写真で見るより何十倍も綺麗ですよ。
お試しあれ。


そして最終日はたこなぶり。


親子仲良くたこなぶり。

たこなぶりとは、この地域の伝統漁法です。
上の写真で親子が海の中に竿を突っ込んでいますが、足下にももう一本竿があるのが分かるでしょうか。
海に突っ込んでいる竿の先端にはカニの形をした疑似餌がついており、これを岩の裂け目や海藻が多くあるところで上手いこと振ると、疑似餌にタコがおびき出されます。
次に足下にある竿には傘の骨のような針がついていて、この針のついた竿でおびき出されたタコを引っかけタコを獲るのです。
さて、そんなたこなぶりですが、今回は小学生の女の子が二匹のタコの捕獲に成功しました☆

今回のイベントではこのようなことが行われましたが、講演会を除くほぼすべてのプログラムは竹野SCVCで行っておりますので、今回の記事を読んでプログラムに参加してみたいと思われた方は是非竹野SCVCまでお問い合ください。皆さんの参加をお待ちしております。