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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

六甲山古代信仰の面影を歩く【イベント】

2011年07月07日
神戸
みなさんこんにちは。神戸自然保護官事務所の小保根です。

本日7月7日はご存知の通り七夕ですが、神戸の空はあいにくの雨模様です。これでは彦星と織姫も逢うことができないなぁと思っていたのですが、七夕伝説を調べてみると、雨が降って天の川が増水して渡れなくなった場合は、「カササギ」が群れをなして橋を作り、その上を渡って出会えるそうなんです。スズメ目カラス科のカササギは全長約45㎝で、主に九州北西部に分布しており、兵庫県でも繁殖記録はあるそうです。是非本日の夜はカササギに頑張ってもらいましょう。

さて、先日は兵庫県山岳連盟主催の「自然観察山歩 六甲山古代信仰の面影を歩く」に参加しました。この日のコースは、六甲山の六甲ケーブル山上駅~心経岩~石の宝殿~東お多福山までの全長約10kmのコースです。

朝9時半に六甲ケーブル山上駅に集合し、まずは心経岩を目指します。
兵庫県山岳連盟の他に「ひよこ登山会」の方々も参加されていて、総勢39名の大所帯となりました。今回は特に女性の参加者が多く「この年になると女性の方が強いんだよ~」と嘆いている男性の方もいらっしゃいましたが、参加者の方全員とも足取り軽く、急な下り坂も難なく進まれていました。さすが日頃から山に登っているだけあります☆



この時期の六甲山には色々な実がなっていて、中でも木イチゴはとても美味しく、女性の方々にはとても人気でした。

途中、休憩も兼ねて私から国立公園の解説をさせてもらいました。六甲山は瀬戸内海国立公園六甲地域として昭和31年に指定されました。今回参加された方々は六甲山が国立公園に指定されている事をご存じでしたが、実際には知らない人も多く、これからも認知度向上に向けた活動をしていきます☆

休憩を終え、心経岩を目指します。



大きな岩の断面にお経が彫られているのがわかりますか?この岩に向かってお経を唱える方もいるそうです。お経が彫られた大きな岩には厳格な雰囲気が漂っていました。

その後、東お多福山を目指しつつ午後1時にランチタイムとなりました。



お昼を食べた後、地図に詳しい方から山の地図の読み方を教わりました。街中と違い、山にはコンビニやガソリンスタンドなどの目印がないので、まず自分のいる場所が尾根なのか谷なのかを判断する事が重要だそうです。地図の縮尺も六甲山を歩くなら25,000分の1の地図が良いのだそうですよ☆非常に勉強になりました。

午前中は晴れ間も見えていたのですが、午後から急に天気が崩れ、傘を差したりカッパを着ながら山を降りました。山の天気は変わりやすいので必ず雨具は準備しておきましょう☆

午後3時に東お多福山登山口に到着し、この日は解散となりました。途中雨も降りましたが、怪我もなく、梅雨の六甲山を満喫できる自然観察山歩となりました。

六甲山では各地でこのようなイベントが開催されていますので、皆さんも是非参加してみて下さい☆